IS〜もう一人の天災〜   作:クリムゾンレイン

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久しぶりに投稿したにもかかわらず多くの方が見てくださっていたようでとても嬉しかったです。
モチベーションが高いうちに書けるだけ書いていこうと思います。

それでは本編をどうぞ


リーシャの秘密とクラス代表

とりあえず生徒会室に着いた俺はソファーに楯無さんを寝かせて俺の着ていたコートを掛けると部屋の隅で座って少ない時間ながらも睡眠をとることにした。

朝はいつも通りの時間に起き、いつも通りのトレーニングをこなす。昨晩の能力使用の影響で少し体に筋肉痛が走るものの慣れている俺は何事もないように体を動かした。

今日も授業があるため自室(とは言っても同居人のリーシャがいるが)に帰り、準備をする。

その予定だったのだが……

「あ、おはようございます夜神さん」

部屋に帰ると朝ごはんを作る途中のリーシャの姿があった。

時刻は6:30。全寮制のこの学校では登校時間がほぼないため起床するにはどう考えても早い時間だ。

「あと少しで朝ごはんが準備できますので先にシャワーを浴びて来てください」

「あ、うん」

少し驚いていた俺はリーシャに言われた通りシャワーを浴びるため着替えを取ろうと動いた。

「着替えなら既に脱衣所に用意しておきました。えっと、ダメだったでしょうか?」

リーシャとしては勝手に俺の私物をさわったことに俺が気分を害するかもしれないと思ったのだろう。

恐る恐る問いかけるリーシャに対し

「いや、触られたくないものは置かないから別に大丈夫だよ。まあ、できれば一言言って貰えるとこちらとしてはありがたいかな。でもわざわざ用意してくれたことには感謝してるよ。ありがとうリーシャ」

俺が笑顔でお礼を言うと顔を真っ赤にして俯いてしまった。どうしたんだろう?

なんだか昨夜も同じようなものを見た気がする。

「じゃあ、ありがたくシャワーを浴びさせてもらうよ」

そう言って俺はシャワーを浴びるため脱衣所に向かった。

部屋に戻るとテーブルに朝食が用意されていた。

しかし朝食を食べようとテーブルに近づいた俺にリーシャから予想外の声がかけられた。

「昨夜はお疲れ様でした」

「!?……なんでそれを?」

まさか気づかれているとは思わなかった俺は驚き、動揺してしまった。そのことを誤魔化すようにリーシャに問いかける。

「リーシャは他の方々よりも少し鼻が良いので気づきました」

そこまで臭いがしたのだろうか?だとすればもう一度シャワーを浴びて来なければ…

「硝煙の匂いだけなら射撃場に行ったと考えますがさすがに血の匂いまでするとその線は薄いかと…」

「……もう一度シャワーを浴びて来るよ」

さすがに血の匂いは不味い。早く落としに行かないと…

「いえ、その必要は無いかと思います。リーシャ以外の人にはわからないレベルの匂いですから」

確信を持ってそう言うリーシャの表情に俺は少し疑問を抱いた。

「なんでそう言いきれるの?」

「……怖がらないでくださいね?」

少し迷ったのか間を置いたリーシャの言葉に俺は何かあるのだろうと思った。

「大丈夫、伊達に裏社会の有名人じゃないよ。ちょっとやそっとの事じゃ動揺すらしないさ」

「ジェヴォーダンの獣って知っていますか?」

「たしかヨーロッパの伝説上の動物の事だよね?」

「そうです。ですが本当は伝説ではなく実在していてその正体は人狼です。そしてそれがリーシャの祖先なのです」

「ということは…」

リーシャも人狼(・・・・・・・)です」

「…………」

「やっぱり怖いですよね。ありえないと思いますよね」

「ちなみに証拠は?」

「証拠、ですか?えっと、では見ていてくださいね」

「うん」

「えいっ!」

気合を入れるように発した言葉と共にありえないものを見た。

リーシャの頭に犬のような耳が生えてきた(・・・・・・・)のだ。

よく見るとお尻の方も少し膨らんでいるように見える。

おそらく尻尾だろう。

どんな証拠を見せられるかとは思ったけどさすがにこれは予想の斜め上どころか真上を行った。

いやだってさ、普通考えないよね?俺おかしくないよね?

さすがに不安になってきた…

「まあ、でもなんて言うか…可愛いな……」

「えっ!///」

「ん?どうしたの?」

「えっと、今、可愛いと…-」

「…本当に?」

「はい、確かにそう聞こえました」

やっちゃった。やってしまったよちくしょう。

この状況で場違いなことを考え、さらに声にな出してしまっていたようだ。

「ま、まあ可愛いと思うよ?もしかしてだけどそのままジェヴォーダンの獣になるの?」

もしそうだとすれば危険だな。伝説では家畜などを襲ってるって話だし。

「いえ、これ以上は何もありません。」

「だったら恐がる必要なんて全くないね」

それよりも興味が湧いてきた。どういう感じで生えているのかとか色々知りたい。久しぶりの未知との遭遇。これに興味を持たずして何が研究者か!

と言ってもこの場をわきまえる必要はあるわけで……

「いくらリーシャの正体が人狼だとしてもリーシャはリーシャでしょ?だったらもうこれまで通り仲良くしようよ。いや、お互いの秘密を知っているんだし今まで以上に仲良くしようよ」

そう言って手を差し出す俺

「ありがとうございます。夜神さん」

人とは違う化け物のような自分にもっと仲良くなろうと言って貰えたことが嬉しかったのだろう。涙ぐみながらもリーシャは俺の差し出した手を握り返してくれた。

「さあ、早く朝食を食べようよ。せっかくリーシャが用意してくれたんだ。冷めてしまったらもったいない」

そう言って2人で朝食を食べ、教室に向かったのだった。

 

 

同日朝のSHRでは山田先生が

「先日の試合の結果一年一組のクラス代表は織斑一夏君に決定です。あ、"一"繋がりでいい感じですね!」

などとクラスの全員に発表していた。

その発表でクラスは大いに盛り上がる。

試合を行った3人を覗いて。

というか一夏は俯いてしまっていて明らかに暗い雰囲気だ。

と、思っていると唐突に一夏が手を挙げて発言する。

「先生、質問です」

「はい、なんでしょう織斑君」

先生らしいことが出来るのが嬉しいのか笑顔で一夏に発言の許可を与える。

「俺は先日の試合で負けたのになんでクラス代表になってるんですか?」

うん、最もらしい質問だね。

いや、最後の抵抗をしているのかな?

「それはーーー」

「それは私と透流さんが辞退したからですわ!」

あ、自分のセリフを取られたことに山田先生が落ち込んでる…

「まあ、勝負はあなたが負けましたがしかしそれは当然のこと。なにせ相手がこのわたくし、セシリア・オルコットだからですわ」

代表候補性が初心者相手に負ける(操縦時間は合計1時間もない)とかギリギリのところまで追い詰められるとかはどうかと思うけどね。

「とはいえ、わたくしも大人気なく怒ったことを反省しまして。そこで透流さんが辞退したことをお聞きしましたのでわたくしも"一夏さん"に代表を譲ることにしましたの。やはりIS操縦は実践が何よりも糧。クラス代表となれば嫌でも実践には事欠きませんから」

一夏、今君が思っていることを当ててあげよう。

なんというありがた迷惑、って思っているね?

「いやぁ、セシリアわかってるね!」

そこでほかのクラスのメンバーが便乗するようにして発言していく。

「せっかく世界で二人しかいない男子がいるんだから同じクラスになった以上持ち上げなきゃね~」

「私は夜神君が良かったなぁ〜」

「私も夜神君の方が良かったわね。とっても強いし」

「私達は貴重な経験を積めるしほかのクラスの子に情報が売れる。一石二鳥だね!」

ちょっと?最後に発言した子は誰かな?さすがに商売は辞めてほしいんだけど…

あ、一夏がなにか閃いたようだ。一体何を思いついたのやら…

「先生、辞退は出来ないはずでしたよね?なのに何故俺になったんですか?」

ここでその話を持ってきたか。仕方ない、言いくるめてしまおう。

「ごめんね一夏。俺は生徒会に誘われてるんだ。それに千冬さんーブォン!ーを守れるくらい強くなりたいんでしょ?だったら実践を多く積める代表になるのはいい事だと思うんだけどなぁ~」

途中、千冬さんからの出席簿アタックを避けながらも一夏のやる気が出そうなことを言う。

「わかった。仕方ないからやるよ」

案の定俺の思った通りにやると言った。

相変わらずのシスコンだねー。

千冬さんもなんだかんだ言ってブラコンだし。

ギロッ!

おぉ、考えてることが読まれてしまったみたいだ。

睨みつけてくる千冬さんに対して俺はニコッと笑顔を向ける。

「そ、それでですわね……」

ん?セシリアが何か言うみたいだね。

「もし良ければこのわたくし、セシリア・オルコットが一夏さんに教えて差し上げますわ。そうすれば一夏さんの実力もみるみる上達しーー」

バンッ!

セシリアの発言を遮るように箒が机を叩いて立ち上がる。「生憎だが一夏の教官は既に足りている。私が(・・)直接頼まれたのだからな」

「あら、ISランクCランクの篠ノ之箒さん。Aランクのわたくしになにかご用かしら?」

「ら、ランクは関係ない!頼まれたのは私だ!一夏がどうしてもと懇願するから引き受けたのだ」

「箒ってCランクだったのか……」

B+の一夏が自分よりも下だったことに驚いている。

あれ?箒ってCランクだったっけ?おかしいな。違った気がするんだけど……

「だ、だからランクは関係ないと言っている!」

一夏の発言に噛み付くように言う箒。

「座れ馬鹿共!」

バシンッ!バシンッ!

千冬さんの出席簿アタックに沈む二人。

「お前達のランクなどゴミだ。私からすれば貴様らはどれも半人前のひよっこだ。まだ殻も破れていないような段階で優劣など付けようとするな」

うわっ、厳しいな~。千冬さんはSランクだから他の人はみんな下だし変わりないように思えるだろうけどみんなのやる気を削ぐようなことを言うのは良くないよー。

まあ、俺は一応Sランクだけど実際自分で合うように制作するしランクなんて別に関係ないけどね。

千冬さんが二人の言い争いを止めたことで教室内の雰囲気も少し落ち着いた。

まあ、正直俺としては一夏の練習相手なんてどうでもいいので自分の作業を始める。

『アーカイブ』を起動して〈殲滅天使〉の微調整を行う。

クラス代表を決める試合でまともに使用して俺の反応速度に少しついてこれてなかった部分があったのでその修正。

試合で使用しなかった武装がいくつかあるため近いうちに使ってデータを取る必要がある。

それに使ったと言っても『スカーレット』に関してはエネルギ無効化コーティングを切っていたためその点の確認などもしないといけない。

他にもレーザーライフルの『バスターライフル』、ハイブリッド型アサルトライフルの『オルトロス』そしてIS学園(ここ)では使うことは無いだろうが単一仕様(ワンオフ・アビリティー)『ガイド』の三つの確認などやることは多い。

元々仕事用として作った〈殲滅天使〉は俺が使用者だってことがもう知れ渡ってるし記録としても残ってる。

仕方ないから仕事用は〈断罪者〉(ジャッジメント)にするしかない。

出来ることなら破壊用に作られた〈断罪者〉は使いたくない。

破壊以外に使えばいいだけの事だけれど一つ一つの武装が強力すぎるが故に扱いが難しいんだよね…

ーーバシン!バシン!

思考に集中していた俺は一夏が出席簿アタックを受けたことにより思考を中断した。

「すみませんでした」

また一夏が何かやらかしたようだ。全く、懲りないねぇ…

「クラス代表は織斑一夏。依存はないな?」

「「「はーい」」」

俺と一夏を除いたクラス全員が返事をする。

その中で一夏がため息をついていたのを俺は見逃さなかった。

頑張ってね、一夏。




自分で言うのもなんですがなかなか話が進みませんね…
話数の割にまだまだ序盤を書いてるとは…
早く中、独、仏の3人を出してあげたい。
このままだと途方もない話数になってしまいそうです笑
アニメとかみたいに次回予告とかしたら面白いですかね?
近いうちにまた投稿したいと思ってます。
それではまた次回にお会いしましょう
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