鎮守府内食品部農産課の男   作:馬鈴薯

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どうも、じゃがいもです。


今回は文字数4千と少なく、内容もネタ等は含まれておらず、比較的真面目な内容になっていると思います。
しかし、芋太郎が次のステップに進む為の話ですので、笑い所はありませんが、読んで下さると嬉しいです。


開封厳禁茶封筒

ある日、提督に呼ばれていた赤城は提督室に行き、そこで提督から頼み事を任されていた。

それは、この封筒を和太郎君へ渡して欲しいと言う事だった。

赤城は了承し、芋太郎のいると思われる畑へ向かった。

 

畑へつくと、やはりいつもの様に鍬を振り下ろす芋太郎がいた。

 

「芋太郎さん、提督から書類をあずかってきました」

赤城は芋太郎に声を掛ける。

 

呼ばれた本人は赤城の方を振り返り、言葉を返してきた。

 

「要件はなにか分かるか?」

書類の内容のことを聞いてきたのだった。

しかし、その書類は封筒に入っており、開封厳禁の文字が刻まれていたため、赤城もその内容は知らなかったのだ。

 

「開封厳禁の封筒にはいっていますので、内容の方は自分で確かめてください」

赤城がそう言うと、芋太郎は鍬を担ぎながら赤城の方へと近づいていった。

 

「これが、その書類になります」

赤城は封筒を手渡した。

その封筒を芋太郎は受け取ると、封を開け、中の紙を取り出し読み始めた。

 

しばらく書類に目を通していた芋太郎だったが、読み終えたのかその手を下ろす。

 

「提督が2人で話をしたいらしい。詳しい時間によるとあと1時間ちょっとの間に話が出来たら良いと書いてある。しかし、なぜ俺なんだ?軍人でもないし、重要な役職に着いている訳でもないのに」

芋太郎は軽い疑問を呟いた。

 

「行けば分かると思いますよ。しかし、わざわざ呼び出したと言うことは、何か重要なことを伝える為というのは、あると思います」

 

「あぁ、そうだな、全ていけば分かることだ」

そう言い、芋太郎は鍬を倉庫の中にしまうと本部目指して歩いていった。

 

 

芋太郎は提督室の前に着くと、コンコンッと小気味良いノックをした。

 

「空いている、入れ」

いつもの提督の返事があると、芋太郎は扉を開けて入っていった。

 

「おっと、鍵を掛けてもらって良いかい?途中で聞かれるとまずい話なのでね」

提督は芋太郎に鍵を掛けるよう頼んだ、芋太郎も提督の意思を汲んで、言われた通り鍵を掛けた。

 

「ありがとう。さて、君をこのように呼び出した意図については薄々気づいていると思うが…」

提督は芋太郎を見やる。

 

「重要な件があるかもしれないのは、赤城に言われたので分かっています」

 

「そうか、本当に優秀な娘だ」

提督は嬉しそうに顎を摩る。

 

「で、その件と言うのは?」

 

「まぁ、急ぐことではないよ。私がここを退役するということを伝えたかっただけさ」

 

「それならば、わざわざ呼び出す必要はないでしょう?」

 

「ふむ、相変わらずだね。まぁ、その後の引き継ぎに関してだよ」

提督はそう言いながら、真面目な顔になる。

 

「私がここを去れば、必然的に引き継ぎとして新しい提督がやってくるだろう?」

 

「そうですね」

当たり前の事だが、芋太郎は頷いた。

 

「だが、最近の候補者は戦闘好きが多く、悪い噂をよく聞く。今までの私を見てきた君なら分かってくれると思うが、彼女達に戦闘を押し付けたくはない。今まで必要最低限の戦闘しか行ってこなかったからね」

 

「戦闘に関してはあまり詳しくないので分かりませんが、提督の鎮守府における方針は分かりました」

芋太郎は聞き取れる情報から、理解出来た箇所だけを述べた。

 

「理解してくれて嬉しいよ。さて、話を戻そう。私の方針が、お偉いさん方によく思われていない訳だ。このままでは間違いなく戦闘好きな人が配属されるだろう」

提督は右往左往しながら、芋太郎に話し続けた。

 

「話の通りでは、そうなる可能性が高いですね」

その内容に対して芋太郎は再度頷いた。

 

「うむ、なので私はある手を使って、とある権利を手に入れた訳だよ」

そう言い、提督は芋太郎の方を見やる。

これで察したのか、芋太郎は目を大きくし口を開いた。

 

「私に提督をやれというのですか?」

芋太郎は声をあげた。

対して、提督は申し訳なさそうな顔をしながら頷き再度話し始めた。

 

「君の言っている事は最もな事だ。しかし、私の思い描いている彼女達の信用を得ている人物が見つかっていないのも事実…ある人を除いてね…」

そう言い、またもや芋太郎を見る。芋太郎は頭を抱えているだけだった。

 

「戦略に長けた者ならごまんといる。彼らは彼女達を人として見ると思うかね?」

 

「…考えにくいですね」

 

「そう、だからこそはっきり言おう。私が思うに君以外適任が見つからないのだよ」

芋太郎は未だ考え込んでいた。

 

「無理は承知のうえだよ。だが、彼女達の事も含めてよく考えてほしい」

 

「…考える時間をください」

 

「時間はまだある、君のペースで考えてくれて構わない…だが、良い決断をしてくれる事を切に願っているよ」

提督にそう言われながら、芋太郎は提督室を後にしたのだった。

 

芋太郎は理解所と相談する為に、当人を探していた。

しばらく探し回ったあげく、芋太郎はようやく赤城を見つける事が出来た。

 

「おい、赤城」

芋太郎は速くなった呼吸を他所に呼びかけた。

 

「なんでしょうか?芋太郎さん」

 

「相談がある、出来れば2人だけで話せる場所が良い」

肩で息をする芋太郎を見て、重要な事だと判断した赤城はすぐさま了承し、芋太郎に続いたのだった。

 

芋太郎と共に赤城は芋太郎の部屋へ入った。

 

「相談とはなんでしょうか?」

赤城は問い掛けた。

 

「提督が止めるらしい、それの引き継ぎを俺にしてほしいと言われた」

 

「そうですか、返答はどうされました?」

 

「いや、まだ決めてない。だからこそ、相談にのって欲しい」

 

「わかりました」

赤城は微笑みながら答えた。

 

「俺は軍人でも策士でもない、そんな俺で提督なんてやっていけるだろうか?」

 

「確かに、難しい話ではありますね。ですが、貴方でしたら安心して皆がサポートしてくれると思いますよ」

 

「そうか…だが、それでもやっていけるか不安だ…皆に任せてばかりになってしまったらと思うと、やるせない気持ちでいっぱいになる…」

芋太郎は弱気で呟いた。

 

赤城はしばらく黙り込んでいた。

 

「そんなに私たちが信用できないでしょうか?」

赤城は口を開いた。

 

「信用はしている。だが、仲間としての信用と戦闘での信用は違うんじゃないか?俺は戦場に出る訳でもなく、ただ後方で指示を出す役割になる訳だ。だが、その指示を出せるかすらも怪しい…」

そう言いながら芋太郎は俯いた。

 

そんな芋太郎に赤城は近づき、手を握り話した。

「だからこそ私たちを信じて欲しいのです。もし、誰も助けてくれなくとも私だけは芋太郎さんを支えます、見捨てる事はありません」

赤城は力強く言った。

 

「そうか…ありがとう赤城、おかげで決心出来たかもしれない」

 

「そうですか、よかったです」

 

「明日早速報告にいってくる」

そう言い、芋太郎は赤城を部屋の外へ促した。

 

芋太郎は部屋から立ち去ろうとする赤城に声を掛けた。

 

「赤城」

 

「なんでしょうか?」

 

「本当にありがとう、相談したのがお前でよかった」

 

「どういたしまして」

赤城は微笑みながら部屋から立ち去ったのだった。

 

 

次の日の朝、芋太郎は提督室を訪れていた。

しかし、扉の前に立っているだけで、ノックをする素振りは無かった。

 

少し時間が過ぎ、その時がやってきた。

 

「和太郎君、こんな朝早くからどうしたのかね?」

 

「例の件について、答えが決まりましたので提督が来るのを待っていました」

 

「そうか、ここでは何だ、中で話そう」

そう言い、提督は部屋へと促す。

対して芋太郎も素直に部屋の中に入ると、鍵を掛けた。

 

「準備がよろしいようで何より。さて、答えを聞こうか」

 

「提督の引き継ぎの件、了承しました」

 

「そうか、受け入れてくれて嬉しいよ。大丈夫、君の事だ、皆がカバーしてくれる」

提督は赤城と同じような事を言ったのだった。

 

「それに関して1つ質問があります」

 

「なにかね?」

 

「退役してからは、どうするおつもりでしょうか?1部ではありますが、会いにいきたいと言う娘が出てくると思います」

 

その問に対して提督は背を向けながら話した。

 

「南国かどこかで、余生を過ごそうかと思っているよ」

顎を摩りながら答えた。

しかし、提督のその言葉に違和感を覚えたのか、芋太郎は問い掛けた。

 

「提督、その若さで余生を過ごすとはどう言う事でしょうか?」

 

提督はフッと笑い答えた。

「私は重い病気に蝕まれているらしい、自覚症状こそ無いものの、治療は不可能だと医者に言われたよ。おっと、これは陸奥に言ってない事だから秘密にしておいて欲しい。彼女を悲しませたくないのでね…」

 

その言葉によって生まれた疑問を芋太郎は更に問い掛けた。

「あなたが急に死ぬ方が、陸奥は悲しむと思いますが、何故打ち明けないのですか?」

 

「楽しい思い出を残してやりたい…では理由としては不十分だろうか?」

提督は聞き返した。

それを聞いた芋太郎は言い返す事が出来なくなり、しばらく黙り込んだ。

 

 

 

しばらく時間が経ち、落ち着いたのか。芋太郎は口を開いた。

「提督の思い、理解致しました。この和太郎、提督の意思に沿えるよう善処致します。いままで本当にお疲れ様でした」

そう言い、頭を深く下げたのだった。

 

「何、すぐにここを去る訳ではないよ、まだやる事はある。だが、決断してくれてありがとう、こちらの方こそ礼を言うよ」

提督は手を出してきた。

芋太郎はその手を掴み握手を交わしたのだった。

 

 

芋太郎が提督室を後にしようとした時、赤城と鉢合わせとなった。

それに、芋太郎は良いタイミングだということで、声を掛けた。

 

「昨日に続いて、今日も話したい事が出来た。いいか?」

 

「もちろんです」

赤城は了承してくれた。

 

昨日と同じ様に芋太郎の部屋に集まる。

芋太郎に促され、赤城は椅子に腰を下ろすと口を開いた。

 

「それで、今日の相談はなんでしょうか?引き継ぎの件では無い様ですが」

 

「あぁ、引き継ぎの件は終わった。だが、問題は提督の事だ」

 

「提督の事ですか?」

 

「提督は病気が原因で止めると言っていた。だが、陸奥に話していないそうだ」

それを聞いた赤城は驚いた顔をしたが、芋太郎の目を見ながらすぐにこう言った。

 

「提督の思いを守ってあげましょう、コレは私たちで解決するべき問題ではありません。残酷かもしれませんが、陸奥さんがどう受け入れるかです」

 

「そうなのかもしれないな…」

芋太郎は力なく言った。

 

「だからこそ、コレは3人だけの秘密にしておきましょう。まだ提督が退役した訳ではありませんので、陸奥さんの耳に入らない様に」

赤城は項垂れる芋太郎に、このようにアドバイスをしたのだった。

 

「アドバイスをありがとう、昨日も言ったが、相談したのが赤城でよかった」

 

「抱え込まないと言う約束ですから」

赤城は笑いながら言うと、部屋を後にした。

 

赤城が去った部屋に残る芋太郎は、この事を2度と口外しないと心に決めると、提督とは何かを調べる為に部屋を出て行ったのだった。




目指せ8千文字!の勢いで書いてみたけれど、その半分しかいかなかった・・・

小説とは関係ないですが最近こんな会話を思いつきました。

ジェイソン「お前の頭をポップコーンにしてやろうか?」

マイク「お前は、名前の通りマチェットでも使ってろ!」

どう思います?マイクは有名なマイクポップコーンを被せたもので、ジェイソンは言わずもがな・・・
なのに、ジェイソンは銃を使い、マイクはマチェットを使うというね、
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