連れて行かれたのは食堂。そこにはたくさんの艦娘達がたくさんいた。
「うおぉ……」
「ほら、提督は私の隣」
「えっ…や、あの……」
川内に手を引かれ、俺は席に座る。
「川内さん」
またまた聴き慣れてて聞きなれてない声。振り返ると、時雨と夕立が立っていた。
「ひょっとしてその人、提督さんっぽい?」
「そうだよ」
「ふぅん、意外とイケメンさん……というよりなんだろ…可愛い顔?してるね。僕は時雨……って、知ってるか」
「えー、でももやしっぽいー」
おい、それどういう意味?
「それはそうと、僕を駆逐艦で最初に改二にしてくれてありがとうね」
「え?お、おう……」
返事に戸惑ってしまった。女の子に正面からお礼を言われたのは初めてだ。
「でもね」
「ん?」
「改二になった娘はみんな『改二までレベル10になった瞬間、馬鹿みたいに3-2-1回すのやめてほしい』って言ってるよ。僕は1-5だったけど」
うっ……だ、だってレベル10以内だったらその日のうちにやっちゃいたいじゃん……。
「す、すみません……」
「あー確かにあれ超大変だったー」
川内が思い出したように言う。
「しかも私の時はまだ3-2まで到達してなかったからずっと対潜装備で1-5だったよねー」
「わ、悪い……」
「いーのいーの。あんま気にしてないから」
「それより提督!夕立はいつ改二にしてくれるの⁉︎」
「あ…えっと、まぁその内……」
「その内っていつ⁉︎」
「えっ……知らね」
「そこで適当になった⁉︎」
ガビーン!と言った顔になる夕立。
「まぁ、ほら……それよりそろそろ帰りたいんだけど……」
「早っ⁉︎男だったら普通喜ぶところだよ!」
川内に言われるが、コミュ障の俺がこんな所に放り出された所で困るだけです。
「や、ほら…明日も大学だし…あんま遅くまでいるのは……」
「うーん……じゃあ責めて改二にした娘達だけでもお話してきたら?」
「あー……」
確か、羽黒、那珂ちゃん、五十鈴、飛龍、だっけ?それくらいなら、まぁ……。
「わ、分かりました……」
「もう!敬語じゃなくていいよ!普段、艦これやってる時はあれだけ独り言言ってるくせに!」
「………………えっ、あれ聞こえてんの?」
「うん。艦これやりながら別のサイトで動画見てるのも知ってる」
うおぉ……それは少し申し訳ない……。
「それとクリック連打してたら大破のまま進撃しちゃってめっちゃ焦ってた時の提督、可愛かったよ」
「え?まって、俺のこと見えてたの?」
「ううん。でも声だけ聞こえてた」
おいやめろ!思い出させるな!死にたくなるから!
「それと、1-5周る時に間違えて単縦陣にして萎えてる提督もかわいかったなー」
や、やめろ。お前本当にはっ倒すぞ。
「じゃ、過去の自分を思い出して少し恥ずかしくなってる提督が見れたところで、改二の娘達のところ行こっか」
こ、この女……言いたいことだけ言いやがって……。まぁ改二勢に挨拶だけすれば帰れるんだ。それまでの辛抱だ。