とある魔術の原点越え R   作:会話5

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皆さんこんにちは。ルパンガンナーが待ち遠しい作者です。今回、主人公の魔術にちょっとだけ触れます。


昔話と再会

 

──────協会への道

 

 

路地裏で長話を終えた後、識城は建宮の転移魔術で学園都市を抜け出し、今は天草式の協会まで徒歩で向かっている。

 

 

なぜ直接協会に転移しないのかと聞くと

 

「──歩きながら気ままに語り合うのも、青春の一ページってヤツなのよな」

 

 

.....だそうだ。

一応、性格と口調は『天草式に居た頃』に変えている。五和を含むメンバーの者達を驚かさない為だ。

 

 

「....そう言えばさ」

 

「どうしたのよな、識城」

 

 

彼はふと、気になったことを聞いてみる

 

 

()()()()()()()()()()()?」

 

それを聞いた建宮は、信じられないといった顔になる。

 

 

「....な、何を言ってるのよな識城....そんな...」

 

「いや、使い方とか、効果?とかは覚えてるんだ。でも、名前が一向に思い出せないんだ」

 

 

「...あー...そういうことか。やっぱり、忘れてしまってるか...ま、それも仕方ないことなのよな」

 

「そりゃ、一体全体どういうことだ?」

 

「識城、お前が自分の魔術の名前が思い出せないのは『お前の魔術には名前が無いから』なのよな」

 

 

「........は?」

 

 

素っ頓狂な声を上げる識城。頭上には大量のクエスチョンマークが旋回している。

 

 

「ま、強いて言えば『()()()()』と言ったところ...なのよな」

 

 

「...あぁ...そうか、そういうことか...ふふ、いかにも俺が思いつきそうな、厨二臭い名前だ」

 

「自分で言うことじゃないのよな....」

 

「違いない」

 

 

そんな事を喋っている内に、二人の前には大きな教会が見えていた。

 

 

「さて、着いたのよな」

 

「久しいな、ここも......一人称、ワタシに変えようかな?」

 

「はっはっは!それはいい、驚かせてやったらいいのよな」

 

「....変更完了.....なんだか緊張します」

 

「ま、まあ、あんな別れ方をすれば、な....」

 

 

口調と雰囲気が一瞬で変わった識城に小さな恐怖を覚える建宮に、協会の表に立っていた少女が声を掛ける。

 

 

「あ、教皇代理、帰って...きた....の...え?」

 

 

天草式十字凄教のメンバーの一人、五和である。

 

 

「お久しぶりです、五和。誠に勝手ながら、帰って参りました」

 

 

礼儀正しく一礼する識城を見て、目が点になる五和。暫くの間、どちらも何も喋らなかったが、一歩、二歩と後ずさりしたあと、五和の方から彼に喋り掛ける。

 

 

「ま、間宮さん....?」

 

「ええ、ワタシは正真正銘、間宮識城でございますよ」

 

「~~~~~っ!!!」

 

 

顔を赤くしてフルフルと震えだす五和。ああ、やはり怒っているのだろうか?さすがに、一年もの間姿を見せずにただいま、というのは虫がよすぎるか。

 

と、そんな事を考える識城。

 

すると突然────

 

 

「間宮さぁぁぁぁぁぁあああああん!!!!!」

 

「?!??!!」

 

『ああ、怒って罵声を浴びせてくるのだろう。もしかしたら殴られるかもしれない』そんな事を考えていた識城だったが、彼女は、彼が考える事とは全く逆の行動を取っていた。

 

 

彼の名を叫びながら抱き着いてきたのである。

 

 

「え?あの、い、五和?」

 

「はい!」

 

「そ、その...怒らないのですか?」

 

 

そう恐る恐る聞くと、五和は戸惑う様な顔をした後、すぐに彼の目を見つめ直して、自分の心情を語り始めた。

 

 

「...確かに、間宮さんが使い魔で『もう帰らない』なんて手紙だけ寄越して本当に帰ってこなくなってしまった時は、なんて勝手な人なんだと思いました」

 

「ッ.....」

 

それを聞いてバツの悪そうな顔になる識城。彼の心に、どんどんと自責の念が募ってゆく。

 

 

「女教皇様が出て行って、そして間宮さんまで居なくなってしまって.......でも」

 

「?」

 

「でも、こうして帰って来てくれました。なんだか、一人称も変わってたり、服装も変わってたりしますけど...」

 

「そ、それはですね....」

 

性格を変えてたとか言えない

 

「それでも、こうして帰って来てくれました。出て行ってしまった時のちょっとした怒りよりも、この喜びの方が大きいんです」

 

「五和....!」

 

「おかえりなさい、間宮さん」

 

「....! ただいま帰りました、五和」

 

 

ああ、なんだろう。感動して涙が出そうだ。

 

なんていい人なんだこの子は......

 

 

「うんうん。これが青春ってヤツなのよなぁ」

 

 

これが青春...なのか?

よく分からないが、今は『おかえりなさい』と言ってくれる人が居る。この喜びを噛み締めよう。

 




一番好きなライダーは残月・真で、二番目はシグルドです。シドがカッコよくて仕方ないです。

次回、主人公の魔術が明らかに....?
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