藍色の忠誠   作:Il cielo

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Lettera01:愛

 

 

家庭環境はいい方だったと思う。

虐待があった訳じゃないし、稼ぎが悪かった訳でもない。

家族の仲は良かったし、愛されていた。

 

だけど、そう思っていたのは私だけだった。

 

両親は私をマフィアに売った。

私が泣きながら両親を呼ぶ中、嬉しそうに私と引き換えに貰ったお金を見ていた。

 

「セーナ、愛してるわ。産まれてきてくれて有難う。おかげでこんなにお金が手に入ったわ。」

 

気を失う前に聞いた言葉だった。

何時もは安心する笑顔がとても醜く見えた。

 

 

 

 

 

起きた時私は椅子に座らされて注射器で血を吸われていた。

怖くて怖くて泣き叫びたかったがけど周りの状況を見てぐっと堪えた。

私は沢山の黒服に囲まれていた。

黒服の人が私に何か言っていたような気がするが忘れた。

ただただ、必死に首を縦に降っていた事だけは覚えている。

 

 

血の採取が終わると、私と変わらない歳の子供達がいる部屋へほうりこまれた。

中にいる子達はみんな怪我をしていて、ボロボロの服を着ていた。

同じくらいの子供達がいた事に少しホッとしたが、話しかける気にはなれなかった。

部屋の隅にいき、座り込む。

 

何が何だかわからなかった。

親に捨てられた事はなんとか理解した。

だけど、此処は何処なのか、何でこの子達は怪我をしているのか、この部屋に閉じ込められるのはどうしてか、何もかもわからない事ばかりだった。

 

顔を腕に埋めて目を閉じる。

 

怖い。

 

私はまだ此処にきてから泣いてないが、今にも泣き出したい。

 

ここの子達が酷い怪我をしているので、きっと私も同じ様な事をされるのだろう。

それならば、死んでしまった方がマシなのかも知れない。

 

頬に熱い物が伝った。

 

「大丈夫?」

 

顔をあげるとブロンドの髪が綺麗な少女がいた。

彼女は私が泣いていると気付くと小さな指で掬い取ってくれた。

 

「私はミストって言うの。貴方は?」

「セーナ………」

「そう、セーナ…。宜しくね!セーナ‼」

 

私の手を握り言うミストはぽかぽかと暖かい笑顔でそう言った。

“宜しく”そんな言葉をかけてもらえる事が、こんな状況ではとてもありがたく感じた。

 

ミストは私の疑問を全て晴らしてくれた。

 

ここはエストラーネオファミリーというマフィアの部屋の一室らしい。

此処に閉じ込められているのは、子供達は皆人体実験をされていて逃げない様にする為。

怪我はその人体実験によるものらしい。

実験の種類は人それぞれで、目が見えなくなったり、手足を失う子もいて、誰かが死ぬなんて事も日常茶飯事らしい。

 

おかれている状況がわかったのは良かったが、とてもじゃないがいい環境とは言えないらしい。

不安になるばかりで、また視界が潤んでくる。

 

「大丈夫、大丈夫だよ。私がいるから。泣かないで?」

 

そうやって背中をさすってくれるミストに私は抱きついて泣いた。

ミストは私が泣き止むまで、ずっと抱き締めていてくれた。

 

 

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