東京喰種x化け狐   作:カネキ

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疾走

カズマside

 

 

俺は走っていた。全力で走っていた。

時刻は家に帰った時に確認したら、8時半だった。

服も着替えて黒一色だ。マスクは壊されたので、ドラマでよく見る銀行強盗のようなものを頭に被っている。

それか赫者の狐面にすれば問題は無い。

季節が冬のせいか、外はもう真っ暗だった。俺が走っているのは裏道で、人の気配は全くない。

それには理由がある。3区で大量の死体が見つかって、それが連日ニュースで放送され続けているからだ。

犯人は未だに捕まっていないので、住民たちは恐怖して家から出ない。

実に好都合だった。人通りが無いなら全力で走っていても誰にも見られる心配が無い。

でもニュースでは"喰種"の死体とは一言も言っていなかったのだ。さすがCCGは情報統制を怠らなかったようだ。

 

俺は3区に入る直前で、目の前にあるビルに上った。

パイプを使えば赫子をバネのように使わなくても簡単に上れる。

 

 俺は屋上で黒い幽霊を5体出した。

彼等には意思のようなものが宿っていると俺は思っている。

話し掛けると、首を縦や横に振ってくれる。彼等はちゃんと意思表示をしてくれる。

銀行強盗のときだって、打ち合わせ通りに動いてくれた。でも直接操ることだってできる。

でも5体同時はきつい。1体なら思い通りに動かせる。だから殆どは彼等に直接頼んで動いてもらっている。

その方が楽ができるからだ。

半年前に知ったことだけど、雨が降ると動きが鈍ってしまう。

 

 今回頼むことは3区を偵察してもらう。

もし、白鳩に見つかったら面倒なことになるからだ。

唯でさえ無駄な殺しは駄目なのに。あと赫子もできるだけ使いたくない。

赫子を使うと意識が殺人衝動でどうかなりそうだ。

ただでさえ15本で衝動を抑えていられる限界なのに、残りの"3本"を使ったら人間も喰種も見境なく殺してしまいそうだ。

 

「取り敢えず、君等には3区を散策してもらっていい? 」

俺がそう言うと、彼等は頷いてくれてビルから飛び降りてくれた。

 

俺は目を閉じた。身体に冷たい夜風が当たる。

頭には、異なった5つの景色が映し出されていた。

 

 1人目は路地裏を歩いていて、道端にいる猫に悪戯をして何されたか分からない猫の様子を見ている。

2人目は優雅に大通りらしき所にいた。しかし歩いている所は車道の真ん中の白い線で、辺りを見渡しながら歩いていた。

3人目は飛び降りた近くにパトカーと警察官が居て、その話を盗み聞きしていた。

4人目は何故か歩道を全力で真っ直ぐに直進していた。でも赤信号の時はちゃんと信号が変わるのを待っていた。

5人目は1人で行動している喰種を見つけたので、その後を追っていた。

 

 わかったことがある。警察の話を盗み聞きしたので信憑性がある情報だ。

捜査官が殺されたのは本当の話らしい。捜査官を殺した喰種が危険すぎるため、警察とCCGが全力で行方を追っているらしい。

 

 でも今回殺されたのが微さんだったら、俺は絶対にその喰種を殺す。

取り敢えず、捜査官が殺された現場を探すとするか。

俺は幽霊たちに、その辺の散策を任せて捜査官が殺された現場を探すことにした。

 

 

俺はビルからビルへと飛び移りながら、殺人現場があった場所を手当たり次第に探していた。

 

そこで俺は思った。別に探さなくてもいいんじゃないかと。

白鳩達は身内が死んだら葬式を本部でするって聞いたことがあった。本当か分からないが。

黒い幽霊を使えば、バレることは無い。

白鳩を拉致して拷問して吐かせてもいいが、今の俺じゃ殺しかねない。

 

3区から1区までは意外に近い。

俺は幽霊達を出すのを解いて、1区に向かうことにした。

 

 

3区から10分ほどで1区についた。相変わらず喰種共の縄張り争いの声が聞こえてくる。

俺はそんなことに構っている暇はないので、先を急ぐことにした。

 

CCG本部から800mほどのところにあるビルの屋上に来た。パイプを使って猿のように一気に登って行った。

屋上には看板があるので、そこに隠れて5体幽霊を出した。

 

「任せた。移動はできるだけ階段でするように。あとは職員の話を盗み聞きするのも忘れないでね。

あとはついでに、捜査官が持っているクインケ...アタッシュケースを何個か盗んでくれ。1人はブレーカー担当で後の4人で盗んでくれ。

盗むタイミングは俺が指示するから。」

 

5体は頷き、屋上から飛び降りて、CCGの本部に向かっていった。

 

 

カズマside end

 

 

 

 

 

 

 

 

 

微side

 

東京3区 CCG3区支部

 

 

「微。田中特等を殺害した喰種は狐と思うか? 」

私達はデスクで田中特等を殺害した喰種を特定している最中だった。

確かに狐が殺した線も濃い。他の連中は狐と言っているが、私は違うと思っていた。

理由は2つある。1つ目は彼奴は人間を傷つけたりはするが、殺しはしていない。

非常に不愉快だが人間なんて眼中に無いのかもしれない。

2つ目は私の感だ。

 

「お前の気持ちも分かるが呉緒。それは無いと思う。狐は好戦的で残虐だが彼奴は"死体を食わないはずだ"」

田中特等が発見された時には顔しかなかったのだ。

それ以外は喰われていた。そして田中特等を喰らった喰種の唾液も確認された。

呉緒は私に反論した。

 

「狐が腹一杯だとしたらどうする? 食べないだろ? 」

 

「確かにそれもある。しかし狐は殺すのは好きと思うが、食べないと思う。

そして首の切断面だが検視官が言っていたが、とても鋭い物で切断されたと。狐の赫子は鱗赫だ。

私が知っている限りでは、とても鋭い赫子を持った喰種は1匹しかいない」

 

「まさか...」

 

「そう、この間私たちが遭遇して、S級駆逐対象に認定された梟だ」

 

 

微side end

 

 

 

 

 

 

 

 

カズマside

 

時間が遅かったので、CCG本部には警備員ぐらいしかいなかった。

誰が殺されたか、今聞けないのは残念だがもう走りたくない。

いくら疲れないとはいえ、正直言って面倒だ。

 

このまま彼等には本部の構造を把握してもらって、明日の朝に襲撃でもしますか。

 

 

 

カズマ side end




短いけど、こんな感じ。
彼女が出るまで、あと3話程度のつもり。
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