今回はシンクロもエクシーズもペンデュラムも出ません。
月一テスト。
対戦相手が浜口ももえ(さっき自己紹介された)で予想以上に苦戦したもののなんとか勝利。筆記試験の成績次第では昇格もありえるだろう。筆記の出来は悪いけど。くそっ!なんだよ『元々の攻撃力または守備力の下2桁が30のモンスターを全て表記せよ』って!そんなんいたか!?
…………まぁいいや。で、これから十代の実技試験なんだが、対戦相手が、
「万丈目君!?彼が何故!?」
万丈目ことサンダーが相手だった。
十代も十代で他寮の生徒が相手だった。クロノスが言うには、「シンクロ・エクシーズを扱う俺やクロノスを倒した十代に、同じ寮のやつじゃ相手にならないからブルーの人間が相手に相応しい」とのこと。更には勝てば昇格らしい。筆記試験の意義を教師陣に問いたい今日この頃だ。もっというと浜口は頼んだら俺とデュエルさせてくれたとか言ってたからブルー贔屓もあるのだろう。
十代はこの前の決着だとか言って快諾。サンダーも了承したので試験開始。
「「デュエル!」」
「行くぞ!万丈目!」
「万丈目『さん』だ!」
遊城十代
LP4000
VS
万丈目準
LP4000
「俺のターン、ドロー!【E・HERO クレイマンを守備表示で召喚!ターンエンドだ」
【E・HERO クレイマン】
守備表示
ATK800/DEF2000
遊城十代
LP4000
モンスター
【E・HERO クレイマン】:守
DEF2000
魔・罠
無
手札5枚
「雑魚揃いのダメヒーローデッキめ。お前の脆さを見せてやる。俺のターン!」
いや、シナジーないデッキで戦うお前のデッキも脆いぞ。
「俺は魔法カード【打ち出の小槌】を発動!」
「あんなレアカードを持ってたの!?」
え、アレってレアカードなの?ケースの中にたくさんあるぞ?【小槌】だけでデッキを作れるくらいに。
……なんか天上院や枕田、浜口がこちらを見てる。
「…………なんだ?」
「アンタならああいうレアカードたくさんあるんだろうなぁって」
…………目が語ってるぞ。『寄越せ』って。いや、別にいいけどさ。だが俺も一学生だ。タダではやらん。
「…………相場の2割引なら売ってやる」
「「「ほ、ホントに!?(ですの!?)」」」
「近い!顔を近づけるな!!……だがいいのか?ここ最近のカード相場は馬鹿にならないんだぞ?一学生の小遣い程度で買えるとは思えんが……」
「ぅ……」
「…………確かに」
ネットで調べたんだが、【エメラルド・ドラゴン】1枚に6桁とかふざけた価格がつき、【魔導雑貨商人】に100円とか攻撃力至上主義すぎて絶句した。
魔法・罠に関してはこれといった特徴はなかったが、【おろかな埋葬】や【針虫の巣窟】が100円だった。思わず突っ込んでしまったよ、『馬鹿じゃねぇの!?』って。
「……でも枕田は買う必要もないんじゃないか?」
「え?なんで?」
「俺のデッキテストで色んなカード使えるじゃないか」
「でも結局返すじゃない!あたしは自分のデッキに使いたいの!」
大金はたいて買ったカードもいつかは使わなくなるけどな。【打ち出の小槌】はこっちだと効果が変わっていて、自身もデッキに戻るから使い回しができるらしい。【リロード】が影を潜めるな。あっちはあっちで使い道あるけど。
「俺は【Vータイガー・ジェット】を召喚!」
【Vータイガー・ジェット】
攻撃表示
ATK1600/DEF1800
「更に手札から永続魔法【前線基地】を発動!1ターンに1度、手札からユニオンモンスター1体を特殊召喚する!出でよ!【Wーウィング・カタパルト】!」
【Wーウィング・カタパルト】
攻撃表示
ATK1300/DEF1500
「そして、【Vータイガー・ジェット】と融合!【VWータイガー・カタパルト】!!」
【VWータイガー・カタパルト】
攻撃表示
ATK2000/DEF2100
「驚いたか十代。だが、俺のターンはまだ終わっていない。【VWータイガー・カタパルト】の効果発動!手札1枚を捨て、相手モンスターを攻撃表示にする!」
「なに!?」
除去されないだけマシだろ。あとコントロール奪われるとか。
【E・HERO クレイマン】
守備表示→攻撃表示
DEF2000→ATK800
「行くぞ十代。VWミサイル発射!クレイマンを粉砕しろ!」
「ぐぅうぅぅ!!」
遊城十代
LP4000→2800
「カードを1枚伏せて、ターン終了」
万丈目準
モンスター
【VWータイガー・カタパルト】:攻
ATK2000
魔・罠
【前線基地】
伏せ1枚
手札1枚
早くも手札1枚か……俺も人のこと言えないけど、手札は大切にな。ドローソースは大事だ。
「デュエルはまだこれからだ!ドロー!【E・HERO スパークマン】を守備表示で召喚!」
颯爽と登場!みたいなポージングしても守備表示だからなぁ……残念感がある。
【E・HERO スパークマン】
守備表示
ATK1600/DEF1400
「カードを1枚伏せ、ターンエンド」
遊城十代
LP2800
モンスター
【E・HERO スパークマン】:守
DEF1400
魔・罠
伏せ1枚
手札4枚
「俺のターン!【Xーヘッド・キャノン】を召喚!更に【前線基地】の効果で【Zーメタル・キャタピラー】を特殊召喚!」
【Xーヘッド・キャノン】
攻撃表示
ATK1800/DEF1500
【Zーメタル・キャタピラー】
攻撃表示
ATK1500/DEF1300
ふむ、十代の伏せ次第だがピンチだな。
「更にリバースカード【リビングデッドの呼び声】を発動!墓地からモンスターを特殊召喚する!出でよ!【Yードラゴン・ヘッド】!」
【Yードラゴン・ヘッド】
攻撃表示
ATK1500/DEF1600
決まったか?
「行くぞ十代!X、Y、Zで合体!」
…………え?
「【XYZードラゴン・キャノン】!」
【XYZードラゴン・キャノン】
攻撃表示
ATK2800/DEF2600
「まだだ!俺は更に【XYZードラゴン・キャノン】と【VWータイガー・カタパルト】で合体召喚する!」
え?え?
「完成!【
【VWXYZードラゴン・カタパルトキャノン】
攻撃表示
ATK3000/DEF2800
「凄いわね」
「ええ、あそこまでカードを使いこなすなんて……」
「流石に遊城十代でも……」
「いや、プレミだろ。どうみても」
「「「え?」」」
え?いや、え?気づいてない?
…………誰かポジション変わってくれ…………頼むから!この馬鹿どもの頭を改善してくれ!
「……とりあえずこのデュエルの結果がわかったらな。万丈目が負けたら教えてやる。それまでは自分で考えろ」
勝ったらプレミも意味がない。
「まだだ!【VWXYZードラゴン・カタパルトキャノン】の効果発動!」
万丈目の宣言がトリガーとなって【スパークマン】の姿が消えた。
「【スパークマン】!?」
「【VWXYZードラゴン・カタパルトキャノン】の効果は1ターンに1度、相手フィールドのカード1枚を除外するのさ。バトル!十代にダイレクトアタック!」
「待った!罠発動【ヒーロー見参】!」
確か……相手に自分の手札を裏向きで選ばせて、モンスターなら特殊召喚、違ったら墓地に送るカードか。
「1番右だ!」
「……ラッキー!【E・HERO バーストレディ】を特殊召喚!」
【E・HERO バーストレディ】
守備表示
ATK1200/DEF800
「無駄だ!【VWXYZードラゴン・カタパルトキャノン】が攻撃するとき、相手モンスターの表示形式はこちらの自由だ!【バーストレディ】を攻撃にして攻撃!VWXYZーアルティメット・デストラクション!」
【E・HERO バーストレディ】
守備表示→攻撃表示
DEF800→ATK1200
「ぐっ!」
遊城十代
LP2800→1000
「ターンエンド。これでまた丸裸。お前を守るモンスターは1体もいやしないぜ」
万丈目準
LP4000
モンスター
【VWXYZードラゴン・カタパルトキャノン】:攻
ATK3000
魔・罠
【前線基地】
【リビングデッドの呼び声】
手札0枚
ライフやフィールドを見るとサンダーが有利だが、手札の枚数では十代が有利か。ハンド・ボードのアドは枚数だけなら対等だがな。【リビングデッド】が死に札だけど。
「俺は、俺のデッキを信じる!俺と共に最後まで戦ってくれるモンスターがこの中にいる限り!俺は戦い続けるぜ!ドロー!」
なんかかっこいいこと言ってるけど、お前負けてるからな?サンダーがプレミしただけで。ふあ〜ぁ……
「眠い……他のデュエルフィールドもテスターになりそうなのはいないし……寝ていいか?」
「ダメに決まってるでしょ!?貴方は出番終わったけど、試験なのよ!真面目にして!」
怒られた。
「俺は【ハネクリボー】を守備表示で召喚!」
【ハネクリボー】
守備表示
ATK300/DEF200
『『『かわいい〜〜!!』』』
いや、今はビジュアルじゃなくて、展開を気にすべきだろ?俺も寝ようとしたけどさ。
「カードを1枚伏せ、ターンエンド」
遊城十代
LP1000
モンスター
【ハネクリボー】:守
DEF200
魔・罠
伏せ1枚
手札2枚
【ハネクリボー】……しかし【VWXYZ】は攻撃時相手モンスターの表示形式を変更させる。それでなくても効果で除外。両方を回避しなければチャンスは得られない。それをたった1枚の伏せで……【ハネクリボー】のサポート?そんなカードあったか?
こっちにしかないカード?
「ドロー!無駄だぜ。戦闘ダメージを0にする【ハネクリボー】も【VWXYZードラゴン・カタパルトキャノン】の効果で除外する!」
「だったらやってみろよ!」
挑発行為……前世の大会だったらジャッジキルの対象じゃね?
「【VWXYZードラゴン・カタパルトキャノン】の効果発動!【ハネクリボー】を除外!して、十代にダイレクトアタックだ!アルティメット・デストラクション!」
「来たぜ相棒!手札2枚を捨て、速攻魔法、【進化する翼】始動!」
【VWXYZ】の撃った砲撃が【ハネクリボー】に当たる直前、【ハネクリボー】から大きな翼が生えた。あったなぁ、そんなカード。
「ど、どういうことだ!」
「【進化する翼】によって、【ハネクリボー】が進化!【ハネクリボー】は今、レベル10!【ハネクリボー】の効果発動!その身を犠牲に、相手モンスターを全て破壊し、その元々の攻撃力分のダメージを相手プレイヤーに与える!」
「なんだと!?」
正確には相手フィールドの攻撃表示モンスター全てだ。守備表示なら破壊できない。
しかし【VWXYZ】は攻撃表示なので破壊され、サンダーのライフが
万丈目準
LP4000→1000
「くっ!ターンエンド!」
万丈目準
LP1000
モンスター
無
魔・罠
【前線基地】
【リビングデッドの呼び声】
手札1枚
1000になった。リバース無しか。
「俺のターン!万丈目、俺達のライフは1000。モンスターもない。ここで俺が攻撃力1000以上のモンスターを引けたら面白いよな」
「そうやすやすと!」
シンクロ軸だと難しいな。墓地次第か。
「でも引けたら面白いよな!ドロー!
…………【E・HERO フェザーマン】を攻撃表示で召喚!万丈目にダイレクトアタックだぁ!!」
「ば、バカな……!」
万丈目準
LP1000→0
「ガッチャ!楽しいデュエルだったぜ!」
楽しい……ねぇ……ギャラリーを楽しませるなら【EM】使わせてみるか?
シンクロ、エクシーズは使えないがペンデュラムが…………アイツが使いこなせるとは思えねぇ……悩ましい……
「万丈目君が負けたわね」
「そうですね」
「ということで」
「「「さっきのプレイングミスについて教えなさい」」」
答えが出てこなかったか。
……まぁいいや。テスター候補に知識だけじゃなくて、こういったプレイングの解説も必要ならやってやるさ。
…………はぁ…………
「【XYZードラゴン・キャノン】をだしたところがプレイングミスだ。
浜口、十代のフィールドと【XYZードラゴン・キャノン】を出す直前の万丈目のフィールドは覚えてるな?」
「え、ええ……遊城十代のフィールドには【スパークマン】と伏せカードの【ヒーロー見参】が。万丈目君のフィールドには【VWータイガー・カタパルト】と、【X】、【Y】、【Z】と【前線基地】、【リビングデッドの呼び声】がありましたわ」
まぁこのくらいはできるか。流石に墓地を大量に肥やすデッキの墓地まで把握していたら凄いけど。
「で、枕田。十代のそのときのライフは?」
「2800よ」
「その通りだ。次に天上院、【X】、【Y】、【Z】の総攻撃力は?」
「えっと、4800よ」
計算早いな。複雑なシンクロでも使ってもらうか?……簡単なシンクロってあったか?……カテゴリー統一すれば簡単になるか?まぁいいや。置いておこう。
「俺なら【XYZ】に融合しないで、浜口に言わせたフィールドのまま攻めるね。【スパークマン】の守備力は【Y】、【Z】の攻撃力以下だ。そのあたりから攻撃して、あとは一斉攻撃で十代のライフは0だ」
「で、でも【ヒーロー見参】は!?」
「【ハネクリボー】と【進化する翼】があの時点で手札にあるなら使ってる。だがそうじゃないということはどちらかしかなかった。【進化する翼】なら墓地に送られてそのまま十代のライフは0だし、【ハネクリボー】なら次のターンにまたチャンスがくる。【進化する翼】と【バーストレディ】と謎の手札2枚になるからな。【バーストレディ】ならダメージが減るだけで、結局十代のライフは0になるし」
「「「…………」」」
「…………どうした?」
3人に凄い見られてる。
[見せてもらいましたよ遊城十代君。
君のデッキへの信頼感、モンスターとこ熱い友情、そして最後まで諦めないデュエル魂。それはここにいる全ての者が認めることでしょう。よって勝者である遊城君、君はラー・イエローに昇格です]
『『おめでとう〜〜!!』』
あいつ筆記試験遅刻した挙句に寝てたけどな。
大イビキかいて。
[そして宮田龍斗君。君の墓地のカードさえも使った複雑な戦略を使い勝利した君も、ラー・イエローに昇格です]
いや、嬉しいけど、シンクロの怖さがあの程度と思って貰うのは不本意だな。今度はまた別のデッキでいくか。
「おめでとう」
「ま、あたし達に勝ったんだから当然よね」
「おめでとうございます」
「んー」
いや、エクシーズもありだな。
【エクスカリバー】で一撃必殺とかな。
空返事しながら次の試験で使うデッキを考えていた。
で、十代が帰ってきて早速手札の確認をさせてもらうと……
「【ヒーロー見参】使ったときの手札?【ハネクリボー】【バーストレディ】【融合回収】【フレンドッグ】だぜ。それがどうかしたか?」
なんか盛大に事故ってやがった。
「で、十代は昇格を蹴ったと」
「らしいな。寮が気に入ってるらしい」
『レッド寮が俺のいる寮』とかなんとか言って昇格を蹴った十代。
俺は普通に昇格を受けた。
部屋は三沢と同部屋になった。
「にしても、凄い量のケースだな」
「シンクロ、エクシーズがあるケースだ。それ以外のカードも大量にあるからこのくらいになる」
ケースの中身やら不思議性能を考えると各種5枚もあれば十分な気もするけどな。
「まぁ、すぐにでもブルーに上がって部屋を広くしてやるさ」
「先に上がるのは俺だよ」
「…………なら勝負だな」
「負けないさ」
勝つのは俺だ。
最初に【VWXYZ】を見たときの感想は
「やべぇ!カッケェ!」
でしたが、再放送されて、また見たときの感想は
「いや、その状況なら融合せずに先殴れよ」
でした。
当初はただカードを使いたいみたいなレベルでしたがある程度知識的なものを得てテンションの差に一瞬驚いた自分がいました。
さて次回は、出すか悩んだ教育実習生の話です。性格が違うかもしれませんがご了承いただければと思います。
では