インフィニット・ブーステッド・ギア(凍結中)   作:空振り

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第七話

 そういえば一夏に仕掛けたトラップは発動したのだろうか?

 

 『トラップ(罠カード)? 奈落か? 強脱か? それともミラフォか? いや激流葬かもしれんな』

 

 そうゆうのじゃないから。

 

 『ああわかった! 永続罠のデモチェか』

 

 そ っ ち じ ゃ ね え。

 遊戯王のトラップ(罠カード)とは関係ないから。

 

 『なに、冗談だ。 だが一体どんなトラップを仕掛けたんだ?』

 

 なあドライグ、俺はあの秘蔵のコレクションを家から持ってきただろう?

 

 『ああ、あれか……うううっ』

 

 すまんドライグ。

 まあ、ともかくあれを見えそうで見えない絶妙な位置に置いておいた。

 

 『相棒は自重してくれている方だからな……大丈夫だ。 だがなんのために?』

 

 一夏がホモかどうか調べるためだ。

 あれは俺が知る本の中でも最高の逸品だ。

 健全な男子なら確実に読むはずだ。

 

 『だが織斑一夏がホモだとなにが問題なんだ? 雪片弐型が邪剣・夜逝魔衝音という名前になったりするのか?』

 

 いや淫夢民的なホモとは違う。

 同性愛者としてのホモかどうかを確認したいんだ。

 一夏は女性からの好意に鈍感すぎるからな。

 ホモだったら女性からの好意をわかっているが意図的に無視しているということになるし、もしホモじゃなかったら原因は他にあるということになる。

 

 『なるほどなそういうことか、篠ノ之箒がいくら頑張っても肝心の織斑一夏がホモだったら何もかもが駄目になるからな』

 

 それにもし一夏が本当にホモなら俺の貞操が危ない。

 

 『相棒、安心しろ』

 

 なにがだ?

 

 『もし相棒と織斑一夏そういう関係になったら俺は神器の奥底に引っ込んでおく、ゆっくり楽しめ』

 

 淫夢ネタは好きだが俺にそういう趣味はない!

 おっぱいこそ……女の子こそが至高で究極の存在だ!

 

 

 

 さて俺の部屋――1001号室に到着したわけだが。

 俺は紳士だからな、どこぞのワンサマーと違ってちゃんとノックしてから部屋に入る。

 

 ノックしてもしもお~~~し

 

 「うお! イッセーか!? ……よし!入っていいぞ!」

 

 どうやらワンサマーは罠にかかったようだ。

 

 『いや、まだ油断できんぞ? お前の服のにおいを嗅いでいたのかもしれん』

 

 確かに……まだ油断できないな。

 なに、部屋に入れば分かることだ。

 いくぞっ!

 

 

 

 「よ、ようイッセー! 思ったより時間がかかったな、もう少し早く帰ってくると思ったぜ」

 

 明らかに挙動不審だ。

 ……おや? 微妙に本の位置が違う。

 よかった。

 一夏は女体に興味のある健全な男の子だったようだ。

 

 『ちっ』

 

 なに舌打ちしてるんだ!

 俺は絶対にそういう関係にはならないぞ!

 

 「なあ一夏」

 

 「な、なんだよイッセー」

 

 俺は一夏の目の前にあの本を突き出した!

 

 『♂突き出す♂』

 

 おい、いい加減にしろ。

 

 『スマンスマンだか、おっぱいで相棒に苦しまされてばかりだからな、たまにはこういう意思返しもいいだろう?』

 

 まったく……

 

 「こ、これは……」

 

 一夏の方はというと固まっていた。

 

 「一夏、俺は別にお前が本を盗み見たことについて怒っているわけじゃないぞ」

 

 「そうなのか?」

 

 「ああ、だか一つお前に質問がある」

 

 「質問?」

 

 「この本のタイトルはおっぱいユートピア、美乳、貧乳、巨乳、様々な素晴らしいおっぱいが集まっているまさにおっぱいのユートピア(理想郷)だ……この本は俺の持つ本の中でも最高の物だ」

 

 「ああ、本当に素晴らしかった……!」

 

 「そうかっ! じゃあ同志一夏君質問だ、どのおっぱいが一番よかった?」

 

 「そんなの戦争だろうがっ! そういう考えが戦いを生むんだっ!」

 

 「ではどういう考えなら戦いを生まない?」

 

 「小さいおっぱいは頬をすりすりしてその小ささと、素晴らしさを味わえばいいっ!」

 

 「大きいおっぱいは欲望のままに揉んだり、挟んだり、摘んだりすればいいっ!」

 

 「ならば美乳はどうする!」

 

 「美乳は……大きすぎず、小さすぎない……そう! 完成された女体による黄金率を体感すればいいっ!」

 

 負けたっ……!

 完全に負けた……

 

 「みんな違ってみんな良い、それが俺の答えだ!」

 

 一夏におっぱいで……

 負けた……

 

 「負けたよ……一夏、お前が伝説のおっぱいマスターだったんだな。 俺は今までおっぱいに貴賎なし、でもどちらかと言えば大きいおっぱいが好き、そう思っていた」

 

 「イッセー、お前」

 

 「だがそれは間違っていたんだな、俺はおっぱいを平等に愛せてはいなかった。 一夏、この本はお前が持っていけ……」

 

 「いいのか!? だけどこれは大切な物なんじゃ」

 

 「いいんだ。 この本は平等におっぱいを愛せる伝説のおっぱいマスターであるお前が持つべきだ、持っていくんだ」

 

 「ありがとう……! 本当にありがとう! ……でもこれどこに置こう」 

 

 「ロッカーの中にでも隠しておけ」

 

 

 

 一夏に負けるとは、でもなんだか清々しい良い気分だ。

 ドライグ、お前もそう思うだろ?

 あれ? ドライグ?

 反応がないな、おーいドライグー

 

 『うへへへ、おっぱいら、うれちーな』

 

 ドライグゥゥゥ!

 ごめんよ! 本当にごめん!

 ……この感じだと復活に三日はかかるかな。

 

 

 

 「そう言えば箒の方はどうなったんだ?」

 

 「ああ、もう怒りはだいぶ収まったぜ」

 

 この木刀どうしようか、この辺に置いとくかな。

 

 「っていうかその木刀は箒のだよな、どうしたんだよ」

 

 「ちょっとの間、預かることになってな、安心しろ一夏、もう箒はお前を殴ることはないぞ」

 

 「マジでか、一体なにがあったんだ?」

 

 いろいろあったのさ、いろいろ。

 

 「よし、一夏! 腹も減ったし箒と一緒に飯食べに行こうぜ!」

 

 「おっ! いいな! 確かに腹減ったし飯食べに行くか!」

 

 

 こうして俺達は飯を食べに一年生用の食堂へ向かった。

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