パンツ脱いだら通報された   作:烈火1919

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08.コイキングなのは

 ピピピピピッ──ピピピピピッ

 

 静寂な空間に電子音が響く。

 

 ピッ──ピピッ

 

 自己主張をするように鳴り響く目覚ましは、誰かの手によってその主張をかき消された。 眠たげな眼をこすりながら高町なのはは体を起こす。 栗色の髪にいちごパンツが特徴の女性である。 時空管理局本局武装隊 航空戦技教導隊第5班に所属しており役職は戦技教導官。 わずか19歳にして魔導師ランクSオーバーの優秀な魔導師であり誰もが認める管理局の誇るエースオブエースである。

 

「フェイトちゃん、起きて。 朝だよ?」

 

「フェイトだと思った? 残念! ひょっとこちゃんでした!」

 

 パキッ

 

「指がッ!? 指があああああああああああああああ!?」

 

 なのはのすぐ横でカメラを回していた男性。 ベッドの中だというのに器用にひょっとこのお面をつけているこの男性は、高町なのは・フェイト・T・ハラオウン、八神はやてらの幼馴染である。 黒髪で人類史上稀にみるうざさが特徴である。 高町なのは&フェイト・T・ハラオウンが借りた家に所属しており役職は家事をすること。 わずか19歳にして二人に寄生していないと生きていけなく、ミッドで起こる小さな事件の大半の元凶を占めているミッドが嘆くエースオブエースである。

 

「あれ? そういえばフェイトちゃんはどうしたの?」

 

「べつの仕事だってさ。 なんでもロリコン宗教団体の弾圧に向かったとか。 だから朝早くから出て行ったよ」

 

「へ~、そうなんだ。 フェイトちゃんも大変だね。 それじゃ今日は一人で仕事にいくのか~」

 

「ああ、そのことなんだけどはやてからの伝言預かった。 昼の1時から出勤だってさ。 昨日買ったゲームをしたいから朝はいきたくないらしい」

 

「六課は大丈夫なのっ!?」

 

 なのはの悲痛な叫びが木霊する。

 

「それはともかく朝ごはんできてるぞ。 今日はフェイトに合わせてサンドウィッチにしてみた」

 

「やったー!」

 

 寝間着姿のまま、なのはは1階へと降りて行った。

 

 

           ☆

 

 

 フェイトは朝の新鮮な空気を胸いっぱいに吸いながら我が家へと帰宅していた。 朝早くから駆り出された仕事のほうも一時のケリはついたので自分はこうして帰っているわけだ。 あの宗教団体が私をみたときに呟いた『あと10歳若ければな~……。 チッ、ババアか……』という言葉は忘れない。 そんなことを考えているうちに見慣れた我が家へと到着、持っていたカギで玄関を開けリビングのほうへと顔をだす。

 

「ただいま~、二人ともいま帰ったよ~──って、どうしたの?」

 

「お~、フェイトおかえり。 サンドウィッチどうだった?」

 

「うん! すごくおいしかったよ!」

 

「おかえりフェイトちゃん! ……そろそろ答えてくれないかな? 君」

 

「え? なにが?」

 

「とぼけた顔しないでっ! なんでコイキングになのはの名前をつけてるのか聞いてるのっ!!」

 

 テーブルを思いっきりなのはが叩く。 フェイトはそのままなのはの向かい側にいるひょっとこのところまでいき後ろから画面を覗き込むことに

なのは/コイキング LV31

 

「ぶっ!?」

 

「あ~~~! フェイトちゃんいま笑ったでしょ!」

 

「ご、ごめんねっなのはっ!?」

 

「う~~~! ふんっ! どうせフェイトちゃんもわたし同様にへんなポ○モンに名前つけられてるもんっ!」

 

「ねえ、ちなみに私のポケモンは?」

 

「ピチューだけど」

 

「納得いかないんですけどっ!?」

 

 寝間着姿のままなのはが彼に抗議する。 あ、飴玉あげたら若干おとなしくなった。 もしかして不思議なアメかな?

 

「それよりフェイトは仮眠する? いまだったらオプションとして俺がついてくるけど、ちなみに寝させないぜ」

 

「仮眠の意味を辞書で調べてきたほうがいいよ。 そのオプションはいらないかな。 う~ん、あまり眠くもないし私もゲームに参加しようかな」

 

「オッケーオッケー。 ほんじゃなのはをサクッと倒すからその間にとってくればいいよ」

 

「ちょっとまって。 いまのは聞き捨てならないかも。 なのはだってずっとやってきたんだからね!」

 

「いっけー、なのは! はねる!」

 

「えッ!? えっと……こう?」

 

「なにしてんの? コイキングに決まってるじゃん」

 

「だましたねっ!?」

 

 今日もなのはのキレは健在で安心した。

 

「あれ? 二人の戦いは終わったの?」

 

「うん、俺の圧勝で」

 

「コイキングを手持ちにいれてる人に負けるわたしって……」

 

 どうやらフェイトがゲームを取りにいっている間に二人の勝負は終わったみたいだ。

 

「うわあああああん! フェイトちゃああああん!」

 

「だ、大丈夫だよ! 次は勝てるから!」

 

「わーーーい! フェイトちゃーーーーん!」

 

「ちょっと、近寄らないでっ!? いやぁっ!? 質量のある残像残しながらこっちにこないでっ!」

 

 あまりの恐ろしさにフェイトは泣き目になりながら後ずさる。

 

「同じ幼馴染なのにこの対応の違いは大変遺憾に思います。 遺憾の極みです」

 

「妥当だと思います」

 

「その認識こそが間違っているのだっ! もっと二人とも俺に優しくしてくれ! パフパフさせてくれ!」

 

「願望が漏れてるよっ!?」

 

「……ごめん、なのは」

 

「胸みながら言わないでくれるかなっ!?」

 

 二人で抱き合ってるとその差がわかる。 ミルタンクとコイキング、なんて世界は残酷なんだろうか。

 

「んで、バタなのがポ○モンやる気なくしたので俺とする? 大人のゲームする? つるのムチとか使っちゃう? いまならつるぎの舞もやっちゃうよ?」

 

「普通にパーティーゲームしよっか」

 

「あ~~! それじゃなのはマ○オテニスしたい!」

 

 なのはの提案でマ○オテニスをすることに。

 

「あっ!」

 

 なのは 右へ

 

 ボール 左へ

 

「今度こそ!」

 

 なのは 前へ

 

 ボール 後ろへ

 

「サーブなら!」

 

 なのは ダブルフォルト

 

 ボール ジュゲム回収

 

「つ、次こそは!」

 

 ガッ! ←コードをひっかける音

 

 ビターン! ←なのはが転ぶ音

 

「「……」」

 

「もうやめるもん!」

 

「な、なのはっ!? つ、次こそはできるから! 私も一緒に手伝うからっ!」

 

「こいつスポーツゲームできなさもSランク並みだよな」

 

 フェイトに泣きつくなのはをみながら思わずそう呟いてしまった。 とりあえず俺はお昼の準備でもしてこようかな。

 

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