ガンダムビルドファイターズ White&Black ChallengerS 作:ケンヤ
ハクアに連れられてガンプラ学園でヤクモはアドウ・サガとバトルするものの、圧倒的な実力差を見せつけられた。
それからハクアから考える時間を与えられて、ヤクモはいつもの日常へと戻っていた。
ハクアはアドウとのバトルで壊れたビルドアメイジングガンダムの補修作業の為、ガンプラ学園に残り暫くは静岡に残ると言う。
放課後にハクアとバトルの練習を行う事も暫くの間は休みとなった。
その為、今日はスバルと共に高等部のガンプラバトル部に顔を出していた。
引退した3年生以外はヤクモ達が中等部の1年の頃からの先輩が多く高等部に進学予定であるヤクモ達にもバトルシステムは使わせて貰える。
自分のガンプラを持っていないヤクモだが、部員が練習で制作したガンプラを借りてバトルを行っている。
相手のガンプラはサイドアーマーをガンダムスローネツヴァイの物に変更したジンクスⅣでヤクモが借りているガンプラはガンキャノンだ。
ガンキャノンはビームライフルを放ち、ジンクスⅣは回避しながらGNファングを射出する。
「ファング!」
ジンクスⅣのGNファングに狙いを定めてガンキャノンはビームライフルを放つが、ビームが当たる事は無い。
ガンキャノンは一気に加速して、GNファングとの距離を詰めようとするが、思うように距離を詰める事が出来ない。
逆にGNファングのビームで足止めをされてしまっている。
(反応が遅い!)
ビームライフルでGNファングを牽制するが、その隙を付いてジンクスⅣが背後からGNビームサーベルでガンキャノンを胴体から両断してバトルが終了した。
バトルが終わり、ヤクモはバトルシステムから離れたところの椅子に座る。
「ハァ……上手く行かない」
「最近、調子悪そうだな」
散々なバトルの内容で軽くへこんでいるところにスバルが近づいて来る。
「そうなんだよな……ここのところ、思うようにバトルが出来ないんだよ」
ここ数日にヤクモの戦績は散々だった。
今日だけでなく、ヤクモは負けが続いている。
蓮舫学園は今年の全国大会で準優勝しているだけあって、全体的にレベルが高いが、バトルの相手の中にはガンプラの性能は同レベルの相手も何人かはいた。
それでも、ヤクモは簡単に負けている。
「確かにな。ここのところのヤクモはらしくなかったな」
「らしくないか……なぁ、スバル。スバルから見て俺のバトルはどんな感じだ?」
「そうだな……ヤクモのバトルはガンプラの性能を活かしたバトルって印象があったな」
ヤクモ自身、自分のバトルスタイルはと問われても答える事は出来ない。
自分のガンプラを持っていない為、いつもスバルを初めとして友人のガンプラを借りてバトルをしていた。
スバルたちもバトルに使うガンプラは固定ではなく、その日の気分や新しく作ったガンプラを使ってバトルをしていた。
ガンプラバトルにおいて作中の設定上の性能よりも完成度が物を言うが作中の機体特性は素組の状態でもバトルには影響される。
格闘戦が得意なMSは格闘戦を得意とし、砲撃戦を得意なMSは砲撃戦を得意としている。
ガンプラを何度も変えてバトルしていると使うガンプラによってはファイターの得意不得意がはっきりと出て来る事も少なくはない。
そうなると、勝率は安定しないが、ヤクモはそのブレが余りなかった。
どんなガンプラを使おうとある程度は安定して戦えていた。
「性能を活かしたか……」
ヤクモは先ほどのバトルを思い出す。
ヤクモが使っていたガンキャノンは砲戦用のMSだ。
強力な砲撃と厚い装甲が特徴で格闘戦用の装備は持たず、機動力も大して高くはない。
それなのに、ヤクモは素早いGNファングを相手にビームライフルを当てやすくする為に距離を詰めようとした。
当然、距離を詰める事は出来ずに逆に相手の攻撃に翻弄された。
本来ならば、多少の被弾は覚悟で砲撃能力を活かして、ファングよりも本体のジンクスⅣを狙い、ファングはビームライフルよりも連射速度の高い頭部のバルカンで応戦すべきだった。
先のバトルを思い返すだけでも、初歩的なミスを多く冒している。
スバルの言う通り、ヤクモは今までのバトルはいかにして機体特性を活かして戦うかと考えていた。
同時に相手のガンプラの特性も把握した上でバトルしていた。
使うガンプラが自分も相手も素組も同然である為、自分のガンプラでなくとも、機体特性を把握する事は容易だった。
ヤクモ達が仲間内でやっていたバトルは勝ち負けは二の次で楽しければそれで良かったが、負けても構わないと言う訳でも無い為、自然と勝つ為にとそう言う事を考えていた。
今日のバトルを思い出すだけでも、ヤクモは自分のガンプラも相手のガンプラも特性を把握しようとしていなかった。
相手のジンクスⅣはファングを装備していた事もあって、ヤクモはガンプラ学園で戦ったアドウのガンダムジエンドのDEファングの動きと重ねていた。
アドウと今日の相手とのガンプラの性能と技術の差は大きい為、当然自分のイメージとは食い違って来る。
自分のガンプラにしても、ハクアから借りていたビルドアメイジングガンダムと同じように動かしていた。
当然、ビルドアメイジングガンダムと同じように動いてくれる訳もない。
「サンキュな。スバル」
「何か気づいたようだな」
スバルの話しを聞いて、ヤクモは忘れていた事に気が付いた。
ヤクモはすぐに空いているバトルシステムでバトルを始める。
今度の対戦相手のガンプラはゼータプラスでヤクモのガンプラはアデルキャノンだ。
「相手は可変機……機動力じゃ勝ち目はない。まずは足を止める!」
アデルキャノンはミサイルを全弾発射する。
ゼータプラスはウェブライダーに変形している為、直接狙うのではなくゼータプラスよりも前を狙っている。
そのミサイルにドッズキャノンを撃ち込んで爆発させた。
ゼータプラスはMS形態に変形してシールドを掲げて爆風の中に突っ込んだ。
MS形態に変形した事でゼータプラスの足は一時的に止まっている。
その隙にアデルキャノンはドッズキャノンを一気に撃ち込む。
シールドは爆風から身を守る為に爆風の方向に向けている為、アデルキャノンのドッズキャノンを防ぐ事が出来ずにゼータプラスはビームの直撃を受けて撃墜された。
「フゥ……」
負けが続いたが、ようやくまともに勝利する事が出来たが、ヤクモは浮かない顔をしていた。
(なんだろう……何か物足りないな)
久しぶりにバトルに勝てた事よりも、ヤクモの中では物足りないと言う感情だけが強く残っていた。
その日、マキナは珍しくマシロから呼び出されてPPSEの本社ビルを訪れていた。
普段からマシロから呼び出されると言う事は少ない。
会長室に入るとマシロは珍しくPCに向かって仕事をしている。
「先生が働いでいるとは珍しい。明日はアクシズでも振って来そうだ」
「生憎と、まだ落とす予定はないな。ミズキの奴がこのくらいなら俺でも出来るだろうと押し付けて来たんだよ」
マシロが現在行っているのは、PPSEが毎年行っているビルダーを対象とした二大コンテストの一つ、アーティスティック・ガンプラ・コンテストの出展作品の一次審査だ。
今年はPPSEの現会長であるマシロが特別審査員の一人となっている為、マシロも出展作品を審査しなければならない。
PCには応募作品の画像が映し出されており、マシロはひたすら画像を切り替えている。
一枚当たり一秒も見てはいないが、人並外れた目を持つマシロならその時間で十分だ。
コンテストに出品している作品を見ているマシロだが、端から見てもやる気が無くつまらなそうにしている。
マシロにとってはガンプラはバトルで戦わせる物で、戦わせる事を度外視し、見た目の美しさを競うアーティスティック・ガンプラ・コンテストの作品は見るに堪えない。
「もう少しで終わるから少し待ってろ」
マシロは残りの画像をモニターに一気に表示させる。
「……ライトニングガンダムか。コイツが出展作品の中で一番強いガンプラだな。もう、こいつが優勝で良いだろ」
今年はマシロが特別審査員の一人である事が代々的に告知されている。
マシロが白いガンプラに拘りを持っていると言う事はファイターのみならずビルダーの間でも有名だ。
その為、今年は審査員の中で最も発言力が強いと思われるマシロから少しでも高評価を得る為に白を基調としたカラーのガンプラが半分以上を占めている。
尤も、マシロは自分の使うガンプラは白い塗装をするが、それ以外のガンプラの色には興味はない。
そして、マシロにとっては見た目よりもバトルで強いかどうかの方が重要だ。
「良し。これで仕事は終わりっと」
まだ、一次審査の段階だが、マシロはこれ以上の審査をする気は無いようだ。
「さて……エリカからなんか怒られたんだが、また何か企んでるんじゃないかってな」
マキナがアドウを煽ってヤクモとバトルした事はガンプラ学園では軽く騒ぎとなった。
大きな問題にはならなかったが、ガンプラ学園でバトルの教官だけでなく生徒指導も行っているエリカからマシロの方にマキナの裏で糸を引いていたんじゃないかと連絡が入った。
マシロは良く独断で色々と暗躍するものの、今回に限りは関与はしていない。
「エリカさんには否定してはおいたんですけどね。先生は余程エリカさんに信用されていないと見える」
あの騒ぎの後、マキナはアドウと共にエリカに説教をされている。
ガンプラ学園でバトルを教えているのはエリカ以外にも何人かのファイターはいる。
バトルを教える教官として雇う最低条件は過去の世界大会で決勝トーナメントに進んでいる事とあるが、教官が皆、世界上位のファイターと言う訳でもない。
世界大会の予選ピリオドは毎年のように種目が変わる為、運が良ければギリギリで決勝トーナメントに進める事もある。
また、ガンプラバトル自体昔と比べると変化している。
数年前まではプラフスキー粒子を応用して使えるガンプラと言うだけで圧倒的なアドバンテージを得る事が出来たが、今となっては学生レベルのビルダーでも粒子を応用して使えるガンプラを作る事が出来るようになっている。
その為、過去に決勝トーナメントに進んだ事があるからと言って、今のバトルに通用するとは限らない。
通用するファイターは今でも世界で活躍している為、ガンプラ学園で雇われている教官はある程度の実力はあるものの、現在の世界レベルには通用しないと言うファイターも多い。
そんな中でもエリカは今でも十分に世界大会で上位を目指せる実力を持っている。
元々、エリカ自身面倒見の良い事もあって、学園生の人気や信頼も高い。
相手が教師であろうと、バトルの実力のない相手に対しては見下した態度を取るアドウですら、実力者が優遇さる傾向が強いガンプラ学園でもアドウ達を特別扱いをしないエリカには頭が上がらない。
「アイツが何かあると俺の関与を疑って来る事は今に始まった事じゃないさ。今更気にしても仕方が無い」
今回に限らず、エリカは基本的にガンプラ関連で何かあると真っ先にマシロの関与を疑って来る。
尤も、その大半はエリカの睨んだ通りにマシロが何らかの形で関わっている事が多い。
「で、何をしたんだよ。お前」
「何……私も先生の再来と言われる身としては先生の真似をしてみただけだよ」
マシロの真似とはアドウをヤクモにけしかけた事だろう。
ガンプラ学園ではアドウが度々、遠出をしてバトルをしに行くと言う事は良く知られている。
エリカやマキナと言った一部はそこにマシロが関わっていると言う事も知っている。
アドウはガンプラ学園に入学した当初から自分の実力に絶対の自信を持ち、周囲を見下す傾向があった。
入学当初、アドウはすでに殿堂入りを果たして現役を引退していたマシロを過去のファイターとして嘲笑った事があった。
目上の人間に対する態度といった礼儀に拘る事のないマシロだが、自分の実力にケチを付けられて、子供の戯言だと聞き逃す事が出来る程、大人でもない。
そこでマシロはアドウに対してガンプラバトルの指導を行った。
名目こそは指導と言う事になっているが、バトルの内容は指導と言うには余りも酷だった。
その光景は大人げない大人が子供を相手に本気でバトルすると言った微笑ましい光景とは程遠く、一方的な蹂躙でしかなかった。
アドウも周りを見下すだけあって、同年代のファイターと比べると頭一つ飛び抜けているが、流石に本気で勝ちに来ているマシロを相手ではバトルにすらならない。
圧倒的な攻撃力で攻める攻撃的なバトルを得意とするアドウが全く攻める事が出来ずにやられたいた。
指導はアドウが満足するまで続けると言う事になっているが、実質的には自ら負けを認めるまで、マシロによる蹂躙は続けられた。
最終的に事態を聞き付けたエリカに強制的に中断させられてマシロの指導は終わった。
そのバトルで100回以上、マシロにボロ負けしたアドウは自分に対して舐めた態度を取る相手を圧倒的な力で捻じ伏せるマシロに対して、バトルの理想形を見た。
それ以来、態度こそは変えないが、マシロに対しては従順となり尊敬すらしている。
一方のマシロは最後まで自ら負けを認めずに挑んできたアドウの事はそれなりに気に入っている。
常に強者とのバトルを望むアドウにとっては、マシロの持つ情報網は貴重で、度々強い相手の情報を求めている。
マシロもアドウに強いファイターの情報を与えてはアドウはバトルを挑みに言っている。
そこだけ聞くと、単にマシロに強いファイターの情報を斡旋しているだけのように見えるが、アドウがマシロから情報を聞きつけて戦ったファイターにはある程度の共通点があった。
アドウが戦ったファイターは確かに実力はあるが、明らかにアドウよりも格下のファイターしかいない。
マシロの持つ伝手ならば、世界で活躍しているファイターとバトルの機会を作る事も容易だが、マシロが教えるファイターはアドウの同年代以下で尚且つ、明らかにアドウよりも格下のファイターだった。
今回、ヤクモにけしかけたのも、その条件に合っているとマキナが判断したからだ。
「余計な事をしたかな?」
「やってしまった物は仕方が無い。そのせいで彼がバトルから離れると言う事もないだろうしな」
「ずいぶんと彼の事を買っているようだけど、先生は彼のどこにそこまでの期待をしているのかは少々疑問に思える」
確かにヤクモはビルドアメイジングガンダムを扱う事が出来た。
だが、その実力はマキナやアドウ、ウィルフリッドと比べると取るに足りない。
「期待をしている訳じゃないさ。ただ、確信は持っている。力とは麻薬と同じなんだよ。一度、手を出してしまえば捨てるには勇気がいる。麻薬と違うのは捨てなければならないと言う訳ではないと言う所だ。そして、敗北は勝利への渇望へと繋がる」
マシロはヤクモに期待をしていると言う訳ではないらしい、ヤクモはここで終わるとは思っていない確信は持っている。
マキナはそこまでマシロがヤクモの事を買っているかは理解出来ないが、力を手放すと言う事がないと言う事は理解出来る。
マキナもガンプラバトルにおいてはかつてのマシロ同様に同年代ではずば抜けた実力を持っている。
それを捨ててガンプラバトルとは無縁の生活に戻れるかと言えば戻れないだろう。
マキナにとっても、ガンプラバトルの実力で手に入れた今の立場はそう簡単に捨てられる物ではない。
「どの道、彼は王のガンプラの力を知ってしまった。そして、王のガンプラに選ばれたのであれば、俺の計画に必要となるだろう」
「了解した」
マキナはそう言って部屋を出て行く。
マキナもマシロの進めている計画に関しては表向きの計画ではなく裏の真の計画についてもある程度は知っている。
だが、マキナですらも真の計画の全貌は聞かされてはいない。
しかし、マキナにとっては全貌を知る必要はないと思っている。
マキナにはマシロの考えを全て理解出来るとは到底思えない。
ならば、全てを知る必要はない。
マキナはマシロの再来と呼ばれているが、本人からすれば過ぎた通り名でしかない。
なぜなら、マキナにとってのマシロは絶対的な存在であり、自分はマシロの出来そこないの劣化コピーでしかないからだ。
「ヤクモが王のガンプラに選ばれただけでは計画にはまだ足りない。マキナ、俺はお前にも期待はしてるんだ。お前が俺の弟子であるなら俺の期待に応えて見せろよ」
そんなマシロの呟きも、マキナには届く事は無かった。
スバルの助言で自分の戦い方を思い出したヤクモは以前のように戦えるようになったが、一方で以前のようにガンプラバトルを楽しめなくなっていた。
どんなに勝ってもバトルに物足りなさを感じるようになり、遂には高等部に行くことを控えるようになった。
高等部に行かずに、ヤクモはGミューズで他のファイターのバトルをただ見ていた。
(何でだろうな……)
バトルするファイターな皆、楽しそうにバトルをしている。
以前は自分も友達とあの仲に居た筈だが、今となっては遠く感じる。
(俺はただ皆で楽しくガンプラバトルが出来ればそれで良かったのに)
始めは学校で良く話す友達の誰かがガンプラバトルをやって見て面白かったと言う所から、仲間内でガンプラバトルを始めたのがヤクモにとって初めてガンプラバトルに触れた瞬間だった。
それから、ヤクモは母にガンプラが欲しいとは言えず、友達もヤクモが母子家庭と言う事を言っている事もあって、自分のガンプラを貸して何度もバトルをした。
負ければ悔しいが、それ以上に皆でバトルする事の方が楽しかった。
(でも……アイツは)
だが、ガンプラ学園で戦ったアドウは違うのだろう。
相手を罵倒するアドウを否定しとうとするも、ヤクモは全く歯が立たなかった。
アドウは言動こそは受け入れがたいが、実際にバトルをしたが、バトルは問題は無かった。
あそこまでの実力に辿り付くまでにどれ程の練習を重ねて来たのかヤクモには分からない。
分かるのは、自分が今までやって来たガンプラバトルでは通用しなかったと言う事だけだ。
(だけど、受け入れられる訳ないだろ)
どんなに受け入れる事が出来なくても、ヤクモは負けた。
(俺がもっと強かったら……真っ向から否定できたのに)
自分にもっと力があれば勝てたかも知れない。
少なくともガンプラの性能ではビルドアメイジングガンダムの方が勝っていた。
それでも勝てなかったのは、ヤクモがアドウよりも劣っていたからだ。
そう結論つけると、ヤクモはハクアに電話を掛ける。
「答えは出たの?」
「なぁ、ハクア。ガンプラ学園に行けば俺はもっと強くなれるかな?」
「それは貴方次第よ」
「そっか……俺はもっと強くなりたい。俺が強ければハクアのガンプラで負ける事もなければ、アイツのやり方を否定も出来た。俺が弱かったから……だから俺、強くなる」
ただ楽しいだけでは自分の意地を貫く事は出来ない。
力が足りなかった。
その一言で片づけてしまうのは簡単だ。
だが、ヤクモはそれでは納得が行かなかった。
ガンプラバトルが勝負である以上、明確に勝ち負けが出るのは仕方が無い。
誰だって負けたくはない。
しかし、勝っても負けても互いに恨みっこなしで笑い合えるのがヤクモの知るガンプラバトルだ。
自分の意地を貫くためにもヤクモはもっと強くなる必要があった。
「そう。ガンプラ学園の今年最後の入学試験は3日後よ。すでに私の方でエントリーを終えているかわ。私も明日にはそっちに戻るから最後の調整をしましょう」
ハクアはすでにヤクモがガンプラ学園の入学試験を受けれるように手配済みだったらしい。
そして、試験は3日後に迫っている。
強くなる為にヤクモはガンプラ学園に入る覚悟は決めた。
残された時間でヤクモはハクアと共にガンプラ学園の入学試験の調整をする事となった。