とある魔術の原点越え R   作:会話5

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皆さんこんにちは。一発芸の『グラップラー刃牙の各キャラ構えモノマネ』を担任の先生を除き誰にも理解してもらえなかった作者です。

それとは関係無しに、今回『グラップラー刃牙』ネタを一つか二つ出します。分からなかった人は、お暇であれば作者に聞いてください。お答えします。


べっ別にコメ稼ぎとかじゃないからねっ。


久々にとか言って結構頻繁にキレちゃう系男子

──────とあるファミレス

 

 

ここは特に人気があるわけでもなく、特に美味い料理を出すわけでもなく、かと言って悪いところがあるわけでもない。そんなファミレス。

 

今日は朝から土砂降りの雨ということもあり、椅子に座っている客はほぼ居ないに等しかった。

 

そしてそのほぼ居ない客の中の一人である識城は、一杯のコーヒーをかき混ぜてはその水流に顔を映し考え込む一連の動作を延々と繰り返していた。

 

 

「あっくん、まだかな.....」

 

 

ポツリと呟く。

 

 

「.....一方通行...星10...星5以上のコーヒーを3杯生贄に捧げアドバンス召喚でき────」

 

 

そこまで言いかけたところで、識城の頭は白い悪魔の手に鷲掴みにされた。

 

が、尚も続けようとする識城。頭を鷲掴みしている手が力みを増して行く。

 

 

「....よ、幼女を捧げるとパワーアッ───」

 

 

彼の意識は、そこで途切れた。

 

 

 

────────

 

 

眼が覚めると、そこは知らない天井....な訳もなく、目の前には純白の髪に深紅の瞳を持った学園都市最強の少年、一方通行が頬杖をついて、苦ければいいとでも言わんばかりの舐めたコーヒーを眺めていた。

 

一方通行は識城が起きた事に気付いたらしく、唐突にメニューを開き『当店自慢!』と書いてある720円のステーキを二つ注文し、彼の方に向き直った。

 

 

「........おはよう」

 

「.....幼女についてはあれで済ましておいてやる」

 

「......オーバーキル....でもないか。さて、今日はちょっと重要な話があって呼んだんだ」

 

「なンだよ、またあの変態共の話か?」

 

「御名答だよあっくん。先日、イギリスの魔術師が学園都市内部で捕まった。しかも、その魔術師から引きずり出した情報によると、十字教のお偉い方とあのセンターマン共が俺等能力者に喧嘩を吹っかけてくるらしいんだ」

 

「馬鹿、としか言いようが無ェなァ」

 

「だよ、ねえ...」

 

 

そう、彼がわざわざクリーム状になった無駄に甘い惣菜のポテトサラダを出すようなファミレスに足を運んだのは、一方通行に『魔術師に気を付けろ』という話をするのと、暫く見れなくなる親友の顔を目に焼き付けるためであった。

 

 

「......で、もう一つあるンだろ?」

 

「......何でこう、みんな俺の考えてることがわかるかなあ....まあ、その通りだよ。俺は二時間後に学園都市を出て英国魔術師共の総本に会いに行く」

 

「........」

 

「行く...んだけどさ.....」

 

 

表情を曇らせる識城。

 

 

「やっぱ、嫌...なんだよね.....」

 

「......」

 

「いつだってそうだ....俺が違う所に居る時に限って、大きな問題が起こる.....『最後通知(トランスファー)』も新生『アイテム』も.....姉さんの....時だって....」

 

「......俺が、問題に巻き込まれる....とでも言いてェのか?」

 

 

ゆっくり、ゆっくりと頷く識城。それだけで、識城は精神的なスタミナを多大に消費していた。

 

そんな識城を見て、一方通行は溜息をついた。

そして、見据える。

識城の目を真っ直ぐ見据える。

 

 

「なァ、シキ....」

 

「.....なんだい」

 

「お前は、誰を心配してやがる?」

 

「そりゃ、あっくんに決まってるじゃないか......」

 

 

俯いたままの識城を見据え、一方通行はまた溜息をつき、もう一度聞いた。

 

 

「なァシキ、お前が心配してやがンのは、『誰』だ?」

 

「......!」

 

 

ハッと顔を上げる識城。

やっと気づいたか、と言わんばかりに、一方通行は不敵な笑みを作った。

 

 

「心配する必要なンざどこにもねェ。俺は学園都市....いや、史上最強のLevel6、一方通行だぜ?」

 

 

その笑みは、どんな荒行も困難も、鼻歌一つで乗り越える『第1位』の、確信と自信に満ちた誇り高き笑みであった。

 

 

「......」

 

「安心したか?」

 

「ああ....安心したよ....」

 

「はン、当たり前だ。ま、このステーキは俺が食っといてやるからよ」

 

 

 

─────行ってこい

 

 

 

「行ってきます!」

 

 

 

 

 

 

─────────イギリス教会前

 

 

「.......あ"ー、クソ、クソだわこれ、この状況.....」

 

 

惡態を吐きながら、愚かにも杖で接近戦を挑んでくるイギリス清教の魔術師を『少し高めのハイヒールブーツ』で蹴り飛ばす。

 

更に背後から槍を構えて突撃して来た奴に『明らかに男用ではない変装着を着たままで』ローリングソバットもどきを顔面にぶち当て、そのまま一回転させる。

 

まるで迫り来るコウモリの大群を殴る荒修行だ。

 

 

「はァ.....次から次へと気持ち悪いわね....私はね、貴方達がいつも汚い欲望のはけ口にしてる最大主教(アークビショップ)様様に直接呼ばれてここまで来てるの!」

 

 

......そろそろこの口調にも慣れてきたな。

こーいうこと(女装)は仕事柄何度もやってきたし、口調と表情の定着は人と何度か喋れば完璧にこなせるようになった。

 

 

しかし、念には念をと言うし、もう一度設定確認をするか....。

 

一人称:私

口調ベース:道端で見かけた女+『炎力操作(パイロキネシス)

表情デフォルト:柔和な笑み

感情ベース:『原点越え』・『炎力操作(パイロキネシス)

感情中枢:『原点越え』

能力:『原点越え』・『炎力操作(パイロキネシス)』・『金属操作』

声:間宮沙良識

 

 

........OKだ。これで故意にずらしさえしなければ、俺の正体はバレないだろう。

 

変装もして、口調も変えて、髪型も変えて、あとはスカートの中を『金属操作』で見えなくすれば、何も問題は無い。

 

 

「面倒だから消えなさい。さもないと消すわよ?」

 

 

そう言って手元に金属粒子の渦を作り出すだけで、腰抜けの魔術師共は尻尾を巻いて逃げていった。

 

あぁ全く、あれだけ元気にファミレスを飛び出してイギリスまで飛んだってのに、本拠地の前に来りゃこのザマだ。

 

 

「たまったもんじゃないわよ、まったく....」

 

 

 

 

─────────謁見の間

 

 

 

「ほぉ、やはり時間は守る主義にありけるのな、識城よ。それにしても、依然と変わらず、愛らしい肢体よのぉ」

 

「.....相変わらずそのエセ古風語は治らないみたいね。というか、舐め回すような視線をこっちに向けるのはやめてちょうだい」

 

 

この登場早々変態発言をした女は、イギリス清教の最大主教(アークビショップ)であるローラ=スチュアートである。

 

最大主教(アークビショップ)などと呼ばれ、さらにその名に恥じぬ多大な魔術を持つ強力な魔術師だが、普段はただのニートであり、今となっては問題発言を吐く変態だ。

 

 

「.....やはり信じられぬ。お主が男児などと....こうしていても、ふぅ.....いと良き眺めとなりける体躯と服装をして....」

 

「あっははー☆それ(性別)を知っててわざわざこの条件(女装)を叩きつけて来たのは誰だったかしら!また無様にぶちのめされて泥を舐めたいのかしらー?」

 

 

あからさまな嫌がらせに対し、抵抗するこちらの手段は脅迫。程度の差が知れるとかなんとか言われそうだが、それ以外にこの雌狐を黙らさせる方法が無いのだ。

 

 

「ぬ、ぬぅ....しかし、今となっては、強気に出るべきではなきよ識城」

 

「何故?」

 

「お主の幼きの頃の女装写真はいくらでもありけるのよ!これを適当なところにばら撒けば────あっ」

 

 

ローラは焦って口を塞ぐが、時既に遅し。

 

『アポート』で大量の銃器を呼び出し『金属操作』でその全ての銃器のトリガーをいつでも引ける状態にする。

 

 

「よし、戦争だ」

 

「ちょ、ちょっと待ちけるのよ識城!分かった!写真は胸の奥にしまいたる分にありけるから!」

 

「エセ古風語もそこまで行くとドン引きね。まあいいじゃない、どうせドンパチするタイミングが早くなっただけのことでしょ?」

 

「.....!! どこで聞きたるやその話」

 

 

急に真面目な顔になるローラ。口調は相変わらずふざけてるが、身に纏う雰囲気はガラッと変わる。

 

 

「ちょっとね、そっちの潜入捜査員君から♪ちょろいねー!爪一枚剥がしたら全部吐いたんだってー♪ざーんねん!やっぱりメタルギアやり込んどいた方がよかったんだって!」

 

「........」

 

 

神妙というか、考え込むような表情になるローラ。本当にここで喧嘩を始める気なのだろうか?それなら面倒な手間が省けて嬉しいのだが。さて、どうなることやら。

 

 

「知られたるなら仕方なきよ.....神裂!ステイル!()()!参れ!」

 

 

ローラが手に持った杖で地面を突きながら名を呼ぶ。

 

それだけで、どこからともなく指名通りの三人がローラの前に現れる。何やら全員いきり立っており、どうも奴さん方やる気満々の様だ。

 

 

「.....五和かァ......」

 

「......間宮さん.....」

 

「どう?流石に5年間も戦場を共にしたる仲間を攻撃する事は──────」

 

 

ドヤ顔のローラがその言葉を言い切る前に、識城は五和の顔面を掴み、その後頭部をステイルの顔に叩きつけていた。

 

 

「......え?」

 

「......あァ、ごめン。話長過ぎて聞いてなかった....わッ!」

 

 

速攻で五和を地面に叩きつけ浮いた体を蹴り落とし意識を吹き飛ばし、怯んだステイルの首を抱え、脳天に肘打ちを当て失神させたのち投げ捨て、今度は刀を構え向かってくる神裂に目標を変える。

 

 

「神裂!貴女グラップラー刃牙って漫画読んだ事ある!?」

 

「そのような俗物ッ私には必要ありませんッ!」

 

「そう残念!結構為になること書いてあるのよあれ!例えば!」

 

 

七天七刀を抜刀し斬りつけてくる神裂。

その一閃を()()()()()躱し『金属操作』で固めた文字通りの『鉄拳』を神裂の顎に打ち込み、殴り抜ける。

 

 

「がっ...!? な、何故....!」

 

「う〜ん、イイわね〜....『敵意・殺意のある攻撃ならいくら速くても物の数ではない』....流石にそこまでの境地には辿り着いてないし、貴女より年下だけど、敵意の質も量も桁違いなの。残念ね」

 

「ッ.....!舐めンなクソガキがッ!」

 

「私にクソガキとか言っちゃうと、年増宣言になるぜ!?」

 

「黙れェッ!」

 

 

聖人の体のバネを全てフル活用した、正に神速の居合斬り。それは究極のタイミングと究極のスピードを持って、識城の身体を袈裟斬りにする────はずだった。

 

 

「ここまで来たら誰でも分かるわよねッ!!」

 

 

二歩距離を詰め、神裂の右手に手を添え、顎に手を添え、少し持ち上げ押してやる。たったそれだけで、神裂の身体はくるりと半回転した。

 

 

「さぁ....キスをしなさい。貴女のその御自慢のスピード分の、熱烈なやつを!」

 

そのまま大きなハンマーを下から半円に振り下ろすように、床が砕ける程の速度と威力で神裂の顔面を地面に叩きつける。

 

この間約1分5秒。

 

 

「ふぅ。...あれ、どうしたの?そんなあり得ないものを見たような顔して」

 

「....仲間ではなきと?」

 

「はァ?」

 

「そやつらは仲間ではなきと思いたるのか?」

 

「そうだけど」

 

「...........」

 

 

平然と答える識城を見て顔をしかめるローラ。

そんなローラに『だってそうじゃん?』という顔をして語る識城。

 

 

「だってそうでしょ?それまでどれだけ仲良しこよしでやって来てても、敵対したんだもの。裏切って、こちらに敵意を向けた時点で、仲間なんかじゃないわ。ただの敵よ」

 

「....」

 

「さーて....あとはローラ、貴女だけよ。二年前みたいに叩き潰してあげる。あと、私と五和が戦場を共にしたのは三年間よ」

 

「ハッ.....あの程度が私の全力と思いけるのか?笑わせるでなきよ。今度は私が文字通り、叩き潰し引導を渡したるわ」

 

無かったことにしやがった

 

 

 

 

 

 

「関西弁?」

 

「は?」

 

「は?」

 

 

 




今回は視点混同が多かった気がします。すいません。

次回、色々します。
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