佳奈多アフター~It's a Wonderful Cross Life~ side Kanata 作:月の海
ともが岡崎家の一員になって一週間が経った。
智代さんは相変わらずともを溺愛していて、目に入れても痛くないといった様子で今この時も可愛がっている。
ちょっとやりすぎな感じは否めないが。
まぁこうしてちょくちょく来ているあたり、私達も大差ないかもしれない。
鷹「それにしてもさ」
理「ん?」
鷹「理樹兄ぃ達、最近入り浸りじゃない?」
鷹文君はキーボードを打つ手を止めずに言った。
佳「そうかもしれないけど、鷹文君が言うセリフじゃないわね」
鷹「まぁそうなんだけど」
河「いいじゃん、暖かいし」
確かに8人もいるこの部屋は暖かくなっている。
鷹「狭いでしょ」
葉「ともー、鷹文が私達に出てけって言うんだよ」
と「もーだめだよ、なかよくしなきゃ」
鷹「別に喧嘩してるわけじゃないよ」
と「じゃあなかよしのちゅー」
葉「へ?誰と」
と「ハルと」
葉「誰が?」
と「おにいちゃん」
葉「勘弁してください」
葉留佳は、さっと土下座した。
6歳児に土下座する○歳って…
鷹「別にしたくないけどここまでされるとなんか傷つくなぁ」
河「あたしがしてあげよっか?」
鷹「……いい」
河「あたしとキスが出来ないってのか、あぁ!?」
鷹「いだだだだだだだだだ」
智「それにしても鷹文、パソコンにばかり噛り付いてないで外で遊んできたらどうだ?」
外には雪が積もっている。
鷹「いや、なんで僕だけ外で遊ばなきゃなんないのさ」
河「食っちゃパソコン食っちゃパソコン、たまには動けっ!」
鷹「食っちゃ寝の河南子よりはまともだよ」
葉留佳はわきで口笛を吹いている。
思い当たる節があるからだろう。
鷹「だいたいさ、今時雪遊びなんて小学生でも―」
恭「雪合戦をするぞ」
鷹「…………」
勢いよく扉を開け、二番目の年長者でありながら二番目に子供な人が現れた。
朋「とりあえず玄関閉めろ、寒い」
恭「あぁすまん」
棗先輩は扉を閉めてドカッと座った。
朋「それで?」
恭「雪合戦だ」
朋「いや、それは分かった。なんで雪合戦?」
恭「そこに雪があるからだ」
朋「…………」
無駄だと分かり岡崎さんは黙った。
恭「もうすでに皆公園に集合している。俺はお前達を呼びに来たんだ」
葉「いいですネ、やりましょやりましょ」
と「とももやりたい」
鷹「えー」
恭「なんだ鷹文はやりたくないのか?」
鷹「だって寒いし」
河「ともさんともさん、鷹文が一緒に遊びたくないって言うんですよ」
と「もーおにいちゃんもいっしょにあそばないとだめだよー」
河「ほらみろ鷹文バーカ、鷹文バーーカ」
鷹「何でそこまで言われなきゃいけないのかわかんないけど…わかったよ、僕も行くよ」
恭「残りは?」
智「もちろん参加するぞ。皆で遊ぶなんて久しぶりだから楽しみだ」
佳「たまにはいいかもね」
恭「よし、決まりだな」
棗先輩は携帯を取り出し連絡を取り始めた。
恭「……俺だ。…あぁ…あぁ……全員参加だ。……わかった、少し待ってろ」
手短に済まし携帯をパタンと閉じる。
恭「待たせたな、それじゃあ行くか」
葉「しゅっぱーつ」
河「しゅっぱーつ」
と「しゅっぱーつ」
同じく手を上げてテンションを上げる三人を微笑ましく思いながら私達は他の皆の待つ公園へ向かった。