佳奈多アフター~It's a Wonderful Cross Life~ side Kanata 作:月の海
佳「行ってくるわね」
理「行ってくるよ」
葉「ほいほーい楽しんできてネ」
葉留佳に見送られ私達は出かけた。
今日は久しぶりのデートだ。
ここのところ、色々ありすぎて全然二人の時間を作れていなかったので楽しみだ。
佳「どこに行くの?」
理「とりあえず市街地に出てみようと思う。後は雰囲気かな」
佳「要するにノープランね」
理「ごめんごめん、佳奈多と以外街に出て遊んだりしないからどこに何があるか分からなくて」
佳「いいわよ。理樹がいるところならどこだって楽しいもの」
理「ありがと、じゃあ行こう」
どちらからともなく手を繋ぎ、街へと歩き出した。
とりあえず午前中は以前行った小物屋をいろいろ見て回った。
今、私達はファーストフード店で食事中だ。
理「これからどうしようか」
佳「どうしましょうか」
元々二人ともこういうことには不慣れなのでどうしても行き詰まってしまう。
佳「?宮沢?」
窓の外をふと見るとなにやらそわそわした様子の宮沢がいた。
理「あ、ホントだ」
いつもの様に剣道着にリトルバスターズジャンパーという見てるこっちが寒くなる格好なので正直すごく目立っていた。
理「何してるのかな?」
佳「待ち合わせ、じゃないかしら」
理「恭介たちかな?」
佳「それなら一緒に出てくるんじゃない?」
その答えはそう待たないうちに現れた。
理「古式さん…だよね?」
佳「そうね」
宮沢の待ち人はどうやら古式みゆきさんだったようだ。
佳「へぇ…やるじゃない、宮沢」
理「あ、行っちゃうね」
やたらオーバーリアクションな宮沢とそれを見てかくすくすと笑う古式さんは人の流れに消えていった。
佳「今度会った時のからかうネタが出来たわ」
理「程々にね」
佳「そろそろ出ましょうか」
理「そうだね」
会計を済ましてその後どうするか話し合った結果、家でのんびり過ごそうということになった。
こうして外で遊ぶのもいいけれど家でまったりいちゃつく方が性に合っているという共通見解だった。
帰り道、河原を通ると私達と同じくらいの歳に見える人達が野球をしていた。
ここ最近は雪も降らず快晴のため野球が出来るくらいに乾いてしまっていた。
「悪い、そこの人ー」
見ていることに気付いたのか声をかけてきた。
「ちょっと手を貸してくんねーか?こっち一人足らねーんだ」
理「どうする?」
佳「手伝ってあげたら?もう帰るところだったんだし」
理「わかった」
理樹は土手を走って降りていった。
私はゆっくり歩いていくと応援してる子達のところに行った。
「すみませんあのアホが急に」
車椅子の少女が謝った。
佳「いいのよ。それにしてもこの時期に外で野球するのも珍しいわね」
「アホの集まりですからSSSは」
佳「SSS?」
「まぁ仲良し集団みたいなものです」
リトルバスターズみたいなものかしら?
佳「へぇ、私達も似たようなチームの一員よ」
「そうなんですか?」
佳「学校内で缶蹴りしたり、肝試ししたり、馬鹿なことばかりやってるけどね」
「ウチも同じようなもんですよ」
親近感からかこの子達とも打ち解け、試合は理樹の安打で勝利した。
また今度一緒に遊ぶ約束をして別れた。
佳「面白い人達だったわね」
理「うん、僕達となんか似てるって気がした」
佳「あの高松って人は井ノ原と同じものを感じるわ」
理「そうかな?」
佳「そろそろ帰りましょう。葉留佳がお腹を空かせて待ってるわ」
理「そうだね。でもこのくらいはいいかな」
そう言うと理樹は不意に私にキスした。
佳「もう、こんなところで」
理「大丈夫、誰も見てないよ」
佳「仕方ないわね。私だって我慢してたのに」
今度は私から理樹にキスをした。
今日も一日、いい日だったわ。