『元』デュエリストが『現』デュエリストになる物語   作:(無言の腹パン)

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前回

深夜、ペンデュラム召喚に気になり始める。


巻き込まれた『元』デュエリスト

「遊勝塾?」

「そう、行ってみたら?」

 

学校で帰る支度をしていたら美園がふざけた事を行った。

遊勝塾っつうと…榊遊勝の塾、だったか。

あの時は憧れたものだ…もう関係ないがな。

 

「なんで」

「そこに入ってる榊遊矢が、ペンデュラム召喚をしてるんだって。一度見てみたら?」

 

それこそふざけるな。

俺はデュエリストを止めたんだ。

今更、召喚法なんて見たくない。

しかも塾なんて…尚更だ。入ってくれって懇願されるかもしれない。

それだけは避けたい。うん。

ハァ…と俺は溜息を吐き、反論した。

 

「ふざけるな。俺は召喚法なんて興味ない」

「僕はそう見えないけど?」

「何?」

「離れられないみたいじゃないか……。いつもデュエルディスクとデッキを持ち歩いて」

「ッ」

 

こいつ…気づいてたのか。

 

こいつの言う通り、俺はデュエリストを止めてもデュエルディスクとデッキを持ち歩いてる。

理由はわからない。ただ、無意識に持ち歩いてしまうんだ。

笑っちまうよな。自分で切り捨てたのに、切り捨てられないなんてな…。

 

「それに、どうせ行くつもりだったんでしょ?」

「あ?」

「最後の悪足掻き…ってね」

「………………………」

 

こいつ、エスパーか。

…………だが、少し違うぞ美園。

俺はただ興味を持っただけで行くとは考えてない。

…………あ?矛盾してるな…まぁいいか。

 

「……俺は塾なんて行かない」

「これを機に復帰したら?」

「ふざけるな、俺はもう」

「じゃあせめて塾に行ったら?少しは気になってるんでしょ?」

「………………………チッ」

 

こいつ何でもお見通しか。

こいつと口論は負けそうだ。やらないようにしとこう…まぁ、する訳ないが。

まぁペンデュラム召喚見るだけならいいか…と、俺は軽い気持ちで決めてしまった。

 

「………っと、どうやら僕達だけになったみたいだ」

「……………」

「………で、行くんでしょ?」

「…………なんでそんなに行かせたがるんだ」

 

俺はこんなに押す美園が不思議でならない。

そんなに俺にデュエルをして欲しいのか?

ならほっといてくれって思う。これは俺自身で決めたことだ。俺の人生は俺自身で決めたい。

なのに…。

 

「ん?……単純に君をデュエルの世界に戻すことと、その日はなんか起こる予感がして、そこに君を投入したいだけだ」

「………ああ、そうかい」

「その日はちゃーんとデュエルディスクとデッキを持ってってね。持ってかなかったら僕が持って行くから」

「おい、なんで行く予定になってんだ」

「もう塾長には連絡付けてるから」

「おい‼︎なんで塾長と話がついてんだ‼︎」

「凄く喜んでたよ?入部希望者だーー‼︎って」

「待て俺は入るなんて一言も」

「三日後に行くって伝えたから、これで行く理由が出来たね」

「お前ふざけるなよ本気(まじ)ふざけるなよ」

「行かなかったらチョコ鍋ぶっかける」

「行くから行くから本気で止めてくれそれは本気で」

 

くそ…勝てない…。

ちなみにチョコ鍋っていうやつは罰ゲームに美園が考案したやつで、色々な具材にチョコを5個以上投入して食べるっていう地獄の鍋だ。あれはキツかった…。ちなみに受けたの俺な。俺だと死ぬから止めな。

てか脅されて行くってどういう事だよ…。まぁ、これが最後って事で騙されたと思って行くか…。

 

余談だが、美園はチョコ鍋を平然と食べるぞ。味覚逝ってんじゃね?

 

 

 

三日後。

 

「あー……寝坊した」

 

今日に限って寝坊した。

まぁ休みだから良いんだけども。てか詳しい時間とか聞いてねえから別にいっか…。

という訳で昼時に来たんだが、別にいいよな?…正確には昼時をちょっと過ぎた頃。

あー…結構面白い形してるな…遊勝塾。

まじ帰りたいんだけど。

まぁ帰ると学校時にめっちゃ聞かれるからバレるのは避けたい。

ので、結果行くしかない。

………行くしか、ないんだよなぁ。

で、

 

 

ウロウロしてる俺。

 

「…………………」

 

一応言われた通りデュエルディスクとデッキを持ってきたが…何か起こるってなんだよ。デュエル絡みか?

……くそ、来なきゃ良かった。

 

………覚悟決めて行くか。

 

俺は扉の前に立ち、深呼吸する。

そして踏み出した。

そこで待っていたのはーーーーー。

 

 

 

「すんませーん…見学に来たも、の……で」

 

……なんだこの状況。

なんでさ。

 

皆睨み合ってるんだ?

は?ちょっと待て理解出来ねえよおい。誰か説明しろ。

 

「……え、見学?」

 

熱血そうな人が声かけてきた。いや見学なんだけども、頼んできたやつじゃないけども。一応なんだけども。

 

「まぁ、はい。……で、これどういう状況?」

 

まじで誰か教えてくれ。

気品そうなバb((ゲフンゲフン、褐色の女、竹刀もったやつ(てかなんで竹刀なんて持ってる)、紫紙のやつ、水色髪の少年、小太りの少年、知的っ子みたいな少年、可愛らしい少女、ハチマキ男、ツインテールの女……で、睨み合ってるのがトマト頭のやつとマフラー男。

 

「……ちょっとお父さん、どういう事⁉︎」

「…………あ‼︎今日見学の子が来ること忘れてたーー‼︎」

「ふざけるなーー‼︎」

 

あ、ハリセン叩かれた。てかそのハリセン何処から出したよおい。

……あー、帰っていいか?なんかお邪魔っぽいし…。

 

「す、すまん‼︎今は取り込み」

「君は?」

 

熱血男を遮ってマフラー男が聞いてきた。…名前言わなあかんのかよ面倒臭え。

 

「…………」

 

で、無言をかますと、てか睨むなマフラー男。

そんなにジッと見るな。何?○モなの?○モなんですかァ?

ずっと無言かましてるとまた聞いてきた。

 

「君の名前は?」

 

……絶対言わなかんやつだな、これ。

仕方ないから名乗った。

 

「如月深夜…ペンデュラム召喚が気になって見に来た一般中学生だ」

「……如月、深夜…」

「………で、どういう状況か、説明してもらおうか」

 

本当は凄く帰りたいんだが、気になって仕方がないこの状況を教えて貰わないと帰れない。

マフラー男の代わりに気品女が説明した。

 

「今は遊勝塾とLDSの対抗戦の最中でございますの。ですから今日の所はお引き取り願えないかしら?」

「そうかいそれじゃあ次の日に」

 

理由聞けたから帰ろう。あーコンビニ寄って苺大福…

 

「待て」

 

って考えてたら止められたよマフラー男になんなんだよもう。

 

「……なんだ」

「零児さん?」

 

マフラー男が俺の方に歩いてきた。……あー、なーんか読めてきたぞーこの後の展開。

マフラー男が俺を見下し、そして言った。

 

「丁度いい。君と私でデュエルしよう」

「………ハァ」

「ちょ、零児さん⁉︎何を言って」

「すみません。ですが理事長、私は戦ってみたいのです…この少年、如月深夜と」

「だからと言って、彼はこの対抗戦とは関係」

「ない?と…入部希望者なのだろう?なら、君にも権利はあるはずだ」

 

ないと思うが。

てか俺は好きで入部希望者になった訳じゃねえよ。全てはあの金髪野郎とせいだこの野郎。

……ここは丁重に断ろう。俺デュエルしに来た訳じゃないし、それにもうしないって決めたし。それに一年間してないから尚更やりたくない。

 

「ことわ」

「ペンデュラム召喚が見たくないか?」

 

ピクッと俺の耳が動く。

……なーるほど、こいつも『使える』って事か。

まぁ、今のは小さすぎて、俺にしか聞こえてないが、

 

「で?」

「私とデュエルすれば、ペンデュラム召喚が近くで見れるぞ」

「その前に何故そんなに俺とデュエルしたがるかがわからん」

「言っただろう?……君から何かを感じたと」

 

いや言ってねえよ。馬鹿じゃねえか?

……てかまじで美園エスパーじゃねえか、こうなる事予想してデュエルディスクとデッキ持たせたのかよ、ストーカーしてんじゃね?

って考えてたら本人からcallが来た。

 

「………何の用だエスパー」

『デュエルには受けてね』

「ハァ?」

『あれ、チョコ鍋』

「わかったからまじで止めて」

『……断言しとくけど、そのデュエルで全て決まるって僕の勘が言ってるから』

 

じゃあって通話終了。てかまじでエスパーかよストーカーしてんじゃね?(二度目)

………人生が決まる、ね。

 

「どうする、私からの挑戦…受けてくれるか?」

 

…まぁ、チョコ鍋受けたくないってのが多いけど、

 

 

ちょっと戻りたいっていう心がある。

 

 

 

今日だけ、戻るか。

 

 

「……マジで、デュエルは俺を解放してくれないな」

 

 

 

 




次回予告

「久々だな…お前ら」

一年振りに触る、深夜のカード達。

「DD…ははーん、そのデッキねえ…」

今、深夜のデッキが明かされる。

次回「DDvsなるかみ」
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