その結果がこれだよ!?
全くの別人になってしまいました。
反省はしてるけどこれはこれで良いと納得
まるで動物園の動物を見ているような視線が僕たちに集結している。
「な、なぁ空。俺たち場違いすぎじゃね?」
「うん、僕もそう思う。だけど……」
「だけど?」
「ここから逃げれないから慣れるしか……」
「……」
僕たちが固まっていると教室のドアが開いた。
「みなさん席に着いてください。SHRを始めますから」
ドアを開け中に入ってきたのは女性の方だった。
「私は今日からこのクラスの副担任を務めさせていただく山田真耶です。これから一年間よろしくお願いしますね」
と簡単な挨拶を済ませた。ん?副担任?ってことは担任は別の先生になるのか。
「では、私の挨拶はここまでですので、担任の先生が来るまでの間に自己紹介をすませましょうか。では、出席番号が一番の方からよろしくお願いしますね」
ほんわかとしたオーラを纏っていながらキビキビと行事を進行させてく。どうやら張り切って副担任をしているようだ。
「では、次は……‟お”なので織斑君。お願いできますか?」
「は、ハイ!」
緊張した様子で隣に座る一夏君が返事をする。
「お、織斑一夏です!よ、よろしくお願いします」
自己紹介というより唯名前を言っただけになってしまった。まぁ、この状況でなら仕方がないだろう。
僕は隣にガチガチに緊張している一夏君がいる分幾らか冷静でいられる。
「お前は満足に挨拶もできないのか」
一夏君が名前を言ったところで教室にもう一人の良く見知った女性が入ってきた。
「げぇ!関羽!!」
「誰が三国志の武将だ!」
一夏君の驚きの反応に手に持っていた出席簿で一夏君の頭を叩く女性。あれ?これって不味くない?まぁ、大丈夫だよね。
頑丈さは彼の取り柄の一つでもあるし。僕はそう納得することにした。
「な、なんでここに千冬姉が!?」
「もう一発やるか?公私の区別はつけろ、織斑」
「ちふ……分かりました。織斑先生」
渋々と自分に言い聞かせるように名前を呼ぶ。
先ほど教室に入ってきて、一夏君の頭を出席簿で叩いたのはふゆ……織斑先生だった。
「私の挨拶の前に続きをお願いしようか。織斑の次の奴自己紹介を」
今の件を無視して、次の人へと進行していく。隣で頭を押さえている彼を見るとそれなりに不憫に思えてくる。
「では次の奴」
どうやら僕の番のようだ。一夏君のような失態は許されないな、気を付けないと。
席を立ち、後ろへ振り向く。僕と一夏君の席はクラスのど真ん中の最前列だ。なので後ろを向くと全員女子。
「僕の名前は高見空です。趣味は料理と読書。一応世界で2番目にISを起動させた男ですが、気にせずに声を掛けてくれると嬉しいです。よろしくお願いします」
紹介を済ませ、皆に向けて一度頭を下げる。
……あれ?何の反応もない?こういう時はどうすればいいのだろう。困った顔をし織斑先生の方へと見ると、彼女は何かを察したのか耳に手をやる。
え?耳に手?僕の紹介は聞くきが「「「「「「「きゃあああああああああああああ」」」」」」」
な、なんだ!?僕の自己紹介から数秒後にクラス中、いや校舎中に響き渡るような黄色い声が響いたぞ!?
「一夏君もまさに男子って感じな挨拶だったけど、高見君はかわいらしい男の子みたいな挨拶だったわ」
「男の子っていうより男の娘?」
「「「「それだ!」」」」
……何やら聞きたくない発音の言葉が聞こえた気がするが……
「貴様らはもう少し静かに騒ぐことが出来んのか!これでは校舎中に聞こえるぞ。もう少し慎め」
騒ぐことはそこまで問題があるとは言わずに、皆のボリュームを下げるように告げる織斑先生の怒声。
まぁ、女子校に男子ですからね。諦めたのでしょう。
「どうやら落ち着いたようだな。次!さっさと自己紹介をしろ」
投げ出しのように言う先生。
「さて、これで君たちの自己紹介は終わりだ。最後に私の挨拶をしよう」
先ほどまで少しざわざわとしていた教室が一瞬で静かになる。まるで嵐の前の静けさのようだ。
「私の名前は君たちも知っているだろうが、織斑千冬だ。これからは君たちの担任として1年間頑張るつもりだ。だから君たちも私の後を付いてきてほしい。
しかし!適度に休憩することも大事だ。ただ私の後を付いてくるだけでなく、立ち止り助け合い、そうしてこの1年間を乗り切ってもらいたい。1年間仲の良いクラスにしよう」
まるで教師の模範のように僕たちを教壇の上から見下ろしながら堂々と言う先生。本当にカッコいい人だなぁ。
……
「「「「「どこまでも付いて行く所存です千冬様!!!」」」」」
クラス一丸となった瞬間だった……
あれ?このクラスって宗教のクラスだっけ?そう勘違いするほど女子の声援は凄かった。
やはり困惑したような顔で先生は言った。
「慎めと言っただろうが……はぁ。山田君!」
「は、はい!」
「次の予定は?」
「えーと……授業に入る前にクラス対抗戦の代表の取決め……ですね」
山田先生は手に持っているファイルを見ながら次の予定を告げる。
「ふむ、クラス代表か。みんな、静かにしてくれ」
やはりこの一言でクラスが一瞬で静かになる。まるで軍隊だね。
「授業に入る前にクラス代表を決めることにする。誰か立候補、もしくは推薦はいないか?」
「私は織斑君を推薦します」
「あっ、私も」
「私は高見君かなぁ?」
「それいいね。高見君を推薦!」
ザワザワとクラスの女の子たちが思い思いに推薦者を上げる。あれ?僕と一夏君以外の名前を聞かないよ?
「では、織斑とたか「待ってください先生!」
先生の言葉を遮るかのようにクラスの後方に座っていた女の子が声を上げる。
「ん?どうしたオルコット」
「私は納得がいきませんわ!なぜ、クラス代表に男子が推薦されなければいけないのですか!?ここはIS学園。例えイレギュラーの彼らが前に立つ必要わ無いと思いますわ」
「ふむ……たしかに男女比率を考えたら女子がリーダーとして立つ必要がある。いや、立つ方が多いだろう。なんせ、このクラス以外には男子はおらんからな」
「そうです!だからこのクラスだけ男子というのはこのクラスが変に目立ってしまいます。それに織斑さんは先生の弟さんだから実力があり、推薦されるのは分かりますが、なぜ高見さんが?
確かに彼も男子ですが、推薦されるだけの実力はあるのでしょうか」
「……たしかに織斑は私の弟だ。しかしそれと織斑……いや一夏の実力があるというのは関係がないだろう。親と子なら遺伝という形で納得ができるが私たちは姉弟だ。それに高見は
一応だが、私と互角に戦ったぞ。さすがに私も本気を出すわけにはいかなかったが」
……クラス中がカミングアウトに静まる。ここでその話題出しちゃいます?
「な、なぜ!?か、彼は先生と互角にたたえたのでしょうか」
「それは先ほどオルコットも言っただろうに。間違いなく彼の実力だ」
「……」
そう先生が言うと、オルコットさんは黙ってしまった。
「えっと……僕……どうすれば……?」
黙っていれば確実に変な方向へと行きそうなので声を出す。
「私は代表候補生ですわ。普通に考えたら私がトップとして立つべきではないのでしょうか」
ボソリと彼女が思っていたことを口にする。
「先生!」
その言葉を聞いてからか先ほどまで静かに話を聞いていたもう一人の男子ー一夏君が手を挙げた。
「うん?どうした織斑。やる気になったのか?」
「いえ、そうではなくてですね……代表候補生って何ですか?」
「「「「……」」」」
クラス中が先ほどとは別の意味で静かになった。
「織斑、貴様は教科書を呼んでいないのか?私は確か1週間以上も前に渡したはずなのだが……」
「教・科・書?」
まるで何かわからないかのように言葉を反芻する。
「あっ!もしかしてあの分厚い本ですか?」
「それだ」
「……」
「どうして黙る」
「古い電話帳と間違えて捨ててしまいました」
「馬鹿か貴様は!後で手配する。3日で中身を丸暗記しろ! 織斑はダメだと分かった。高見、貴様は教科書、大丈夫だろうな」
「はい、僕は大丈夫ですよ」
「よろしい、ならば代表候補生の意味をそこの馬鹿に伝えてやれ」
僕は束姉とマンツーマンでISについての勉強をしたので、知識はここにいる人とは少なくとも大きな差はないだろう。
「えっと、代表候補生ってのはその名の通りで、各国の代表者候補って意味なんだよ。オルコットさんは……イギリスの候補生、だったよね?」
本人に確認するように尋ねる。
「え、ええ。そうですわ。あなたはどうやら馬鹿ではないようですね。先ほどの言葉は謝らせていただきます。すみません、あなたを貶めるようなことを言って」
先ほどまでの敵対していた感じの視線ではなく、本当に申し訳ないという視線で彼女は言った。
「あはは、大丈夫ですよ。確かに僕は男子だし、ISの世界で考えると前に立つのはおかしいもん。それに僕自身目立つのは少し苦手で」
僕も先ほどの言葉はそこまで深く受け止めていたわけではなかったので、彼女の反省を素直に受け止める。
「ゴホン。……織斑、先ほどの説明で分かったか?」
「はい、分かりました」
「では改めて、代表を決める。が、どうやら現状3人のようなので、総当たり戦と行こうじゃないか。お前らも彼らの実力、知りたいだろ?」
少し悪ふざけの顔をしながら生徒に聞く。やっぱり冬姉は凄い。素直にそう感じた。
「私はそれで構いませんわ」
「俺も問題はないぜ」
「僕も問題……あれ?先生ひとつ質問が」
「ん?どうした」
「オルコットさんは代表候補生ですのでISに乗りなれているでしょう?僕もそれなりには載っていますが、一夏君は大丈夫なんですか?」
束姉ととある事でISに乗る機会があったので少なくともこのクラスの生徒で2番目ぐらいに乗っていると思っている。
「それについては大丈夫だ。織斑には専用機が付くこととなった。と言っても実際に届くのは1週間ぐらいかかるだろう。だから代表決定戦は1週間後にする」
「わかりました。僕のことは聞いてますよね?」
僕はとある事情で専用機を貰っている、それもどこの研究所にも所属しない形で。
「ああ、それについてからはあのバカから聞いている。データはある程度政府に送られるのだろう?」
「はい、そう言ってました」
僕が専用機を内緒で持つ際、束姉と政府の間でとある交渉がされたらしい。僕の起動データが8割がた政府に送られるという形で結ばれたらしい。
「では、代表の話はここまでだ。授業に入るぞ 高見はすまないが織斑に教科書を見せてやってくれ」
姉として申し訳ないという感じの顔で僕に聞いてくる。それについては問題がないので頷いた。
これより先のお話はある程度、原作通りに進めていきます。
ヒロインとのイベント等で内容が変わるかも?
登場人物紹介については代表決定戦が終わってからで
感想や誤字脱字報告等お待ちしております。