「お兄ちゃん、プール行こ!」
海馬ランドでのイベントと、アトラクションほぼ制覇から数日。
両親は夏休み初日に帰ってきてたのだが、イベント等で俺が帰って来れず、初めてあったのが再び海外に行く当日だった。まぁ、俺個人が気まずく感じてたから好都合ではあったのだが……
「…………ゆま。お前帰った意味無いだろ」
ゆまは夏休みは俺の家ではなく、ゆまの家に帰省することになっていたのだが、僅か数日で、しかも昼前に遊びに来た。
文句を言ってみたものの、ゆまは勝手に俺の着替え等を用意して俺を連れ出した。
電車に乗って10分程。改札を出ると明日香、ももえ、枕田、藤原がいた。
「おはよう」
「おはようございます」
「遅いわよ」
「おはよう龍斗、ゆま」
明日香、ももえ、藤原に挨拶を返し、枕田に形だけ謝っておく。
そしてゆまに右腕を、藤原に左腕を掴まれそのまま連行される。
駅のそばにある大型プールが目的地らしい。
ゆまがあのプールがああで、このプールがどうのと楽しそうに話してくる。
話の途中だったが、プールに到着し、別れてロッカーで着替える。
ロッカーに入った瞬間、他の客に目を丸くして見られたが、おそらく顔が原因だろう。気にせずに着替えたのだが……
「…………なんでデュエルディスクとデッキがあんだよ……」
ゆまが用意した荷物の中には俺の水着の他にデュエルディスクとデッキが入っていた。道理で重いわけだ……ゆまが用意した弁当だと思ってたんだが……
とりあえずロッカーを出る。
ゆま達を待っていると、監視員か何かの女性が必死の形相で駆け寄ってきた。
「あ、貴女なんて格好してるんですか!」
なんて格好……?普通に水着着てるだけなんだが……やはり何も知らないと男だと思ってもらえないのか。
「男が男物の水着着て何か問題が?」
「そんな嘘は通用しませんよ!私の目が黒いうちは、そんな大胆なことさせませんからね!」
「あ、ちょ、ちょっと!」
女性に腕をとられ、そのまま休憩室と思われる部屋に連行され、ロッカーに行かせてもらって、持ってきた学生証代わりのPDAを見せてなんとか納得してもらい、平謝りされた。
「あ、お兄ちゃんどこ行ってたの?」
部屋を出ると、ゆま達が着替え終わっていた。
「女に間違えられて休憩室みたいな所に連れてかれてた」
ゆまの問いに返答すると、『あはは』と乾いた笑みを返された。
「えっと、どうかなお兄ちゃん?」
話題を切り替えようとその場で一回転する。どうやら水着のことを聞いているらしい。
ゆまが着ていたのは、ピンクのフリルがついた水着。恥ずかしいのか、微妙に頬が赤くなった。
「ん?……似合ってるんじゃないか?」
適当に対応したのが不満なのか、ゆまは『む〜』と唸って頬を膨らませる。
「ダメよ龍斗。女の子相手にそんな対応しちゃ」
背後から甘ったるい声とともに藤原が右腕に抱きついてきた。藤原は黒のビキニを着ていて、海馬ランドのときは普通の服だったが、今回は露出の激しい水着だ。ほぼダイレクトに柔らかい感触が腕にやってくる。
コイツ、夏休みになった途端こういう絡みが増えたような気がする…………勘弁してほしい。対応に困る。
「どう龍斗?似合ってるかしら?」
「……見てないのに答えられるか」
とりあえず離れるように誘導すると、藤原はすんなりと離れた。
なるべく凝視しないように、しかし不満を買わない程度に藤原を見る。
「…………似合ってるんじゃないか?」
ゆまのときと同じ回答をしたら、不満な顔をされた。だったら最初から聞かないでほしかった。
呆れられながらも藤原とゆま、白を基本とし、紐が青のビキニを着た明日香、水色と白のボーダーのビキニのももえ、黄色を基本に白の水玉模様の水着の枕田が軽い準備運動のあと、プールに入って行った…………一瞬、西瓜やメロンが脳裏をよぎったのは何故だろう……?
「お兄ちゃんも入ろうよ!」
ゆまが誘って来るので、俺も軽く準備運動をしてからプールに入る。
「ぶっ……!?」
瞬間、顔面に衝撃がやってきた。
俺のすぐそばで水音がしたので見てみると、ピンクと黄色、白、無色のビニールでできたビーチボールが。
「油断大敵よ!」
どうやら犯人は枕田らしい。
「枕田……他の客の迷惑を考えろ」
「ちゃんと考えたわよ。周りに人がいないのも確認してね」
大型施設故か、プールはそれなりの人数が入っても余裕がある。しかし迷惑になる可能性は0じゃないんだが…………まぁいいや。考えるのが面倒になってきた。
小さく文句を言いながらもビーチボールを投げ返す。ボールは枕田の前で着水し、跳ねた水が枕田の顔にかかった。
「きゃっ!やったわねー!」
ビーチボールをももえに渡し、俺に向かって水をかけてくる。
とっさに潜り、ゆまの背後に移動し浮上する。
「ゆまの盾」
「ひゃあ〜〜!」
枕田はゆまの盾を気にすることなく、水をかけてきた。ゆまの悲鳴を気にすることなく、水のラッシュがやってくる。俺はゆまの背中に左手を添えながら右手だけで反撃し続ける。正直両手を使っている枕田に威力、範囲の両方で勝てる気はしないが、防戦一方よりマシだろう。
「も、もう無理〜」
小さな反撃をしていると、ゆまに限界が来たのか、反転して俺に抱きついてきた。
その瞬間、盾を失った俺は枕田がかけてくる大量の水を被り、勢いに任せて水面に体を浮かせた。
「龍斗の負けね」
「女の子に抱きつかれたから寧ろ龍斗の勝ちじゃないかしら?」
明日香と藤原が好き勝手言ってくる。プールに浮かぶ俺を見下ろし、耐久力を失った元盾ことゆまは『あう〜』と情けない声を出しながら耐久力の回復を図っていた。
ゆまが回復している間、俺は抱きつかれて動くことができず、明日香達のビーチバレー擬きをのんびり眺め、回復した途端、ウォータースライダーに全員で突撃することに。ウォータースライダーは2人1組で滑る企画らしかったので、じゃんけんの要領でペアを決めることに。
数回のあいこの後、ペアになった枕田の楽しそうな絶叫とともにウォータースライダーを滑っていった。
ゆまとももえ、藤原と明日香のペアもウォータースライダーを滑る。
「ふわぁ〜!?」
「なん……!?」
俺と枕田、藤原と明日香は無事に滑ったが、ゆまとももえだけは、滑り切る直前に浮き輪が跳ねたことでプールに投げ出され、頭からダイブする悲劇に見舞われた。
思わぬ悲劇の後、一度プールを出て昼食にすることに。プールの近くで食事することはできないが、昼食用に食堂があるのでそこで昼食だ。
ロッカーに置いた荷物を回収して再度合流してから行く。
やや大型の円形テーブルを囲み、正面にももえ、俺の右隣に枕田、反対側にゆま。ゆまとももえの間に明日香、枕田とももえの間に藤原が座る。
明日香達は自作したと思われる弁当だが、俺はゆま作だ。それぞれおかずを交換しながらワイワイと話す。
「枕田の玉子焼きもなかなか……」
「…………ふと思ったんだけど」
枕田からもらった玉子焼きを食べていると、枕田が話題を切り替えてきた。
「アタシと雪乃って、龍斗に名前で呼ばれてないなって」
「……そういえばそうですわね」
枕田の話に、ももえが同意した。
「ゆまは従兄妹でしょ。明日香さんは龍斗との勝負に勝ったから。ももえは一緒にテスター試験の問題作りがきっかけ。アタシと雪乃だって、この前のイベントを一緒に乗り切った仲間なんだから、名前で呼んでくれてもいいじゃない!」
ゆま、明日香、ももえを見ながら語ったあと、俺に向かって身を乗り出した。
力説されてもな…………
「だから龍斗!アタシと雪乃の名前呼びをかけてデュエルよ!」
いや、ここプールなんだから泳ぎで勝負とかも…………いやそれ以前に別に呼んでほしいなら呼んでもいいんだが……枕田の言う通り、イベントをやりきった仲だし。
「はい、お兄ちゃん」
「…………ゆま……」
俺が『別に名前で呼んでもいい』と言おうとする前に、ゆまが俺のデュエルディスクとデッキを渡してきた。
「さぁ龍斗、構えなさい!」
「…………はぁ…………」
枕田もデュエルディスクとデッキを用意している。
何を言っても無駄な気がしたので、ため息を吐いてデュエルディスクにデッキをセットする。
他の客やプールのスタッフは、デュエルをするとわかると、俺達から距離を取った。外でやろうと思ってたんだが、スタッフの人達がテーブルや椅子を退けてスペースを作る。
「行くわよ龍斗!」
「……来い」
「「デュエル!」」
宮田龍斗
LP4000
VS
枕田ジュンコ
LP4000
「先攻は龍斗よ!」
「……俺のターン!永続魔法【ダイナミスト・チャージ】を発動!発動時の効果処理として、デッキから【ダイナミスト・プテラン】を手札に加える!」
宮田龍斗
手札4枚→5枚
最近発売したペンデュラムモンスターに子供は喜ぶが、未だ発売されていないカードを見て、大人は俺達に気付いたみたいだ。
「俺は、スケール3の【ダイナミスト・プテラン】とスケール6の【ダイナミスト・アンキロス】でペンデュラムスケールをセッティング!」
俺の背後に、機械で構成されたオレンジを基調としたプテラノドンと、青い体に突起を複数付けた恐竜、アンキロサウルスが現れる。右に【プテラン】、左に【アンキロス】の構図だ。
「これでレベル4と5のモンスターが同時に召喚可能!数多の破壊を繰り返すものよ!種を越え、今ここに力を齎せ!ペンデュラム召喚!レベル5!【ダイナミスト・レックス】!」
【ダイナミスト・レックス】
攻撃表示
ATK2400/DEF2200
黄緑色のボディのティラノサウルスが現れる。
ペンデュラムによるものもあるだろうが、現れた上級モンスターに盛り上がる見物人。明日香は『1体だけ?』とほざいていた。仕方ねえだろ手札にいるモンスターこれだけなんだから。
「カードを2枚セットして、ターンエンド!」
宮田龍斗
LP4000
モンスター
【ダイナミスト・レックス】:攻
ATK2400
魔・罠
【ダイナミスト・チャージ】
伏せ2枚
ペンデュラム
【ダイナミスト・プテラン】:スケール3
【ダイナミスト・アンキロス】:スケール6
手札0枚
「アタシのターン、ドロー!【RRートリビュート・レイニアス】を召喚!」
【RRートリビュート・レイニアス】
攻撃表示
ATK1800/DEF400
「【トリビュート・レイニアス】の効果発動!デッキから【RR】を墓地に送る!【RRーレディネス】を墓地に!」
【レディネス】?普段は【ミミクリー】から【ファジー】とデッキを圧縮していくのに、珍しいな。
「このモンスターは、アタシのフィールドに他の【RR】がいるとき、手札から特殊召喚できる!【RRーファジー・レイニアス】を特殊召喚!」
【RRーファジー・レイニアス】
攻撃表示
ATK500/DEF1500
手札にいたのか。なら納得できなくはない。他に手はあったような気もするが……
「アタシはレベル4の【ファジー・レイニアス】と【トリビュート・レイニアス】でオーバーレイ!2体のモンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築!
冥府の猛禽よ、闇の眼力で真実を暴き、鋭き鉤爪で栄光をもぎ取れ!エクシーズ召喚!来て!ランク4!【RRーフォース・ストリクス】!」
【RRーフォース・ストリクス】
守備表示
ATK100/DEF2000
ペンデュラム同様、エクシーズに盛り上がる見物人。しかしそれも一瞬で、守備表示、かつ攻撃力100というのもあってかすぐに静かになった。
「効果発動!ORUを1つ使い、デッキからレベル4・闇属性・鳥獣族モンスターを手札に加える!【RRーバニシング・レイニアス】を手札に!さらにORUとして墓地に送られた【ファジー・レイニアス】の効果で、2枚目の【ファジー・レイニアス】を手札に加える!」
枕田ジュンコ
手札4枚→5枚→6枚
「カードを2枚伏せて、ターンエンド!」
「永続罠【連成する振動】!1ターンに1度、俺のペンデュラムゾーンのカード1枚……【ダイナミスト・プテラン】を対象に発動!対象カードを破壊して1枚ドロー!」
宮田龍斗
手札0枚→1枚
【プテラン】が粒子となって空間に漂う。それを見て、自らスケールを崩したことに疑問を口にする見物人。答えの代わりに、さらにカード効果を処理する。
「【ダイナミスト・チャージ】のさらなる効果!俺のフィールドの【ダイナミスト】カードが表側でエクストラデッキに加えられた場合、そのカードを手札に加える!」
周囲を漂う粒子が俺の手元に集まり、カードに再構成された。
宮田龍斗
手札1枚→2枚
【連成する振動】と【ダイナミスト・チャージ】によって実質損害無しで手札を増やすコンボに、見物人から『ほう』感嘆の声が洩れる。
「……アタシは改めて、ターンエンド!」
枕田ジュンコ
LP4000
モンスター
【RRーフォース・ストリクス】:守
DEF2000
魔・罠
伏せ2枚
手札4枚
「俺のターン、ドロー!俺はスケール3の【ダイナミスト・ステゴザウラー】とセッティング済みの【アンキロス】でペンデュラムスケールをセッティング!」
先程まで【プテラン】がいた場所に、緑色のステゴザウルスが現れる。
「これでレベル4と5のモンスターが同時に召喚可能!数多の破壊を繰り返すものよ!種を越え、再度力を齎せ!ペンデュラム召喚!レベル4!【ダイナミスト・プテラン】!」
【ダイナミスト・プテラン】
攻撃表示
ATK1800/DEF1200
「同じくレベル4!【竜剣士ラスターP】!」
【竜剣士ラスターP】
攻撃表示
ATK1850/DEF0
「ら、【ラスターP】……」
「この前の海馬社長とのデュエルを思い出すわね……」
藤原と明日香の引いたような声が聞こえる。別に【ラスターP】はそこまで活躍してないけどな。むしろ【ヒグルミ】を思い出すだろ。
「レベル4の【ダイナミスト・プテラン】にレベル4の【竜剣士ラスターP】をチューニング!」
「ちょっ、本気出しすぎじゃない!?」
手抜きしたら負けるかもしれないからな。出せるカードはどんどん出すさ。
「燃え盛る焔よ!竜剣士を包み、新たな力を授けよ!シンクロ召喚!焼き切れ!レベル8!【爆竜剣士イグニスターP】!」
【爆竜剣士イグニスターP】
攻撃表示
ATK2850/DEF0
「フィールドの【ダイナミスト】モンスターが表側でエクストラデッキに加わったことで、【ダイナミスト・チャージ】の効果発動!エクストラデッキに加わった【ダイナミスト・プテラン】を回収する」
宮田龍斗
手札0枚→1枚
「【イグニスターP】の効果発動!1ターンに1度、デッキから【竜剣士】モンスターを守備表示で特殊召喚できる!【竜剣士マスターP】を特殊召喚!」
【竜剣士マスターP】
守備表示
ATK1950/DEF0
「そして、【ダイナミスト・プテラン】を召喚!」
【ダイナミスト・プテラン】
攻撃表示
ATK1800/DEF1200
「このモンスターは、俺のフィールドの【竜剣士】ペンデュラムモンスターとペンデュラムモンスター1体をリリースすることで、エクストラデッキから特殊召喚できる!【マスターP】と【プテラン】をリリース!竜の力、揺れ動く力と溶け合い、新たな力と生まれ変わらん!【剛竜剣士ダイナスター
【剛竜剣士ダイナスターP】
攻撃表示
ATK2000/DEF2950
全身青の鎧に、身の丈より大きい外部ユニットと大剣、大楯を装備した剣士がズシンと音を立てて現れた。
「バトル!【ダイナミスト・レックス】で【フォース・ストリクス】を攻撃!」
【レックス】のボディ横に付けられている電子機器から電気が漏れ、同時に牙にも電気が走る。咆哮しながら【フォース・ストリクス】に走っていき、【フォース・ストリクス】を噛み砕いた。
「速攻魔法【RUMーデス・ダブル・フォース】発動!このターンにバトルで破壊された【RR】エクシーズモンスターを対象に発動!対象モンスターを特殊召喚して、そのモンスターを素材に、倍のランクを持つエクシーズモンスターをエクシーズ召喚する!」
倍のランク、つまりランク8か。
「【フォース・ストリクス】を対象に、【フォース・ストリクス】を特殊召喚し、オーバーレイ!2つの太陽昇るとき、新たな世界の地平が開かれる!」
?この口上は……!いや、確かに召喚できるが、マジで召喚するのか!?
「ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!今こそ玉座に!ランク8!【DDD 双暁王カリ・ユガ】!」
「お前も大概じゃねぇか!」
【DDD 双暁王カリ・ユガ】
攻撃表示
ATK3500/DEF3000
「【双暁王カリ・ユガ】の効果!エクシーズ召喚に成功したターン、このカード以外のフィールドのカード効果は発動できず、無効化される!」
【カリ・ユガ】が右腕を上げると、俺のペンデュラムゾーンの【ステゴザウラー】と【アンキロス】がいる柱が灰色になり、フィールドのモンスターは上から抑えつけられるように膝をついた。
「さらに【カリ・ユガ】の効果発動!ORUを1つ使い、フィールドの魔法・罠を全て破壊する!【大嵐】!」
「確かに効果は一緒だがそれでいいのか!?」
俺のツッコミも虚しくフィールドに暴風が吹き荒れ、枕田の【エクシーズ・リボーン】と、俺の【ステゴザウラー】、【アンキロス】、【ダイナミスト・チャージ】、【連成する振動】、そしてセットしていた【ダイナミスト・ラッシュ】が破壊された。
「……メインフェイズ2に移行。俺はレベル8の【イグニスターP】と【ダイナスターP】でオーバーレイ!2体のモンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築!
魔界の力で作られし意志よ、永遠に癒されぬ破壊の衝動にその身を委ねよ!エクシーズ召喚!現われろランク8!【魔海城アイガイオン】!」
【魔海城アイガイオン】
守備表示
ATK?/DEF3000
青の外装を取り付けた巨大な城が、プール全体の上に現れる。
「攻撃力が決まってない……?」
「コイツの攻撃力はあとで決定する。ターンエンド!」
宮田龍斗
LP4000
モンスター
【ダイナミスト・レックス】:攻
ATK2400
【魔海城アイガイオン】:守
DEF3000
魔・罠
無
手札0枚
EX
【ダイナミスト・プテラン】
【ダイナミスト・ステゴザウラー】
【ダイナミスト・アンキロス】
【竜剣士ラスターP】
【竜剣士マスターP】
ターンエンドの宣言とともに、【レックス】がゆっくりと立ち上がった。
「アタシのターン、ドロー!」
「【アイガイオン】の効果発動!1ターンに1度、相手のエクストラデッキのカードをランダムに除外する!」
「エクストラデッキのカードを除外!?しかもアタシのターンに!?」
【アイガイオン】の中央にある窪みから枕田のデュエルディスクに向かって細く赤い光が放たれ、エクストラデッキの【サテライト・キャノン・ファルコン】を除外した。
「このモンスターの攻撃力は、この効果で除外したモンスターの攻撃力と同じになる」
【魔海城アイガイオン】
ATK?→ATK3000
「攻撃力3000……でも守備表示……なら、【RRーバニシング・レイニアス】を召喚!」
【RRーバニシング・レイニアス】
攻撃表示
ATK1300/DEF1600
「除外だけがコイツの効果じゃないぞ。【アイガイオン】の効果発動!ORUを1つ使い、除外されている【サテライト・キャノン・ファルコン】をエクストラデッキに戻して【カリ・ユガ】を破壊する!」
「相手ターンにも使えるの!?」
【アイガイオン】のORUが弾け、6つの砲台が【カリ・ユガ】に向き、【サテライト・キャノン・ファルコン】を6分割したものを発射。【カリ・ユガ】を撃ち抜いて、弾丸となった【サテライト・キャノン・ファルコン】は枕田のエクストラデッキに戻った。
「くっ!【バニシング・レイニアス】の効果で、手札の【ファジー・レイニアス】を特殊召喚!」
【RRーファジー・レイニアス】
攻撃表示
ATK500/DEF1500
「アタシはレベル4の【バニシング・レイニアス】と【ファジー・レイニアス】でオーバーレイ!2体のモンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築!エクシーズ召喚!2体目の【フォース・ストリクス】!」
【RRーフォース・ストリクス】
守備表示
ATK100/DEF2000
「【フォース・ストリクス】の効果で【バニシング・レイニアス】を手札に加えるわ!【ファジー・レイニアス】の効果で3体目を手札に!」
枕田ジュンコ
手札3枚→4枚→5枚
「魔法カード【RUMーアストラル・フォース】を発動!アタシのフィールドのランクが1番高いエクシーズモンスターを対象にして、対象モンスターを素材に同じ種族・属性を持つランクが2つ高いエクシーズモンスターをエクシーズ召喚扱いで特殊召喚する!【フォース・ストリクス】を対象に、オーバーレイ!1体のモンスターでオーバーレイ・ネットワークを再構築!誇り高きハヤブサよ、英雄の血潮に染まる翼翻し、革命の道を突き進め!ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!現れなさい!ランク6!【RRーレヴォリューション・ファルコン】!」
【RRーレヴォリューション・ファルコン】
攻撃表示
ATK2000/DEF3000
「【レヴォリューション・ファルコン】の効果発動!【RR】を素材にエクシーズ召喚したこのモンスターは、1ターンに1度、相手モンスターを対象にしてそのモンスターを破壊、さらにその攻撃力の半分のダメージを与える!」
【レヴォリューション・ファルコン】が【アイガイオン】の上空に飛び立ち、爆撃。【アイガイオン】は破壊され、小石程度の大きさ瓦礫が雨のように俺を襲う。
「細々と鬱陶しい……!」
宮田龍斗
LP4000→2500
「バトルよ!【レヴォリューション・ファルコン】で【ダイナミスト・レックス】を攻撃!レヴォリューショナル・エアレイド!」
攻撃力が劣るモンスターでの攻撃に、見物している人達のほぼ全員が何故と言いたげに首を傾げる。無反応なのはゆま達くらいだ。
「【レヴォリューション・ファルコン】の効果発動!特殊召喚されたモンスターとバトルするとき、相手モンスターの攻撃力と守備力を0にする!」
上空からの一方的な攻撃に、【レックス】はただ呆然と【レヴォリューション・ファルコン】を見るしかできない。
【ダイナミスト・レックス】
ATK2400/DEF2200→ATK0/DEF0
そして力を失った【レックス】は、【レヴォリューション・ファルコン】の爆撃によって破壊された。
「ぐぅっ!!」
宮田龍斗
LP2500→500
「ターンエンド!」
枕田ジュンコ
LP4000
モンスター
【RRーレヴォリューション・ファルコン】:攻
ATK2000
魔・罠
無
手札4枚
さて、手札もフィールドもカードは0。特殊召喚したモンスターも【レヴォリューション・ファルコン】に潰される。
俺が生き残るには、【レヴォリューション・ファルコン】を除去し、次の枕田のターンのエクシーズ召喚を止めるくらいしかない。
「俺のターン、ドロー!……魔法カード【強欲で貪欲な壺】を発動!デッキトップ10枚を裏側で除外し、カードを2枚ドローする!」
宮田龍斗
手札0枚→2枚
「10枚って、随分デッキを削るわね」
「手札が無いからな。仕方ない」
余裕を持った表情で俺に話しかける枕田。俺はそれに嘆息気味に返して、引いたカードを確認する。
「……永続魔法【ダイナミスト・チャージ】発動!発動時の効果処理で、デッキから【ダイナミスト・ブラキオン】を手札に加える!」
「レベル5のモンスターを手札に……ペンデュラム狙い?」
「ご明察。俺はスケール3の【竜剣士マスターP】とスケール6の【ダイナミスト・ブラキオン】でペンデュラムスケールをセッティング!」
【竜剣士マスターP】と紫のボディに、脚代わりに三角形のキャタピラを取り付けた首長竜が俺の背後に並ぶ。
「2つの竜の魂よ、種の壁を越え大地に並び立て!ペンデュラム召喚!エクストラデッキより現われろ!【ダイナミスト・レックス】!」
【ダイナミスト・レックス】
攻撃表示
ATK2400/DEF2200
「【ダイナミスト・プテラン】!」
【ダイナミスト・プテラン】
攻撃表示
ATK1800/DEF1200
「【ダイナミスト・アンキロス】!」
【ダイナミスト・アンキロス】
守備表示
ATK1500/DEF2000
「【ダイナミスト・ステゴザウラー】!」
【ダイナミスト・ステゴザウラー】
守備表示
ATK1600/DEF1800
「【竜剣士ラスターP】!」
【竜剣士ラスターP】
守備表示
ATK1850/DEF0
1度に5体のモンスターを召喚したことに、見物人は叫ぶような歓声を上げる。
しかしなぁ……
「…………まぁ、これも仕事だと思えばいいか。ペンデュラムゾーンの【マスターP】の効果発動!このカードがペンデュラムゾーンにあるときに1度だけ、自分、または相手のペンデュラムゾーンのカードを破壊できる!【ダイナミスト・ブラキオン】を破壊!」
【マスターP】が【ブラキオン】に向かって柱から飛び出し、柱ごと【ブラキオン】を切り裂く。
「そして【ブラキオン】がエクストラデッキに表側で加わったことで【ダイナミスト・チャージ】の効果発動!【ブラキオン】を手札に加える」
宮田龍斗
手札0枚→1枚
「そして、【プテラン】をリリースして、【ブラキオン】をアドバンス召喚!」
【ダイナミスト・ブラキオン】
攻撃表示
ATK2000/DEF800
「攻撃力2000のモンスターをアドバンス召喚……【レヴォリューション・ファルコン】と相打ちにするつもり?」
「【レヴォリューション・ファルコン】は特殊召喚したモンスターとのバトルにはかなり強いからな。だが目的はこっちだ。レベル5の【ブラキオン】と【レックス】でオーバーレイ!2体のモンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築!灼熱の力で全てを焼き尽くせ!エクシーズ召喚!燃やせ!ランク5!【No.61 ヴォルカザウルス】!」
【No.61 ヴォルカザウルス】
守備表示
ATK2500/DEF1000
「【ヴォルカザウルス】の効果発動!1ターンに1度、ORUを1つ使い相手フィールドの表側表示モンスター1体を破壊し、元々の攻撃力分のダメージを与える!」
「墓地の【RRーレディネス】の効果発動!アタシの墓地に【RR】がいるとき、このカードを除外することでこのターン、アタシが受ける全てのダメージは0になる!」
【ヴォルカザウルス】の胸部の突起から放たれる熱線で【レヴォリューション・ファルコン】は破壊される。爆風が枕田を襲うが、【レディネス】の効果で発生したドーム状の膜が枕田を守る。
「…………ターンエンド」
宮田龍斗
LP500
モンスター
【No.61 ヴォルカザウルス】:守
DEF1000
【ダイナミスト・アンキロス】:守
DEF2000
【ダイナミスト・ステゴザウラー】:守
DEF1800
【竜剣士ラスターP】:守
DEF0
魔・罠
【ダイナミスト・チャージ】
ペンデュラム
【竜剣士マスターP】:スケール3
手札0枚
エクストラ見たらランク5にボリューム持たせすぎてた。帰ったら調整しよう。
「アタシのターン、ドロー!魔法カード【死者蘇生】!墓地の【フォース・ストリクス】を特殊召喚!」
【RRーフォース・ストリクス】
守備表示
ATK100/DEF2000
「さらに【RUMーレヴォリューション・フォース】発動!【フォース・ストリクス】を素材にオーバーレイ!ランクが1つ高い【RR】エクシーズモンスターをエクシーズ召喚する!
獰猛なるハヤブサよ、激戦を切り抜けしその翼翻し、寄せ来る敵を打ち破れ!ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!来なさい!ランク5!【RRーブレイズ・ファルコン】!」
【RRーブレイズ・ファルコン】
攻撃表示
ATK1000/DEF2000
「バトルよ!ORUを持つ【ブレイズ・ファルコン】は相手モンスターを無視してダイレクトアタックできる!」
【ブレイズ・ファルコン】が俺の真上に移動し、大量の爆弾を投下し、羽根型の兵器が四方八方からビームを撃ってきた。
「ぐあぁぁぁぁぁぁ!!」
宮田龍斗
LP500→-500
☆
「さぁ、アタシが勝ったんだから名前で呼びなさい!」
「いや、そもそもデュエルに勝とうが負けようが名前で呼んでほしいなら呼んでもいいんだけどな」
デュエルが終わり、スタッフや見物していた人達と協力して、テーブルや椅子を元の位置に戻しプールに戻ると、ビシッと俺を指差して枕田……ジュンコに命令された。
「まだ呼んでもらってない!」
「……ジュンコ」
「っ!よ、よろしい」
急にそっぽ向いたジュンコ。女子の扱いって本当に面倒だ。とりあえず放置しよう。
「じゃあ、次は私ね」
背後から甘ったるい声とともにのしかかるように抱きついてくる藤原……雪乃。
「……雪乃。離れろ」
「ふふっ。イ・ヤ・よ」
拒否の後、より強く抱きついてきやがった。
夏休み編がこれで終わりで、次回から2年生です。
早速新キャラ出ます。