衝動のままに決闘する   作:アルス@大罪

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区切りが良いところが見つからず投稿に間ができました。
今回と次回は学園祭です。


学園祭 十代VS.【マジシャンズ・ヴァルキリア】?

セブンスターズとのデュエルや、夏休みのイベントに向けてのデュエルがあっても学校の行事はやってくる。

ここデュエルアカデミアでも学園祭が行われる。

学園祭は2日行われるが、基本的にはブルーかイエローの出し物を見るようだ。その証拠に学園祭1日間だというのにレッド寮ではまだ準備している。

俺を含めた鍵の所有者と三沢、カイザーはレッド寮に集合し、依然行方不明の大徳寺先生の情報を共有している。

と言っても結局何の情報も得られなかったわけだが…………

 

「どこ行っちゃったんだろうな、大徳寺先生」

 

十代が石灰を掻き集める丸藤達をぼんやり見ながら呟く。明日香は『闇のデュエリストにやられたのでは』と言うが、明日香の兄、天上院吹雪先輩がそれを否定、三沢も『先輩を闇の世界に連れていったのは大徳寺先生だから』と吹雪先輩に賛同した。

カイザーは三沢に対して『だからと言って、大徳寺先生が敵側にいるとは考えにくい』という。

十代は大徳寺先生は味方だと信じているようだ。

最終的な居場所はともかく、今もそこにいるとは限らないから俺も動くことができない。

そんなシリアスムードの中、万丈目が何故か猫じゃらしを持ってレッド寮の前をウロウロしている。

何をしているのか聞いてみると、

 

「ファラオのいるところに大徳寺はいる」

 

と言ってファラオを猫じゃらしでおびき出そうとしているらしい。地道な捜査頑張ってくれ。そう内心応援していると、十代が丸藤に気付いた。

 

「コスプレデュエルぅ!?」

 

丸藤に何をしているのか聞いた十代の反応だ。コイツは自分の寮が何をするのかすら知らなかったらしい。因みにラー・イエローは屋台を幾つか出している。料理は……失礼、家事全般ダメな俺は適当なタイミングで呼び込みをすることになっている。

前田作らしい看板には【ブラック・マジシャン】と【ブラック・マジシャン・ガール】がデュエルディスクを装着している絵が描かれている。

……前田、早くカードデザイナーになれよ。

カイザーと吹雪先輩が興味深そうに看板を見る。イエローのところまでは行ったことはあるが、レッドまでは来たことはないらしい。

 

「レッドに誰も来ないのはレッド寮には女の子がいないからッス」

「いや、イエローにも女子はいないぞ」

 

真剣な様子で腕を組んでいる丸藤に三沢が突っ込むが、丸藤の耳には届かない。三沢、強く生きろよ。

丸藤曰く、こういうのには華がないといけないらしい。そこで、と笑顔で明日香に声をかけ、

 

「レッド寮を助けると思って、お願いします!」

 

土下座した。

明日香はブルーだからという理由で断ろうとするが、吹雪先輩が『明日香のコスプレなら僕も見たい』とまさかの支援。三沢も参加する意欲を示し、十代は言わずもがな。前田が何か言いかけたがそれを遮るように丸藤がはしゃいだ。諦めた明日香らとともに衣装がある食堂へ。

食堂に入ると、【ブラック・マジシャン・ガール】のコスプレをしたトメさんがいた。一瞬吐き気のようなものがやってきたが、目を閉じて頭の中で素数を数えることで落ち着ける。

素数を数えている最中、丸藤の慟哭というのか、嘆きというのか、心の叫びのような声が聞こえる。

前田が言うには毎年【ブラック・マジシャン・ガール】はトメさんが着るらしい。そしてトメさんはコレが十八番らしい。衣装もピッタリだと言うが、俺にはピチピチというか、ギリギリにしかーーー

 

ビリィッ!

 

ーーー今、トメさんの衣装が裂けた音が聞こえた。

 

「おかしいねぇ、去年はピッタリだったのに、縮んだ?」

 

誰もトメさんが太ったとは言えなかった。

 

「お兄ちゃん、いるー?」

 

丸藤の絶望を振り払うかのようなタイミングで、ゆまと藤原が食堂にやってきた。

 

「何してるの?」

「ああ、えっと…………」

 

状況把握できていない2人に状況を最初から説明する。ゆまはコスプレデュエルにしか興味無いのか、トメさんに一瞬も目線を向けず、『楽しそう』と目を輝かせた。

 

「翔さん!女の子用の衣装はどこ!?」

「えっ?参加するんスか?」

「うんっ!」

「じゃあ、あっちッス!」

 

ゆまが参加することになったらしい。楽しそうに衣装を選んでいる。

 

「龍斗は参加しないの?」

「俺のキャラじゃないだろ」

 

藤原の問いに淡々と答えると、藤原は『それもそうね』と笑う。あまり付き合いはなくても、それくらいは把握してくれているようだ。

そういう藤原は?と聞いてみると、『キャラじゃない』と俺と似たような回答を寄越した。女子陣の衣装決めと準備だけで、レッド寮の学園祭初日が終わった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌早朝。

 

「お兄ちゃん起きて!朝だよ!三沢さんも起きてください!」

 

テンション高めのゆまに三沢共々起こされる。

 

「おはよう、お兄ちゃん!」

「……おはよう。ゆま、なんでここに?」

「樺山先生に『お兄ちゃんを起こしに来ました』って言ったら入れてくれたよ!」

 

なんか凄い恥ずかしくなってきた。なんとか気恥ずかしさを押さえて、『着替える』と言って部屋から出てもらう。ついでに、ゆまに叩き起こされた三沢に軽く謝ると『女子に起こされるなんてなかなか無い経験だから気にするな』と言ってくれた。

着替えたあと、軽い朝食を済ませて、ゆまに引っ張られる形でデッキが入ったアタッシュケースとともにレッド寮へ。

 

「お兄ちゃんは何のコスプレするの?」

「まずは、なんでお前の頭の中で俺がコスプレすることになってるのか疑問なんだが……」

 

俺の呟きなど気にせず、ゆまは食堂へ入る。食堂には普段よりテンションを上げている前田と【ハーピィ・レディ】(サイバー・ボンテージ……だったか?を装備している)のコスプレをしている明日香の姿が。

 

「あ、明日香さん!おはようございます!」

「おはようゆま。龍斗もおはよう」

「ああ、おはよう。……凄い派手な格好だな」

 

挨拶もそこそこにゆまは着替えに奥へ行った。俺は明日香の格好に一言感想を伝える。そんな格好、恥ずかしくないのだろうか?

 

「ジュンコとももえも誘って【ハーピィ・レディ三姉妹】やりたかったんだけど、逃げられちゃったわ」

 

スルーしているあたり派手だと思ってはいるらしい。そして逃げたという枕田にももえ、賢明な判断だと思うぞ。

 

「十代は?」

「なんか、衣装をたくさん持っていって着替えてるんだなあ」

 

たくさん持って?そう思っていると、ちょうど十代がやってきた。

…………【魔導戦士ブレイカー】に【切り込み隊長】、【ギア・フリード】……カオスな格好をしてやがった。

 

「なんて格好してるんだお前は……」

「アレコレ選んでたら、何に扮してるのかわかんなくなっちまって……」

「それはコスプレとは言わないわ……」

 

苦笑する明日香に丸藤と前田が『お祭りだから』とフォロー。そして微かに聞こえた機械音。何事かと外に出ると、【XYZードラゴン・キャノン】に扮した万丈目がキュラキュラとキャタピラを動かしてやってきた。何か独り言を言ってるが、【おジャマ】が絡んでいるんだろう。見えないし聞こえないが。

やってきた万丈目に十代達がアレコレ褒めているが、それより気になることがある。

 

「万丈目、そのキャタピラ……」

「ほう、気づいたか。宮田の言う通りモーターやら仕込んで楽に移動できる代物だ」

「…………たかが学園祭に金かけ過ぎだろ……」

 

俺のツッコミに万丈目は『何事も本気でやってこそ意味がある』と返して再びキュラキュラとどこかに行った。良いこと言ってたと思うが、何故か納得がいかない。

 

「…………まぁいいや。それよりゆまは……」

「お兄ちゃん、着替え終わったよ!」

 

ちょうど着替えが終わったゆまが食堂から出てきた。ショートカットだからか若干違和感あるが、【マジシャンズ・ヴァルキリア】の格好のゆまがいた。

 

「えへへ……どうかなお兄ちゃん?」

 

クルクル回って全体を見せるゆま。若干顔が赤いのは恥ずかしいからだろうか。

 

「似合ってるんじゃないか?」

「えへへ〜」

「良いんだなあ!ショートカットもアリなんだなあ!」

 

嬉しそうにはにかむゆま。前田のテンションがさらに上がっていたが、学園祭だからだろう。

 

「あとはお兄ちゃんだね!」

「いや、俺は参加しない……って引っ張るな、話を聞けゆま!」

 

セブンスターズの件で心配かけたのが引っかかったのか、まともに抵抗できずに食堂の中へ連れていかれる。

 

「お兄ちゃんはコレ!」

 

既に衣装が決まっていたらしい。コレは…………それっぽいデッキあったかな……?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[あー、あー、テステス。只今より、レッド寮伝統のコスプレデュエルを開催します!]

 

丸藤の進行により始まったコスプレデュエル。俺はその様子を食堂の中から見ている。島の端だからそんなに人が来ないと思っていたが、思いの外多くの人が来ているのが見えた。

 

[実況は私レッド寮の丸藤翔が、解説はーーー]

[【XYZードラゴン・キャノン】だ]

[以上でお送りします!]

 

口元にマイクでも仕込んでいるのか、普通に喋っただけなのに、スピーカーから万丈目の声が聞こえた。本当に無駄な金をかけてやがる。

 

[まずは……【カオスモンスター・十代】に挑むデュエルモンスターはどいつだ?]

 

客席にもいるコスプレした生徒に万丈目が挑戦を促すが、『なんだアレ?』などと言った十代へのツッコミしかやってこなかった。

そんなことをよそに、吹雪先輩が明日香のコスプレ姿を写真に収め、明日香がカメラを奪おうとしていた。そういえば、吹雪先輩ってあんなキャラだったな。

 

「はい!私が挑みます!」

 

ツッコミの壁からやってきたのは、【マジシャンズ・ヴァルキリア】、つまりはゆまだった。

 

[ほう、宮田ゆまか。良いだろう、早速準備しろ]

 

元気良く返事してデュエルフィールドに駆け寄るゆま。お前、スカート短いんだから全速力はやめろよ。客席の一部男子が覗こうとしてるぞ。

 

[では、第一試合は【マジシャンズ・ヴァルキリア】!]

「よろしくお願いします!」

『『『うおぉぉぉぉぉぉおお!!』』』

 

怒号のような歓声が周囲を包む。ゆま人気だな。いや、女子のコスプレが見れたからか?

 

[対するは、【カオスモンスター・十代】!]

『なんだソレ!』

『引っ込め!』

『衣装使いすぎだろ!』

『俺と代われ!』

 

紹介された途端にやってくる罵声。聞こえてきた罵声の一部に思わず同意してしまった。いろんな衣装を使ったせいで、その分コスプレの種類が減っているのだから、ちょっと文句も言いたくなる。参加するかどうか別として。

十代はそんな罵声ラッシュに『やってられるか!』と言って衣装を全部脱いでいつもの制服姿になった。おい、コスプレしろよ。

丸藤や万丈目も『コスプレデュエルの意味が』などと言っていたが、紹介した以上仕方ないと諦めた。

 

「【HERO】対決だな」

 

十代がデュエルディスクを構えながらそう呟く。たしかにそうなんだけど、お前【インフィニティ】使うじゃねぇか。

 

「負けませんよ〜!勝ってお兄ちゃんにご褒美もらうんです!」

 

待て。そんな約束してないぞ。そして背筋に薄ら寒いものが。男子の嫉妬か何かだろう。

 

「「デュエル!」」

 

俺の状況など知る由もなくデュエルが始まった。今思ったんだが、【HERO】対決するなら【マジシャンズ・ヴァルキリア】のコスプレしなくてもいいんじゃ……女性型の【HERO】の衣装が無いのか。

 

【マジシャンズ・ヴァルキリア】(宮田ゆま)

LP4000

 

VS

 

遊城十代

LP4000

 

「私の先攻、ドロー!【E・HERO バブルマン】を召喚!」

 

【E・HERO バブルマン】

守備表示

ATK800/DEF1200

 

初手【バブルマン】?サーチや特殊召喚するカードを引いてない?いや、そんなことはないはず。つまりまたゆまの謎行動か。

 

「【バブルマン】の効果で2枚ドロー!」

 

【マジシャンズ・ヴァルキリア】(宮田ゆま)

手札5枚→7枚

 

[先攻の【マジシャンズ・ヴァルキリア】、いきなり【バブルマン】で手札を増やしてきました!]

[【E・HERO】は【融合】が重要。手札を多く使うとなると、堅実な手ではある]

[なるほど!いいぞー!【マジシャンズ・ヴァルキリア】ー!]

 

丸藤と万丈目が仕事を果たそうとしているが万丈目。今や【E・HERO】はエクシーズする時代なんだ。発売はかなり先だけど。

 

「魔法カード【融合】を発動!手札の【ブレイズマン】とフィールドの【バブルマン】を融合!燃え盛るヒーロー。母なる水のヒーローと力を合わせて、私とともに戦ってください!融合召喚!氷のヒーロー!【E・HERO アブソルートZERO】!」

 

【E・HERO アブソルートZERO】

攻撃表示

ATK2500/DEF2000

 

[【マジシャンズ・ヴァルキリア】、いきなり超強力モンスターを召喚だー!]

『いいぞー!』

『頑張れー!』

『遊城の野郎をぶっ倒せー!』

 

十代の味方が誰もいない。これはやりにくそうだ。

 

「カードを2枚伏せて、ターンエンドです!」

 

【マジシャンズ・ヴァルキリア】(宮田ゆま)

LP4000

モンスター

【E・HERO アブソルートZERO】:攻

ATK2500

魔・罠

伏せ2枚

手札3枚

 

「俺のターン、ドロー!」

『『『ブーーー!』』』

[ああっと!十代選手、ドローしただけでブーイングだー!]

 

…………帰ろうかな。いや、俺の相手が女子とは限らない。とりあえず様子を見るか。

 

「俺のフィールドにモンスターがいない場合、ライフ半分を払って【ヒーローアライブ】を発動!デッキからレベル4以下の【E・HERO】を特殊召喚する!来い!【シャドー・ミスト】!」

 

遊城十代

LP4000→2000

 

【E・HERO シャドー・ミスト】

攻撃表示

ATK1000/DEF1500

 

「【シャドー・ミスト】の効果でデッキから【チェンジ】速攻魔法を手札に加える!【マスク・チェンジ】を手札に加える!」

 

遊城十代

手札5枚→6枚

 

「そして【召喚僧サモン・プリースト】を召喚!」

 

【召喚僧サモン・プリースト】

守備表示

ATK800/DEF1600

 

「【サモン・プリースト】の効果発動!手札の魔法カード【エマージェンシーコール】を捨ててデッキからレベル4モンスター、【E・HERO エアーマン】を特殊召喚!」

 

【E・HERO エアーマン】

攻撃表示

ATK1800/DEF300

 

【エマージェンシーコール】を捨てた……そしてレベル4が3体……十代が本気すぎて怖い。

 

「【エアーマン】のモンスター効果発動!デッキから【バブルマン】を手札に加える!」

 

遊城十代

手札4枚→5枚

 

「カードを4枚伏せる!」

[い、いきなり4枚も!?]

[そもそもやつのデッキは【HERO】デッキ。【サモン・プリースト】なんて入れる必要はないはず。何を企んでいる……]

 

万丈目、今は入るんだ。十代のデッキだと【ブリキンギョ】までやってくるんだ。【ヴェーラー】か【うさぎ】を握っておきたい。

 

「そして手札がこのカードだけのとき、コイツは手札から特殊召喚できる!来い!【バブルマン】!」

 

【E・HERO バブルマン】

守備表示

ATK800/DEF1200

 

「今です!速攻魔法【融合解除】!【アブソルートZERO】の融合を解除して、融合素材になっていた【バブルマン】と【ブレイズマン】を特殊召喚!」

「げぇっ!マジかよ!」

 

【E・HERO バブルマン】

守備表示

ATK800/DEF1200

 

【E・HERO ブレイズマン】

守備表示

ATK1200/DEF1800

 

上手いな。このタイミングで【融合解除】か。【マスク・チェンジ】ならなお良かったが。

 

「フィールドを離れたことで、【アブソルートZERO】の効果発動!チェーンして【ブレイズマン】の効果発動です!【ブレイズマン】の効果でデッキから【融合】を手札に加えます!」

 

【マジシャンズ・ヴァルキリア】(宮田ゆま)

手札3枚→4枚

 

「そして【アブソルートZERO】はフィールドを離れたことで、相手フィールドのモンスターを全て破壊します!ブリザード・ブレイク!」

 

十代のモンスターがたちまち凍りつき、砕かれた。

 

[【マジシャンズ・ヴァルキリア】強い!十代選手の展開したモンスターを全滅させたー!]

[良いタイミングで【融合解除】したな。曲がりなりにも宮田龍斗の従妹といったところか]

 

ゆまは歴とした俺の従妹だ。多分。こっちに転生して1年経ってないから不安だが。

 

『もっとやれー!』

『そのまま遊城十代を倒せー!』

 

さっきから十代への恨みが強い生徒がいるな。十代に負けたのか?

 

「やるなゆま。でも俺も負けないぜ!伏せた魔法カード【強欲な壺】を発動!カードを2枚ドロー!」

 

遊城十代

手札0枚→2枚

 

『何してんの!?』

『なんでカード引いてんの!?』

『寧ろなんでそこに居るの!?』

「お前達そんなに俺が嫌いか!?」

 

激しく同意するぞ十代。お前ら十代のこと嫌いすぎる。

 

『『『…………』』』

「今度は無視か!?」

 

十代がアウェーすぎて泣けてくる。

 

「……やりにくいなぁ……カードを1枚伏せて、ターンエンド」

 

遊城十代

LP2000

モンスター

魔・罠

伏せ4枚

手札1枚

 

「私のターン、ドロー!」

『『『ドロー!』』』

 

観客の仲が良すぎて気持ち悪い。

 

「【融合】発動!フィールドの【バブルマン】と【ブレイズマン】を融合!燃え盛るヒーロー。母なる水のヒーローと力を合わせて、私とともに戦ってください!」

「『『『融合召喚!』』』」

 

ゆまに合わせて観客も叫ぶ。いつのまにそんな訓練を……

 

「もう一度お願い!氷のヒーロー!【E・HERO アブソルートZERO】!」

 

【E・HERO アブソルートZERO】

攻撃表示

ATK2500/DEF2000

 

「さらに【E・HERO エアーマン】を召喚!」

 

【E・HERO エアーマン】

攻撃表示

ATK1800/DEF300

 

「【エアーマン】の効果で、デッキから【E・HERO オーシャン】を手札に加えます!」

 

【マジシャンズ・ヴァルキリア】(宮田ゆま)

手札3枚→4枚

 

「バトルです!【アブソルートZERO】でダイレクトアタック!」

「罠発動!【聖なるバリア ーミラーフォースー】!相手の攻撃表示モンスターを全て破壊する!」

「はうっ!?」

 

全滅するゆまのモンスター。【ミラフォ】ってこれが仕事なんだよな。でも何故か破壊されることが仕事だと錯覚してしまう不思議。

 

[あぁっ!【マジシャンズ・ヴァルキリア】のモンスターが全滅!]

『引っ込めー!』

『【ミラフォ】は破壊されることが仕事だろ!?何使ってんだよ!』

 

強く生きろよ、十代。

 

「ぅぅ……ターンエンドです」

 

【マジシャンズ・ヴァルキリア】(宮田ゆま)

LP4000

モンスター

魔・罠

伏せ1枚

手札4枚

 

「俺のターン、ドロー!【E・HERO シャドー・ミスト】を召喚!」

 

【E・HERO シャドー・ミスト】

攻撃表示

ATK1000/DEF1500

 

【シャドー・ミスト】……リバースカードに【マスク・チェンジ】があったな。

 

「バトル!【シャドー・ミスト】でダイレクトアタック!」

「【ミラーフォース】返しです!」

「速攻魔法【マスク・チェンジ】!【シャドー・ミスト】を墓地に送って【ダーク・ロウ】を特殊召喚!」

 

【M・HERO ダーク・ロウ】

守備表示

ATK2400/DEF1800

 

あえて守備表示で特殊召喚したことで【ミラフォ】を躱したか。それでも【ダーク・ロウ】は面倒だけど。

 

「【シャドー・ミスト】の効果でデッキから【バブルマン】を手札に加える!」

 

遊城十代

手札1枚→2枚

 

「俺はこれでターンエンド!」

 

遊城十代

LP2000

モンスター

【M・HERO ダーク・ロウ】:守

DEF1800

魔・罠

伏せ2枚

手札2枚

 

「私のターン、ドロー!【融合回収】発動!墓地の【融合】と【バブルマン】を手札に加えます!」

 

【マジシャンズ・ヴァルキリア】(宮田ゆま)

手札4枚→6枚

 

「【バブルマン】を召喚!」

 

【E・HERO バブルマン】

守備表示

ATK800/DEF1200

 

「【バブルマン】の効果で2枚ドロー!」

 

【マジシャンズ・ヴァルキリア】(宮田ゆま)

手札5枚→7枚

 

[【マジシャンズ・ヴァルキリア】凄い!手札が増えてます!]

[しかも手札には【融合】がある。3ターン連続で融合できるぞ]

「【ダーク・ロウ】の効果発動!ドローフェイズ以外で相手がデッキからカードを手札に加えた場合、相手の手札をランダムに1枚除外する!」

 

【マジシャンズ・ヴァルキリア】(宮田ゆま)

手札7枚→6枚

 

「あっ!【強欲な壺】が!」

 

【ダーク・ロウ】がゆまのドローしたカードを掻っさらった。何気嫌なカード握ってやがった。しかし観客は十代を罵倒する。強く生きろよ。

 

「う〜……だったら、【融合】発動!フィールドの【バブルマン】と手札の【プリズマー】を融合!母なる水のヒーロー。姿変えるヒーローと一つとなりて、私にさらなる力をください!」

「『『『融合召喚!』』』」

「光のヒーロー!【E・HERO The シャイニング】!」

 

【E・HERO The シャイニング】

攻撃表示

ATK2600/DEF2100

 

「【The シャイニング】は、除外されている私の【E・HERO】1体につき、攻撃力が300ポイントアップします!」

 

【E・HERO The シャイニング】

ATK2600→ATK3200

 

【ダーク・ロウ】の効果で除外されるのを逆手にとったか。ただ【融合】まで除外されたのは少し痛いな。残る【融合】は墓地に1枚、手札かデッキに1枚。デッキにあるとすると【フォレストマン】で墓地から回収……いや、その前に【ダーク・ロウ】を叩けば良いのか。

 

[【ダーク・ロウ】が十代選手のフィールドにいる限り、【マジシャンズ・ヴァルキリア】のカードは墓地に行かずゲームから除外されてしまいます!]

[それを逆手に取りモンスターの攻撃力を上げたか]

『外道!この外道!』

『落ち着け!ここは遊城のモンスターを利用した【マジシャンズ・ヴァルキリア】を褒めるべきだろう!その方が好感度アップに繋がる!』

『お前頭良いな!』

 

どいつもこいつも馬鹿ばっかりだ。

 

「バトル!【The シャイニング】で【ダーク・ロウ】を攻撃!シャイニング・シュート!」

 

それって【シャイニング・フレア・ウィングマン】の攻撃じゃなかったか?

 

「罠発動【強制脱出装置】!【The シャイニング】を手札に戻すぜ!」

 

十代……お前、そんなことしたら……

 

『お前マジで何してんの!?』

『馬鹿なの?馬鹿なの?超弩級の馬鹿なの?』

 

ほら馬鹿どもに怒られた。今のお前は全面的にアウェーなんだから、そんなガチなカード使ったらそうなるのは当然だろ。俺も使うかもしれないけど。

 

「ぅぅ……た、ターンエンドです……」

 

【マジシャンズ・ヴァルキリア】(宮田ゆま)

LP4000

モンスター

魔・罠

手札4枚

 

ゆまが振り返ってこちらを見ている。

若干泣きそうだ。事故ったのか?

 

「俺のターン、ドロー!【死者蘇生】発動!蘇れ【エアーマン】!」

 

【E・HERO エアーマン】

攻撃表示

ATK1800/DEF300

 

「バトル!【エアーマン】でダイレクトアタック!」

 

【エアーマン】が何故か十代を見る。少しすると、どこか諦めたように跳躍し、ゆまに軽く一礼。

 

「ぁぅ、い、痛いのは……あんまり……」

 

ソリッドヴィジョン相手のはずなのに【エアーマン】が小さく頷いて、ゆまの額を右手の人差し指と中指でトンと軽く突いた。

 

【マジシャンズ・ヴァルキリア】(宮田ゆま)

LP4000→2200

 

『【エアーマン】……あいつ……!』

『遊城のモンスターだが、何故かあいつは許せるぞ!やってることはキザだったが!』

 

妙に【エアーマン】が好評だった。

 

「【ダーク・ロウ】でダイレクトアタック!」

「た、たしか【ダーク・ロウ】の攻撃は……飛び蹴り!」

『『『飛び蹴りだとぉ!?』』』

『遊城ィ!お前女の子に飛び蹴りすんのか!』

『それでも男か!』

 

…………明日香、飛び膝蹴りされてたな。十代の【ダーク・ロウ】に。

【ダーク・ロウ】がゆまに向かって飛び蹴りする……

 

「え?あれ?」

 

かと思いきや、ゆまにではなくほぼ真上に跳躍し、

 

「…………!きゃあああああ!あう!」

 

空中からかかと落としを決めた。

 

【マジシャンズ・ヴァルキリア】(宮田ゆま)

LP2200→-200

 

『鬼!鬼畜!』

『外道!下衆!』

[【マジシャンズ・ヴァルキリア】、善戦虚しく負けてしまった〜……]

 

【ダーク・ロウ】、または十代に向かう罵詈雑言。ゆまは残念そうにフィールドから客席にいる明日香の元へ行った。

 

[えー、十代選手への罵声は中断しまして、次のデュエルモンスターは誰だ?]

「俺が出よう」

 

流石にあの空気が続くのは避けたいので、女子が来ないことを祈りつつ食堂からフィールドに向かった。




コスプレしないゆきのん……だって、思いつかないんだもん。すみません、謝りますから旧式のデュエルリングを投げるのはやめてください!(土下座
次回は学園祭その②です!
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