双子の転生者 作:戯言
駄文です。
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side彩空
ピッコロ大魔王が倒された次の日の朝、お爺様は目を覚ました。
立ち上がるは出来なかったが、意識ははっきりしていた。
「空牙、サラちゃん。すまなかっただ。結局何の役にも立たずに」
事の顛末を聞いたお爺様が詫びてきた。
「そんな、お爺様は立派でしたよ。それに私はお爺様の孫なのです」
「じっちゃんの代わりに母さんや皆を助けるのは当然で当たり前だ」
お爺様は私と空牙の言葉に感動し歓喜の涙を流しながら抱きついてきた。
「うお~~~ん!!何ていい子なんだ!!オラには勿体無い孫たちだべ!!」
「なに当たり前のいってるんだべ。おらの子供だべ。いい子に決まってる」
母様は自慢気に胸を張っている。
私と空牙は、ひげがチクチク痛く、苦しくなり身じろぎしながら、
「お爺様、苦しいです」
「おお、すまん」
そう言いながら、腕の力を抜かない。
「それにしてもピッコロ大魔王を倒したその謎の少年って一体何もんなんだべ」
「決まってるだよ。悟空さのことさ」
『!?』
母様の確信している顔を見て、まだ会ったことのない父様と戦ってみたいと思った。あのピッコロ大魔王を倒したという孫悟空と戦いたい。
隣にいた空牙も同じようだった。
普段隠してる分その感情は私より大きいかもしれない。
「母様!!お爺様!!私、父様に会いたいです!!」
「俺も、父さんと会いたい!!!」
いきなり2人が言ってきたからか、驚いていたようだったが、
「そうだな、そろそろ会わせてもいいだな。おらも会いたいし」
「そうだべな。チチをいつまでも未婚のままにしておくにはいかないべ。悟空さがいるとしたら、武天老師様のところか」
「違います!私が会いたいのは、娘としてではなく、一人の武道家として会いたいのです!」
「俺も、一人の武道家として会って戦ってみたい!」
『へっ!?』
2人揃って変な声をあげた。
「それと出来ればもっと力を付けてから戦いたい。今のままでは敵わないことが明白だから」
「それに娘、息子と知れば本気で戦ってくれない可能性があるので……」
「わかっただ。サラちゃん、空牙ちゃんわかっただ。やっぱり、悟空さの子供だべ。そういうところがそっくりだ」
チチは、優しくいいながら私と空牙を優しく抱きしめた。
「じゃ、悟空さが驚くぐらいうんと強くならないとな」
「はい!」
「じっちゃん!これからも修行つけてくれ!」
私と空牙は、チチに笑顔で返事をし、お爺様に修行の続きお願いした。
しかしお爺様は苦い顔をして首を横に振った。
「無理だ。おらがこれ以上の教えても強くならねぇ」
「おっとう!!」
「……では、武天老師様のところに行ったら修行出来ますか?」
「いいや多分無理だ。2人の力は武天老師様の元で修行を終わらした時の悟空さよりも強い」
「やっぱり……」
「おっとう!!どうゆうことだ!」
「母さん、今俺たちの力はじっちゃんは勿論、武天老師様を越したと言ってもいいほどの力があるんだ」
「なるほど。自分より強い人を教えることが出来ない、ということですか、お爺様?」
「その通りだべ」
「それなら私たちだけで修行します」
前世の記憶もあるし、何より同じレベルの組手相手がいるのだ。それで、急激なパワーアップが出来るかどうかはわからないけど、母様が父様に早く会うために頑張らなければならない。
「じっちゃん、聖地とかないですか、武術にとって」
「聖地?…………あるだぞ!聖地カリン!そこにいったらもっと強くなれるだぞ!」
「聖地カリン?おっとう、それなんだ?」
聞いたことのない名前に母様が聞き直す。
お爺様曰、
聖地カリン、遥か天空まで続く長い塔『カリン塔』があり、塔の頂上には仙人様が住んでいる。
さらに、亀仙人は昔、その仙人に師事を受けていたらしい。
「そこに行けば、もっと強くなれるんですね!では、行ってきます」
「ちょっと待つだ。一人で行くきけ?勿論、おらも行くべ」
「いや、俺も行く!母さんはここに残ってほしい。今じっちゃんは怪我をしてるんだ。それなのにじっちゃん一人にしとくとどんな無茶をしても止める人がいない」
「……確かにその通りだべ。少し待ってろ、サラちゃんにお化粧してくるだ」
「聖地カリンは、武術の聖地だ。そんなお化粧をしていたら修行を断られたも文句が言えなくなる。……あと、車もいらない。これは修行の旅なんだから」
「…………えらく反抗的だな。まぁいいや、弁当は持っていくか?」
「……なら、一日分」
準備を終えた私と空牙が村の門にいた。
服装は、2人ともお揃いの赤色の胴着。
尻尾は、腰に巻き付けその上から帯で括っている。
「頑張るのだぞ!空牙!サラ!」
「空牙ちゃん!サラちゃん!怪我には気を付けるのだぞ」
村人たちにとっては村を救った英雄に、しかも空牙は幼いながらもかっこよく、サラは可愛いのだから、人気が止まるところを知らない。
「頑張ってください!!空牙様~~~~!!」
「頑張ってください!!サラ様~~~~!!」
と、熱烈な見送りを受けながら、村を出た。
これで手を振っていたらどうなっていたか、考えるだけでも恐ろしい。
見えなくなると、私と空牙は同時に走り出した。
速さは、時速170キロぐらいだ。
走っていると、空が暗くなった。
「空牙、昼なのに何で空が暗くなるかわかる?」
「……わからん。だが、通常なことではないことが起きてると考える」
「そっか…………」
暫くすると元に戻った。
聖地カリンに近づくにつれ、異様に長い塔が見えてきた。
あの塔がカリン塔なのだろう。
塔の下にはテントらしきものがあり、屈強な体の男とその息子らしき男の子が出てきた。
「ここは聖地カリン。用がないものは去れ」
「勿論、用が合って来ました。……これがカリン塔で間違いないですよね?」
「ああ、間違えない。……もしかして登る気か?」
「勿論だ。仙人にあって修行をつけて貰うんだ」
「いやあなた方が登りきるのは無理だ。今まで挑戦して頂上まで登り着れたのは2人……いや、3人だけだ」
「へー、武天老師と父様以外にももう1人いるんですか」
「世の中は、広いからいても不思議でもないだろ、サラ」
「そうですね、空牙。そろそろ登ります?」
「そうだな、では失礼します」
そういって2人は大地を蹴り、遥か上空まで飛んだ。
かなり飛んだ筈なのに全く頂上が見えない。
しかし、2人共に笑顔だった。
この先に自分をもっと強くしてくれる仙人様がいる。
そこでうんと強くなればピッコロ大魔王を倒した孫悟空と戦える。
その思いで一心に塔を登り続け、約4時間遂に頂上が見えた。
「はぁ、はぁ、やっと頂上」
「はぁ、はぁ、これから修行だ」
流石になれない高高度の薄い空気で、登るのに体力を消耗した2人。
そして、そのまま宮殿へと入った。
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