異次元のイリアステル   作:空からトースター

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期待していた方には申し訳ないですが、素性を隠している間は機皇帝を使用しません。なので機皇帝の登場はけっこう後の予定です。


二話 宝石の騎士

「ほら、私の予備のデュエルディスク貸してあげるわ」

 

デュエルをするために中庭に移動した後、真澄がなにやら板状の物を渡してきた。

 

「・・・・・・これ何?」

 

「えっ」

 

「えっ」

 

気まずい空気が二人の間に流れる。

 

「・・・・・・デュエルディスクも知らないなんて、あなた本当にデュエリスト?」

 

そう言いつつ真澄はルチアーノの腕にデュエルディスクを装着し、展開させる。

 

「こ、これはただ、このモデルを知らなかっただけだ!」

 

「はいはい、そういうことにしておくわよ」

 

しかしそんな事を言っている真澄の顔には呆れていることがありありと浮かんでいた。

 

(いやいや、ちゃんとデュエルディスクなんて知ってるからな!デュエリストの常識だから!ただ物質式ディスクじゃなくてソリッドビジョン式ディスクが一般流通していると思ってなかっただけだから!だからそんな目でボクを見るなあああああああ!!)

 

デュエリストにとってカードは魂、そしてデュエルディスクは身体と同義である。デュエルディスクを知らないなんて、息の吸い方を忘れたようなものである。つまり物凄く恥ずかしい。

 

「と、とにかくデュエルだ!はやくしろっ!」

 

「そんなに急かさなくても私は逃げないわよ」

 

気恥ずかしさを誤魔化すために急かすルチアーノと呆れ顔の真澄。なんとも毒気が抜ける雰囲気でデュエルが開始された。

 

_____デュエル!

 

「先行は譲ってあげるわ」

 

真澄からすればこのデュエルは自分から持ち掛けたもの。だから先行は譲ったのだが、興奮しているルチアーノには真澄が自分を侮っているように見えてしまう。

 

(舐めやがってぇぇ!た、確かにデュエルディスクはちょっぴり知らなかったけど、プレイングには関係ないんだからな!)

 

「マヌケな選択をしたな!ボクのターン、ドロー!」

 

『ERROR! ERROR!』ブブー

 

「・・・・・・へ?」

 

威勢よくドローをしようとしたが、何故かドローすることが出来なかった。その代わりにデュエルディスクから変な警告音が発せられる。

 

「どうしたんだよ。ドローだよドロー」

 

『ERROR! ERROR!』ブブー

 

何回ドローを試しても警告音しか返ってこない。まだデュエルディスクが起動してないかと思っても、デュエルマットは展開されてるしライフポイントも表示されてる。なのに何故かドローができない。

 

「おい、このデュエルディスク壊れてるじゃないか!」

 

(まったく、故障しているのを人に貸すなよ。)

 

思わず真澄に文句を言う。今ルチアーノが使えるデュエルディスクはこれひとつだけだ。(イリアステル仕様のものがあるが正体がバレる可能性があるため使えない)そのデュエルディスクが壊れていてはデュエルのしようがない。

しかし真澄は非難をものともせず、むしろ呆れたようにため息をついた。

 

「あのねぇ、先行は最初のターンはドロー出来ないのよ」

 

(・・・・・・ん?ということはデュエルディスクはドロー出来ないからエラーしたわけで、別に故障しているわけじゃなくて、むしろ間違っていたのは___)

 

「~~~~~~~~~っっ!!」

 

ことの真相がわかった途端、ルチアーノは顔から火が出るように熱くなった。いくら知らなかったとはいえ、ルール規定を外れてデュエルディスクにエラーを出させるなんてデュエル初心者がすること。歴戦のデュエリストにとっては「サイクロンで無効破壊しようとする」並みに恥ずかしい事だ。

 

「まぁ、先行ドロー禁止は最近になってから変わったから、知らなくてもしょうがないっていえば、しょうがないけど・・・・・・デュエリストとしてどうなの」

 

デュエリストにとってデュエル関連のニュースを聞いておくのは当たり前。ましてはルールの変更なんてビッグニュースは連日紙面のトップを飾り、学校や塾でも様々な講座が開かれたものだ。すなわちルール変更を知らないのは、ずぶの素人かデュエルに興味のない人間ぐらいである。

 

「・・・・・・ボクを怒らせたことを、後悔させてやるからなっ!!」

 

余りの屈辱的な状況にルチアーノはとうとう逆ギレしてしまう。・・・・・・もっとも顔は真っ赤で、目尻にはうっすらと涙がたまっているので端から見ると全く迫力はないのだが。

 

 

「ボクのターン!永続魔法《機甲部隊の最前線》を発動!そしてモンスターとカードを1枚セットしてターンエンドだ!」

 

ルチアーノ

LP4000

手札:2枚

場:セットモンスター1枚

魔法罠:《機甲部隊の最前線》伏せカード1枚

 

光津真澄

LP4000

手札:5枚

 

「あら、大層なことを言ったわりには消極的ね」

 

「うるさい、お前のターンだ!」

 

「じゃあ見せてあげるわ、私の実力を!私のターン、ドロー!」

 

揃えられた自分の手札を見て真澄は笑みを浮かべた。

 

「私は《ジェムナイト・アレキサンド》を召喚」

 

《ジェムナイト・アレキサンド》 レベル4 攻1800

 

「《ジェムナイト・アレキサンド》の効果発動。このカードをリリースしてデッキから「ジェムナイト」通常モンスターを特殊召喚する。現れろ、《ジェムナイト・クリスタ》!」

 

アレキサンドが光りに包まれ、その中から水晶の戦士が現れる。

 

《ジェムナイト・クリスタ》レベル7 攻2450

 

(1ターンで上級モンスターを呼ぶとはなかなかやるじゃないか。ま、それも意味無いんだけどね。キシシシ)

 

「さらに《ジェムナイト・フュージョン》を発動!手札の《ジェムナイト・ルマリン》と《ジェムナイト・エメラル》で融合!雷帯びし秘石よ、幸運を呼ぶ緑の輝きよ、光渦巻きて新たな輝きと共に一つとならん!融合召喚!現れよ!勝利の探求者《ジェムナイト・パーズ》!」

 

《ジェムナイト・パーズ》レベル6 攻1800

 

(融合召喚・・・・・・?)

 

どうせシンクロをしてくるデッキだと思っていたルチアーノは首を傾げる。融合召喚はライディングデュエルの発展と共に廃れた筈だ。もちろん融合召喚を使う人間もいるが極々稀だ。

 

「バトル!私は《ジェムナイト・パーズ》でセットモンスターに攻撃!」

 

パーズの攻撃によってルチアーノのモンスターがリバースしてその姿を現す。

 

《可変機獣 ガンナードラゴン》レベル7 攻1400守1000

 

パーズの攻撃力の方が上だったためガンナードラゴンが破壊される。

 

「この瞬間、《機甲部隊の最前線》の効果発動!機械族モンスターが戦闘によって破壊され自分の墓地へ送られた時、そのモンスターより攻撃力の低い、同じ属性の機械族モンスター1体を自分のデッキから特殊召喚する!ボクは

《リボルバー・ドラゴン》を特殊召喚!」

 

《リボルバー・ドラゴン》レベル7攻2600

 

「なっ!?明らかにさっきのモンスターより攻撃力が高いじゃない!」

 

「《可変機獣 ガンナードラゴン》はレベル7のモンスターだが、ステータスを半減することで妥協召喚が出来る。しかし破壊されて墓地にいく時に元のステータスに戻る。すなわち《機甲部隊の最前線》が参照するのは元々の攻撃力の2800!これにより攻撃力2600の《リボルバー・ドラゴン》を特殊召喚できたのさ!」

 

「成る程、そういうことだったのね。でも奇遇ね。私のモンスターも元々の攻撃力を参照するのよ」

 

「なに?」

 

「《ジェムナイト・パーズ》のモンスター効果発動!このカードが戦闘で破壊したモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手に与える!」

 

「っ!?」

 

ルチアーノLP4000→1200

 

「偶然とはいえ、作戦が仇となったわね」

 

「小癪な真似を・・・」

 

「私はカードを1枚セットしてターンエンド」

 

ルチアーノ

LP1200

手札:2枚

場:《リボルバー・ドラゴン》

魔法罠:《機甲部隊の最前線》伏せカード1枚

 

光津真澄

LP4000

手札:1枚

場:《ジェムナイト・クリスタ》《ジェムナイト・パーズ》

魔法罠:伏せカード1枚

 

「ボクのターン、ドロー!」

 

ドローしたカードを見てルチアーノの顔が喜びに歪む。

 

「ボクは《リボルバー・ドラゴン》の効果発動!コイントスを3回行い、その内2回以上が表だった場合、そのモンスターを破壊する!」

 

「ギャンブルとはいえノーコスト破壊!?」

 

「ボクは《ジェムナイト・クリスタ》を選択!いっけえええ!」

 

《リボルバー・ドラゴン》の3つの弾倉が回転する。

 

   表   裏   裏

 

「チッ、運が良かったな。ボクは《カードガンナー》を召喚」

 

《カードガンナー》レベル3 攻400

 

「《カードガンナー》の効果発動!デッキの上から3枚カードを墓地に送り、ターン終了時まで1枚につき攻撃力を500アップする!」

 

《カードガンナー》攻400→攻1900

 

「バトルだ!《カードガンナー》で《ジェムナイト・パーズ》に攻撃!」

 

真澄LP4000→3900

 

「さらに《リボルバー・ドラゴン》で《ジェムナイト・クリスタ》に攻撃だ!」

 

真澄LP3900→3750

 

「へへっ、せっかく融合召喚したのにフィールドがガラ空きになっちゃったね。ボクはカードを1枚セットしてターンエンド。この瞬間、カードガンナーの攻撃力はもとに戻る」

 

《カードガンナー》攻1900→400

 

ルチアーノ

LP1200

手札:1枚

場:《リボルバー・ドラゴン》《カードガンナー》

魔法罠:《機甲部隊の最前線》伏せカード2枚

 

光津真澄

LP3750

手札:1枚

魔法罠:伏せカード1枚

 

「私のターン、ドロー!リバースカードオープン、《廃石融合》!墓地の《ジェムナイト・ルマリン》、《アレキサンド》、《エメラル》を除外して融合召喚する!昼と夜の顔を持つ魔石よ、雷帯びし秘石よ、幸運を呼ぶ緑の輝きよ、光渦巻きて新たな輝きと共に一つとならん!融合召喚!現れよ、全てを照らす至上の輝き!《ジェムナイトマスター・ダイヤ》!」

 

《ジェムナイトマスター・ダイヤ》レベル9 攻2900

 

「返しのターンで最上級モンスターをだしてくるか・・・・・・!」

 

「《ジェムナイトマスター・ダイヤ》の効果発動!墓地の《ジェムナイト・パーズ》を除外してエンドフェイズまで同じ効果を得る!」

 

「なにぃ!?」

 

「さらに《ジェムナイトマスター・ダイヤ》は墓地の「ジェム」モンスター1体につき攻撃力が100アップする!」

 

《ジェムナイトマスター・ダイヤ》攻2900→攻3000

 

「これで終わりよ!《ジェムナイトマスター・ダイヤ》で《カードガンナー》に攻撃!」

 

(攻撃が通れば・・・・・・ね、キシシシ)

 

「永続罠《分岐ーディヴァジェンス》発動!自分フィールド上の表側表示の機械族モンスターへの攻撃を別の表側表示の機械族モンスターに変更出来る!これで《カードガンナー》への攻撃を《リボルバー・ドラゴン》に変更する!」

 

「無駄なことを!《マスターダイヤ》は《パーズ》のもうひとつの効果によって2回攻撃できるわ!そもそも、《リボルバー・ドラゴン》を破壊したら効果ダメージで終わりよ!」

 

「それはどうかな?」

 

ルチアーノが不敵な笑みを浮かべる。

 

「リバースカードオープン!《リミッター解除》!全ての機械族モンスターの攻撃力を倍にする!」

 

《リボルバー・ドラゴン》攻2600→攻5200

《カードガンナー》攻400→攻800

 

「攻撃力5200!?」

 

真澄の目が驚きに開く。今や圧倒的に《リボルバー・ドラゴン》の方が攻撃力が上だが、攻撃の巻き戻しは不可能なため無情にもダイヤの騎士は敵に突っ込んでいく。

 

「返り討ちにしろ、《リボルバー・ドラゴン》!」

 

光津真澄

LP3750→1550

 

「くっ・・・・・・私はモンスターをセットしてターンエンド」

 

「《リミッター解除》の効果によって《リボルバー・ドラゴン》と《カードガンナー》は破壊される。そして《カードガンナー》が破壊され墓地に送られたことで効果発動!カードを1枚ドローする!」

 

ルチアーノ

LP1200

手札:2枚

魔法罠:《機甲部隊の最前線》《分岐ーディヴァジェンス》

 

光津真澄

LP1550

手札:1枚

場:セットモンスター1枚

 

「ボクの、ターーーーーン!ドローだ!」

 

引いたカードを見てニヤリと笑う。

 

「手札から《死者蘇生》を発動!蘇れ、《リボルバー・ドラゴン》!これで終わりだ!《リボルバー・ドラゴン》の効果発動!コイントスをしてそのモンスターを破壊だぁ!」

 

《リボルバー・ドラゴン》の3つの弾倉が回転する。

 

(セットモンスターが破壊されたら私は確実に負ける。お願い、外れて・・・・・・!)

 

両者が息を呑んで見守る中、弾倉の回転が止まる。

 

   裏   表   裏

 

「チッ、今日はついてないな。まぁいい、《リボルバー・ドラゴン》でモンスターに攻撃!」

 

カードがリバースされ亀の姿をしたモンスターが現れる。

 

《ジェムタートル》レベル4 守2000

 

「《ジェムタートル》のリバース効果発動!デッキから《ジェムナイト・フュージョン》を1枚手札に加えるわ」

 

「ボクはモンスターとカードを1枚セットしてターンエンド」

 

(今までのプレイングを見る限り、次のターンで巻き返してくるのは確実。・・・・・・だが、その時がお前の最後だ!キシシシ)

 

ルチアーノ

LP1200

手札:0枚

場:《リボルバー・ドラゴン》セットモンスター1枚

魔法罠:《機甲部隊の最前線》《分岐ーディヴァジェンス》伏せカード1枚

 

光津真澄

LP1550

手札:2枚

 

「私のターン、ドロー!」

 

(このカードにかける!)

 

「私は墓地の《ジェムナイト・フュージョン》の効果発動!墓地の《ジェムナイトマスター・ダイヤ》を除外して手札に加える!さらに、《手札抹殺》を発動!お互いの手札を全て捨て、捨てた枚数分ドローする!私は3枚ドロー!」

 

(よし、この手札なら・・・・・・!)

 

「・・・・・・ボクは手札が0枚だからドロー出来ない」

 

「私は墓地の《ジェムナイト・フュージョン》の効果発動!墓地の《ジェムナイト・クリスタ》を除外して手札に加える!そして《ジェムナイト・フュージョン》を発動!手札の《ジェムナイト・サフィア》と《ジェムナイト・オブシディア》で融合!堅牢なる蒼き意志よ、鋭利な漆黒よ、光渦巻きて新たな輝きと共に一つとならん!融合召喚!現れよ!高貴なる講和者、《ジェムナイト・アメジス》!」

 

《ジェムナイト・アメジス》レベル7 攻1950

 

「墓地に送られた《ジェムナイト・オブシディア》の効果発動!手札から墓地に送られた場合、墓地のレベル4以下の通常モンスターを特殊召喚する!蘇れ、《ジェムナイト・ガネット》!」

 

《ジェムナイト・ガネット》レベル4 攻1900

 

「手札抹殺で墓地に送ったカードか・・・・・・」

 

「墓地の《ジェムナイト・フュージョン》の効果発動!墓地の《ジェムナイト・サフィア》を除外して手札に加える!そして再び《ジェムナイト・フュージョン》を発動!《ジェムナイト・アメジス》と《ジェムナイト・ガネット》で融合!誠実なる講和よ、紅の真実よ、光渦巻きて新たな輝きと共に一つとならん!融合召喚!現れよ!燃え盛る炎、《ジェムナイト・ルビーズ》!」

 

《ジェムナイト・ルビーズ》レベル6 攻2500

 

「フィールドから墓地に送られた《ジェムナイト・アメジス》の効果発動!フィールド上のセットされた魔法、罠カードを全て手札に戻す!」

 

「チッ・・・・・・」

 

(手札に戻されたのは想定外だが、まだ問題はない。あとは向こうがどう動くかだが・・・・・・)

 

「まだよ!墓地の《ジェムナイト・フュージョン》の効果発動!墓地の《ジェムナイト・アメジス》を除外して手札に加える!そして今加えた《ジェムナイト・フュージョン》を捨てて《D・D・R》を発動!除外されているモンスターを特殊召喚する!再び現れよ、《ジェムナイトマスター・ダイヤ》!今墓地に存在する「ジェム」モンスターは1体、それにより攻撃力は100ポイントアップする!」

 

《ジェムナイトマスター・ダイヤ》レベル9 攻2900→攻3000

 

(来た!これで後は攻撃してくれれば・・・・・・)

 

「《ジェムナイト・ルビーズ》の効果発動!《ジェムナイトマスター・ダイヤ》をリリース!そしてリリースしたモンスターの攻撃力の分だけ攻撃力をアップする!」

 

「何ぃ!?」

 

《ジェムマスター・ダイヤ》が光の粒子に変わり、《ジェムナイト・ルビーズ》に吸収される。

 

《ジェムナイト・ルビーズ》攻2500→5500

 

「攻撃力、5500・・・・・・ッ!」

 

「バトルよ、《ジェムナイト・ルビーズ》で《リボルバー・ドラゴン》を攻撃!」

 

《ジェムナイト・ルビーズ》と《リボルバー・ドラゴン》が激突し、爆発が発生する。

 

「そんな、このボクが・・・・・・ッ!」

 

煙が晴れると、そこには紅の騎士が斧を携えてそびえ立っており、《リボルバー・ドラゴン》は足元のスクラップとなっていた。

 

ルチアーノ

LP1200→0

 

WIN 光津真澄

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

(・・・・・・ふぅ、なんとか勝てたわ。最初は初心者かと思ったけど、中々のデュエルタクティクスだったわ)

 

真澄はデュエルディスクをしまい、ルチアーノに歩み寄る。

 

「・・・・・・こんな負け方、ボクは認めないぞ!」

 

しかしルチアーノは往生際が悪く、地団駄を踏んでいた。

 

「運が悪かったようだけど、負けは負けよ。」

 

《リボルバー・ドラゴン》の効果が1度でも決まればルチアーノが勝っていたのだ。自身のギャンブル効果に見放されて負けたのは悔しいものだが、それもデュエルの1つ。運も実力の内である。

 

「くっそぉぉ~・・・・・・!」

 

あんまりにも悔しがるものだから、ルチアーノのカードを確認してみる。

 

「あ、勝手に見るなよ!」

 

「良いじゃない、伏せカードが何なのか気になっただけよ」

 

ルチアーノのカードを見るとかなり強力なカードだった事がわかり真澄は少しゾッとした。

 

「手札に戻したのは《ミラーフォース》で、セットしていたモンスターは・・・・・・あなた中々えげつないモンスター使うのね」

 

《スフィア・ボム 球体時限爆弾》レベル4 攻1400守1400

フィールド上に裏側守備表示で存在するこのカードが相手モンスターに攻撃された場合、そのダメージ計算前にこのカードは攻撃モンスターの装備カードになる。

次の相手のスタンバイフェイズ時に装備モンスターを破壊し、破壊したモンスターの攻撃力分のダメージを相手ライフに与える。

 

(もし《ルビーズ》での一撃に掛けてなかったら私が負けていたわね・・・・・・)

 

「さて、私がデュエルに勝ったからには約束は守って貰うわよ」

 

ルチアーノは悔しげにそっぽを向くが、反論をしないので同意と受け取る。

 

「改めまして、私は光津真澄。あなたの名前は?」

 

「・・・・・・ルチアーノ」

 

「そう、よろしくね。ルチアーノ」

 

そう言って真澄は手を差し出す。しかしルチアーノはそれを無視して、拗ねたように屋敷の方へ歩きだした。

 

「・・・・・・ほんと、そういうところは子供っぽいのね」

 

真澄は呆れたように、だがどこか微笑ましそうに溜め息をつくとルチアーノの後を追った。

 

 

 

 

 




《分岐ーディヴァジェンス》はTFオリカです。

《分岐ーディヴァジェンス》永続罠
自分フィールド上に表側表示で存在する機械族モンスターを攻撃対象とした相手モンスターの攻撃宣言時、自分フィールド上に表側表示で存在する他の機械族モンスターに攻撃対象を変更する事ができる。
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