IS~インフィニット・ストラトス~Resurrection   作:白姫彼方

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5/10最後の文章を変更しました。


クラス対抗戦

一夏と鈴音は互いに闘志を漲らせて、アリーナの中央付近にいた。クラス対抗戦の初戦で、戦い合える事を一夏と鈴音は感謝をしていた。

一夏は『白い閃光(ホワイト・グリント)』、鈴音は中国の第3世代型IS『甲龍(シェンロン)』を展開し、試合開始の合図を待つ。

 

「初戦で当たるとは思わなかったわよ」

「同感だ、悔いを残さずにやろう」

 

試合開始のブザーがなると同時に一夏は瞬時加速(イグニッション・ブースト)を使い、一気に距離を詰めながら左腕に『月光零式改』を展開して、右肩にある非固定浮遊部位(アンロック・ユニット)を擦れ違い様に切り裂く。鈴音の悲鳴と爆発音が聞こえるが、一夏はそれを無視し、右腕に3連装式連弾型荷電粒子砲『グングニル』を通常発射形態に展開して、ハイパーセンサーから見える画像を頼りに放った後に無反動急旋回(クイック・ターン)で向きを直す。

鈴音は何とか避け、体勢を立て直し、残った左の非固定浮遊部位(アンロック・ユニット)を起動、見えない砲弾を放つ。

一夏はそれを短距離加速(クイック・ブースト)で回避、お返しとばかりに荷電粒子砲を放ち、それに続く様に一夏は瞬時加速(イグニッション・ブースト)を使って鈴音に接近する。

荷電粒子砲を回避した鈴音は双天牙月を展開し、それの柄頭を連結してバトンの状態にすると同時に手首のマニュピレーターで回転させながら、一夏に突進する。

激突した際に、一夏は左腕の『月光零式改』を『双天牙月』にぶつけ、『甲龍(シェンロン)』のマニュピレーターを強引に止めながら右腕の『グングニル』から『月光零式改』に切り替えて突きを放つが、避けられる。

鈴音は『双天牙月』をダブルセイバーから2刀に切り替えて振り上げ、一夏は両腕の『月光零式改』で受け止めた。

 

「やってくれるわね! 一夏!!」

「伊達にやってないさ!」

 

一夏と鈴音は言い合いながら、斬り結び、徐々に鈴音が押されていく。

 

「あんた本当に初心者なの!? 動きが既に国家代表クラスじゃない!」

「さてな! 俺にもどのぐらいかはわからねぇよ!」

 

一夏はそう言いながら、両腕に『グングニル』を展開して鈴音との距離を離す為に荷電粒子砲を通常発射形態で放つ。

鈴音はそれを避け、或いは『双天牙月』で逸らしながら進もうとするが、荷電粒子砲による弾幕で中々前に進めずにいた。

そんな時に美緒から通信が入る。

 

――――一夏! 直上から複数の高エネルギー反応! 避けて!

 

美緒の通信を聞いて瞬時に両腕の『グングニル』を格納、対物理、対EN大型ブレードシールド『アイギスmkⅡ』を展開して鈴音を守る様に構えた直後に青白い閃光がアリーナのエネルギーシールドを貫通し、その後に女性型のISが15機侵入してきたのだった。

 

「こちらは『白い閃光(ホワイト・グリント)』。貴女はIS学園の主権領域を侵犯している。速やかに退去しろ。さもなければ、実力で排除する!」

――――我が主(マイ・マスター)、『白い閃光(ホワイト・グリント)』の全リミッターを解除しておきました。いつでも最大出力を出せます

(ありがとうな、ユキアネサ)

――――それと、そこにいる複数のISだけど、生体反応がないよ。十中八九無人機だね

(そうか……解った)

「鈴、お前は下がっててくれ」

「はぁ!? 何言ってるのよ!」

「今の状態のちぃっ!」

 

鈴音と会話している最中に、侵入してきた複数の無人機の内の1機が一夏にたいしてレーザーを放ってきた。一夏はそれを弾き逸らしてから、左腕に『グングニル』を展開してから放つと同時に連続瞬時加速(アクセレート・イグニッション・ブースト)を使い、その最中に左腕に『月光零式改』を展開し、先程の鈴音に接近した時よりも遥かに速く無人機との距離を詰め、左腕の『月光零式改』で薙ぎ払うが当たる直前に無人機の腹部が分離して一夏の斬撃を避けた。それに動揺するはずのない一夏は直ぐに『ツヌグイ』を全基射出して、残りの14機の無人機に攻撃を仕掛ける。

 

「こちら織斑一夏、管制室聞こえますか」

『こちら管制室です! 織斑君、今すぐ避難してください! 先生達がISで制圧しにいきますから!』

「山田先生、制圧よりも避難誘導を最優先でお願いします。こいつらの性能は第3世代機よりも上で、下手したらそれ以上かもしれません」

 

一夏は通信をしながら、目の前の無人機を縦に両断する。美緒が言った通り、中にはコードや基盤が詰まっており、それが無人機だと語っていた。

 

『そんな! そんなことって……!』

「兎に角今は避難誘導を最優先にお願いします! 凰も下がらせますから急いでください! 通信切ります!」

 

一夏は管制室への通信を切り、鈴音へと通信を繋ぐ。

 

「鈴、その状態じゃどの道戦闘行動はきつい、だから下がってくれ」

「嫌よ! あんた1人じゃきついでしょうが!」

 

鈴音の言う通り、今の状態では確かに一夏1人ではきついのは一夏自身も解っていたが、それでも一夏は言う。

 

「競技用にリミッターを掛けたISじゃ足手纏いなんだよ!! それに今はお遊びやスポーツでもない! 殺し合いだ!! いいから下がって避難誘導を手伝ってくれ!!」

 

一夏は怒鳴りながら、武装プラットフォームを展開して荷電粒子砲を放ち、再度連続瞬時加速(アクセレート・イグニッション・ブースト)を使い、別の無人機に襲い掛かる。

 

「解ったわよ! ……死なないでよね!」

 

鈴音はそう言って、ピットの隔壁を破壊して内部に入った。

 

「……当然だろ……さぁ! 往こうかぁ!!」

 

一夏はそう叫びながら再度無人機に突進するかのように向かっていったのだった。

 

 

                        ◆

 

 

「織斑君!? 聞こえてますか!?」

 

山田教諭は必死に呼びかけるが、一夏は既に通信を切っており返答はなかった。

 

「兎に角避難誘導を優先させろ! システムクラックはまだか!」

「織斑先生! (わたくし)にISの使用許可を! すぐに襲撃できますわ!」

「それはできない! これを見てみろ」

 

千冬に言われてセシリアは端末の画面を見る、それに写っているのは現在のアリーナのステータスだった。それを見たセシリアの表情が驚愕に変わる。

 

「遮断シールドがレベル4に設定!? 隔壁や扉にもロックが……あのISの仕業ですの!?」

「これでは避難どころか増援を送る事すらできん」

「で、でしたら! 緊急事態として、政府に助勢を……」

「それも試みたが、外部への通信が妨害されている。これでは外部への助勢すらもままならない」

「そ、そんな……」

 

その時、管制室の扉が壊れる音がして、そこから鈴音が入ってくる。

 

「織斑先生!」

「凰か! 何かあったのか!?」

「い、一夏が下がれって、あの無人ISには競技用にリミッターが掛かっているISじゃ足手纏いだって……」

 

そう言う鈴音の声は上擦っていて、悔しそうな表情をしていた。

 

「……そうか、仕方ない。凰とオルコットは協力して『一夏ぁっ!』なっ、あの声は篠ノ之か!?」

「あのバカっ! 何考えてるのよ!? 織斑先生、連れ戻してきます!」

 

鈴音が管制室から出た瞬間に無人機から放送室へレーザーが放たれるが、それを『ツヌグイ』で防ぐが、その間に別の2機の無人機が同じく放送室へレーザーを放ち、3機分のレーザーに耐え切れなくなったのか徐々に『ツヌグイ』に罅が入り始める。その間に一夏は『ツヌグイ』と箒の間に入り、『アイギスmkⅡ』を両腕に展開して『ツヌグイ』を収納し、今度は『アイギスmkⅡ』で防ぐ。レーザー照射が終わると同時に、別の無人機が一夏の真横に突然現れ、一夏の右の二の腕辺りを切り落とした。

 

 

                        ◆

 

 

時間は戻り、鈴音が管制室に着く前。一夏は5体目の無人機を両断したところだった。既に1/3は破壊されているのに、一向に引く気配がない無人機に一夏は嫌気が注してきていた。

 

(しかしまぁ、何で引かないかねぇもう1/3は沈めたんだぞ……)

――――威力偵察とかじゃないね、確実に一夏を殺しに来てる感じだよね

――――美緒に同意です。我が主(マイ・マスター)しかも、最低でも第3世代機上位の性能を持っているみたいですし……やっかいです

(本来なら、こんな狭いアリーナで1対多とかしたくなかったんだぞ……)

 

一夏はそう愚痴りながらも、近くにいた無人機の両腕を斬り飛ばし、『ツヌグイ』で胴体を破壊する。その直後に別の無人機が背後から殴りかかるが、それを振り向き様に『月光零式改』でその腕を斬り飛ばし胴体の中央に突き刺し機能を停止させる。

そこから急上昇して無人機の真上から突きを放ち、無人機と鍔迫り合いになるが、『ブレイズ』を展開して撃つ、と無人機の両肩に命中し、爆ぜて捥げる。そこから頭部から胴体の人間の心臓があるところまで『月光零式改』を突き入れ、破壊する。

 

(これで後7か……! もしこの後増援がきたらたまったもんじゃねぇよな……!)

――――ありえないとは思いますが……警戒はしておきます

――――一夏! 『ツヌグイ』12基補給させるよ!

 

美緒とユキアネサの報告を聞きながら一夏は『ブレイズ』を放つも回避され、反撃にレーザーを複数放たれるが直撃するものだけを帰還途中の『ツヌグイ』の防御形態で受け流す。そして連続瞬時加速(アクセレート・イグニッション・ブースト)で無人機の懐に飛び込んでその勢いのままに『月光零式改』を突き入れ、自身事貫通させる。

その直後にレーザーが放たれ、一夏はそのまま『月光零式改』で切り払い、避ける。補給が完了した『ツヌグイ』を瞬時に射出し、無人機に向かわせようとした瞬間、ハウリング音が聞こえる。

 

『一夏ぁっ!』

(ちぃっ! これだから素人は……! 美緒!)

――――解ってる! 『ツヌグイ』全基を箒ちゃんの所へ!

 

美緒は一夏が言うよりも早く『ツヌグイ』を全て箒の前に向かわせる。タイミング的には丁度良く、無人機のレーザーを防ぐ事ができたが、現在箒に向かってレーザーを撃っている様に他の2機も箒に向かってレーザーを放つ。

 

――――一夏! 『ツヌグイ』が持たない!

(解った。『アイギスmkⅡ』を展開して割り込むから割り込んだら『ツヌグイ』を収納してくれ)

 

一夏は美緒にそう伝えると連続瞬時加速(アクセレート・イグニッション・ブースト)で『ツヌグイ』と箒の間に割り込む。

 

「何してんだ!! さっさと避難しろ!」

「なっ! お前が苦戦しているから喝を入れようと」

「うるせぇ! 素人がでしゃばるな! 戦闘の邪魔だ!」

 

一夏が言い終わるとほぼ同時にレーザー照射が終わる。

 

――――一夏! 避けてぇ!!

 

美緒の叫びが聞こえたと同時に、一夏の右の二の腕辺りに激痛が走る。

 

「ぐっ!?」

 

ガラスが割れる音と共に、白い何かが放送室に入ってくる。それは二の腕辺りから切断されたISの腕部だった。それを認識した箒は小さな悲鳴を上げようとしたが、その直後に破砕音を上げながら一夏が放送室側の通路へ突き破って行った。

だが、一夏はすぐに放送室から出て『月光零式改』を振るうが避けられる。それを予測していたのか、直後に『グレイズ』を撃ち無人機の胴体に大きな3つの穴を開ける。

 

「一夏っ! 大丈夫!?」

「鈴か! 丁度いい! 馬鹿()とそこの腕を回収して下がってくれ!」

 

一夏はそう言って、放送室から出て行った。

 

(ユキアネサ!避難状況はどうなっている!?)

――――避難はほぼ完了しています。我が主(マイ・マスター)

――――一夏! 生体再生を使って斬られた部分は保護してあるからね!

(なら……やるぞ!)

――――了解です。我が主(マイ・マスター)、『神羅烈風(しんられっぷう)』起動します

 

ユキアネサの言葉が終わると同時に、一夏の前に不可視のエネルギーシールドが展開された後、瞬時に最高速度を越えた速度で突進し、近くにいた無人機はレーザーを撃つが不可視のシールドによって弾かれて消える。一夏は無人機の攻撃を無視しながら短距離加速(クイック・ブースト)を使いながら複雑な機動を描き、その速度のまま無人機へと衝突し、轟音が起こると同時に爆発が起きて衝突された無人機は爆散する。

 

(これで残り4! はやくしねぇと……)

――――被害を無視すれば直ぐに片付くんだけどね……

――――ここでは残酷なる災厄(カタスロフェー・グラオザーム)を使用する訳にはいかないですからね

 

一夏、美緒、ユキアネサは会話をしながら短距離加速(クイック・ブースト)無反動急旋回(クイック・ターン)を織り交ぜてさらに複雑な機動を描き、無人機を翻弄しながら左腕の『月光零式改』を振るい、胴体と頭部を切り離してから『グングニル』で胴体を撃ち貫いた。

その直後に無人機が2機左右から挟撃を仕掛けるが、一夏はそれを後退加速(バック・イグニッション)で回避すると武装プラットフォームの荷電粒子砲で右側の無人機の左肩を、左側の無人機の右肩を破壊して、吹き飛ばす。

それによって無防備になった2機の無人機を『ブレイズ』で胴体を撃ち抜いて破壊する。

 

「残り1! これで……終わりだぁぁ!!」

――――『神羅烈風(しんられっぷう)』起動します

 

ユキアネサの言葉が終わった直後に、再度不可視のエネルギーシールドが展開され、無人機に突進をするが偶然なのか無人機の右腕に当たり、轟音と共に爆発するが、無人機の大部分が無事とは言えないが残り、後ろを向いた状態の一夏にレーザーを放つ。が、一夏の前に『ツヌグイ』が防御形態で割り込み、防ぐ。

 

――――なめないでよね! これで終わりだよっ!

 

美緒の言葉と共に、いつの間にか展開されていた『ツヌグイ』が無人機に荷電粒子砲を放ち、そのすべてが無人機に当たり爆散した。

 

「やっとおわったぁ……残存する敵は……?」

――――見受けられません。我が主(マイ・マスター)

――――一夏、お疲れ様だよ

「あとは頼んだぞ……流石に疲れた……」

――――了解です。我が主(マイ・マスター)

――――解ったよ。一夏♪

 

漸くアリーナ内部に入ってきた教師陣を見た一夏は、残った手を振ったのだった。

 




如何でしたでしょうか?
また次回♪
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