今俺は目の前の黒猫、『くろか』に事情を聞いている。
何でも前の主人がくろか姉妹を強化する為に、
ショッカーもドン引きな肉体改造を施そうとしたらしい。
で、危険を感じたくろかが妹を守る為に主人を殺して妹を連れ出した…と。
…う~、目の前に居るのは罪人な訳で…、でも内容には凄く同情出来るし…。
「???」
後ろでは弟者が疑問ありありですみたいな表情をしている。
ん?こっちに来た?
「え~っと、不躾でごめん、妹はその場に残さなかったのか?」
は?
「何を言ってるにゃ!あそこに残したら私の代わりに処分されるにきまってるにゃ!?」
だよなぁ、俺だって何となく想像出来るぞ、現場に残された犯人の家族の扱いとか。
「ご、ごめん。そうだよな。 ゲンサクトチガウ...」
しかしどうしようか、優しい祖父ちゃんでも流石にコレはなぁ…。
猫は顔を整形出来る訳じゃ無いし…、戸籍も猫だしなぁ…、…戸籍?…名前…猫…。
!
「よし、名前はクロニカとベルンカステルとどっちが良い?」
「にゃぁ?」
「猫なら顔の判別はつかないし、名前を変えて他人…他猫?と言い張ればいける!」
「にゃ!?ちょっ、ちょっと待つにゃ!?」
「ストップ、落ち着け、この黒歌は…『ちょっと祖父ちゃんに猫飼うって言ってくる!』待てぇぇぇぇぇ!!」
思い立ったが吉日ぅ!
~祖父の書斎~
ドタドタドタ!
「じーちゃーん!」
ガチャ…。
「ずいぶん慌てた足音の割りに開けるのは静かじゃな…。」
「猫飼って良い?!」
「ずいぶん突然じゃな、いつも庭先で餌をやってるじゃろ?」
「家の住人としてだよ。」
「んん?何か含みがある言い方な木がするが。
それにゆっくり達に危害が及ばないように家には入れないと言ってなかったか?」
拙い、怪しまれる!?
「気のせい気のせい、名前はまだ決めてないけど賢いんだよ?喋るし。」
「喋る猫?一体何の種…「それで!良い!?」えっ…いや…むぅ…まぁ、構わんが…。」
ちょろいぜ
「じーちゃんありがとー!大好きだょーー!」
バタン!
「…悪い気はせんが、一体何だったんじゃ?」
~自室~
と、言う訳で。
「成し遂げたぜ。」ガッツポ
「お…お前は…何と言うか本当に…っ…。」
「喜ぶべきか、お爺さんに同情するべきか判らないにゃ…。」
「笑えば良いと思うよ?」
「乾いた笑いしか出ねぇよ。」
何故?
「えぇい、ちょっとこっち!」
おいおい引っ張るなよ、服が伸びちゃうだろ?
「良いか?原作にはあまり関わりたく無いって言ってたよな?」
<ニャッ!?アレハ…マズイニャ!
「まぁ、友達とか家族が巻き込まれない限りは?」
<…メイワクヲカケルワケニハイカナイニャ。
「で、あの黒歌はだなぁ…、」
<ドーンッ!
<ミツケタゾハグレメ!
「!?何だ?」
「あっ、アイツが居なくなってる…やっべっ!」ダッ!
「えっ、うわマジか!?ちょっまっ!」ダッ!
~庭先~
「ほぅ?観念したかハグレが…。」
「…ここの子供を騙して隠れようとした矢先にコレじゃ逃げ場は無いにゃ。」
「フン、大人しくするんだな。」
<マニアッタ?
<ゼェ、オ、オイツイタ
「どのみちここの住人に突き出されて終わりにゃ。」
「だろうな、例え子供を騙せても親の目は誤魔化せんからな。」
<ヨシ、アイツガハンニンダナ ダッ
<オイ、ダカラマテッテ!
「さぁ、年貢の…「ウチのエリザベスちゃんに触らないでー!」ゴァ!」
「…えー。」
「やりやがった…!」
危ねぇ、間一髪だったな。
「大丈夫か?マリアベル!?」
「おい、さっきと名前違うじゃねーか。」
「な…何してるのにゃ!?」
なに、て。
「飼い猫を攫おうとする泥棒に誅罰(シャイニングウィザード)?」
「こんな事をしたら君が!」
「飼い猫を守るのは飼い主の義務だよ?」
「いや、そうゆう事じゃ…「き、貴様ぁ…!」!」
「あ、すみません保健所の人、この子野良じゃなくてウチのペットなんです。」
「ここの子供か、今なら赦してやる。そのハグレをこちらに渡せ。」
「いやぁ、猫の噂で聞きましたけどその猫ってクロカって名前でしょう?
この子はかまくらって名前の二年前からウチで飼ってる猫ですよ?」
「黒いのにかまくらなのか…。」
俺ガイルを見てなさい。
「三度目は無いぞ、こちらに渡せ。」
誰が。
「嫌です。」
「……上等だ、覚悟は出来ているな?」
「そんなにイライラしてたらおでこが広くなりますよ?」
「…殺す。」
「おい!ヤマっ「何をしておるか!」」
おぉう、耳がキーンとする。
「祖父ちゃん。」
「ヤマト、これは一体何の騒ぎじゃ?」
わぁ、魔力が溢れてるよお祖父ちゃん?
アカン。
「あぁ、ここの当主様ですかな?実はこの子がはぐれを匿っておりましてね?」
「ほぉぅ?」
まじで怖い…、一か八かかな…。
「ん、ウチで飼ってるこの子をそこの人が虐めてたから…。」
うぁい、祖父ちゃんすごい睨んでるよ。
…ここで折れたら負けかな。
いざとなったら全力を尽くそう。
「飼い猫だなんて嘘を吐いて…。」
ごめん祖父ちゃん…お願いっ!
「…。」
「御当主殿もこの子に…「いや、」?」
「たしかにこの猫は家の飼い猫じゃよ。」
「「「!?」」」
お、お祖父ちゃん!
「…本気ですかな?」
「何の事じゃ?」
「後悔しますよ?」
「だから、何の事か解らんのう。」ゴォッ
「ッチ…、この事はご報告させて戴きます。」
「好きにせよ。」
「………。」バサッ
おっおぉ?何とかなった?
やっべー、緊張した~。
これで一件落k…
「で、だ。説明…してくれるんじゃろう?」ニコリ
ダヨネー。
「まぁ、ここでは何じゃ、書斎で聞こうじゃないか。」ガッシ
わー、祖父ちゃん力強ーい。
痛い痛い痛い、アイアンクローで引き摺りながらはァアッッー!
「君もじゃよ?」チラリ
「は、はいですにゃ!」
「俺もだよな…多分…。」
この後、滅茶苦茶折檻された。