衝動のままに決闘する   作:アルス@大罪

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だんだんと龍斗の口調やら態度が崩れてきている。そんな気がする今日この頃です。


屈辱 十代VS.タイタン

「龍斗。エクシーズについて教えてもらいたいことがあるんだが」

 

ある日の夜。

夕食を終え、部屋でのんびりしていると、三沢がエクシーズについて質問してきた。まぁ答えは出てるんだが。

 

「断る。情報は他の生徒と共有させる。聞きたいのなら先生に頼んで教えてもらうなり、時間をとってもらって俺に講義させるんだな」

 

確率としては後者のほうが高いだろう。教師でもエクシーズについて教えることはできないだろうからな。

 

「くっ!どうしても情報を提示しないというのか!」

「提示しないとは言ってない。お前だけに教えるのは平等じゃないと言ってるんだ」

 

PIPIPI PIPIPI

 

「っと、誰だ?……十代?」

 

突如PDAが鳴り、画面を見ると『遊城十代』の文字が。メールではなく、電話だ。急ぎの用事か?

 

「もしもし。なんの用だ?」

[龍斗か!?明日肝試し行こうぜ!]

 

…………声がでかい。………肝試し?

…………タイタンだっけか…………確か立ち入り禁止の廃寮だろ?…………面白そうだが……立場を考えるとダメだ。I2、KCの人間が退学、停学なんて海馬さんに何言われるかわかったもんじゃない。

 

「面白そうだな。だが場所によっては俺は行けないぞ?テスターとしての立場がある」

[大丈夫だって!だから行こうぜ!な!な!]

 

何が大丈夫なんだ?

場所も言ってないのに……

 

「一応聞くが、場所はどこだ?何故そこに?」

 

十代の話によると、先程までモンスターカードの束からカードを引き、そのモンスターのレベル相当の怪談をするというものをしていたそうだ。そして、偶々レッド寮長の大徳寺先生がやってきて、先生も参加。ドローしたところレベル12の怪談をすることが決定。その話に使われてない寮があり、そこで何人もの生徒が行方不明になっているらしい。現在立ち入り禁止。そこに明日行こうという話らしい。

…………あれって当日じゃなかったか?……いや、俺の勘違いか。怪談→当日行ってタイタンとデュエルよりも怪談→翌日行ってタイタンとデュエルの方がまだ無理のない展開だろう。タイタンは雇われてきていたはずだしな……誰に雇われたか覚えてないけど。

 

「大丈夫な要素が見当たらないだろ。バレたらどうする?」

[立ち入り禁止ってことは誰も近づかないってことだろ?だったら誰にもバレないって!]

 

…………なんでそんなことをサラリと言えるんだ。

だがまぁ…………その理屈に賭けてみよう。

 

「…………わかった。明日また詳しくな」

[おう!また明日な!]

 

通信を切る。

 

「さぁ!エクシーズの情報を!」

「やらん。デッキの調整をするから話かけるなよ」

 

さて、タイタンとデュエルする可能性は無いとは思うが、念のため持っていこう。何でいく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日、朝十代に会って集合時間、場所の打ち合わせをして、集合場所がレッド寮前になった。

で、集合時間。

 

「十代、丸藤と…………誰だ?」

 

【デス・コアラ】に似た、見慣れない男がいた。こんなやつ…………いたな。名前は忘れたけど、【ラー】がでる話で出てきたような気がする。ここの生徒だったか。

 

「前田隼人なんだなあ。よろしくなんだなあ」

「宮田龍斗だ。よろしくたのむ」

「じゃあ行こうぜ!」

 

十代進行のもと、俺達は廃寮に向かった。途中、前田隼人についての話題になった。授業さえ面倒臭がり出席しない人物がこういうのにやってくるのが珍しいとかなんとか。いや、授業は出ろよ。留年するぞ。そして、前田本人の談によれば、『勝つだけのデュエル』が好きじゃないらしい。

…………デュエリストに向いてないだろ。カードデザイナーにでも…………なるんだったな。

 

「お、着いたぜ!」

「……なかなか雰囲気あるな」

 

扉の壊れ方やら窓の割れ方やら、なかなかいい雰囲気だ。

眺めていると、少し離れたところからギシッと何かを踏む音がした。

 

「誰だ!」

 

十代が素早く手に持っていた懐中電灯を向けるとそこには天上院がいた。

何してるんだコイツ?

 

「明日香さん?」

「なんで明日香がここに?」

「それはこっちの台詞よ。ここがどんなところかわかっているの?(ナデナデ」

「…………俺の頭を撫でるのはなんでだ?」

「あっ!ごめんなさい。丁度いい位置に頭があったからつい」

 

最近思ったんだが、俺の身長が低い。十代の身長より頭半個低い。そして明日香の背は十代よりやや高い。そして天上院達とよく絡むせいか、段々遠慮が無くなってきて天上院や枕田、浜口が時々頭を撫でてくる。たまに屈辱を感じるので止めさせるんだが、こうして止めずに撫でてくる。

 

「つい、で人の頭を撫でるのかお前は?」

「そ、それに龍斗の髪サラサラしてて撫で心地良くって……本当にケアしてないの?」

「そんなのしない。気にしないからな」

 

最初に撫でられて止めさせたときに、『いつもどんなケアをしているの?』という感じで聞かれたが『ケアとかしない』と答えると、凄い恨めしそうな顔をされた。お前達は俺を女と勘違いしてないか?俺は男だぞ。女顔だけど。

 

「…………今度やったら相場の額でカードの買取させるか(ボソッ」

「ま、待って!それだと私達10代で借金することに……!」

 

それが嫌なら頭を撫でるのを止めるんだな。

 

「な、なら私達が貴方の指定したデッキでデュエルに勝ったら撫でさせなさい!」

 

何故コイツはそこまで必死なんだ?

ワケがわからん。

 

「…………ボクたち、肝試しに来たんだよね?」

「そのはずなんだなあ」

「はあっ……とりあえず今の話は置いておこう。えーっと、なんの話だったかな…………そうそう、ここがどんなところかわかっているのかって話だったな」

 

俺の頭云々は一度置いておこう。

多分平行線のままだ。

 

「生徒が行方不明って話だろ?そんなの俺は信じないね!」

「この寮の話は本当よ。遊び半分で来ていい場所じゃない。それにここは立ち入り禁止のはず。学校に知られたら騒ぎになるわ」

 

なんで俺に言うんだ?

テスターが騒ぎの中心にいるのは拙いと思ってるのか?

正解、大変拙い。だがテスターではなく、一学生として楽しみたい瞬間ってのもあると思うんだ。こういう肝試しとか、文化祭とか。

 

「そんなのが怖くて探険なんてできないね」

 

あれ?肝試しだろ?探険なんて聞いてない。

 

「真剣に聞きなさい十代!」

「なんだよやけに絡むな。そっちこそ俺達の質問に答えてないぜ。なんでここに?」

「……勝手にすればいいわ」

 

そう言って明日香は来た道を戻るように少し歩き、

 

「ここで行方不明になった生徒の中に、私の兄もいるの」

 

名前は確か……吹雪だっけか?セブンスターズの最初の刺客として十代に倒された【真紅眼(レッドアイズ)】使い。

そして明日香はその場を去った。

 

「……アニキ、明日香さんが今言ったこと……ボク、この話は作り話だって……」

「……まぁ、入ってみればわかるだろ。行こうぜ」

 

十代と前田、俺は丸藤を置いて寮に進入。

 

「丸藤、そこで待ってるか?」

「ぇえ!?…………待ってくれよ〜ボクも行くよ〜!」

 

中は埃を被っているもののレッド寮より豪華な内装だ。……よく考えたらレッド寮以下の設備の寮とか用意できるのか?逆に大変だろ。

 

「埃を被っているけど、オシリスレッドの寮とは大違いだなぁ。いっそ俺達、ここに引っ越さねーか?」

 

笑顔でそんなことをほざく十代。

やめとけ、バレたら退学じゃ済まないかもしれないぞ。

丸藤も前田も断固拒否といった様子。

肝試しでくるならまだしも、電気設備もままならないこの寮に3年間生活するのは俺も勘弁願いたい。

懐中電灯を壁に向けると、千年アイテムと思わしき絵が描いてある。闇のゲームについての研究か。

 

「ーーーーー!!」

「「「「!?」」」」

 

寮の奥から悲鳴が響いた。

今のは、天上院?

ああ、十代を誘う餌にされたのか。

 

「アニキ、今の声って!」

「うん、行こう!」

 

奥の部屋に行くと、そこには何も、誰もいなかった。この部屋じゃない?

十代が何かを見つけたようで、ついていくと何かを引きずった跡、そしてその途中にいかにもな目印の【エトワール・サイバー】のカード。

 

「明日香の【エトワール・サイバー】!」

 

いや、その【エトワール・サイバー】が天上院のものとは限らんだろ。実際は天上院のだけどさ。

 

「十代、何か引きずった跡があっちへ!」

 

前田が部屋の奥を指差す。

俺達は全速力で奥へ奥へと進む。

その途中の通路は土の壁に木の板を取り付けただけの簡易なもので、同じ寮の中とは思えないものだった。

進んださきには石の部屋。

そしてその奥には、棺の中で眠る天上院。

 

「明日香!」

「フフフ……この者の魂は最早深い闇に沈んでいる」

「誰だ!!」

 

足下の煙から、全身黒ずくめの大きな男が現れた。

…………よく隠れてたな。

 

「我が名はタイタン……闇のデュエリスト」

「お前、明日香に何をした!?」

「私は闇のゲームを操る闇のデュエリスト」

「闇のゲーム!?」

「ふざけんな!闇のゲームなんて、あるわけないだろ!」

 

実際はあるらしいぞ。確か、ATMとかはしょっちゅうしてたはず。

 

「試してみればわかるだろうよ小僧。ここは何人も踏み入ってはならぬ禁断の領域。我はその誓いを破る者に、制裁を下す!」

「ここでいなくなった人達も、お前のせいだな!明日香は、返してもらうぜ!」

「私に闇のゲームで勝てるなら、な。遊城十代」

 

唸る十代に、前田は背負っていたリュックの中からデュエルディスクを渡す。十代は前田に懐中電灯を渡しデュエルディスクを装着し、構える。

 

「後悔するなよ、小僧」

 

十代は天上院を見て、『今助ける』と呟いて、タイタンと向き合った。

 

「「デュエル!」」

 

タイタン

LP4000

 

VS

 

遊城十代

LP4000

 

「先手は貰った。私のターン、ドロー。【インフェルノクインデーモン】を召喚!」

 

【インフェルノクインデーモン】

攻撃表示

ATK900/DEF1500

 

「【デーモン】デッキか……!」

「ライフを払う維持コストがあるものの、相手のカード効果の対象になったときサイコロを振って指定された目がでたら効果を無効にして破壊する効果を持つモンスターだったか?」

 

だが、名前を忘れたが、フィールド魔法にそのコストを払わなくてよくなるってのがあったよな。

 

「だが、そのライフもこのカードがあれば払わなくてもいいのだよ。フィールド魔法【万魔殿(パンディモニウム)ー悪魔の巣窟ー】を発動!」

 

そうそう【万魔殿】だ。引いてたんだな。だが攻撃力上昇がないから【インフェルノクインデーモン】の攻撃力は900。そんなモンスターを立たせる?

 

「さしずめ、地獄の一丁目といったところか。ターンエンド……この小娘が気になるのなら貴様の目に映らないようにしてやろう」

 

すると天上院の入っている棺の蓋が閉まり、悪魔の骨と思われる物によって引きずりこまれていった。

 

「明日香ぁ!」

「汚いぞ!」

「卑怯者!」

 

前田と丸藤の言葉にタイタンは薄っすらと笑みを浮かべた。

 

「なんとでも言え、これが闇のゲームだ。なんならお前達も消してやろうか!」

 

タイタンの脅しに前田と丸藤は互いを抱き合って怯えていた。

…………お前らいい感じに小物だな。

 

「……ほう、そこの女は怯えないのだな」

「……俺はお前にはやられないよ。俺に挑むのは止めたほうがいい。アンタが無様に負けるだけだ」

 

それに、俺は男だ。服を見れば……こいつ部外者だったな。

 

「ふん。ならばこの小僧を葬った後で貴様を片付けるとしよう」

「十代に勝てるのならな」

 

仮にもテスター候補だし、負けるとは思えない。

 

タイタン

LP4000

モンスター

【インフェルノクインデーモン】:攻

ATK900

魔・罠

フィールド

【万魔殿ー悪魔の巣窟ー】

手札4枚

 

「俺のターンだ。ドロー!」

「このスタンバイフェイズ、『インフェルノクインデーモン】の効果で、【デーモン】モンスター1体の攻撃力が1000ポイントアップ」

「なに!?」

 

【インフェルノクインデーモン】

ATK900→ATK1900

 

攻撃力上昇か。

だがスタンバイフェイズって微妙じゃね?メインフェイズに使えるなら高攻撃力のモンスターでも置いて、効果からさらに上昇ってやるのがこの世界のやり方に……ちょっと強い?いや、そうでもないか?

 

「……なら、【E・HERO フェザーマン】を召喚!」

 

【E・HERO フェザーマン】

攻撃表示

ATK1000/DEF1000

 

【フェザーマン】?手札にまともなモンスターが他にいないのか?いや、それでも立てるなよ。

 

「カードを2枚伏せ、ターンエンド」

 

明らかに誘ってるよな……攻撃力が劣るモンスターを立てて伏せ2枚って……

 

遊城十代

LP4000

モンスター

【E・HERO フェザーマン】:攻

ATK1000

魔・罠

伏せ2枚

手札3枚

 

「私のターン、ドロー。スタンバイフェイズに【インフェルノクインデーモン】の効果で、攻撃力アップ!」

 

【インフェルノクインデーモン】

ATK900→ATK1900

 

「さらに【ジェノサイドキングデーモン】を召喚!」

 

【ジェノサイドキングデーモン】

攻撃表示

ATK2000/DEF1500

 

「このカードは自分のフィールドに【デーモン】がいなければ召喚できないが……私の場には【インフェルノクインデーモン】がいるので問題ない」

 

レベル4で攻撃力2000か……デメリットが召喚規制……といっても緩いか。

さらに効果対象になったらサイコロふって指定された目が出たら無効にして破壊。ライフ払う効果も【万魔殿】で無効。なかなか面倒な。

 

「バトル。【ジェノサイドキングデーモン】で【フェザーマン】を攻撃。炸裂!五臓六腑!」

 

【ジェノサイドキングデーモン】の体から大量の虫が出てきて【フェザーマン】に襲いかかる。

 

「罠発動!【ドレインシールド】!相手モンスター1体の攻撃を無効にして、その攻撃力分ライフポイントを回復する!」

「無駄だ、【ジェノサイドキングデーモン】の効果発動!相手のカード効果の対象になったとき、ダイスを振って2か5が出れば、その効果を無効にして破壊する!」

 

タイタンの効果説明の直後、【万魔殿】中央からビリヤードの玉に似ている6個のボールが出てきた。アレは……?

 

「通常ダイスを使うが、今回はこのルーレットを使う」

 

なるほど。サイコロの代用……イカサマはしてない……よな?

 

「ルーレットスタートだ」

 

宣言と同時に炎がルーレットのボールを順々に回りだした。

一定のテンポで回る炎はやがてその速度を緩め、最終的に5で止まった。

 

「ルーレットは5。よって【ドレインシールド】は無効化され、破壊だ!そしてバトル続行!炸裂!五臓六腑!」

 

【ジェノサイドキングデーモン】から出てきた虫が【フェザーマン】を破壊し、その衝撃が十代を襲った。

 

「くっ!」

 

遊城十代

LP4000→3000

 

「だが、ヒーローの魂は受け継がれる!罠発動【ヒーロー・シグナル】!モンスターが戦闘で破壊されたとき、デッキから【E・HERO】1体を特殊召喚する!【E・HERO クレイマン】を特殊召喚!」

 

【E・HERO クレイマン】

守備表示

ATK800/DEF2000

 

「なんとか凌いだんだなあ」

「だが次のターンまでに【インフェルノクインデーモン】を処理しなければ【クレイマン】も破壊される」

「忘れてないか?これは闇のゲームだということを」

 

タイタンは懐から金色の三角錐を取り出した。アレは……千年パズル!?バカな!アレはもう無いはずだ!

 

「フフフ……消える、貴様の体が、闇に呑まれて消えていく……」

 

タイタンの持つ千年パズルから光が放たれ、

 

「「「「なっ!?」」」」

 

十代の体の一部が消滅した。

本当に千年パズルなのか!?

 

「お前のライフが0になったとき、その体は闇に呑まれて消滅する。ターンエンドだ」

 

タイタン

LP4000

モンスター

【ジェノサイドキングデーモン】:攻

ATK2000

【インフェルノクインデーモン】:攻

ATK900

魔・罠

フィールド

【万魔殿ー悪魔の巣窟ー】

手札4枚

 

十代は右手や体を見て状況を確認している。そしてデッキに指をかけ、

 

「俺のターン、ドロー!」

 

ドローした。デュエルを続けるつもりらしい。

 

「このスタンバイフェイズ、【インフェルノクインデーモン】の効果で自身の攻撃力が1000ポイントアップ!」

 

【インフェルノクインデーモン】

ATK900→ATK1900

 

「【強欲な壺】を発動!カードを2枚ドロー!」

 

遊城十代

手札3枚→5枚

 

「【融合】を発動!手札の【スパークマン】と場の【クレイマン】で融合!こい!【E・HERO サンダー・ジャイアント】!」

 

【E・HERO サンダー・ジャイアント】

攻撃表示

ATK2400/DEF1500

 

【サンダー・ジャイアント】か……相手の伏せカードは1枚もないこの状態で融合できたのはラッキーだ。しかし効果は無効化される可能性があるから、使うにしてもメイン2だ。わかってるよな?十代は……いや、そもそも融合した時に発動できるって効果だったな。

 

「バトル!【サンダー・ジャイアント】で【インフェルノクインデーモン】を攻撃!ボルティック・サンダー!」

 

【サンダー・ジャイアント】は【インフェルノクインデーモン】の前に飛び込み、右腕から電撃を放った。【ジェノサイドキングデーモン】を破壊しないのはおそらくダメージ優先で【インフェルノクインデーモン】にしたのだろう。ダメージ優先といっても差は僅か100ポイントだが……

 

「ぐうっ!」

 

タイタン

LP4000→3500

 

奴の体も消える……条件は対等ってことか。

 

「カードを1枚伏せ、ターンエンド」

 

遊城十代

LP3000

モンスター

【E・HERO サンダー・ジャイアント】:攻

ATK2400

魔・罠

伏せ1枚

手札2枚

 

「私のターン、ドロー。手札から装備魔法【堕落(フォーリン・ダウン)】を発動。【サンダー・ジャイアント】に装備」

「俺のモンスターに?」

 

【堕落】……?そんなカード……俺の記憶には無い……しかし、相手モンスターに装備ということはステータスダウンかコントロール奪取……どっちにしろ面倒な……

装備されたのか、【サンダー・ジャイアント】が黒いオーラを纏ってタイタンのもとに移動した。

 

「【サンダー・ジャイアント】!?」

「このカードを装備した相手モンスターのコントロールは私のものになるのだ」

「なんだって!?」

 

コントロール奪取……【強奪】と何か違うのか?【デーモン】が無ければ使えないカードか?…………【デーモン】デッキならありえなくはない。

そしてこれで総攻撃力4800……十代のライフを超えている。伏せカード1枚で防げるか?対象を取るカードだったら【ジェノサイドキングデーモン】に使わず【サンダー・ジャイアント】使って凌ぐくらいしか安全策は無いぞ。

 

「バトルだ。【ジェノサイドキングデーモン】で攻撃!炸裂!五臓六腑!」

「速攻魔法【クリボーを呼ぶ笛】!デッキから【ハネクリボー】を特殊召喚!」

 

【ハネクリボー】

守備表示

ATK300/DEF200

 

【ハネクリボー】は出てきた瞬間、【ジェノサイドキングデーモン】から放たれた虫によって破壊されてしまった。

 

「【ハネクリボー】の効果!戦闘で破壊されたターン、俺が受ける戦闘ダメージは0になる!」

 

よし、これならこのターンは凌げる。

 

「小賢しいマネを。カードを1枚伏せ、ターンエンド」

 

タイタン

LP3500

モンスター

【ジェノサイドキングデーモン】:攻

ATK2000

【E・HERO サンダー・ジャイアント】:攻

ATK2400

魔・罠

【堕落】《E・HERO サンダー・ジャイアント》

伏せ1枚

フィールド

【万魔殿ー悪魔の巣窟ー】

手札3枚

 

「俺のターン、ドロー!」

「このスタンバイフェイズ、【堕落】の効果で私は800ポイントのダメージを受ける」

 

タイタン

LP3500→2700

 

維持コスト、とは言い辛いがダメージを受ける続けることでコントロールを奪うカード。なかなか強力だな。

 

「永続魔法【悪夢の蜃気楼】を発動!カードを2枚伏せ、ターンエンド」

 

遊城十代

LP3000

モンスター

魔・罠

【悪夢の蜃気楼】

伏せ2枚

手札0枚

 

モンスターを引かない……まさかまたモンスター10枚とかそんなデッキなのか?

 

「貴様のライフは3000……そして私のフィールドにはそのライフを0に出来るだけのモンスター。貴様のフィールドに壁となるモンスターはいない……そろそろ決着をつけるとしよう」

 

そう言いながらタイタンはカードをドローして、

 

「このスタンバイフェイズ、【悪夢の蜃気楼】の効果で手札が4枚になるようにカードをドローする!」

 

遊城十代

手札0枚→4枚

 

「構わんさ。どうせこのターンで決着がつく。バトル!【ジェノサイドキングデーモン】でダイレクトアタック!炸裂!五臓六腑!」

「罠発動【聖なるバリア ーミラーフォースー】そして速攻魔法【非常食】も発動!」

「なんだと!?」

「【ミラーフォース】と【悪夢の蜃気楼】を墓地に送り、ライフポイントを2000ポイント回復する!」

 

遊城十代

LP3000→5000

 

「そして、【ミラーフォース】の効果でお前のフィールドの攻撃表示モンスター全てを破壊する!」

 

ライフを回復しつつ相手モンスターの全滅。更に手札を回復できた。このターンだけ見ると十代のプレイングというか、引きの異常さが凄まじく感じる。

 

「無駄な足掻きだ。手札の【デスルークデーモン】の効果発動。私の【デーモン】モンスターが破壊されたとき、このカードを手札から墓地に送ることで、破壊された【デーモン】モンスターを復活させる。更に【万魔殿ー悪魔の巣窟ー】の効果、戦闘以外で【デーモン】モンスターが破壊されたとき、破壊された【デーモン】モンスター以下のレベルを持つモンスターを手札に加える。【デスルークデーモン】を手札に」

 

手札を減らさずに戦線維持を図るか。

 

「そして【デスルークデーモン】の効果で蘇れ!【ジェノサイドキングデーモン】!」

 

【ジェノサイドキングデーモン】

攻撃表示

ATK2000/DEF1500

 

召喚ができないだけで、特殊召喚はできるのか……

 

「この特殊召喚はバトルフェイズ中のもの。よって攻撃可能。炸裂!五臓六腑!」

「ぐうっ!」

 

遊城十代

LP5000→3000

 

「ターンエンド」

 

タイタン

LP2700

モンスター

【ジェノサイドキングデーモン】:攻

ATK2000

魔・罠

伏せ1枚

フィールド

【万魔殿ー悪魔の巣窟ー】

手札4枚

 

「俺のターン、ドロー!【戦士の生還】!墓地の【フェザーマン】を手札に加え、【融合回収(フュージョン・リカバリー)】発動!墓地の【融合】と【スパークマン】を手札に戻す」

 

遊城十代

手札4枚→6枚

 

「【融合】を発動!【フェザーマン】と【バーストレディ】を手札融合!来い!【E・HERO フレイムウィングマン】!」

 

【E・HERO フレイムウィングマン】

攻撃表示

ATK2100/DEF1200

 

「バトル!【フレイムウィングマン】で攻撃!フレイム・シュート!」

 

【フレイムウィングマン】の右手の龍頭から放たれた炎が、【ジェノサイドキングデーモン】を焼き尽くした。

 

「そして、【フレイムウィングマン】の効果で、【ジェノサイドキングデーモン】の攻撃力分のダメージを与える!」

「ぐううっ!」

 

タイタン

LP2700→2600→600

 

「よし!」

「追い詰めたんだなあ!」

「ぐぅ……だが、【デスルークデーモン】の効果でこのカードを墓地に送り、【ジェノサイドキングデーモン】を復活させる!」

 

しつこいくらいに【ジェノサイドキングデーモン】を使ってくるな。

 

「ターンエンド」

 

遊城十代

LP3000

モンスター

【E・HERO フレイムウィングマン】:攻

ATK2100

魔・罠

手札3枚

 

「私のターン、ドロー!【ジェノサイドキングデーモン】を生贄に、【迅雷の魔王ースカル・デーモン】を召喚!」

 

【迅雷の魔王ースカル・デーモン】

攻撃表示

ATK2500/DEF1200

 

「バトル!【フレイムウィングマン】を攻撃!怒髪天昇撃!」

 

【スカル・デーモン】の放つ雷撃により【フレイムウィングマン】は破壊されてしまい、爆風が十代を襲う。

 

遊城十代

LP3000→2600

 

「フフフ……貴様のライフが減ったことにより、貴様の体がまた消える……」

 

再び出した千年パズルから光が放たれ、十代の右腕が消滅した。

 

「あぁ!アニキの右腕が!」

「え?右足だろ?」

「「え?」」

 

丸藤と前田の見ている光景に違いが?どういうことだ?

 

「ターンエンド」

 

タイタン

LP600

モンスター

【迅雷の魔王ースカル・デーモン】:攻

ATK2500

魔・罠

伏せ1枚

フィールド

【万魔殿ー悪魔の巣窟ー】

手札3枚

 

「俺のターン、ドロー!……【E・HERO スパークマン】を守備表示で召喚!」

 

【E・HERO スパークマン】

守備表示

ATK1600/DEF1400

 

「カードを1枚伏せ、ターンエンド」

 

遊城十代

LP2600

モンスター

【E・HERO スパークマン】:守

DEF1400

魔・罠

伏せ1枚

手札2枚

 

「私のターン、ドロー。【ジェノサイドキングデーモン】を召喚」

 

【ジェノサイドキングデーモン】

攻撃表示

ATK2000/DEF1500

 

「バトル!【ジェノサイドキングデーモン】で【スパークマン】を攻撃!炸裂!五臓六腑!」

 

もう何度目かも覚えてないこの攻撃によって【スパークマン】は破壊。守備表示だったからダメージはないが……

 

「【スカル・デーモン】でダイレクトアタック!怒髪天昇撃!」

「ぐあぁぁぁ!!」

 

遊城十代

LP2600→100

 

「アニキ!」

「「十代!」」

 

通称鉄壁と呼ばれるライフ。だが本当にそのままになるとは限らない。

このまま十代は負けるのか……?

 

「ターンエンド。フフフ……さあ、闇に呑まれろ。貴様は立つ気力も失い、意識も闇に落ちるのだ……」

 

奴の言葉通りに、十代はフッと跪いた。そしてゆっくりと、目を閉じた。

まだライフは0じゃないのに何故!?

 

タイタン

LP600

モンスター

【迅雷の魔王ースカル・デーモン】:攻

ATK2500

【ジェノサイドキングデーモン】:攻

ATK2000

魔・罠

伏せ1枚

フィールド

【万魔殿ー悪魔の巣窟ー】

手札3枚




今回はここまで。そして次回はタイタンVS.龍斗です。
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