衝動のままに決闘する   作:アルス@大罪

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先日UAが20000件を超えました。

前回はこんな感じで終えてます。
1ターン目メインフェイズ1途中
前田隼人
LP4000
モンスター
【デス・コアラ】:攻
ATK1100
魔・罠

手札5枚

VS

前田熊蔵
LP4000
モンスター

魔・罠

手札6枚


親子対決 隼人VS.熊蔵

前田の退学をかけ、父親である前田熊蔵氏とデュエル。そこで俺はこの世界の小学生でもやらないであろうプレイングを目撃している。先攻1ターン目、リバース効果モンスターである【デス・コアラ】を攻撃表示で通常召喚するという衝撃のプレイングだ。

 

「あんのバカ……!」

「隼人のヤツ何やってんだ!?」

「?アニキに龍斗君、どうかしたんスか?」

 

……前田のプレイングと丸藤の発言に二重の意味で呆れて思わず額に手をやる。オシリスレッドだけでランク分けしたらこの2人は確実に下の位置にいるだろう。

 

「【デス・コアラ】はリバースモンスターだ」

「あ!」

「このバカタレが!【デス・コアラ】はリバース効果で相手の手札1枚につき400ポイントのダメージを与えるカード。そんなカードをみすみす攻撃表示で出すとは、碌に勉強してない証拠!」

 

いや、勉強以前の問題じゃないか?前田は反論することなくターンを終了した。

 

前田隼人

LP4000

モンスター

【デス・コアラ】:攻

ATK1100

魔・罠

手札5枚

 

リバースも無し……事故ってるのか?それでも【デス・コアラ】攻撃表示は痛いプレミだな……

 

「おいのターン!フフッ」

 

わかりやすいくらいに口角を上げる熊蔵氏。キーカードでも引いたのか?

 

「皆さん。匠の技をしっかりと見ておくのにゃ」

 

匠?なんだ、それほどの手練なのか?

 

「薩摩次元流の極意を応用したっていう一撃必殺のデュエル。見せてもらうぜ」

 

薩摩次元流?武術か何かか?そして一撃必殺のデュエル……1killか……終わったか。キーカードを引いたみたいだし。

 

「行くぞ隼人。【酔いどれタイガー】召喚!」

 

【酔いどれタイガー】

攻撃表示

ATK1800/DEF600

 

は?【酔いどれタイガー】?なんだそのカード?聞いたことないぞ。

 

「あれが一撃必殺のカード?」

「い、いや見た目に騙されるな。ああ見えて、きっとおそろしい技を持っているに違いない」

「【酔いどれタイガー】で攻撃!泥酔パンチ!」

 

技名なんとかならないか?

 

「酒臭え……」

 

前田隼人

LP4000→3300

 

「泥酔……パンチ?」

「ていうか猫パンチ……」

「お前なんて酔っ払いの猫パンチで十分。ターンエンド」

 

前田熊蔵

LP4000

モンスター

【酔いどれタイガー】:攻

ATK1800

魔・罠

手札5枚

 

……エンドフェイズになっても何もない。バニラか?それとも……いや、考えても仕方ないか。見ていればいずれわかる。

 

「俺のターン、ドロー!……!【レスキューキャット】を召喚!」

 

【レスキューキャット】

攻撃表示

ATK300/DEF100

 

「来たぜ!【レスキューキャット】!」

「そんなモンスター。おいの【酔いどれタイガー】で粉砕でごわす」

 

まあこの攻撃力至上主義じゃあ当然の反応か。なら見て驚くといい。

 

「【レスキューキャット】の効果でこのカードを墓地に送って、デッキからレベル3以下の獣族モンスターを特殊召喚するんだなあ。【コアラッコ】と【Xーセイバー エアベルン】を特殊召喚!」

 

【コアラッコ】

攻撃表示

ATK100/DEF1600

 

【Xーセイバー エアベルン】

攻撃表示

ATK1600/DEF200

 

「【コアラッコ】の効果発動!1ターンに1度、自分の場に他の獣族モンスターがいるとき、相手の表側表示モンスターの攻撃力を0にするんだなあ!【酔いどれタイガー】の攻撃力を0にするんだなあ!」

 

【コアラッコ】がどこからか貝と石を取り出して一生懸命に貝を割っている。すると【酔いどれタイガー】は何故かリラックスし始めた。攻撃力を0にする効果ってリラックスさせることなのか?無駄な力が無くなって寧ろ上がりそうな……

 

【酔いどれタイガー】

ATK1800→ATK0

 

「【酔いどれタイガー】!?」

「行くぞ父ちゃん!レベル2の【コアラッコ】に」

 

え?いや、まて、アリだけどここは……!

 

「レベル3の【Xーセイバー エアベルン】をチューニング!」

 

…………いや、いいや。勝てば問題ない。

 

「シンクロ召喚!【ナチュル・ビースト】!」

 

【ナチュル・ビースト】

攻撃表示

ATK2200/DEF1700

 

ダメージ優先するなら【ライブラリアン】……入れてなかった気がする。

 

「し、シンクロ召喚!?なんだそのモンスターは!?」

 

あ、なんか懐かしい反応だ。

説明するか。テスターとして。

 

「……シンクロ召喚とは、フィールドからチューナーモンスターとそれ以外のモンスターを墓地に送り、墓地送ったモンスター達のレベルの合計と等しいレベルを持つシンクロモンスターを召喚する新たな召喚方のことですよ」

「は、隼人がそんなモンスターを……」

「【ナチュル・ビースト】で【酔いどれタイガー】を攻撃なんだなあ!アース・ファング!」

 

【ナチュル・ビースト】が足踏みをすると地面から牙状の岩が飛び出して【酔いどれタイガー】を貫いた。

 

「ぐうぅっ!」

 

前田熊蔵

LP4000→1800

 

「やったッス!」

「一気に大ダメージだぜ!」

「ターンエンドなんだなあ」

 

前田隼人

LP3300

モンスター

【ナチュル・ビースト】:攻

ATK2200

魔・罠

手札5枚

 

「おいのターン!【酔いどれエンジェル】を召喚!」

 

【酔いどれエンジェル】

攻撃表示

ATK1800/DEF400

 

また【酔いどれ】……ペガサス会長……何を思ってこんなモンスター達を……?

 

「更に魔法カード【お銚子一本】を発動!」

 

【お銚子一本】?

フィールドに出てきたのは酒を入れるお銚子。何かあるのか?……関係無いか。

 

「無駄なんだなあ!【ナチュル・ビースト】の効果発動!デッキの上から2枚を墓地に送って、魔法カードの発動を無効にするんだなあ!大自然の咆哮!」

 

【ナチュル・ビースト】が咆哮すると、【お銚子一本】のカードが色を失って破壊された。

 

「【お銚子一本】がフィールドから離れたことで、相手プレイヤーに500ポイントのダメージを与える!」

 

破壊されて発動するカード……珍しいな。まあ無駄だけど。

熊蔵氏が説明するも、前田に何も起こらない。

 

「な、何故発動し「【お銚子一本】はフィールドから離れる以前にフィールドに出てませんから。【ナチュル・ビースト】はカードの発動を無効にする。発動してないカードはただ墓地に行くだけです。現在の貴方は、魔法カード抜きでデュエルすることを強いられているんですよ」……くぅっ。なら永続魔法【ちゃぶ台返し】発動!」

「【ナチュル・ビースト】はデッキがある限り何度でも効果を使えるんだなあ!大自然の咆哮!」

 

……これは決まったろ。まさか【ビースト】一体で止まるとは……【パルキオン】の出番が無さそうだ。

 

「……ターン……エンド」

 

前田熊蔵

LP1800

モンスター

【酔いどれエンジェル】:攻

ATK1800

魔・罠

手札3枚

 

…………可哀想に。魔法カードが無ければほとんどのデッキが止まるからな。せめて1ターンに1度にすればなんとかなるんだが……

 

「俺のターン、ドロー!【死者蘇生】を発動なんだなあ!」

 

…………酷い。

 

「墓地から【レスキューキャット】を復活させて効果発動!」

 

【レスキューキャット】が地面から出てきたと思ったらすぐさま地面に潜っていった。

 

「デッキから【デス・コアラ】と【Xーセイバー エアベルン】を特殊召喚!レベル3の【デス・コアラ】にレベル3の【Xーセイバー エアベルン】をチューニング!シンクロ召喚!【氷結界の龍 ブリューナク】!」

 

【氷結界の龍 ブリューナク】

攻撃表示

ATK2300/DEF1400

 

「バトル!【ナチュル・ビースト】で【酔いどれエンジェル】に攻撃なんだなあ!アース・ファング!」

「ぐうぅっ!」

 

前田熊蔵

LP1800→1400

 

「トドメなんだなあ!【氷結界の龍 ブリューナク】でダイレクトアタックなんだなあ!」

「ぐぅぉぉお!」

 

前田熊蔵

LP1400→-900

 

「よしっ!隼人が勝ったぜ!」

 

罠無しの相手に勝ってそんなに嬉しいのか……?まぁ確かにやりたいこと止められないから楽だけどさ。

いや、友人の退学が無しになるのが嬉しいのか。

 

「…………」

「ん?隼人?」

「…………が………………だ」

 

前田が下を向いて何か呟いてる。微かに震えてるようにも見える。勝てたのが震えるほどに嬉しいのか?

 

「俺が、このデッキが最強なんだなあ!」

「は、隼人!?どうした!?」

 

急に前田が叫びだした。

 

「今まで使ってたデッキなんてもういらないんだなあ!このデッキがあれば、誰にも負けないんだなあ!」

 

…………もしかしてレッドにガチ渡すと思い上がるのか?

 

「前田。ハイテンションなところ悪いが、俺は『カードを貸す』とは言ったが『プレゼントする』なんて一言も言ってないぞ」

「なら俺に寄越すんだなあ!強いカードは強い俺にこそ相応しいんだなあ!」

 

ダメだ。完全にイカれてる。

……これからレッドに渡すのは控えるか……もしくは強さを抑えるか。

そしてこいつを正気に戻さなきゃな。シンクロモンスター達を渡した責任が俺にはあるしな。

 

「…………わかった。ただし条件がある」

「条件?」

「そうだ。俺にデュエルで勝ってみろ。俺に勝てたらそのデッキはくれてやる」

「ふん。おもしろいんだなあ。この最強のデッキに勝とうなんて10万年早いってことを教えてやるんだなあ!」

 

とりあえず誘い出すのには成功したな。だがなんでコイツは急にこんな強気な態度を……

 

「少し待ってろ。今はデッキがないから取ってくる」

 

…………こんなことになるとわかってたら持って来てたんだけどなぁ……




隼人君、急にどうした!?猫に対抗するなら兎しかない!助けてオピョォ!(兎じゃねぇ!
ってことで次回は隼人VS龍斗です。
では。
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