五十三万から始まる物語 作:笑顔の黒酢
上坂冬馬。俺の名前だ。
「おい、そこのてめぇ!!ケンカ売ってんのか?」
「はぁ、またかよ」
俺は、学校からの帰り、通算何度目かわからないが、不良からケンカを売られていた。
俺は、そいつらをにらみ、帽子を取ることで脅す。
「で?なに?」
「ひ、ひぃ。上坂冬馬だぁぁぁぁ!逃げろ―」
俺は、この目のせいで睨んでいると間違われ、何度も喧嘩を売られているが、それを返り討ちにしまくっていたら、なぜか、
上坂冬馬=鬼、悪魔etc.
という認識になっていた。
そのため友達どころか、まともに話せる奴なんていない。
親は、もう死んだ。そのため一人暮らしだ。
今、一つ引っかかっているところがあるだろう。
なぜ、脅す時に帽子を取ったか、それは、
俺の髪が白いから。
だ。これは、俺のトレードマークになりつつある。
因みに地毛だ。
それは、置いといて、
(早く帰って録画しておいたドラゴンボール改でもみようかな・・・)
とか考えながら、信号を待っていた。
すると、車道の信号が、黄色、赤と変わり、歩行者用信号が青になったとき、
俺の目の前を少年が走って行った。
それだけならいいだろう。
その少年に向かって、トラックが突っ込んでいったのだ。
「ばか野郎」
とっさにそう呟き、俺は、その少年の背中を押していた。
少年は助かったと安心したその刹那、
一瞬の衝撃と、人間の体からは出てはいけなさそうな音が鳴り、俺の意識は遠のいた。
最後にいいことで来たかな?
柄にもなくそんなことを思う冬馬なのであった。
※
「起きた?」
目を覚ますと、目の前に半泣きの少女がいた。
なんで半泣きなんだろう。そう思いながら、
「起きたよ」
と返事をする。いったい彼女は誰なんだろう。
そう思考した瞬間、
「私は、神です」
俺の考えていることが、まんまばれたかのように返された。
ん?待てよ?
「神様?」
「はい」
「っと、ぺーぱー?」
「違います」
「へ、へあー?」
「違います」
「お、おう、ゴッド?」
「はい」
拝啓、お母様。
私は、あなたの顔を知りませんが、どうやら私は死んだようです。そして今、神様に会っています。ど、どうしましょう?
この思考は読まれなかったのか、スルーされたのか、神様は話を恥じめ・・・
おっと?
「すみませんでした!!」
何土下座してんの?神様の威厳は?
「だって、私はあなたを殺してしまいました。ですから・・・」
「あ、それならいいよ。別にみれんなんてないし。だから、その・・・泣かないでくれる?こっちの調子が狂うから」
「はい!ありがとうございます。では
※
いかがでしょう?」
あれから、十分くらい神様の話があった。
俺はどうやら転生するらしい。ハイスクールD×Dの世界に。
俺は、その世界について何も知らなかったので、話を聞いた。
というわけだ。
で、今特典を決めるタイムらしい。
「じゃぁさ、転生するタイミングって選べる?」
「それは、特典に関係なく選べますよ?」
「じゃぁ、四歳からで。さすがに、赤ちゃんは・・・」
「わ、わかりました」
「じゃぁ、特典か・・・」
「サイヤ人の力頂戴。尻尾なしで」
「はい」
「それと・・・」
結果
重力室、限界1000倍
仙豆が、無くならない巾着袋
気のコントロール可能
無限の可能性
「それでは、最後に、最初の戦闘力どうします?」
「四歳でしょ?うーん五十三万で」
「ふ、フリーザ様?」
あ、神様のキャラが崩壊した。
「ゲフンゲフン」
あ、怒った
「もう!いってらっしゃい」
なんか微妙な別れになった神様と、冬馬なのであった。
どうでしょうか?
感想があると助かります。