とある魔術の原点越え R   作:会話5

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皆さんこんにちは。知名度なんて毛程もありませんが、帰ってまいりました作者です。バックアップも無しに頑張りましたよそりゃあもう。




復讐編
開戦


 

 

───某所、とある廃ビル

 

誰もいない、いや、誰も入ることの出来ない筈の廃ビルに、 爆音が鳴り響く。続いて怒声と悲鳴。

これは、学園都市の闇に潜む者達の断末魔。

 

 

「ハァ...ッ....なんだよアイツ?!あんな能力者、資料に...ッ...載ってなかったぞ?!!」

 

 

薄暗い路地裏をアタッシュケースを抱えながら走る黒服の男。

 

額には大粒の汗。真っ黒なスーツは砂埃に塗れ、呼吸も荒く髪は乱れており、その顔に一切の余裕は無い。

 

 

「ハッ...ハァ、ハァ....!!」

 

 

ひたすら駆け抜ける。

まるで、なにかに怯えるかのように。

何かを、恐れるかのように。

 

 

やがて道が開けてきた。光が見える。

 

路地裏から抜け、走るのをやめる。

────もう大丈夫だ、助かった

 

 

「───こ、ここまでくれば─」

 

 

「ここまでくれば───なんだって?」

 

 

「────な─ッ」

 

 

黒壇の様に黒い長髪と、その長髪を束ねる大きな三日月の髪留めが特徴的な少年、間宮(まみや)識城(しきじょう)は、口元を歪ませたまま、男に近づいていく。

少女とも見間違えそうな小綺麗な風貌は、男にはバケモノに見えたかもしれないし、魔女に見えたかもしれない。

 

「さて、ゲームオーバーだクソ野郎。さっさと第4位の居場所を吐きやがれ」

 

「......」

 

 

識城は、その風貌とはかけ離れたドスの効いた低い声で男を脅す。

 

しかし、先程から情けなく逃げ回っていたこの男も、下っ端とはいえ闇の世界を生きる人間である。

そう簡単には吐くまいと、唇を噛んでその意思を示す。

 

しかし、そんな意思表示など彼の知った事ではない。どこからともなく取り出した小口径の銃で、男の耳を撃ち飛ばす。

 

銃口から出る煙をどこぞのガンマンの如くフッと吹き消し、クルクルと銃を回す。

 

 

「言い方を変えるかァ?俺に第4位の居場所を吐いてその端金持ってお家に帰るか、喋らずにここで俺に殺されるか....。さァ、どっちだ?」

 

 

男は依然口を閉じたまま。

これは随分と忍耐のある男───

 

 

「...わ、わかった...。俺の知る限りの情報は教える...」

 

 

........そういう事もないようだ。

 

 

「グッド。いい選択だ...。じゃあ、話してもらおォか。第4位...麦野沈利の情報をよォ....」

 

 

「む、麦野沈利....レ、Level5序列第4位....。暗部組織『アイテム』に所属してる...。能力は『原子崩し(メルトダウナー)』。全身から、なんでも溶かすビームを発射する能力だ...」

 

 

「新人教育係から迷い込んだか?」

 

 

「.......」

 

 

「おっと、話が逸れる。で、その『アイテム』の構成員と能力についての情報は?」

 

 

「構成人数は、麦野沈利、絹旗最愛、滝壺理后、フレンダ=セイヴェルンの四人だ」

 

 

いつの間にか識城は男の前に座っており、喋り方も少々フランクになっていた。それを見た男は、緊張の糸が緩んだのか、黙る時間が短くなっていた。

 

耳を撃ち飛ばされたと言うのに。

闇の人間というのはなんとも不思議なものだ。

痛がる素振りも見せない。警戒する事もない。

善悪の判断などない。殺しに心が揺るがない。

その癖して死ぬのだけは一丁前に嫌がる。

本当に不思議だ。

 

そんなくだらない考えを打ち消して、識城は再度男に向き直る。

 

 

「....全員のLevelと能力の詳しい情報を聞かせてくれ」

 

 

「絹旗最愛、能力はLevel4『窒素装甲(オフェンスアーマー)』。窒素を操る能力だ。大抵の物理攻撃は効かないが、衝撃...特に『持ち運ぶ』エネルギーを完全に無効化することは不可能......らしい」

 

 

衝撃の緩和は不可。ならば、コンクリートブロックかバットで殴り抜ければなんとかなるだろう。

それが無理なら槍で刺せばいい。

 

 

「次」

 

 

「滝壺理后、能力はLevel4『能力追跡(AIMストーカー)』。他人のAIM拡散力場を観測し、追跡出来る」

 

 

逃げるつもりなどない。だから追跡されることはない。いや、追跡と言ってるが、『観測』と言う事は追い回すだけの能力ではなく、レーダー...つまり近付く相手も見つけられる筈だ。

 

面倒な能力だ。

 

 

「次ィ」

 

 

「フレンダ=セイヴェルン、能力は不明。アポートに順ずる能力...らしい....」

 

 

「不明...だァ?....ッチ...」

 

 

面倒だな....。

 

「.....まあ、強かろうが弱かろうが、その時はその時だな。情報サンキュー。もう帰っていいぜ」

 

 

「本当に....見逃すのか?」

 

 

「あ?」

 

 

「俺が『アイテム』の連中にこのことを伝えるかもしれないんだぞ」

 

 

「その方が好都合さ」

 

 

「な.......!?」

 

 

「その方が好都合だと言ったんだ。分かったら帰れ。殺すぞ」

 

 

「.....ッ!」

 

 

脅しの域を超えた言葉を受け、男は逃げる様に...否、逃げ去った。

その後姿を尻目に、少年間宮識城は、はァと大きな溜息を吐いて眼光を鋭くし────

 

 

「....さて、始めるとするか。中学三年生vs暗部組織『アイテム』────まァ、大丈夫さ、あっくんに比べれりゃあ───」

 

 

「────比べれりゃあ───なんだって?」

 

「ッ!!!」

 

殺気と共に、一撃必殺技のレーザーが飛んでくる。

 

どうやら、こちらの動きは気付かれていたらしい。

さあ、ここから先は一方通行。後戻りは出来ない。

 

 




今回、いきなりの戦闘開始です。前と同じくらいには出来てると思うんですが....どうでしょう。

次回、主人公の能力が出ます。

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