衝動のままに決闘する   作:アルス@大罪

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ゆまちゃんが試験に挑みます!そしてあの娘の影も……


冬休みー試験 ゆまVS試験官

編入試験は俺が受験したあの建物で行われた。

ゆまの筆記試験は難なく終了…………したと思われる。本人が『大丈夫』と言ってたのだからそれを信じるしかない。残るは実技のみで、アカデミア関係者なら見学可能らしいので見学することにした。編入試験を受けているのはゆまだけではなく数人いた。途中丸藤のように小柄……という言葉も相応しくない、明らかに子供だという体格の奴もいたが、思いの外強かった。試験用のデッキとはいえ教師相手に勝利していたし。なかなかやるな【恋する乙女】……そしてようやくゆまの出番だ。

 

「よ、よろしくお願いしまひゅ!」

 

物凄い勢いでお辞儀するゆま。ガチガチに緊張してやがる。…………はぁ。

後ろから見守ろうかと思ったが、知ってる顔が見えたほうが良さそうだ。ゆまの前の席に移動する。ゆまは俺の姿を捉えたと思ったら笑顔になっていた。ふむ。これで調子を取り戻せればいいけど……

 

『「デュエル!」』

 

宮田ゆま

LP4000

 

VS

 

試験官

LP4000

 

「私の先攻、ドロー!【E・HERO ブレイズマン】を召喚!」

 

【E・HERO ブレイズマン】

攻撃表示

ATK1200/DEF1800

 

「【ブレイズマン】の効果で、デッキから【融合】を手札に加えます!」

 

宮田ゆま

手札5枚→6枚

 

「ターンエンドです!」

 

宮田ゆま

LP4000

モンスター

【E・HERO ブレイズマン】:攻

ATK1200

魔・罠

手札6枚

 

【融合】を使わないのは……先攻だからか?しかしリバース無しは破壊される確率大だぞ。

 

「ふむ。私のターン、ドロー!手札から【異次元の女戦士】を召喚!」

 

【異次元の女戦士】

攻撃表示

ATK1500/DEF1600

 

げ……【次元】……面倒だな……ゆまもちょっと嫌な顔をしてる。

 

「バトル!【異次元の女戦士】で【ブレイズマン】を攻撃!」

 

【異次元の女戦士】が左手に持っている光る剣で【ブレイズマン】を一太刀で斬った。

 

「ぁぅ……!」

 

宮田ゆま

LP4000→3700

 

「カードを1枚伏せ、ターンエンドだ」

 

試験官

LP4000

モンスター

【異次元の女戦士】:攻

ATK1500

魔・罠

伏せ1枚

手札4枚

 

リバースはなんだ?【マクロコスモス】は…………無いか?いや、でもゆまのデッキがバレてると十分に……

 

「私のターン、ドロー!」

 

…………動きは無い……【マクロコスモス】では無いと。ゆまの手札には【融合】がある。後は何を召喚するか……

 

「魔法カード【Eーエマージェンシーコール】発動!デッキから【E・HERO】を手札に加えます!【E・HERO エアーマン】を手札に!」

 

【エアーマン】をサーチした……【シャドー・ミスト】じゃないのか。

 

「そして手札に加えた【エアーマン】を召喚!」

 

【E・HERO エアーマン】

攻撃表示

ATK1800/DEF300

 

「召喚に成功したとき、【エアーマン】の効果が発動します!デッキから【HERO】を手札に加えます!【E・HERO シャドー・ミスト】を手札に!そして【融合】発動!手札の【シャドー・ミスト】と【E・HERO フォレストマン】を融合!」

 

【エスクリダオ】?いや、【ガイア】か。

 

「影に潜むヒーロー。森を守るヒーローと一つになりて、新しい力を貸してください!融合召喚!大地のヒーロー!【E・HERO ガイア】!」

 

【E・HERO ガイア】

攻撃表示

ATK2200/DEF2600

 

「っ!!…………!……なるほど、彼の関係者か」

 

ゆまの口上に反応した試験官が周囲を見回して、俺を見つけると何か納得していた。

 

「【ガイア】の効果発動!融合召喚に成功したとき、相手モンスターの攻撃力を半分にして、その数値分【ガイア】の攻撃力をアップします!」

 

【ガイア】が床に両手を当て、【異次元の女戦士】の足下から出た光が【ガイア】に力を与えた。

 

【異次元の女戦士】

ATK1500→ATK750

 

【E・HERO ガイア】

ATK2200→ATK2950

 

決まればジャストキル……あ、コレってフラグ……

 

「更に【シャドー・ミスト】の効果で、デッキから【HERO】を手札に加えます。【E・HERO オーシャン】を手札に!」

 

宮田ゆま

手札4枚→5枚

 

「バトルです!【E・HERO エアーマン】で【異次元の女戦士】を攻撃!ファン・ブレード!」

 

【エアーマン】が自身の翼についているファンを取り出し、【異次元の女戦士】に投げつける。しかし【異次元の女戦士】は攻撃を受ける直前に何かを【エアーマン】に向けて放った。

 

「【異次元の女戦士】の効果発動!このカードと戦闘したモンスターとこのカードをゲームから除外する!」

 

【異次元の女戦士】が放った物を中心に青黒いエフェクトが【エアーマン】を包み、【エアーマン】ごと消滅した。

 

試験官

LP4000→2950

 

「【ガイア】で攻撃!コンチネンタルハンマー!」

 

【ガイア】がその場で両手を組み、振り下ろすと砕けた岩が床から現れ、試験官を襲う。

 

「罠発動【ディメンション・ウォール】!自分が受けるバトルダメージを代わりに相手が受ける!」

「えぇっ!?」

 

試験官の前の空間が歪み、その中に岩が呑み込まれる。

そしてゆまの頭上から先ほどの岩が1つだけ現れ、

 

「あうっ!」

 

ゆまの脳天に直撃した。……痛そう。

 

宮田ゆま

LP3700→650

 

「ぅぅ……ターンエンドです……」

 

宮田ゆま

LP650

モンスター

【E・HERO ガイア】:攻

ATK2200

魔・罠

手札5枚

 

頭を摩りながら涙目でエンド宣言……若干可哀想に思える。

 

「私のターン、ドロー!【異次元の戦士】を守備表示で召喚!」

 

【異次元の戦士】

守備表示

ATK1200/DEF1000

 

除外ばっかりだなぁ……あの試験用デッキ……そのうち【幽閉】飛んできそう。

 

「カードを1枚伏せてターンエンドだ」

 

試験官

LP2950

モンスター

【異次元の戦士】:守

DEF1000

魔・罠

伏せ1枚

手札3枚

 

「ぅぅ……私のターン……」

 

未だ涙目のゆま。諦めてるのか?

 

「ドロー……!【融合回収】発動!墓地の【融合】と【フォレストマン】を手札に戻します!」

 

宮田ゆま

手札5枚→7枚

 

おっ!目に力が戻ってる。

 

「【死者蘇生】を発動!墓地から【シャドー・ミスト】を特殊召喚します!」

 

【E・HERO シャドーミスト】

攻撃表示

ATK1000/DEF1500

 

「【シャドー・ミスト】の効果でデッキから【チェンジ】速攻魔法……【マスク・チェンジ】を手札に加えます!」

 

宮田ゆま

手札6枚→7枚

 

「【融合】発動!手札の【オーシャン】と【プリズマー】を融合します!姿変える光のヒーロー。母なる水のヒーローと力を合わせて、私とともに戦ってください!融合召喚!氷のヒーロー!【E・HERO アブソルートZERO(ジェロ)】…………」

 

【E・HERO アブソルートZERO】

攻撃表示

ATK2500/DEF2000

 

「…………」

 

…………噛んだ。口上付きで召喚して噛んだよアイツ。ただでさえ噛むのは恥ずかしいのに口上付きで噛むと恥ずかしさは尋常じゃないだろうな。

 

「…………ぅぅ……速攻魔法【マスク・チェンジ】です。【アブソルートZERO】を墓地に送って、【M・HERO アシッド】を特殊召喚します」

 

恥ずかしいのか顔を真っ赤にして、早く終わらせようとするゆま。あれだけ淡々とするならテーブルデュエルでもいいような……まぁ気持ちはわかるけど。

 

【M・HERO アシッド】

攻撃表示

ATK2600/DEF2100

 

「【アブソルートZERO】の効果で相手フィールドのモンスターを全て破壊です」

 

【異次元の戦士】が体を凍結させ砕けた。

 

「【アシッド】の効果で相手フィールドの魔法・罠を全て破壊します」

 

【アシッド】の持つ銃から紫色の液体が出て試験官のリバースカード【ディメンション・ウォール】を破壊した。

またそれかよ。いや、【アシッド】召喚しなかったら負けてたのか。

 

「バトルです…………ぅぅ……全員攻撃ーーー!!」

 

ヤケクソか。心なしか慌てたようにゆまの全モンスターが攻撃した。

【ガイア】と【シャドーミスト】でライフ削り切れるのにな……

 

試験官

LP2950→-2850

 

【HERO】によるオーバーキルって【HERO】っぽくないよな。いや、ダークヒーローとかなら……などと変なことを考えることで現実逃避した。

この後、顔を真っ赤にしたゆまが泣きついてきたので、頭を撫でながら慰めることになったのは予想の範囲内だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1週間後。

ゆまの合否の通知はまだ届いてないらしいが、待っていると俺が帰れなくなるので放置してアカデミアに帰ることにした。そのことを話した途端にマジ泣きされそうになったが、必死に宥めた。

 

「……本当に行っちゃうの?」

「……ああ。元々向こうで過ごすつもりだったのが、急な用事で帰ってきてただけだからな」

 

なんかまた泣きそうな顔された。

港なので周りの人の視線が若干痛いということもあり、軽く落ち着かせないと……はぁ……

 

「お前が合格していれば同じデュエルアカデミア生なんだ。そんな泣きそうな顔するなって……心配だが」

 

筆記が酷いことになってない限り……いや、実技もギリギリだったからなぁ……心配だな。

 

「だ、大丈夫だよ!信じるものは、救われるんだよ!」

 

涙目で何言ってやがるんだこの従妹は。

 

「…………いろいろ突っ込んでやりたいが、あまり時間がないからスルーするぞ。じゃあな」

 

荷物(といってもアタッシュケースくらいだが)を持って船に乗り込む。

そして大きく手を振るゆまに見送られて、俺はアカデミアに帰還した。

島に到着して船を降りると十代達が港にいた。

 

「おかえり、龍斗!」

「おかえりなさい」

「おかえりなんだなあ」

「ん。ただいま」

 

ケースを置くために十代達と寮に行く途中で、十代がサイコショッカーがなんたらとか言ってたが、適当な相槌でスルーした。なんだよサイコショッカーとデュエルしたって。

こちらの土産話はゆまの編入試験と明日香達テスター3人が海馬さんとデュエルした話くらいだが十代は同じ【HERO】使いということもあってゆまとデュエルしたがっていたが、同時に海馬さんとデュエルしていた明日香達を羨ましがっていた……本当にデュエル脳だな。

丸藤と前田は羨ましがっていたが、自分はそんなことになりたくないというような表情をしていた。

数日ぶりに部屋に戻ると、しまっておいたはずのケースが複数、部屋の真ん中に置いてあった。誰か入った……?いや、にしてもこんな置き方は不自然すぎる……

 

「……確認してみるか」

 

ケースを開けると見たことのないカードと1通の手紙が。

手紙の主は……あの自称神だった。

 

『なんかOCG化?とかいうのがされてないカードとか面白そうなの見つけたから送ってみた

(>ω<。)』

 

顔文字邪魔だ。ってかなんだOCG化されてないカードって。【天よりの宝札】でさえアニメ効果でケースにあったぞ。ともあれカードを適当に出してみると……

 

「…………レベルマイナス?」

 

エクシーズのような黒いフレームではなくグレーのフレームのカード、ダークシンクロモンスター。そして【DT】とかいうモンスター達。更には……

 

「【機皇帝ワイゼル∞】?持ってたはずだが……効果が違うのか?」

 

似たような名前のカードを入れたはずのケースを探し出し、カードを見つけた。同じ名前だし、同じ効果もあるが、違う効果もある……ふむ。同名カードだがアニメで使用されたのと、OCG化されたカードの違いか。……ちょっとデッキ組んでみよう……あ、カードのデータを海馬さん達に渡さないとデュエルディスクで使えないな。

 

「…………面倒な」

 

カードを2枚ずつ取って適当なケースに入れる。そして出かけたが、

 

「遅かったな龍斗」

 

…………十代達を忘れてた。ダッシュでカードを置いて適当に幾つかのデッキを持って戻る。

 

「すまん。ちょっとデッキ忘れてた」

「デッキ忘れたってデュエリストとしてどうなんスか……」

 

仕方ないだろ。いきなり大量のカードが送られてきたんだから。とりあえず状況確認とかしてペガサス会長に報告だな……後で。今日は帰ってきたばかりだし、十代達の相手をしよう。

十代達とともにレッド寮に行き、3人とデュエル。ときにはタッグデュエルを、ときにはバトルロイヤル(なんか集中攻撃された)でしかも何故か泊まりこみでデュエルした。

今日から数日は1日1回のペースで船が出るらしく、ギリギリまでゆまのそばにいてやってもよかったかなぁ……とか思ったのは翌日に丸藤からこの話を聞いた後のことだった。

3日後、始業式の前日にゆまから『合格通知が来たが、デュエルアカデミアに行くには数日かかるらしい』といった内容のメールが届いた。ただ、なんか絵文字やら関係無い話が多く、内容把握に10分かかるのはなんとかしてほしい。




ゆまちゃん退場ですが、少し間をおいてまた出てきます。
次回はテニスします。つまりあの人が出てきます。
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