衝動のままに決闘する   作:アルス@大罪

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このデッキの使い方、おかしいかもです。


リベンジ VS.ツァン

「つまり、墓地=使い終わったカードを置く場所ではなく、第2の手札として使うことで……」

 

今年度初の月一試験を控えた俺達デュエルアカデミアの生徒・教師が泣きついてきた。

生徒側は『シンクロ・エクシーズ・ペンデュラムの問題を解ける自信が無い』と。

教師側は『生徒達の答えに×をつけられる自信が無い』と。教師しっかりしてくれ。

これも一気に3種類も導入した結果だろうと諦め、俺が生徒側に講義するような形で各召喚の基礎と実戦で見られるパターンを教え、他のテスターには教師を任せた。十代には無理だと思うので女子にしか任せてないが……

テスト1週間前に1日1種類の召喚法を教えているのだが、問題の作成は間に合うのか……?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして試験当日。

筆記は終わって現在昼休み。十代、丸藤、剣山、明日香、ジュンコ、ももえ、雪乃、ゆまといった顔なじみの連中と食事だ。何故かゆまが張り切って弁当を用意してくれたが、お前勉強したのか?

俺は復習を兼ねた講義のお陰か、ほぼ全ての問題をあっさり解くことができた。厄介だったのは通常モンスターのフレーバーテキストと、絶版になっているであろう半端なステータスのモンスターの名前を聞いてくる問題。

レベル2の地属性・炎族、攻撃力400守備力450の通常モンスターっていたのか?

俺の永遠の課題は通常モンスター……というより初期に販売されたカード達になりそうだ。

 

「龍斗君。その玉子焼きを」

「やらん」

「龍斗先輩。そのアスパラベーコンを」

「やらん」

 

さっきから丸藤と剣山が俺の弁当からおかずを貰おうとしてくるが、言い切る前に拒否してやる。お前ら購買で買った弁当があるだろうが。

 

「なんでさ!?なんで分けてくれないの!?」

「そうだドン!女子お手製の弁当なんて羨ましすぎるザウルス!」

 

立ち上がって俺を指差す丸藤と剣山。お前らなんでこういうときだけ仲良いんだよ……

ゆまは俺の隣で苦笑いしているだけで関わる気はないらしく、明日香とジュンコは笑いもせず俺と丸藤、剣山のやり取りを見ている。

 

「ゆまさんを巡って3人の殿方が争う……ドロドロの展開です!」

 

ももえは凄く楽しそうだ。十代は完全に我関せずといった感じで、丸藤の弁当からおかずを取っていた。無断で。

 

「ゆま。明日は私が龍斗のお弁当を作るから、龍斗の好き嫌いを教えてくれるかしら?」

「お兄ちゃんのですか?えっと……」

 

雪乃が空気を読まずゆまに俺の弁当を作ると言いだした。そしてゆまはなんでもないように俺の好きな食べ物から答えていく。

 

「龍斗君なんて爆発すればいいッスー!」

「龍斗先輩なんて刺されればいいザウルスー!」

 

雪乃の発言の直後、丸藤と剣山は物騒なセリフを残してどこかに走り去って行った。

しばらくすると丸藤と剣山の弁当を十代が平らげていた。お前、3人前……

昼休みを終え、実技試験が始まる。皆同じ寮の生徒とデュエルしていく。

 

「【ダーク・ロウ】でダイレクトアタックです!」

 

ゆまは珍しく危なげなく勝利。俺達相手だとよく事故るのにな。

 

「【ホープ・ザ・ライトニング】で攻撃!ORUを2つ使い、攻撃力を5000にする!」

 

ジュンコは【RR】から一旦離れ、【代償ガジェット】で【ホープ・ザ・ライトニング】を召喚し相手を圧殺していた。相手も【ホープ】を召喚していたが、進化系には勝てなかった。

 

「【ドゥローレン】の効果で【安全地帯】を手札に戻して【ガイアナイト】を破壊!そのままダイレクトアタック!」

「【ビースト】と【パルキオン】でダイレクトアタックです!」

「【エッジマン】で【ガチガチガンテツ】を攻撃!パワー・エッジ・アタック!」

 

十代と明日香、ももえはいつも通りだった。

試験を終えたゆま達を労い、俺と雪乃の番になった。雪乃と当たるのかと思いながらフィールドに行くと、ピンクのショートカットをウェーブさせた女子生徒、ツァン・ディレがいた。

どうやら俺の相手は彼女らしい。

 

「ようやくアンタを倒す切り札が手に入った。今日ここでリベンジしてやる!」

 

気合い十分とデュエルディスクを展開するディレ。

俺もデッキをシャッフルしてデッキホルダーにセットし、デュエルディスクを展開した。

 

「「デュエル!」」

 

ツァン・ディレ

LP4000

 

VS

 

宮田龍斗

LP4000

 

「ボクの先攻!ボクは【六武衆ーザンジ】を召喚!」

 

【六武衆ーザンジ】

攻撃表示

ATK1800/DEF1300

 

赤茶色の鎧を着て、薙刀を持った男が現れる。【門】と【結束】は引かなかったのか。

 

「カードを2枚伏せてターンエンド!」

 

ツァン・ディレ

LP4000

モンスター

【六武衆ーザンジ】:攻

ATK1800

魔・罠

伏せ2枚

手札2枚

 

「俺のターン、ドロー!」

 

…………手札にモンスターがいない……流石にモンスター少なすぎたか?罠だらけだぞ。

 

「カードを5枚セットしてターンエンド!」

 

宮田龍斗

LP4000

モンスター

魔・罠

伏せ5枚

手札1枚

 

「ごっ、5枚!?ターンエンド!?」

「ちょっと龍斗!今アナタ変なこと言わなかった!?」

 

正面のディレは慌て、隣のフィールドでデュエルしている雪乃からもツッコミがきた。落ち着いているのは俺だけで、デュエルを見ている生徒・教師は周囲の人とアレコレ話し合っている。

 

「ふ、ふざけてるの!?」

「いたって大真面目だ。手札にモンスターがいない以上仕方ないだろ」

 

周囲から『手札事故』だの『ブラフ』だのと聞こえる。

 

「……なら、このままアンタを倒すだけ!ボクのターン、ドロー!永続魔法【六武の門】を発動!」

 

トップ【門】か……残る手札が何か気になるな。

 

「【六武衆ーニサシ】を召喚!」

 

【六武衆ーニサシ】

攻撃表示

ATK1400/DEF700

 

緑の鎧を着て、長さが異なる刀を2本持った男が現れる。長い刀は右手に、短い方を左手に逆手持ちしている。

 

「【ニサシ】は他の【六武衆】がいるなら1ターンに2回攻撃できる!さらに【門】にカウンターが乗る!」

「今のうちに発動しておこう。罠発動【針虫の巣窟】!チェーンは?」

 

ディレは俺が発動したカードのテキストを読んだあと、『無いよ』と返した。

 

「なら俺がチェーンする。罠発動【幻影騎士団(ファントム・ナイツ)ダーク・ガントレット】!」

 

『これには?』と問うと、ディレはまた『無い』と返した。まぁ、【六武衆】でカウンターといったら【六尺瓊勾玉(むさかにのまがたま)】くらいだと思うしな。

 

「チェーン2、【ダーク・ガントレット】の効果で、デッキから【ファントム】魔法・罠を墓地に送る!【幻影騎士団シャドーベイル】を墓地に!」

 

これでダメージを抑えることができる。

 

「チェーン1、デッキの上から5枚を墓地に送る」

 

【幻影騎士団サイレントブーツ】

【幻影騎士団ダスティローブ】

【幻影騎士団ラギッドグローブ】

【幻影騎士団クラックヘルム】

【幻影騎士団フラジャイルアーマー】

 

…………モンスターしか落ちてない。そしてデッキに入れた【幻影騎士団】モンスター全種類が落ちた……墓地でも動けるカテゴリーだから良いんだが……手札にモンスターが……悩ましい。

 

「バトル!」

「永続罠【幻影霧剣(ファントム・フォッグ・ブレード)】!【六武衆ーニサシ】を対象にして発動!このカードがフィールドに存在する限り、対象モンスターは攻撃できず、攻撃対象にならず、効果が無効化される!」

 

【ニサシ】に【幻影霧剣】が装備され、そこから白い霊のようなモノが現れ【ニサシ】に取り憑く。

すると【ニサシ】の表情が虚ろになり、ダラリと腕を下ろした。

 

「【ニサシ】!?くっ……でもまだ【ザンジ】が残ってる!ダイレクトアタック!」

「墓地の罠、【幻影騎士団シャドーベイル】を発動!」

「墓地の罠!?」

 

俺の講義を聞いてなかったのか、墓地からカードを使ったことに驚くディレ。

 

「相手モンスターのダイレクトアタック宣言時に発動し、このカードを通常モンスター扱いで守備表示で特殊召喚する!」

 

【幻影騎士団シャドーベイル】

守備表示

ATK0/DEF300

 

「でも所詮守備力300!【ザンジ】!攻撃して!」

 

【ザンジ】が【シャドーベイル】を切り裂く。

 

「このカードの効果で特殊召喚された【シャドーベイル】は除外される」

「ボクはこれでターンエンド!」

 

ツァン・ディレ

LP4000

モンスター

【六武衆ーザンジ】:攻

ATK1800

【六武衆ーニサシ】:攻

ATK1400

魔・罠

【六武の門】《武士道カウンター:2》

伏せ2枚

手札1枚

 

「俺のターン、ドロー!……魔法カード【増援】発動!デッキからレベル4以下の戦士族モンスターを手札に加える!【幻影騎士団ラギッドグローブ】を手札に加え、墓地の【幻影騎士団ダスティローブ】の効果発動!」

「今度は墓地からモンスターを……」

「墓地のこのカードを除外し、デッキから【ダスティローブ】以外の【幻影騎士団】カードを手札に加える!【幻影騎士団サイレントブーツ】を手札に!」

 

宮田龍斗

手札2枚→3枚

 

「そして【幻影騎士団ラギッドグローブ】を召喚!」

 

【幻影騎士団ラギッドグローブ】

攻撃表示

ATK1000/DEF500

 

青黒い簡素な鎧で青い炎の体を包み、肘のあたりまで腕を隠すほど大きな手甲を装備したモンスターが現れる。

 

「このモンスターは、俺のフィールドに【幻影騎士団】モンスターが存在する場合、手札から特殊召喚できる!【幻影騎士団サイレントブーツ】を特殊召喚!」

 

【幻影騎士団サイレントブーツ】

攻撃表示

ATK200/DEF1200

 

茶色の革の衣装を着た人影が現れる。

 

「俺はレベル3の【ラギッドグローブ】と【サイレントブーツ】でオーバーレイ!2体のモンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築!

戦場に倒れし騎士たちの魂よ。今こそ蘇り、闇を斬り裂け!エクシーズ召喚!ランク3!【幻影騎士団ブレイクソード】!」

 

【幻影騎士団ブレイクソード】

攻撃表示

ATK2000/DEF1000

 

【シャドーベイル】のように馬に乗った騎士の構図だが、乗っているのは全身鎧の馬に似た別の動物で騎士の脚が動物の体に埋まっている。さらに得物は先が折れた金の大剣で、それを片手で担いでいる。

 

「ORUとなった【ラギッドグローブ】の効果!」

「ORUになったモンスターの効果!?」

「このカードを素材にした闇属性エクシーズモンスターに効果を与える!【ラギッドグローブ】の効果を得た【ブレイクソード】の効果発動!エクシーズ召喚に成功した場合、自身の攻撃力を1000ポイントアップする!」

 

【幻影騎士団ブレイクソード】

ATK2000→ATK3000

 

「こ、攻撃力3000!」

 

ディレが驚いているが、問題はここからだ。召喚成功時に何も無いとなると、ディレのリバースカードは【奈落】のような召喚反応型の罠ではない可能性が高くなった。残るは攻撃反応型とカウンター罠、フリーチェーンの別物。

【ブレイクソード】の効果を使えば、ディレのフィールドのカード1枚を破壊できるが、六武衆のカウンター罠【六尺瓊勾玉】がある…………動いていいか。

仮に破壊されても、効果で素材が特殊召喚される。そこから切り返せるからな。

 

「【ブレイクソード】の効果!互いのフィールドのカード1枚ずつを対象に発動!対象となったカードを破壊する!【幻影霧剣】と【ザンジ】を対象にする!」

「【ザンジ】の効果で、【ニサシ】を代わりに破壊する!【ニサシ】、ごめん!」

 

【ブレイクソード】が駆け出し、【ザンジ】を斬ろうと迫るが、【ザンジ】を押し退けて【ニサシ】が前に出て【ザンジ】を庇う。本来対象にしたカードでないにしろ相手のカードを破壊した【ブレイクソード】は、続いて【幻影霧剣】を踏み倒した。

 

「バトル!【ブレイクソード】で【ザンジ】を攻撃!」

「罠発動!【和睦の使者】!このターン、ボクのモンスターはバトルで破壊されず、ボクが受ける戦闘ダメージは0になる!」

 

【ブレイクソード】が【ザンジ】に向かって駆け出すと、ディレが発動した【和睦の使者】のカードから人が数人現れ、ブツブツと何かを唱えると光の球が出現し、【ブレイクソード】に向かって発射。【ブレイクソード】はこれを回避するが、近づくのは危険と判断して攻撃を止めた。

…………和睦する気ないだろ。徹底抗戦の構えじゃねぇか。

 

「……墓地の【幻影騎士団フラジャイルアーマー】の効果!墓地のこのカードを除外し、手札の【幻影騎士団】カード、または【ファントム】魔法・罠……【幻影騎士団シャドーベイル】を墓地に送って発動!」

「チェーンは無いよ」

 

聞こうと思ってたことを先に言われた。まぁ楽だからいいけど。

 

「ならカードを1枚ドローする!」

 

宮田龍斗

手札0枚→1枚

 

「…………ターンエンド!」

 

宮田龍斗

LP4000

モンスター

【幻影騎士団ブレイクソード】:攻

ATK3000

魔・罠

伏せ2枚

手札1枚

 

「ボクのターン、ドロー!魔法カード【死者蘇生】!ボクの墓地から【ニサシ】を特殊召喚!」

 

【六武衆ーニサシ】

守備表示

ATK1400/DEF700

 

「【ニサシ】を特殊召喚したことで、【六武の門】にカウンターが乗る!そして4つ溜まったカウンターを取り除いて、デッキから【六武衆の師範】を手札に加える!」

 

ツァン・ディレ

手札1枚→2枚

 

「このカードは、ボクのフィールドに【六武衆】がいる場合、手札から特殊召喚できる!【六武衆の師範】を特殊召喚!さらに【門】にカウンターが乗る!」

 

【六武衆の師範】

攻撃表示

ATK2100/DEF800

 

「そしてチューナーモンスター【ハネワタ】を召喚!」

 

【ハネワタ】

攻撃表示

ATK200/DEF300

 

毛球に羽と触角、口と目を貼り付けたようなモンスターがポンッという音もともに現れた。

チューナー……シンクロか。でも何故【ハネワタ】?それしか無かったのか?

 

「レベル4の【ザンジ】と【ニサシ】に、レベル1の【ハネワタ】をチューニング!」

 

レベルの合計は9……そしてこの時期に【トリシューラ】はいなかった筈だから……

 

「シンクロ召喚!これがアンタを倒す切り札!レベル9!【ミスト・ウォーム】!」

 

【ミスト・ウォーム】

攻撃表示

ATK2500/DEF1500

 

体と同じ紫色の煙を出している虫が現れる。

 

「【ミスト・ウォーム】の効果発動!シンクロ召喚に成功したとき、相手フィールドのカードを3枚まで手札に戻せる!アンタのフィールドのカードは3枚。全部手札に戻す!」

 

【ミスト・ウォーム】がディレの周囲で円を描くように回ると、体から出ている煙がこちらにやってきて、【ブレイクソード】とリバースカード2枚を消し去った。これ、『除外』か『墓地に送る』のほうが正しいと思うんだが……

 

宮田龍斗

手札1枚→3枚

 

「これで邪魔者は消えた!バトル!【ミスト・ウォーム】でダイレクトアタック!」

 

【ミスト・ウォーム】が錐揉みしながら俺の横を通り過ぎ、衝撃波が俺を襲う。

 

「ぐあぁぁぁ!!」

 

宮田龍斗

LP4000→1500

 

「これでトドメ!【六武衆の師範】でダイレクトアタック!」

「さっき俺が【シャドーベイル】を捨てたのを忘れたか!墓地の罠【幻影騎士団シャドーベイル】と【幻影騎士団ダーク・ガントレット】の効果発動!【シャドーベイル】は相手のダイレクトアタック宣言時に、【ダーク・ガントレット】は俺のフィールドにカードがない場合に、相手のダイレクトアタック宣言時に発動できる!【シャドーベイル】を通常モンスター、【ダーク・ガントレット】を効果モンスター扱いで、守備表示で特殊召喚する!」

 

【幻影騎士団シャドーベイル】

守備表示

ATK0/DEF300

 

【幻影騎士団ダーク・ガントレット】

守備表示

ATK300/DEF600

 

【シャドーベイル】とともに、腕と胴体、頭だけの鎧が【師範】の前に現れる。

 

「この効果で特殊召喚された【ダーク・ガントレット】は、墓地の【ファントム】魔法・罠1枚につき、守備力が300ポイントアップする!俺の墓地の【ファントム】魔法・罠は1枚。よって300ポイントアップ!」

 

【幻影騎士団ダーク・ガントレット】

DEF600→DEF900

 

「でもどっちも【師範】の敵じゃない!【シャドーベイル】を攻撃!」

 

【師範】が再び動き、【シャドーベイル】を斬り裂いた。

 

「俺の【幻影騎士団】モンスターが破壊されたことで、手札から【幻影騎士団フラジャイルアーマー】の効果発動!このモンスターを特殊召喚する!」

 

【幻影騎士団フラジャイルアーマー】

守備表示

ATK1000/DEF2000

 

青いプレートと、骨を思わせる装飾の鎧が現れる。鎧と鎧の間から青い炎が漏れ、首の部分に顔は無い。

隣のデュエルフィールドから小さな悲鳴が聞こえた気がしたが、無視して前を見る。

 

「ボクのターンにモンスターを並べた……エクシーズはさせない!罠発動【六武衆推参!】。墓地の【ザンジ】を特殊召喚!」

 

【六武衆ーザンジ】

攻撃表示

ATK1800/DEF1300

 

「【門】にカウンターが乗るよ。そしてこれはバトルフェイズ中の召喚だから攻撃できる!【ダーク・ガントレット】を攻撃!」

 

【ダーク・ガントレット】が【ザンジ】に蹴り飛ばされる。せめて斬れよ。

 

「ターンエンド!この瞬間、【六武衆推参!】の効果で特殊召喚された【ザンジ】は破壊される」

 

ツァン・ディレ

LP4000

モンスター

【ミスト・ウォーム】:攻

ATK2500

【六武衆の師範】:攻

ATK2100

魔・罠

【六武の門】《武士道カウンター:4》

手札0枚

 

「俺のターン、ドロー!墓地の【幻影騎士団ラギッドグローブ】の効果!このカードを除外して発動し、デッキから【幻影騎士団】カード、または【ファントム】魔法・罠を墓地に送る!【幻影翼(ファントム・ウィング)】を墓地に送る!」

「罠を墓地に……またボクの攻撃を防ぐつもり……?」

 

ディレが警戒するようにデュエルディスクを構え直す。本当は俺だって【シャドーベイル】とか落としておきたかったんだけどな。先に落として今の手札みたいになったら負ける可能性高くなりそうだったからな……

 

「今墓地に送った【幻影翼】を除外して、同じく墓地の【幻影騎士団クラックヘルム】を対象に、【幻影翼】の効果発動!対象モンスターを特殊召喚する!」

 

【幻影騎士団クラックヘルム】

守備表示

ATK1500/DEF500

 

騎士甲冑の手と頭の部分だけのモンスター。しかし顔を守る部分が割れ、中の顔が見えている。

【クラックヘルム】を見たのか、(雪乃)の声が震えてる。

 

「りゅ、龍斗っ!早くそのモンスターを消して!今すぐに!」

 

アイツ俺に声かける余裕があるみたいだな。チラッと見てみると、目を閉じて顔を背けていた。必死だった。

 

「……レベル4の【クラックヘルム】と【フラジャイルアーマー】でオーバーレイ!2体のモンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築!

漆黒の闇より、愚鈍なる力に抗う、反逆の牙!今降臨せよ!エクシーズ召喚!現れろ!ランク4!【ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン】!」

 

【ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン】

攻撃表示

ATK2500/DEF2000

 

【ダーク・リベリオン】が現れた、というより【フラジャイルアーマー】と【クラックヘルム】が消えたことに対して、雪乃がホッと息を吐いた。お前本当にホラー苦手だな。

 

「【ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン】のモンスター効果!ORUを2つ使い、相手モンスター1体の攻撃力を半分にし、その数値分【ダーク・リベリオン】の攻撃力をアップする!【ミスト・ウォーム】を効果の対象に!」

「っ!さっき倒せてたら……いや、ボクの手札、向こうの墓地からしてどうしても……」

「トリーズン・ディスチャージ!」

 

【ダーク・リベリオン】の翼から紫電が走り、【ミスト・ウォーム】に伸び、力を奪う。

 

【ミスト・ウォーム】

ATK2500→ATK1250

 

【ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン】

ATK2500→ATK3750

 

「バトル!【ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン】で【ミスト・ウォーム】を攻撃!反逆のライトニング・ディスオベイ!」

 

【ダーク・リベリオン】が飛翔し、低空飛行しながら、顎から伸びている刃で床を抉り、【ミスト・ウォーム】に突き刺した。

 

「くぅっ……!」

 

ツァン・ディレ

LP4000→1500

 

「カードを3枚セットして、ターンエンド!」

 

宮田龍斗

LP1500

モンスター

【ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン】:攻

ATK3750

魔・罠

伏せ3枚

手札0枚

 

「くっ……ボクのターン、ドロー!……【六武の門】のカウンター4つを取り除いて、デッキから【六武衆の露払い】を手札に加える!」

 

ツァン・ディレ

手札1枚→2枚

 

「【ミスト・ウォーム】だけでアンタを倒そうだなんて思ってない。他にも対策は用意してる!【六武衆の露払い】を召喚!」

 

【六武衆の露払い】

攻撃表示

ATK1600/DEF1000

 

他の【六武衆】とは異なり鎧は着ておらず、僧侶のような出で立ちの女性が現れる。

 

「【六武衆の露払い】の効果発動!他の【六武衆】がいるときに、【露払い】をリリースしてアンタのモンスターを破壊する!」

「永続罠【幻影剣(ファントム・ソード)】!【ダーク・リベリオン】を対象に発動し、対象モンスターの攻撃力を800ポイントアップする!」

「いくら攻撃力を上げても、【露払い】の効果で破壊されるよ!」

「そして、対象モンスターが破壊される場合、このカードを身代りにできる!」

「そんなっ!?」

 

【露払い】が【ダーク・リベリオン】に飛びかかるが、【幻影剣】から放たれた骸骨の柄をもつ剣に貫かれ、【露払い】と【幻影剣】の両方が消滅した。

 

「くっ……!【師範】を守備表示に変更……」

 

【六武衆の師範】

攻撃表示→守備表示

ATK2100→DEF800

 

「カードを1枚伏せて、ターンエンド」

 

ツァン・ディレ

LP1500

モンスター

【六武衆の師範】:守

DEF800

魔・罠

【六武の門】《武士道カウンター:2》

伏せ1枚

手札0枚

 

悔しそうに歯噛みしながらターンを終えるディレ。

今のうちに攻めたいところか。

 

「俺のターン、ドロー!」

「罠発動【強制脱出装置】!今度こそ、そのモンスターには消えてもらうよ!」

 

執念と言ってもいいと思えるディレの行動に、【ダーク・リベリオン】がフィールドから摘み出された。

 

「……墓地の【幻影剣】を除外し、墓地の【幻影騎士団クラックヘルム】を対象に【幻影剣】のさらなる効果発動!」

「っ!また墓地からモンスターを召喚する気!?」

「ちょっ、龍斗!?なんでそのモンスターなの!?」

 

俺が【クラックヘルム】を対象にしただけで雪乃が迫ってきた。アイツも試験中のはずと思いながら見てみると、すでに決着がついていた。

 

「雪乃、俺はまだ試験中なんだが」

「そんなのはどうでもいいの。重要なのは、龍斗が私の苦手なモンスターを使おうとしてるということよ」

 

そりゃあお前にとって俺の試験結果なんてどうでもいいだろう。『俺にとっては試験結果は重要なんだよ』と言って雪乃をフィールドから押し出し、ディレに向き直る。

 

「…………【幻影剣】の効果で、対象モンスターを特殊召喚する!」

 

【幻影騎士団クラックヘルム】

守備表示

ATK1500/DEF500

 

「さらに罠発動【幻影騎士団シェード・ブリガンダイン】!このカードを通常モンスターとして、守備表示で特殊召喚する!」

 

【幻影騎士団シェード・ブリガンダイン】

守備表示

ATK0/DEF300

 

肩まで覆いそうなY字の鎧が現れる。ただ、隠せるのが肩と胸の部分くらいしかない。

 

「レベル4の【クラックヘルム】と【シェード・ブリガンダイン】でオーバーレイ!2体のモンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築!

漆黒の闇より、愚鈍なる力に抗う、反逆の牙!今降臨せよ!エクシーズ召喚!再び現れろ!ランク4!【ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン】!」

 

【ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン】

攻撃表示

ATK2500/DEF2000

 

「【ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン】の効果発動!トリーズン・ディスチャージ!」

 

再び【ダーク・リベリオン】の翼から紫電が走る。

 

【六武衆の師範】

ATK2100→ATK1050

 

【ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン】

ATK2500→ATK3550

 

「バトル!【ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン】で【六武衆の師範】を攻撃!反逆のライトニング・ディスオベイ!」

 

【ダーク・リベリオン】の顎が【師範】の胸を貫いた。

 

「カードを1枚セットして、ターンエンド!」

 

宮田龍斗

LP1500

モンスター

【ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン】:攻

ATK3550

魔・罠

伏せ2枚

手札0枚

 

「ボクのターン、ドロー!魔法カード【貪欲な壺】!墓地の【ザンジ】

【師範】

【ニサシ】

【ミスト・ウォーム】

【露払い】をデッキに戻して2枚ドロー!」

 

ツァン・ディレ

手札0枚→2枚

 

ドローしたカードを確認すると、ディレは一瞬顔を顰めたが、すぐに表情を戻して1枚のカードをこちらに見せた。

 

「魔法カード【増援】!デッキから【六武衆の露払い】を手札に加えて召喚!」

 

【六武衆の露払い】

攻撃表示

ATK1600/DEF1000

 

「これで【六武の門】にカウンターが溜まった!4つ取り除いて【師範】を手札に加えて、自身の効果で特殊召喚!」

 

【六武衆の師範】

攻撃表示

ATK2100/DEF800

 

「【露払い】の効果発動!【露払い】自身をリリースして、【ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン】を破壊する!」

 

俺のターンでも使えたが、セットして正解だったな。

そう思いながらセットしたカードを発動する。

 

「リバースカードオープン!速攻魔法【RUMー幻影騎士団ラウンチ】!」

「【RUM】!?」

「このカードは、互いのターンのメインフェイズに、ORUを持たない闇属性エクシーズモンスター1体を対象に発動!対象は当然【ダーク・リベリオン】!

そして、対象モンスターとこのカードを素材に、ランクが1つ高い闇属性エクシーズモンスターにランクアップする!」

「魔法カードまで素材に!?」

 

ディレが若干前のめりになった。まぁ、ORUが2つになるから、気持ちはわかる。

 

「【ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン】で、オーバーレイ!1体のモンスターでオーバーレイ・ネットワークを再構築!

煉獄の底より、いまだ鎮まらぬ魂に捧げる、反逆の歌!永久に響かせ現れよ!ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!出でよ、ランク5!【ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴン】!」

 

【ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴン】

攻撃表示

ATK3000/DEF2500

 

【ダーク・リベリオン】に骨のような装飾、手首に刃を付けた竜が現れる。

 

「対象を失ったことで、【露払い】の効果は不発となる」

「くっ……カードを1枚伏せて、ターンエンド……」

 

ツァン・ディレ

LP1500

モンスター

【六武衆の師範】:攻

ATK2100

魔・罠

【六武の門】《武士道カウンター:2》

伏せ1枚

手札0枚

 

「俺のターン、ドロー!【ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴン】の効果発動!【ダーク・リベリオン】を素材にしている場合、1ターンに1度、ORUを1つ使い、相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象に発動する!対象モンスターの攻撃力を0にし、その元々の攻撃力分、このカードの攻撃力をアップさせる!」

「攻撃力を0に!?」

「レクイエム・サルベーション!」

 

【ダーク・レクイエム】の翼の付け根あたりにある大小異なる4つの球体から、黒い靄が飛び出し、【師範】を拘束し抵抗力を奪う。攻撃力を上げるエフェクトが無いのは何故だ。

 

【六武衆の師範】

ATK2100→ATK0

 

【ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴン】

ATK3000→ATK5100

 

「こ、攻撃力5100……!?」

 

ディレが1歩2歩と後退りながら【ダーク・レクイエム】を見る。

 

「バトル!【ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴン】で、【六武衆の師範】を攻撃!」

「と、罠発動!【聖なるバリアーミラー・フォースー】!」

「……あのときのように【次元幽閉】なら良かったのにな!罠発動【幻影翼】!【ダーク・レクイエム】の攻撃力を500ポイントアップさせ、このターン、【ダーク・レクイエム】は1度だけ戦闘・効果では破壊されない!」

 

ディレの【ミラフォ】から虹色の光が幾つも飛んでくるが、青い光が【ダーク・レクイエム】を包み、光を防ぐ。

そして【ダーク・レクイエム】が飛び立つと翼を広げ、骨格の間の空間がステンドグラスのように光り出す。

 

【ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴン】

ATK5100→ATK5600

 

「鎮魂のディザスター・ディスオベイ!」

 

【師範】に向かって滑空し、【師範】を顎の刃で貫き、そのままディレにまで突っ込む。

 

「きゃあぁぁぁぁああ!!」

 

ツァン・ディレ

LP1500→-4100

 

激突する際に起こる風に乗って、ディレの悲鳴が響いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

試験を無事終え、丸藤、剣山、明日香、ジュンコ、ももえ、雪乃、ゆまと筆記試験の自己採点と比較をしようと集まったのだが……

 

「…………」

 

何故かゆまがディレを連れて来た。

妙な心地悪さを覚えながら自己採点し、他の奴と比較する。

 

「翔さん勝負!82点!」

「負けたッスー!」

 

丸藤は頭を抱えて、62点という微妙な点数の試験用紙を落とす。ゆま、お前結構高いな。

 

「龍斗、勝負よ!」

 

雪乃に挑まれて無言で試験用紙を見せる。右上に96点と書かれている。

 

「…………」

 

雪乃は何も言わずに戻っていった。あいつ何点なんだ……?

 

「ちょっ、ツァンさん何ですかその点数!!」

 

雪乃との勝負の直後、ももえの声が響いた。相手はディレらしい。

何事かと全員が集まってディレの試験用紙を見る。

そこには、100と書かれていた。

ディレはかなり、いや、とんでもなく優秀なやつだった。




何気にゆまの成績が良かった件。
次回は超大画面テレビを見る話です。
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