双子の転生者   作:戯言

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私/俺は死んだ。

体が徐々に動かなくなり、暗くなる意識の中で願う。

 

 

もっと強くないたい!

もっと闘いたい!

もっと強者と競いあいたい!

 

 

『それが、願いか』

 

大気を揺るがす神々しい声が聞こえた。

暗くなる意識の中で、それだけが輝いた。

ドラゴンもしくは龍。そのどちらかに当てはまる生き物がいた。

鱗の赤く、目は金色。そして、黄金色に輝いている。

今まで味わったことのない迫力、圧迫感、そして神聖さ。

私/俺は、完全に呑まれていた。

 

『たやすい願いだ』

 

そう言い、目が輝いた。

そして、こう言った。

 

『願いは叶えてやった。では、さらばだ』

 

ドラゴンもしくは龍は、輝く7つの玉になり弾けて消えた。

光が消え、意識が暗くなり意識がなくなり、2人の鼓動は止まった。

 

 

 

 

2人は気が付くと鼓動を感じ、頭が締め付けられるように痛みを感じた。

そして、光に世界が覆われた。

 

『おぎゃーーーーー!!!』

 

2人分の赤ちゃんの鳴き声が聞こえた。

 

それは、自分たちだった。

 

産婆に持ち上げられ湯につけられた。

敏感な肌には刺激となり口から鳴き声が漏れる。

しかし、2人の頭は混乱していた。

2人は、誰かの横に寝かされるのがわかり、安心感が心を満たした。

 

「おらと悟空さとの赤ちゃん……」

 

声には赤子に対する慈愛が溢れていた。

少しずつ見え始めた目を横に向けると、幼い女の子が見えた。本能でわかった、

 

(母親だ。私/俺のお母さん)

 

暫く見ていると大きな声が聞こえた。

 

「うおおおおん!!よくやった!!よくやっただ、チチ!!」

 

すると、目の前一杯に涙を浮かべた顔が見えた。

それに驚き、泣きたくないのに感情コントロールが上手くいかず泣き出してしまう、2人。

 

『うんぎゃーーーーーー!!!』

 

「ははははーーー!!大きな声で泣く双子だなぁ」

 

大きな手で撫でられる。体が上手く動かない今は恐怖しかない。そのため、また泣き出してしまう。

 

「ほれ、おっとう。赤ん坊は大きい人が怖いだべ」

 

「な、なんだぁ。でも、この双子のじっちゃんだべ。ちょっとぐらいいいべ」

 

 

私/俺は、何もわからなかったが、一つだけわかったことは、生き返ったということ。

しかも前世の記憶を持ったまま。

 

それを見て産婆がポツリと呟いた。

 

 

「いや~、初めてだね~。何十年と赤子を取り上げてきて双子を取り上げることは何度かあったけど、尻尾が生えてる赤子を取り上げることになるなんでねぇ~」

 

この赤ん坊たちには、尻尾が生えているのだった。

 

男の子には、孫空牙(そんくうが)

女の子には、孫彩空(そんさら)

と、名付けられた。





読んでいただきありがとうございました。
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