今回、結構文がおかしいです。
──────病院
「........」
「........」
険しい顔でこちらを見つめているカエル顔の医者は『
先程、エヴァンゲリオン婆との戦闘で受けた傷と、魔術を使った反動で全身ズタボロなのだが、なんとか冥土帰しの病院に到着。
しかし、速攻でベッドに手足を固定され、今に至る。
「...識城君....魔術を使ったね?」
「....はい」
あまり時間はかけれないので、早めに終わってもらいたいものなのだが、冥土帰しの放つ『静かな怒り』のオーラが、それが叶わぬ夢だと思い知らせに来る。
「君の身体は既に科学に染まっている。科学と魔術は相反するモノ。特に、君の魔術的・科学的性質上、これ以上の使用は重大な後遺症を残しかねない...これは分かってるね?」
「.......」
「分 か っ て る ね ?」
「.....ハイ」
「ならよろしい」
ああ....やっぱり敵わないな.....いくら温厚な人ほど怒ると怖いったって、限度がある。この人は怖すぎる。しかし、今はそんなことを考えている場合じゃない。早く新生『アイテム』と『
「先生」
「分かってるよ。時間がないんだろう?早速治療をする。そのままベッドに寝ていてくれ。すぐに僕イチオシのナース達が来て、君を夢の国へ運んでくれる」
「...悪趣味な事を...」
「何か言ったかい?」
「いえ、何も」
その後、何人かの看護婦に抑えられ、そのまま首に麻酔を打たれ意識を失った。
────数時間後────
眼が覚めると、さっきと同じ天井。
横を向くと、冥土帰し。
ついさっきまで自分を苦しめていた傷は、完全に治っていた。身体は軽く、痛みなんて全くない。
「....やはり『イカれて』ますね、先生の治療技術は。たった数時間であの傷が回復するなんて....というか、どうやって打撲なんて治療するんです?まさか、患部を切り取ってるなんて言わないですよね?」
その問いに、冥土帰しは下手くそなウィンクを一回して「企業機密だよ」と言って微笑んだ。
「さて....一応、鎮痛剤出しとくね。まあ、本当は無茶はしてほしくないんだけどね...」
「....すいません。ですが、ワタシは進まなければなりません。例え、この身が壊れても」
「分かってるよ。君はそんな子だ」
冥土帰しはそう言ってくしゃくしゃと頭を撫でてくる。基本、髪の毛を触られるのは嫌いなのだが、このカエル顔の医者は違った。とても安心する。
「さて、急いでるんだろう?君の服はそこにかけてある....おっと、後ろを向いた方がいいかな?」
しかし、冗談のセンスは最悪だ。
手早く着替え、礼を言う。
「冗談が悪趣味ですよ。....では、ありがとうございました。この借りはいずれ」
「そうかな?次はもうちょっと面白い事を考えておくよ。あと、廊下は走らないで....もう行ってしまったか....せっかちな所は、流石親子と言ったところか」
冥土帰しは懐かしむ様に呟きながら、白衣のポケットから一枚の写真を取り出す。その少し古ぼけた写真には、若い二人の学生が肩を組んで笑っていた。
「しかし忠識。君は一体全体、彼に何を教えたのかな?危なっかしくてたまったものじゃないよ」
冥土帰しはそのまま深い追憶の海に沈んでいった
─────────
「────まずは新生『アイテム』...ではなく『
診察室から出た識城は、今後の計画を組み立てていた。現在、新生『アイテム』については保留となっている。潰さなければとは思ったものの、姉を殺した『麦野沈利』がいない今、そこまで重要ではないと考えたのだ。
今一番大切なのは、土御門のために潰すと決めた試作兵器『
まず、土御門から得た情報によると、麦野沈利のクローンは衛星で司令を受けるため、研究所の破壊は無駄だという。となれば、まずは研究者を捕まえて、更に詳しい情報を聞き出すしかないだろう。
と、廊下の曲がり角で女性と衝突してしまった。考え込んでいたので、注意がそれていたのだろう。そのままよろけて尻餅をつく。
「あ、ああ!ごめんなさい!」
女性は慌てた様子で識城を引き起こす。
「いえ、こちらこ....そ....」
「...あっ.....」
「....麦野沈利.....?!」
識城を引き起こしたのは、二年程前に殺した仇敵と全く同じ姿形の女。今正に彼が考えていた『
「あ....ぁ...あああ.....間宮...識城...!?こんな所まで追って来て.....」
彼女は識城に何かしらの恐怖を覚えているらしく、感情プログラムの埋め込まれていないはずの『軍用クローン』が怯えていることに疑問を抱きながら、識城はクローンに話しかける。
「....随分と気が弱いですね。オリジナルはもっと威勢がよかったですよ。威勢だけは、ね。で、どうしますか?復讐しますか?自分のオリジナルを殺したワタシに....ねぇ、シズリさん?」
いちいちクローンと呼ぶのも面倒なので、首にかけられたタグに印刷された名前で呼ぶ。シズリはあからさまに動揺しており、おどおどとしているだけだった。
識城は少し考える様な仕草を見せ、何も無かったかのように、シズリの横を通り過ぎた。
「.....?!な、何故!」
「...はい?」
「...見逃すんですか?私を....あなたの姉の命を奪った私を....!!」
「....貴女はクローン。『麦野沈利』はワタシが殺した。感情を持ってる時点で、貴方はただ見た目と遺伝子配列が同じってだけの模造品。そんなのに用はないんですよ。面倒な事を言わせないでください」
溜息を吐き、淡々と答える、それだけ。
それだけで、識城はシズリに背を向け去って行った。
シズリは識城を再び呼び止める事はせず、ただ呆然と立ち尽くすことしか出来なかった。
今回は色々と文のおかしい回でした。
次回、なんとあの二人がコンビを!!
今話からの展開の決定をしてくれという無茶な頼みを受けて下さった....(ユーザー名を出していいのか分からないので書かずに置いておきます)さん、本当にありがとうございます!