リプリケーション演繰者が異世界に来たようですよ   作:月球儀

5 / 7
なんか沢山投稿されてましたね

すいませんでした。

このようなミスはまだまだたくさんあると思います。

本当に申しわけない


第五話 サウザンドアイズ

日が傾き、辺りが黄金色に染まるころ、黒ウサギはウサ耳を逆立てて怒っていた。

一切の口出しを許さない獰猛の嵐のような質問と説教が飛び交う。

 

 

「な、なんであの短時間に“フォレス・ガロ”のリーダーと接触した上、さらに喧嘩を売る状況になっているんですか!?」「しかもゲームの日取りは明日!?」「それも敵のテリトリー内で戦うなんて!」「準備している時間もお金もありません!」「一体どういう心積もりがあってのことです!」「聞いているのですか三人とも!」

 

「「ムシャクシャしてやった。反省はしているが、後悔はしていない。」」

 

「黙らしゃい!!」

 

 

事前に打ち合わせをしていたような言い訳に激怒する黒ウサギ。

その様子をニヤニヤしながら見ていた十六夜が止める。

 

 

「別にいいじゃねえか。見境なく喧嘩売ったわけじゃないんだから」

 

「い、十六夜さんはいいかもしれませんが、このゲームで得られるものはただの自己満足だけなんですよ?」

 

 

そういって黒ウサギが手にした契約書類(ギアスロール)と呼ばれる羊皮紙を十六夜に向ける。

それを、悠も並んでみる。

 

 

「・・・うん、確かに」

 

「自己満足だな」

 

今回の事件の顛末を見ると、わざわざこんなゲームをしなくても、いずれ‟フォレス・ガロ”の罪は暴かれただろう。

人質にと攫われていた子供たちは、この世にいないのだから。

このような決定的な証拠がある以上、言い逃れなんてできない。

つまり、罪を裁かれるのが早いか遅いかだけだ。

 

「確かにほっといてもいずれあのコミュニティの罪は暴かれたでしょう。

でも、あんな外道に時間なんてかけたくないないわ」

 

飛鳥は自分の意見を言った。

確かに。箱庭の外にでも逃げられたらここの法で裁くことはできないだろう。

だが、‟契約書類”による強制執行なら、事の張本人であるガルドを必ず追いつめる。

それを分かっているから彼女たちを頭ごなしに叱れない。

 

 

「まあ、‟フォレス・ガロ”相手なら十六夜さんか、悠さんがいてくれたら楽勝でしょう」

 

「は? 俺たちは参加しないぞ?」

 

「当り前よ。貴方たちなんて参加させないわ」

 

その言葉にフン、と鼻を鳴らして応える飛鳥。

黒ウサギは慌てて二人に食ってかかる。

 

「だ、駄目ですよ! 御二人はコミュニティの仲間なんですからちゃんと協力しないと!」

 

「そういう事じゃねえよ黒ウサギ」

 

 

十六夜は真剣な声と眼差しで言った。

 

 

「いいか?この喧嘩は、こいつらが売って、奴らが買った。なのに俺らが手を出すのは無粋だって言ってるんだ」

 

「あら、よくわかってるじゃない」

 

 

十六夜の言葉に満足そうに微笑む飛鳥

悠はそんな黒ウサギを慰める。

 

 

「黒ウサギもうあきらめろ。何を言っても無駄だ。なっ?」

 

「もういいです、好きにしてください・・・」

 

丸一日振り回されて疲弊しきった黒ウサギ

ウサ耳をへにょらせて、どうにでもなれと肩を落とした。

 

 

 

 

               ◆

 

 

 

 

 

「さて、そろそろ行きましょうか。本当は皆さんを歓迎する為に素敵なお店を予約していたのですけど・・・・不慮の事故続きで、今日はお流れとなってしまいました。また後日、きちんと歓迎を」

 

「いいわよ無理しなくて。だって私達のコミュニティって、それはもう崖っぷちなんでしょう?」

 

 

 飛鳥が答えると、驚いた黒ウサギはすかさずジンを見る。

 彼の申し訳なさそうな顔に、すでに飛鳥達はコミュニティの事情を知っているのだと理解する。

 ウサ耳まで赤くした黒ウサギは、恥ずかしそうに頭を下げた。

 

 

「も、申し訳ございません。皆さんを騙すのは気が引けたのですが・・・・黒ウサギ達も必死だったのです」

 

「もういいわ。私は組織の水準なんてどうでもよかったもの。春日部さんはどう?」

 

 黒ウサギは恐る恐る耀の顔を窺うかがう。

 耀は無関心なまま首を左右に振った。

 

「私も怒ってない。そもそもコミュニティがどうの、というのは別にどうでも・・・・あ、けど」

 

 思い出したように迷いながらも呟く耀。

 ジンは身を乗り出しながら問い詰める。

 

「どうぞ気兼ねなく聞いてください。僕らに出来る事なら最低限の用意はさせてもらいます」

 

「そ、そんな大それた物じゃないよ。只ただ私は……毎日三食お風呂付きの寝床があればいいな、なんて思っただけだから」

 

 カチン、とジンの表情が固まった。

 この箱庭では水一つ手に入れる際もお金を払うか、あるいは数キロートルも離れた大河から汲くんで来なければならない。

 現状において日々の生活を送るのがやっとである“ノーネーム”では、当然ながらお風呂に使える余分な水など在りはしない。

 察した耀は慌てて取り消そうとしたが、先に黒ウサギが嬉々とした顔で水樹を持ち上げた。

 

「それなら大丈夫です!十六夜さんと悠さんがこんな大きな水樹の苗を手に入れてくれましたから!これで水を買う必要もなくなりますし、水路を復活させることも出来ます♪」

 

嬉々として話す黒ウサギ。安堵したような様子の女性陣

よかったと呟くジン

 

「あはは・・・それじゃあ今日は、このままコミュニティへ帰る?」

 

「あ、ジン坊っちゃんは先にお帰りください。ギフトゲームが明日なら“サウザンドアイズ”に皆さんのギフト鑑定をお願いしないと。」

 

 

悠たち4人は首をかしげる。そして聞き直す。

 

「“サウザンドアイズ”? コミュニティの名前なのか?」

 

「YES。“サウザンドアイズ”とは多くが特殊な“瞳”のギフトを持つ者達の群体組織。箱庭の東西南北・上層下層の全てに精通する超巨大商業コミュニティです。」

 

「ギフトの鑑定と言うのは?」

 

「勿論、ギフトの秘めた力や起源などを鑑定することデス。自分の力の正しい形を把握していた方が、引き出せる力はより大きくなります。皆さんも自分の力の出処は気になるでしょう?」

 

悠たちは複雑な表情だが、拒否する声は上がらない。

そして、‟サウザンドアイズ”に向かい始める。





ノーネームの説明をすっ飛ばしてました。(笑)

次回 白夜叉編 悠は自分の能力に目覚めるか?



アドバイスなど、お願いします。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。