「やっぱり【結束】が2枚手札にあったか……」
校長に頼んで教室を借り、そこでレポートを作成。天上院の手札を確認してたら、最終的な天上院の手札は【一族の結束】が2枚だった。1人でデュエルする前提でデッキを構築していたから、その辺の調整案やら迷宮兄弟のエースカードである【ゲート・ガーディアン】と【闇の守護神ーダーク・ガーディアン】の対策等をレポートに書いていたらちょうど今30枚を超えた。とりあえずキリのいいところでレポート終了。
「ちょ、ちょっと待って。もう少しで終わるから」
天上院はまだ微妙に手こずってる。といってもあと10枚もないけど。
「…………」
ペンが止まった。
えーっと……『【ゲート・ガーディアン】の特徴はその攻撃力にあり、かの【青眼の白龍】を上回る3750を誇る。』……で止まっている。そこで止まるなよ。
「『しかし、手札から召喚する場合、【雷魔神ーサンガ】、【風魔神ーヒューガ】、【水魔神ースーガ】の3体を生贄にしなければならないと限定されており、デッキの内容が著しく固定されてしまう』」
「え?」
「いいから早く書け。続けるぞ」
「ま、待って!書くから!」
早くしろ。俺は帰りたいんだ。
結局残りの数枚は俺の考えた文面になりそうだな…………
「……あ、そうそう。お前のデッキに使ったカードは返してもらうから」
「…………え?」
「今回渡したのは今回のデュエル用に調整したものだからな。デュエルが終わったんだ。返してもらうのは当然だろ?」
【一族の結束】入れたのは失敗だったが……勝ったし、結果オーライってやつだ。
「え、じゃあ……このシンクロモンスターやエクシーズモンスターも……?」
「そうだな。まぁまた使えるかどうかは今後のお前の頑張り次第だ」
「が、頑張り……?」
「ああ。今後のデュエルの内容によってはテスター候補からテスターになって、晴れてシンクロなりエクシーズなりペンデュラムなりを使えるようになるだろう」
あの【サイバー・ブレイダー】のプレイングとか考えると難しい気もするが……ホントになんで召喚したんだ?
「…………そ、そういえば以前安く売ってくれるって……」
「ん?あー……言ったな。だがどうやっても高値は変わらんぞ?まだ未発売のカードだからな。チューナーだってそうだし」
「ぅ…………」
「そんなことするくらいならさっきも言ったがテスター目指した方がいい。金かけずに使えるからな。てかさっさとレポート書け。帰るぞ」
「ま、待って!書く!書くから!」
帰る宣言するとすぐにレポートに向き直る天上院。てか俺帰ってもいいだろ?待つこと数分。天上院はレポートを書き上げ一緒にクロノスに提出した。
「やっと終わったな」
「ええ。あ、そういえばさっきの話で思ったのだけど」
「さっきの話?」
「テスターの話よ」
そんな話したな。だが思うことでもあったか?
「どうすれば私……私達をテスターにしてくれるの?」
一瞬『私を』って言おうとして枕田達が脳裏に浮かんだんだろうな。『私達』に言いかえたたのは。
でもそうだな……テスターとして紹介する条件か……候補になるには普段のデュエルでの戦術を見せてもらって判断するが……
「そういえば候補の決定までしか決めてないな」
「あ、貴方ね……」
『呆れた』と言いそうな表情の天上院。俺だって大変だったんだ。【三極神】のデッキを作ったり、お前のデッキを調整したり。だがテスター候補をテスターに……そうだな……よし。
「んじゃあ今度テストしよう」
「テスト?」
「ああ。筆記と実技だ。いつやるかは言わない」
筆記テスト用の問題を考えないといけないからな。
「抜き打ちでやるからそのつもりでいろ。後で枕田達にも連絡しないとな……」
「合格点は?」
「テストをするって決めたばかりだからな。それも考えておくよ」
休みの日が良いだろうな。鮫島校長にでも頼んで教室を借りて、そこで筆記か?いや、たった数人にそれは……だが適度なスペース確保や今後の事を考えるとそうしたほうが……
「龍斗!龍斗!!」
「っ!な、なんだ?」
「何ボーッとしてるの?もう女子寮よ」
別にボーッとなんてしてないし。お前らの試験について考えてただけだし。しかし天上院の言った通り既に女子寮付近にいた。これ以上近付くのは誰かに勘違いされていろいろアウトなことになりかねない。
「そうか。じゃあな、また」
「ええ。試験日決まったら教えて」
絶対当日に言うから。
じゃないと抜き打ちにならないだろ。
しかしそろそろ本気でテスター見つけて海馬さんやペガサス会長に報告しないとな……
「ふぅ……疲れた」
寮の部屋に戻って椅子に座る。
デュエルするよりレポート書いてる方が圧倒的に疲れる。
だが座ってボーッとしてる余裕はないな。まずはテスター候補だ。
人数は4人。
遊城十代
天上院明日香
枕田ジュンコ
浜口ももえ
レッド1人にブルー3人か……イエローにも1人欲しいところだが、候補になりえるのが三沢くらいしかいない。もう少し様子を見るか。
次に、アイツらが使ってきた俺のデッキは……
十代
【ヒーローグングニール】
【ジャンク】
【ガガガ】
【EM】etc……
…………なんか色々使ってんな。融合にシンクロ、エクシーズにペンデュラム……ってか主人公の使ってたカード達ばっかりのような……まぁいいや。次。
天上院
【ラヴァル】
【魔導】
【氷結界】
【ジェネクス】etc……
シンクロが多いな。一ヶ所おかしなデッキ使ってるけど。次。
枕田
【ガガガ】
【サイキック】
【BF】
【セイクリッド】etc……
シンクロとエクシーズばかりか。ペンデュラムには手を出してないな……次。
浜口
【Xーセイバー】
【ナチュル】
【ドラグニティ】
【ガスタ】etc……
…………シンクロ率…………。アイツどうなってんだ?まさかエクシーズを避けてるとか意味わかんないことしてないよな……?まぁいいや。で、そうなると……ふむ、俺の様に全部に手を出すのもアリだが、ここは専門にさせるのも……海馬さんとペガサス会長に相談しておこう。
「えーっと、件名が『テスターについて』で……」
大まかな内容として、テスターにする際、俺の様に全召喚のテスターにするのではなく、一つの召喚に特化させたテスターにするのはアリなのかというもの。この内容で海馬さんとペガサス会長にメールを送信。
「よし。で、次が筆記の問題作成か」
PCを立ち上げ問題を作成する。
シンクロやエクシーズを使った詰めデュエル。これを数問用意して……ただ知らないカードが出てるなんて言われる場合を想定してサンプルにカードを用意しておこう。
あとはカードの知識だな。いくつかのカードについての知識を問う感じだ。問うのは当然シンクロやエクシーズ、ペンデュラムについて。
「あ、でもカードは俺の手元にしかないな…………」
…………掲示板でも作成しよう。それをアイツらに見てもらって勉強させとこう。他の生徒には……見せても問題無いか。とりあえず4人にメールでテスターにするためのテストをすることだけを伝える。
「トータル20問ってとこでいいかな……20点満点で……18点は取って欲しいな」
大枠はこれでいいかな……問題の配分は詰めデュエル5問、カード問題15問かな。
「龍斗、さっきからブツブツと何を言ってるんだ?」
静観していた三沢がやってきた。
「ああ。テスター候補4人をテスターとして海馬さんとペガサス会長に紹介するための試験の準備をな」
「し、試験……!龍斗、俺にも受けさせてくれ!」
「テスターが増えるのはありがたいが、今回は待ってくれ。お前にはシンクロ等を使った経験が足りない。それ以前に俺はお前の本気のデュエルを見ていないから、テスター候補にすらできない」
相手になってもらったが、あのときはデッキのテストの為だしな。
「な、なら今すぐデュエルを……!」
「試験の準備がある。しばらくは授業以外でデュエルしている余裕はなさそうなんだ。すまないが我慢してくれ」
若干無理矢理に三沢を抑えて問題を作成する。問題の難易度は同じくらいにしないとな……まずはカード問題の作成からにするか。
「問題は15問、均等な配分から各召喚から5問ずつだが……あ、召喚方法を問題にすれば……」
まずはシンクロ召喚からいこうか。
穴埋めでいいか……
『以下の文の空欄を埋めよ。(全て正解で1点とする)
シンクロ召喚とは自分フィールド上に存在する①[_____]とそれ以外のモンスターを墓地に送り、墓地に送ったモンスターのレベルの合計と等しいレベルのシンクロモンスターを②[_____]から召喚するものであり、③[_____]に分類される』
……これくらいは解けるか。てか解いてくれ。
「あとはカード問題でいいかな……?なら問題にするカードを決めないと……いや、チューナーについて問題出すか」
えーっと……お、メール来た。会長から…………ふむ。なんか話がちょいちょい脱線してるけど、専門テスターを用意する方向に決定か……あ、海馬さんとも相談済み。そうですか。了解です。
じゃあ続き続き。えーっと……
『以下の問いに○か×で答えよ。(各問1点)
【スキルドレイン】等のカードで効果を無効化されたチューナーモンスターでシンクロ召喚できる』
あとは……『【次元の裂け目】等のカードによってモンスターが除外される場合でもシンクロ召喚できる』
あとはカード問題でいいか。んー……
『【氷結界の龍 ブリューナク】の種族を答えよ』
『【大地の騎士ガイアナイト】の属性、レベル、種族、攻撃力、守備力を答えよ(全て正解で1点とする)』
これで5問とするか……最後がちょっとやる気失せそうだがこのくらいは我慢してほしい。
次にエクシーズかな……
『エクシーズ素材となっている【クリッター】がフィールドのエクシーズモンスターの効果発動のコストとして墓地に送られた。このとき、【クリッター】の効果は発動するか答えよ』
……こんな感じでいいか。
あとは『エクシーズモンスターのもつ概念『ランク』について記せ』
『フィールドのエクシーズモンスターを素材にして召喚できるエクシーズモンスターを1枚答えよ』
次に、『【No.11 ビッグ・アイ】の種族を答えよ』
『【ジェムナイト・パール】の属性、ランク、種族、攻撃力、守備力を答えよ(全て正解で1点とする)』
……なんかワンパターンだな。まぁ問題作ってるのが俺1人ってのもあるけど……まぁいいか。ペンデュラムについての問題にいくか。
『ペンデュラムゾーンに【星読みの魔術師】がセットされ、そのカードに【サイクロン】が使用された。破壊された【星読みの魔術師】はどうなるか答えよ』
『ペンデュラムゾーンに【時読みの魔術師】がセットされたが、【魔宮の賄賂】によって発動を無効にし、破壊された。破壊された【時読みの魔術師】はどうなるか答えよ』
『ペンデュラムゾーンにスケール8の【時読みの魔術師】とスケール2【EMペンデュラム・マジシャン】がセットされた。このときペンデュラム召喚可能なレベルを答えよ』
『以下の文の空欄を埋めよ。(全て正解で1点とする)
ペンデュラム召喚とは手札の①[_____]をペンデュラムゾーンに計②[_____]枚置き、そのカードに記されているスケールの間のレベルを持つモンスターを手札、③[_____]から同時召喚するものである』
『【オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン】の属性、レベル、種族、攻撃力、守備力、スケール(青/赤)を答えよ』
…………15問終わったー!あとはこれを適当に並び替えて、詰めデュエルを…………あと5問考えて、筆記は終わりだな。詰めデュエルか…………【パラディオス】→【マシュ=マック】でワンキルしろとかでいいかな……イカン、なんか燃え尽きてる感が……少し休もう。
作成した問題を保存して体を伸ばす。
パキパキと骨が鳴る。……あぐっ!今一瞬痛みが……
「終わったのか?」
三沢がデッキを持って話しかけてきた。
我慢できてないな……
「とりあえず筆記の3/4は終わった。あとは詰めデュエルの作成に実技で使うデッキの用意もあるし、やることがまだありそうだ」
「そ、そうか……」
あとは問題に使うカードや使わないダミーのカード、あとは各召喚の基礎について掲示板に書かないとな……
「まぁ、今はまず飯だ。腹減ったからな。三沢はどうする?」
「俺も行こう」
三沢はデッキを置いて俺と共に部屋を出る。
そして寮内にある食堂で寮長の作ったカレーを食べて、風呂に入って再び部屋で問題を考える。
「さて、どうしよう。まずは相手フィールドの状況を考えて……いや、勝ち方から逆算していくのか?」
早くも問題作成に躓いた。
詰めデュエルってこんなに考えるの大変なのか…………
次回はエアーマンこと三沢が寮の入れ替えを云々ってやる話です。来週までに投稿できればなぁ……とか思ってます。