IS 少女転生日記   作:ヘイ!ゼエン!

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4話 数字に意味はない

多くの人が会場を行き交いついに迷子になってしまいそうになる今日。

IS学園、入試日である

 

 

 

俺は配られた資料を元に実技試験会場に向かっていた。

実技試験内容はISの適用検査及びに試験官との戦闘であることは既に知っている。

 

何年間も修行をしてきた俺にとっては楽な方ではあるが定員120名という僅かな枠と倍率100倍とすら言われる人の数に圧迫されてしまう。

 

(落ち着け…落ち着くんだ)

 

深呼吸をし、冷静になる。

気がつくと人の数こそ多けれどほとんどがただの女子中学生だということを思い出す。

なんだ大したことはない、師匠のような圧倒的な強さを感じる人間はそういない。なら自分は合格できるだろう

 

傲慢とも言われるような態度になってしまうがそうでもなければ自身を保つことが出来ないような状態だった。

 

『1227番の方、準備室に入って下さい』

 

アナウンスによって呼びだされる。

俺は目の前の扉を開き、一礼する。

 

「1227番、藤原 刀伊です。よろしくお願いします」

 

「はい、よろしくお願いします。それではさっそくISを展開してください」

 

緑色の髪とデカデカとした胸を揺らした試験官から指示がだされる。

まるで上から読んでも下から読んでも同じ名前みたいな人だ。

 

俺は打鉄と呼ばれるISに乗り、アリーナへと発進する

 

「藤原さーんあんまり急がないで下さい」

「大丈夫です。ISに乗った経験があるのでこのくら-

『おい、貴様。試験官の話を聞かないとはいい度胸だな』

 

対面方向を振り向くと‴あの織斑千冬‴が打鉄を装備し戦闘体勢に入っていた

 

『藤原といったな。貴様だけは特別試験を行ってやろう。山田先生、試験開始の合図を』

 

「は、はい!」

 

…どうやら俺は地雷を踏んだようだ。しかも即死級のやつだ。

 

『3. 2. 1. ビィーーーーー!!』

 

ブザーが鳴り響くと同時に織斑千冬が近づいてくる。

 

まずアサルトライフルを呼び出し、近づいてくる千冬に向かって数発撃つ。

しかしほとんどの弾が千冬のブレードによって切り裂かれてしまう。

 

(ライフルは効かないか…なら)

アサルトライフルを千冬に向かって投げつける。しかし同じように切り裂かれる、が斬られたライフルが突如爆発する

爆発によって砂煙が起き、外からは見えなくなる

 

(今だ!)

砂煙は向かってブレードを持って奇襲を仕掛ける、が

ガキンッ!

ブレード同士がぶつかり両者ともはじきとばされる。砂煙が晴れ互いの姿が見えてくる

 

『ほう、やるじゃないか。手榴弾を仕込んだのは以外だったぞ』

「…どうも」

 

まるで荒野で向かい合ったガンマンのように睨みあう。しかし俺にはただ相手の動きを待つだけだ。突っ込むことよりも守りに徹するしかない。そうすれば後ろに逃げることも出来る。

 

思考を巡らせていたその時、織斑千冬が攻めに入った。ブレードを構えたまま急速接近してくる

(ここは防ぐか?…いや逃げる!)

本能的な直感だった。守りきることも出来たはずだったがそれよりも恐怖していた。殺される……特訓とは違う、本気の殺し合いだった

 

ブーストを吹かせて後ろに飛び退くが、さらに攻めてくる。

俺はさらにブーストを吹かせてジャンプし空中で体勢をたてなおす。しかしまだ攻擊が続き避けられず一撃を喰らってしまう。

(くっ!)

『はあぁ!』

さらにもう一撃、ブーストが俺にぶつかる瞬間

 

 

ビィーーーーー!!

ブザーが鳴り試験が終了する。

 

『ほう、ブザーに命を救われたな』

「…そうですね」

『次から先生の話はちゃんと聞けよ』

そう言って織斑千冬はアリーナを出ていった。

 

 

(た、たすかったぁぁぁ!マジで死ぬかと思ったわ!調子にのるんじゃなかったぁぁぁ!)

 

 

――――――――――――

 

 

「あ、お疲れ様でした」

 

「…有難うございます」

 

「凄いですね!先輩と引き分けだなんて!」

 

「…引き分けですか」

 

その言葉を聞いて驚くと同時に悔しさを感じる。あの戦いは本来俺の負けで終わるはずだった

 

「ええ!世界初めてですよ!同じ気体で戦って引き分けだなんて、技量が同じだけあるんですから!」

 

違う、あの人のほうが高い。最後だって本当なら斬られてた。

 

「これなら合格だって間違いないですよ!」

 

「…そうですか。有難うございます」

「?あの?大丈夫ですか?体調がよくなさそうですが」

 

「疲れただけですから…大丈夫です…すいませんもう帰っても大丈夫ですか?」

 

「えっと、はい。問題ないですよ。試験はこれで終了です。お疲れ様でした!」

 

「…ありがとうございました」

 

早足でで会場を抜け出そうとする、しかしある時1人の男が目に付く。

‴織斑一夏‴だ。どうやら迷子になってこのあたりまで来ていたようだ。

 

(うげ…今は疲れてるから面倒なんだよな)

 

男の視界に入らぬように逃げ出そうとするが

「あっ、すいませーん。場所を聞きたいんですが…」

 

俺は全力で逃走した。

 

「ちょっ、ちょっとまってくれー!」

追いかけてくるがあまり早い訳ではない、これなら逃げれそうだ。

 

しかしここで大切なことに気づく。このまま俺を追ったらISに触れないのではないか?それはマズい。

俺は速さを下げて距離を保たせる。

少しずつ方向を変えて試験準備室へと近づいていく。

 

(良し、これなら!)

 

一気に全力で走り抜け見つからないように近くの女子トイレへと駆け抜ける。

 

「はぁ…はぁ、どこいったんだよあの子…ってここ試験会場か?部屋に書いてあるけど」

 

(そのまま入ってくれ…そのまま入っていた〜)

 

「とにかく入って確認すればいいか…すいませーん失礼します」

 

(ふうぅ…良かった)

 

 

 

トイレから抜け出し今度こそ会場を出ていく。途中叫び声が聞こえた気がしたがそんなことはなかった。

 

 

 

 

 




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