とある魔術の原点越え R   作:会話5

11 / 37
皆さんこんにちは。とある喫茶で働く作者です。
今回、主人公の魔術が明らかに....明らかに.....。


遭遇と魔術

 

 

 

─────天草式十字凄教教会

 

 

ここは学園都市の外、天草式十字凄教の本拠地。そして今、その教会の講堂内は、異様な緊張感に包まれていた。

 

 

「...今、なんと言いました?」

 

「...だ、だからその....」

 

 

苦しそうに口ごもる少女は、天草式十字凄教の魔術師、五和である。

 

 

「その...なんですか?」

 

「オルソラ=アクィナスの防衛を手伝って欲しいと....」

 

「...はぁ───」

 

 

そして、体中の幸せが逃げ出しそうな程大きな溜息を吐いているのは学園都市から帰って来た元『錠前の魔術師』こと間宮識城である。二人は今、縄で縛られ、ミノムシの様にされた一人のシスターについて話し合っているのである。

 

 

「防衛と言えば聞こえはいいですが、先に手を出したのは貴方達......外の状況も、正に一触即発...相手はステイルを雇っていますし、魔術師等異能を振るう者にはほぼ無敵となる『幻想殺し(イマジンブレイカー)』上条当麻....。戦力、立場共に、悪いのはこちら側ですよ、わかっているのですか?」

 

「うう....でも、間宮さんが居ればあのくらい....」

 

「.....はぁ....そう言われましても...」

 

 

...なぜこんな口論になっているのか?

 

───それは、識城が天草式の教会に戻った頃に遡る───

 

識城が五和にただいまを言って講堂に入ると、早速彼の目に飛び込んできたのは、身体を縄でぐるぐる巻きにされたシスターだった。

 

聞いてみれば、このシスターはローマ正教のシスターで、「解読が終わると同時に十字教の時代が終わる」などと言われている『法の書』の暗号を解読してしまい、自分の所属するローマ正教に追われる身となった、らしい。そして絶賛逃走中のシスターを、建宮達が捕らえた。という事だった。

 

 

 

そしてその直後、天草式の教会にドンパチを仕掛けようとする輩が現れた。しかもその輩は、『天才魔術師』ステイル=マグヌスと、『幻想殺し』上条当麻という、とんでもない戦力を筆頭としているらしく、今は上条の長い説教で保たせているが、いずれローマ正教・上条勢力・天草式の三つ巴の大混戦になるという事だった。

 

 

そして二人は『今後の事』について口論中...という訳だ。

 

 

──────────

 

 

 

 

「...で、でも!」

 

「なんですか?」

 

「オルソラ=アクィナス....彼女がローマ正教に何をされているか...それを考えれば、今ここで防衛を果たせば、救うとまでは行かなくても、少しはマシな状況に....」

 

「マシな状況にって...それは十字教が───」

 

「───そ、それに!」

 

 

識城の言葉を強引に断ち切る五和。彼の目つきがどんどん悪くなっているのは気のせいではない。

 

 

「────なんですか?」

 

 

本日三度目となるその言葉は、今日一番の圧力であっただろう。

 

ビクリと身体を震わせ、そして一呼吸置いてから、五和は賭けに出た────

 

「相手は...悪者です...」

 

「.......」

 

 

彼の表情は変わらない。

が、五和は語り続ける。

 

 

「相手は、彼女の『深き慈愛の心』を利用して、魂の尊厳すら奪おうとしています」

 

「────」

 

 

『深き慈愛の心』...否──『愛』という単語に反応を示す識城。当然、彼女はそれを見逃さなかった。

 

 

「貴方の魔法名に当てはまるかどうかはわかりません...でも、彼女が『確かな愛』を持っていることには、違いありません」

 

 

「────ほう」

 

 

少々面食らった顔をする識城。

講堂の空気に、小さな間ができた。

 

 

「く、ふふ...ふ、ひひひひへははははは....うふ、ふふふふふふ......」

 

「え───」

 

 

しかし、その沈黙は識城の笑い声によって盛大にぶち破られた。

 

 

「は、はははははははははは!!!!ひひ、ひひゃはははひはははは!!!!」

 

「ど、どうされ───」

 

「なんでしょう?!」

 

「ひ...?!」

 

五和の声に反応し、識城は思い切り仰け反ったまま、首だけを回して答える。口はジャックオランタンの様に三日月を作り、目は新しい玩具を見つけた子供の様に、キラキラと光り輝いている。そんな『ステキな笑顔』のまま、彼は外へ向かう。建宮とその他天草式メンバーが待つ戦場へ。

 

 

「あぁ!ははは!!五和、貴女はとんでもない人だ!!ワタシの魔法名を!覚悟を!信念を利用してまで....はっはっはっはっはっは!!!」

 

「え....あ....っと..」

 

「さあ行きますよ五和!『Salver641(愛という名の覚悟を持つ者にこそ真の救いの手を)』!!」

 

「は、はい!!」

 

 

 

──────天草式教会外部

 

 

「な、なんだ?!この笑い声....誰かいるのか!?」

 

 

その場にいる天草式以外の全員が辺りを見回す。

 

その数瞬後、教会の大きな扉が蹴破られた。

 

 

「ふゥ~~~~~ッ!!少し遅すぎる気がするのよなあ、識城?」

 

 

建宮がそう声をかけ振り向いた先────

 

全員の視線がそこに集中する中、現れたのは────

 

 

「ふふ....すいません、思ったよりも着替えが長引いてしまいました」

 

 

天草式の愉快な仲間達が用意した謎の衣服に身を包んだ、元天草式十字凄教最強戦力───。『女教皇』を越える男、間宮識城だった。

 

 

「....!?」

 

「なに...!?」

 

 

「テメェ...錠前のカマ野郎...!!」

 

 

それぞれの反応を完全に無視しつつ、識城は大きな錠前を左手に両手を広げ───

 

 

「参上!満を持して.....ですかね?この場合」

 

 

────決め台詞と共に、己の魔術を発動した────

 

 

 

 

 




明らかになってない。


一人で全注文受付とか頭おかしいです。日替わりメニューなんて...最初は自前の無花果とかでハニートーストなんて出してましたけど...。今じゃオムライスですよオムライス。まあ、職場の愚痴はここまでにしておいて....。

次回こそは主人公の魔術が明らかに!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。