「【魔導書士 バテル】と【魔導法士 ジュノン】でダイレクトアタック!」
『なんだよそれぇぇぇ!!』
LP4000→3500→0
天上院に【神判】入りの【魔導】を渡し、寮に帰り天上院のデッキを作成。『放課後に受け取る』と言ってどこか嬉々とした表情で実技の授業に臨んだ。枕田、浜口両名の話によると、昨日自分で回してみたいと言って2人とデュエル。結果グルングルンに回して楽しくなったのか、今日の授業が楽しみだと言っていたらしい。
…………渡すデッキ間違えたか?いや、おそらくあのケースだと、ああなるか憂鬱になるかのどちらかだろう。
あのケースを部屋から持ち出したコイツらが悪い。俺に責任は無い……よな?
念のため俺もガチデッキを持ってきたが、なるべくなら天上院に近づかないようにしよう。
そんな一幕もあった日の夜……
「「デュエル!」」
カイザーこと丸藤亮と十代のデュエルが行われた。観客は丸藤、前田、天上院そして俺。なんでこんな状態かというと、十代はカイザーとデュエルするために『デュエル許可願』を書くもクロノスの妨害により失敗。直談判するためにブルー寮に行くも門前払い。そしてレッド寮に戻ると丸藤が島を出ると手紙を残して失踪。捜索したところ発見。カイザーと天上院がそれを偶然見かけ、何故かデュエルすることに。俺はなんか天上院に呼び出しくらった。授業で使った【魔導】を返してもらってなかったので返してもらい、とりあえず作ったデッキを渡すために天上院のもとへ来た次第。
「俺のターン、ドロー!……【E・HERO フェザーマン】を攻撃表示で召喚!」
【E・HERO フェザーマン】
攻撃表示
ATK1000/DEF1000
いや、十代。そこは守備表示が良いんじゃないのか?攻撃力1000以上なんて大量にいる。僅かでもダメージ減らすのが得策だろ……
「カードを1枚伏せ、ターンエンドだ」
遊城十代
LP4000
モンスター
【E・HERO フェザーマン】:攻
ATK1000
魔・罠
伏せ1枚
手札4枚
「俺のターン、ドロー。【サイバー・ドラゴン】を攻撃表示で召喚」
【サイバー・ドラゴン】
攻撃表示
ATK2100/DEF1600
「生贄無しで5つ星モンスターを召喚かよ!?」
「【サイバー・ドラゴン】は君の場にモンスターがいて、俺の場にモンスターがいないとき、生贄無しで召喚できる」
正確には『特殊召喚』だがな。
十代の伏せが反応しないとなると攻撃反応型か……いや、十代のことだ、【ヒーロー・シグナル】を引いている可能性が高い。
「さらに速攻魔法【サイクロン】を発動君のリバースカードを破壊」
先に使えよ。十代の伏せが召喚反応型だったらどうする気だったんだ?
……まぁ予想通り【ヒーロー・シグナル】だったけどさ。
「バトル。【サイバー・ドラゴン】で【フェザーマン】を攻撃。エヴォリューション・バースト!」
【サイバー・ドラゴン】から熱線が放たれ、【フェザーマン】は抵抗できず。そのまま消滅した。
「くっ!」
遊城十代
LP4000→2900
だから守備表示にしろと……いや、思っただけで言ってないけど……
「さらに魔法カード【タイムカプセル】を発動。デッキからカードを1枚選択し、このカードを【タイムカプセル】の中に入れる。2回目の俺のターンに【タイムカプセル】の中に入れたカードを手札に加える」
…………【封印の黄金櫃】は無いのか?情報アド与えるけど【タイムカプセル】は【サイクロン】で破壊されると除外したカードは帰ってこないんだぞ?
「ターンエンド」
丸藤亮
LP4000
モンスター
【サイバー・ドラゴン】:攻
ATK2100
魔・罠
【タイムカプセル】
手札3枚
「俺のターン、ドロー!【融合】を発動!手札の【E・HERO スパークマン】と【E・HERO クレイマン】を融合!来い!【E・HERO サンダー・ジャイアント】!」
【E・HERO サンダー・ジャイアント】
攻撃表示
ATK2400/DEF1500
「この瞬間【サンダー・ジャイアント】の効果発動!ヴェイパー・スパーク!」
【サンダー・ジャイアント】が雷を放ち【サイバー・ドラゴン】を破壊した。アニメ効果って手札捨てないんだよな。
「さて行くぜ!ガラ空きの本陣突破だ!【サンダー・ジャイアント】でプレイヤーへダイレクトアタック!ボルティック・サンダー!」
カイザーは身動き一つせずに攻撃を受けた。
丸藤亮
LP4000→1600
「カードを1枚伏せて、ターンエンド」
遊城十代
LP2900
モンスター
【E・HERO サンダー・ジャイアント】:攻
ATK2400
魔・罠
伏せ1枚
手札1枚
「俺のターン、ドロー」
このスタンバイフェイズで【タイムカプセル】のカウントが1つ進むと。
……【黄金櫃】……
「手札から2体目の【サイバー・ドラゴン】を召喚。さらに魔法カード【死者蘇生】を発動!墓地の【サイバー・ドラゴン】を復活させる」
【サイバー・ドラゴン】×2
攻撃表示
ATK2100/DEF1600
「【融合】を発動。場の2体の【サイバー・ドラゴン】を融合。【サイバー・ツイン・ドラゴン】を召喚する!」
【サイバー・ツイン・ドラゴン】
攻撃表示
ATK2800/DEF2100
最初に【サイバー・ドラゴン】を特殊召喚した意味を問いたい。
「攻撃力が【サンダー・ジャイアント】を超えたんだなあ!」
「それだけではない。【サイバー・ツイン・ドラゴン】はーーー」
「1度のバトルフェイズに2回攻撃できる……だろ?」
あ、思わず口を挟んでしまった。
……こっち見んなカイザー。
「君はこのカードを知っているんだな」
まぁ持ってるしな。
「一応な」
「つまり【サイバー・ツイン・ドラゴン】の2回目の攻撃は十代へのダイレクトアタックになる」
天上院のちょっとした解説(?)も終わったところでカイザーは十代に向き直った。
「バトル。【サイバー・ツイン・ドラゴン】で攻撃。エヴォリューション・ツイン・バースト!」
「罠発動【ヒーロー見参】!このカードは相手に俺の手札を1枚選ばせ、それがモンスターなら特殊召喚できる!俺の手札は1枚。そしてこれはモンスターカード!【フレンドッグ】を特殊召喚!」
【フレンドッグ】
守備表示
ATK800/DEF1200
【フレンドッグ】の登場も【サイバー・ツイン・ドラゴン】は一切止まらずに攻撃をする。
遊城十代
LP2900→2500
「【フレンドッグ】が墓地に送られたことで、墓地から【E・HERO】と【融合】を手札に加える。【クレイマン】と【融合】を手札に加えるぜ」
遊城十代
手札0枚→2枚
「ターンエンド」
丸藤亮
LP1600
モンスター
【サイバー・ツイン・ドラゴン】:攻
ATK2800
魔・罠
【タイムカプセル】
手札1枚
「……面白え!面白えよカイザー!このデュエル!」
「……ああ、俺もだ」
十代は心底楽しそうに笑う。
だが状況は圧倒的に不利だ。
【サイバー・ツイン・ドラゴン】の攻撃力は2800。十代の手札は守備力2000の【クレイマン】と【融合】のみ。さあどうする十代?このままならお前の負けだ。
「俺のターン、ドロー!【E・HERO バブルマン】を召喚!」
【E・HERO バブルマン】
攻撃表示
ATK800/DEF1200
「【バブルマン】の効果発動!俺の場に他のカードが無いとき、カードを2枚ドローする!」
遊城十代
手札2枚→4枚
【強欲なバブルマン】……!なんで、なんでOCGだと手札も参照するんだ……!
「……【融合】を発動!場の【バブルマン】と【クレイマン】を融合!【E・HERO マッドボールマン】を守備表示で召喚!」
【E・HERO マッドボールマン】
守備表示
ATK1900/DEF3000
「よし!守備力3000なら【サイバー・ツイン・ドラゴン】が2回攻撃しようが関係ないんだなあ!」
「ターンエンドだ」
遊城十代
LP2500
モンスター
【E・HERO マッドボールマン】:守
DEF3000
魔・罠
無
手札2枚
「俺のターン、ドロー」
カイザーがカードを引くと同時に、地面から【タイムカプセル】が出現した。
「【タイムカプセル】発動後、2回目の俺のターンだ。棺に入れたカードを手札に加える」
丸藤亮
手札2枚→3枚
「……十代、いよいよ大詰めかな」
「ああ。どんな展開になるのかワクワクするぜ!」
「そうだろう。君は君の全力で以って俺に挑んできた。そして俺も全力でデュエルすることができた。俺は、君のデュエルに敬意を表する」
…………俺もデュエル脳になってきたか?カイザーと闘りたくなってきた。
「…………」
「行くぞ、十代!」
「来い!」
「【融合解除】を発動。【サイバー・ツイン・ドラゴン】の融合を解除し、【サイバー・ドラゴン】2体を特殊召喚」
【サイバー・ドラゴン】×2
攻撃表示
ATK2100/DEF1600
「そして手札から魔法カード【パワー・ボンド】を発動!このカードは機械族モンスターを融合する!場の2体の【サイバー・ドラゴン】と手札の【サイバー・ドラゴン】を融合!【サイバー・エンド・ドラゴン】を攻撃表示で召喚する!」
【サイバー・エンド・ドラゴン】
攻撃表示
ATK4000/DEF2800
「【パワー・ボンド】の効果により、【サイバー・エンド・ドラゴン】の攻撃力は倍になる!」
【サイバー・エンド・ドラゴン】
ATK4000→ATK8000
「……8000……!」
……コイツとやるなら、アレが良い。だがまだ用意できていない……このデュエルが終わったら約束を取り付けてデッキ作りといこう。
「【サイバー・エンド・ドラゴン】は守備モンスターを攻撃したとき、攻撃力が守備力を超えていれば、その数値分のダメージを与える」
「気張れ十代!このターンを凌げば、【パワー・ボンド】のもう一つの効果で、お前の勝ちだ!」
「そう、【パワー・ボンド】を使ったターンのエンドフェイズ、【パワー・ボンド】で召喚したモンスターの最初の攻撃力分のダメージを受けるリスクがある」
だが、それもエンドフェイズが来ればの話だ。【マッドボールマン】に効果は無く、おそらく十代の手札にダメージを無効、または攻撃を無効にするカードは無いだろう。墓地も同じだ。十代はこの攻撃で負ける。
「【サイバー・エンド・ドラゴン】で【マッドボールマン】を攻撃!エターナル・エヴォリューション・バースト!」
【サイバー・エンド】の3つの首から熱線が放たれ、【マッドボールマン】は一瞬で破壊され、十代を呑み込んだ。
遊城十代
LP2500→-2500
「十代!」
「アニキ!」
「遊城十代が……負けた!?」
丸藤と前田が十代に駆け寄る中、
「楽しい……デュエルだったぜ」
「……ふ」
俺は、
「次は俺が相手だ」
カイザーにデュエルを挑む。
「……君は?」
「宮田龍斗。I2及びKCの開発しているシンクロ召喚、エクシーズ召喚、ペンデュラム召喚のテスター及びスカウトだ。だがそんな肩書どうだっていい。カイザー丸藤亮。俺とデュエルしてほしい」
「君が……いいだろう。俺も君の噂を聞いて一度デュエルしたいと思っていた」
いいねいいねぇ。いい空気だ。
「それはありがたい。だが今は生憎デッキを持ってきてない。天上院に呼び出されて貸したデッキの回収と俺が調整したアイツのデッキを返しに来ただけだからな。だから明日、この時間、この場所でデュエルだ」
「わかった。楽しみにしている」
早速戻ってデッキ作成、調整だ。
「天上院。【魔導】デッキを返せ。それとこれがお前のデッキだ」
最早奪い取るかのような乱暴な動作でデッキを回収し、2つのデッキを押し付けるように返して、駆け足で寮に戻る。
「ちょ、ちょっと!」
天上院の引き止めるような声も無視して行く。
☆
「ダイレクトアタック!」
「ぐっ……!負けたよ……」
寮に戻ると夕食の時間だった。
軽く済ませて部屋でデッキを作成。三沢とテーブルでデュエルして調整しようとしたがどうも相手が悪いのかどこが悪かったのかわかりにくい。まぁいい。何度かデュエルすれば解るだろう。
「もう一度だ」
「あ、ああ……だが、どうしたんだ?いつものお前らしくないというか、狂気じみてるというか」
三沢の言葉も気にせずデッキをシャッフルする。
ただひたすら、カイザーとデュエルしたい。今はそのことで頭の中が一杯だ。
「三沢。構えろ」
「はぁ……わかった。何度でも付き合ってやる」
言ったな?その言葉、忘れるなよ?
口角が吊り上がっているのを自覚しながらもデッキを用意し、
「「デュエル!」」
三沢とデュエルする。たが俺の意識のほとんどはカイザーとのデュエルに向いていた。
…………さぁ、楽しいデュエルにしようぜ。カイザー!
次回はこのままカイザーとデュエルです。