東京喰種x化け狐 作:カネキ
微side
「ありえないっ!」
私は狐に逃げられたため事後処理に追われていた。
警備員に話を聞くと、どうやら狐は正面から堂々と入ってこのRc値検査ゲートを潜ったと。
この時はこのままではCCGが喰種に舐められてしまうと思っていたが、ゲートに記録された狐のRc値を見ると測定不能と出ていた。
私は叫んでいた。他の捜査官達も私の様子が気になり寄って来て、私と同じように記録を見る。
狐の鱗赫の数は15本。
そこから赫者になるともっと上に行くはずだ。身体に溜め込んでいるRcだけで測定不能は意味が分からない。
一週間に一回ゲートをメンテナンスをしているのを私は知っている。
いきなり故障するのは考えにくい。10万までは理論上普通に計測可能なはずだ。
ということは10万を超えている可能性が出てくる。
そして狐は全力を出していない。彼奴のあの余裕はこういうことだったのか理解した。
本当に遊んでいただけだったのだ。とても歯痒い。
それにクインケの攻撃がまるで攻撃が通っていなかった。
これが意味することは、本来脆いはずの鱗赫が溜まりに溜まっているRc細胞で強化されているということだ。
彼奴の鱗赫の色は赤を通り越して紅色で、とても硬くそして一回り、二回り太くとにかくリーチが長い。
赫者に為ると全身を覆うためクインケの攻撃が全く通らないことになる。
見た目は二足歩行の狐だ。身体は紅く染まっており体長も2mを超える。
「真戸特等!大変です。資料室が何者かに荒らされていました!」
話を聞くところによるとカメラが全て壊されており資料室が荒らされたらしい。
彼奴の目的は何だ。考えろ。荒らしたのは彼奴の協力者という線が濃い。
彼奴は梟と戦い終わった時に「飽きた」と言っていた。
即ちこれは誰かとの戦いを望んでいる。そのために資料室が荒らされたと考えればいい。
弱者より強者を探しているはずだ。この区のレートの高い喰種といえば骸拾い。
「丸手特等。資料室を荒らした者の目的がわかるか?」
「いや、まったくわからん。カメラもやられて証拠も無い。お手上げだ」
本当にこいつは指揮以外では本当役に立たないな。それ以外は有能だが。
「これは推測だが、狐は骸拾いを狙っているに違いない。理由は梟戦で呟いていたんだ。梟を飽きたとね」
「強者との戦いを望んでいるということか。これは面倒なことになりそうだな」
「指揮は任せるぞ、丸手特等」
篠原と呉緒を先に連れて行こう。待ってろよ狐。骸拾いを先に見つけるのは私達だ。
「了解了解。幸いにも負傷者が出てないからすぐにでも行けるはずだ」
「ちょっと君」
私は近くにいた捜査官を呼んだ。
「はい、なんでしょうか真戸特等!」
若い子はこんな時でも元気がいいなと感心した。
「君にこの報告書を大至急、本部に持って行ってほしい。そして局長に渡してくれ。頼んだぞ」
私はゲートの検査書類を渡す。
「はい、わかりました!直ちに行って参ります」
新人の捜査官はすぐに正面を出た。
微side out
「骸拾いか~ 赫者らしいし楽しみだなぁ」
俺は今、全力でビルの上を飛んで走っていた。服はボロボロで半裸に近い。
たしか出没しているところが住宅街周辺だから昼過ぎだからこの格好だと目立つんだよね。
どうしようかとビルの真上で考えていたら近くで血の匂いがした。
もしかしたらと思って、匂いの元へ向かうことにした。
段々と近づいている。俺はビルから飛び降りた。そこは路地裏だった。
そこには喰種が3体おり人間を捕食していた。人間は既に死んでいた。
「お前、何者だぁ?餌を横取りしに来たってところだな、ぶっ殺してやろうぜお前ら」
3人は顔を見合わせると赫子を出して俺に向かって来た。羽赫、鱗赫、尾赫だ。
人の話を聞いてほしいな。だから3区は嫌なんだよ。短気な奴らばっかで喰場の取り合いしてるし本当に鬱陶しいし、見苦しい。顔を見られたので殺そう。
「オラァ、死ね!」
まずは羽赫の雑魚が大振りで隙だらけの殴りと蹴りの嵐を繰り出す。そして横から尾赫の攻撃が来て、それを躱すと地面から鱗赫が出てきて避けきれなかった。
「やったぜ!あ、何で貫通しねぇんだよ!? 」
鱗赫の雑魚は慌てていたが貫かれなかったのは鱗赫を寸止めで掴んで止めたからだ。
鱗赫を思いっきり引っ張ると、雑魚は背中を地面についた。
俺がその場から動いていないから羽赫のRcの弾丸が飛んできた。俺は難なく避けると尾赫が突進してきた。
単調なリズムから繰り出される突きからの斬り返しを、俺はそれを余裕で握り受け止める。
俺はがら空きになった胸部に空手で言うところの右の貫手で心臓をごと抉る。尾赫の喰種は吐血し身体が崩れた。即死だ。
「よくもてめぇ!」
鱗赫の奴は体勢を立て直しており仲間を殺されたことで、激情したのか怖い顔で鱗赫で攻撃してくる。ただ鱗赫を使ってくるだけで単純な攻撃。
格下しか相手してこないと赫子だよりになってしまう。
喰種は人間より基本能力が高いので赫子を使いながら接近戦をするのがセオリーと俺は思っているのだが、こいつは赫子にしか頼っていない。
後ろから羽赫の弾丸が飛んで来るが避けない。だって全然痛くないから、ちょっとだけ痒い。
避けるのも飽きたのでもう殺そう。
俺は赫子を出す。雑魚相手には1本だけで十分だ。俺は尾赫の奴と同じよう鱗赫の突きを掴み動きを止め、顔を狙って突く。
俺は鱗赫の突く速度には自信がある。顔面を貫通し脳も貫通した。抜くとぽっかりと穴が開いていた。
「よくも二人を! 絶対許さねぇ!」
雑魚は羽赫特有のスピードを生かして突進してくる。俺は雑魚の右ストレートを避けずに殴られてやった。一瞬笑っていたがそこまでだった。
殴っている腕を掴み、俺の自慢の握力で握り潰す。俺は通常の喰種の2~3倍の力が出すことができる。常時火事場のクソ力みたいな感じだ。本気で力を入れると下手したら肉離れを起こす。
でも鱗赫自慢の再生力ですぐに元に戻るから問題ない。ちなみに再生力も異常だ。死んでも復活できるのに腕吹っ飛ばされても生えてくるからね。
雑魚は地面に蹲る。俺は鱗赫で首を絞め絞殺してやった。服が欲しかったからね。羽赫雑魚の服を剥ぎ取り着替える。着替え終えると遠くの方に喰種の匂いが多数近づいていたので住宅街に向かうことにした。
今、俺は歩道を歩いている。ポケットに手を突っ込むと財布が入っていた。中身を見ると所持金は3000円だった。
俺は立ち止まって店を探す。喰種は人間、水、コーヒー、血酒しか摂取できない。
暇だったので近くにあった本屋で雑誌でも買い喫茶店で時間を潰すことにした。