今回からの2日目の話は全部祐樹です。
ですのでセリフは僕。内心は私
打ち間違えってわけではありません
目が覚め、時計に目をやると時刻はまだ朝の5時半だった。
空が昨日早く寝たので、体の方はバッチリ元気のようだ。私自身も元気なので起きることにした。
隣のベッドに目をやると水色の綺麗な髪をした女性 更識楯無が静かに寝息を立て、寝ていたので静かにベッドから出た。
そのまま着替えを持って洗面所へと入る。
寝間着から部屋着に着替えると財布に携帯、それに普段は使用していないもう一つの携帯を持って部屋を出た。
寮を歩き、エントランスに行くとエントランスに設置されているソファーに座りコーヒー片手に新聞を読んでいた千冬さんを発見した。
「おはよう、冬姉」
周りを確認して挨拶をする。一生徒と一教師が親密な会話をするのを誰かに見られると騒ぎになるので確認をして挨拶。
「ん?」
千冬さんもそれに気づいたのか周りをキョロキョロと確認する。
「ああ、おはよう祐樹」
「バレてましたか」
「当たり前だろう、お前と空とは長い付き合いだ。分かってやらない方が失礼だろう」
「面と向かって言われると恥ずかしいですね」
「その様なものか?まぁ、いい。お前はこんな時間に何しに来たんだ?」
「ちょっとあの人に電話をと。この時間で私たちがいないとなれば絶好の研究日和ですから」
「成程な。確かにお前らがいないとなると喜んで研究してそうだ。私からと伝えといてくれ身体を壊すのだけは勘弁してくれと」
「分かりました、しっかりと伝えておきます」
「頼んだ」
千冬さんと別れてエントランスを出る。
少し歩いたところに森というほどではないが、沢山あり涼しそうな場所があったのでそこで電話を掛けることにした。
勿論、かける際には周りをチェックする。誰かに聞かれると処理が面倒なものだから。
「もしもし、束さんですか?」
『その声と呼び方はゆーくん!!元気にしてた?』
「元気ですよってか昨日の朝に見送ってくれたじゃないですか」
『心配だったんだよ。ちゃんと着いたかなぁとかイジメられなかったかなぁとか』
「小学生の親ですか」
『それぐらい大事なの!』
「ありがとうございます。取りあえず、今電話を掛けたのは無事に学園に着いたことの報告と千冬さんからの伝言を伝えるためです」
『ちーちゃんから!?なになに』
「身体を壊されるのは迷惑だから勘弁してくれ だそうです」
少し言い方を変えたが伝えたいことは同じなので気にしない。これぐらい強く心配していると伝えないとこの人は無茶をするから。
『えー、ちーちゃん私に冷たくない?ぶーぶー束さんだって健康管理ぐらいできますよーだ』
「嘘ですね」
『即答!?』
「だって、ほんの2週間前にも風邪を引いたじゃないですか。主に研究のし過ぎで。あの時は千冬さんがまだ忙しくなかったからお見舞いに来てくれたから大丈夫だっただけで、今は一人なんですからいつも以上に気を付けてください。千冬さんだけでなく、私や空、それに一夏も心配しますよ」
『うー、そこまで言われちゃうと頷くしかないなぁ。分かったよ何時も以上に気を付けます』
大方、少ししょぼくれた様子で受話器を持っているだろう、そんな様子が想像できた。
「じゃあ、今日はこの辺で。そろそろ朝ご飯等の支度もしないといけないので」
『うん分かった。気を付けてね。いつでも電話しても大丈夫だからねー』
「はい」
電話を切り、ポケットにしまう。
さて、同室者の楯無が起きる前に支度を済ませるか。昨日の晩御飯は空が作ったみたいなので、朝ご飯を作るというのも可笑しくはないだろう。
部屋に戻ると楯無は既に制服に着替えていた。
「あら、おかえりなさい。どうしたの?まだこんな時間に出歩いて」
「ちょっとした用事があったもんで」
「……??? そう?ならいいけど」
彼女に一言声を掛け調理に取り掛かる、パンがあったのでトースターで焼き簡単にスクランブルエッグとベーコンを焼いた。それに珈琲でもつければ立派な朝ごはんだ。
「まだ、ジャムは用意していませんが。バターで良ければ」
皿にのせた食パンと一緒にバターを差し出す。
「ありがとう。それにしても意外ね」
「何がですか?」
「昨日の夕食は和食がメインだったから、洋食系は苦手だと思ったのだけど。だから朝ご飯を作るならご飯かなって思ってた」
「朝は早く食べれるようにパンを食べることが多いですね。時間がある日ならご飯にしますが」
ある程度は間違っていない。私は洋食派で空が和食派。うまいこと二人の好みが違ったのでお互いの得意料理がはっきりと分かれている。
「ま、朝は時間がないからね。じゃいただきます」「いただきます」
朝ご飯を食べ、必要な教科書をバッグに詰め込むと登校の準備は完了だ。
「じゃあ、私は朝一で仕事をしなければいけないからお先に」
「はい、いってらっしゃい」
彼女を見送ってから、電話を取り出す。
掛ける先は一夏だ。
『空か』
「残念、祐樹だ」
『おー、祐樹かぁ。どうした?』
「そろそろ起きないと、遅刻するぞ。5分待ってやるから早めに支度しろ」
『マジで!?そんな時間』
電話の向こうから慌ただしい声が聞こえる。
因みに時刻はまだ7時半だ。この時間に出ると遅刻どころか一番先に教室に入れるだろう。
『って、まだ7時半じゃねえか。驚かすなよ』
「お前の事だからな、早めに起こさないと覚醒するまで時間がかかる」
『それは助かったが』
「そういえば、一夏、お前の部屋の住居人は誰だ?」
『あ、俺と相部屋なのは箒だよ。知ってる?』
「……すまない、誰だ?」
『ってことは束さんから聞いてないのか。じゃあ、説明しておく絶賛喧嘩中の妹の篠ノ之箒だ。束さんとは姉妹』
「……マジか。てか、ケンカって何だ」
『あー、それに関してはまた後で話すよ。取りあえず支度する』
「わかった」
電話を切り彼が部屋を訪れるのを待っている間、テレビを付ける。
テレビでは私と一夏のことが報道されていた。変なものだな、自分の顔をテレビで見るという感覚は。
暫くボーっとテレビを見ていたらインターホンが鳴った。
来客のようだ。つまり、一夏が準備を済ませてやってきたという事だろう。しかも一夏の性格だ絶対に相部屋の箒を連れてきているだろう。
私や空とは一度も会ったことがないのでお互いに束さんとの接点があるとは知らない。なので、私は初めて会う人のように心掛けないとと思いながら扉を開けた。
「よっ、空」
「うん、おはよう一夏君……後ろの人は?確か、同じクラスの人だったような」
後ろに人、正確には箒の事なのだが彼女は俺の方を静かに睨んでいる。
あれ?私の知らないところで空が何かをやらかしたのだろうか、それとも別の何かで恨まれているのか。
「紹介しておくよ、俺の幼馴染の箒だ」
「篠ノ之箒だ、よろしく頼む」
先ほどの雰囲気とは変わり、挨拶をしてくる。
「あー、彼女が例のファースト幼馴染?」
「まぁ、そんなところだ」
私たちの会話を理解できていないようで頭の上で?を浮かべたような顔をしている彼女。
「僕は高見空です。一夏君とはそれなりに付き合いが長いので、会う機会はそれなりにあると思いますので此方こそよろしくお願いします」
「ふむ、一つ疑問なのだが、私が一夏と知り合ったのは小学1年からなのだが記憶が正しければ、君を知らないのだが」
「そういうことですか。僕と一夏君が出会ったのは小学5年。その時には君がいなかったから知らなかったんだと思う」
「私が転校してしまった後に出会ったわけか。納得した」
彼女は何時私たちが一夏と知り合ったのかを聞きたかったようなので、答えておいた。
小学5年の時に知り合ったが正確に言えば、千冬さんの紹介で出会ったのだ。
同年齢の子供として自分の弟がいるから仲良くやってくれと言われたものだ。
「そろそろ時間も少ないし、二人とも行こうぜ」
俺たちを先導しながら先に歩いていく一夏。
彼の後を追って私たちも学園へ足を向けた。
正直好みなキャラなのに何故か苦手なキャラ1位な箒さん。
多分彼女のキャラはブレないと思う。武士っぽく書けばそれっぽい雰囲気が出るので。
感想や誤字脱字報告等お待ちしております
ヒロインについて要望が来ましたが、現在のタグに書いてあるキャラも予定名だけで変わるかもしれないでご了承ください