これは実際に起こった摩訶不思議な回想物語です。
幽霊が見えたとか、言霊を見たとか、物が勝手に消えたというわけではありません。
そんなことが起こらないのは皆さんが一番よくご存知ですよね。
けれども、私がこれからお話しすることは普通に、つまり常識的に考えると有り得ない出来事が起こったことの一部始終を「語り」で皆さんに聞いてもらいたいと思います。
あ、でも悪いことではなく、とっても良い話なんです。
今でもときどき思い出しちゃうんです。
最後、結末はまるで小説に出てくるような話で。
え?そろそろ話のあらすじを聞きたい?
んもうあと少しくらい私の話に付き合ってくれてもいいと思いますけど……。
わかりましたよ。
話の舞台は私の高校時代最後の日のことです。
え?何年前の話かって?
聞きたい?いいですよ、その代わりに死ぬ覚悟ができてるのでしたら……。
コホン、えっとその日は卒業式があって、卒業式が終わると、私たちはみんなで卒業の打ち上げっていう意味で学校からそんなに距離が離れていないところにある遊園地に行くことになりました。
みんなで、色んなアトラクションに乗って、わいわいがやがやとたくさん楽しみ、遊んでもうそろそろ閉園時間になるという、そんなときでした。
突然、勝原と美佳がそろって意味不明な、おかしなことを言い出したのです。
何て言ったのか、ですか?
もちろん聞きたいですよね。
もったいぶるな?
別にもったいぶるつもりはないんですが・・・・・・。
それを言いたいのは山々なんですが(本心ですよ)、言ってしまうと語り始めるはじめから唯のネタばれになってしまって語ることがほんのわずかに数分で終わってしまうんです。
なので皆さん、ほんの少しの間、ちょびっとだけ我慢してください。
はい、もちろんです。
ちゃんと、その内にわかるようにしてあります。
あー、そうだ。
一つだけ言い忘れていたのですが、このお話で絶対必須のキーワードとなるのが「勘違い」です。
まあ、普通によく知られた単語ですよね。
これを聞いても「語り」との繋がりは皆さんには何のことやらさっぱりだとは思いますが、それが「語り」でどう関係してくるのか?
「語り」を聞いていきながら、繋がりの糸口を探ってみてください。
では、前置きの説明はもうこれくらいで切り上げて、語っていきましょうか?
それでは短い間のお付き合いとなるとは思いますが、是非楽しんで聞いてください。
回想物語「十分間の大車輪」~語りver.~です。