とある魔術の原点越え R   作:会話5

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皆さんこんにちは。フリーゲーム「殺戮の天使」のエピソード3が気になりまくりな作者です。いやあ、ザック可愛い上にまさかの終わり方.....どうなってしまうんでしょう。


イベントに戦闘は付き物さ

 

 

「クソ!クソが!!クソがクソがクソがクソがクソがァァ!!」

 

 

走る。

 

走る。

 

薄暗い路地裏の上。

 

すでに廃棄されたビル、人が住んでるマンション、店が密集するデパート、しけた雰囲気のオフィスビル、食い物や酒、煙草の匂いが立ち昇る居酒屋。

 

その上を本気の力で走り、飛び越え、飛び込み、駆け抜ける。能力を使う事なく、己の身体能力のみで走り抜ける。

 

先生は言った。土御門が学校に来なくなってまだ4日────否、()()4日経っていると。奴は一体どうなった?土御門との会話や奴の立場から、奴を殺しにかかる組織や人間をリストアップする。

 

 

まず、最後通知(トランスファー)を製造している組織が一番に挙がる。そいつらは奴の義理の妹である土御門舞夏を狙っているらしいが、その正否は定かではない。何故土御門本人ではなく、暗部とは何の関わりも持たない彼女を狙うのか、それは不明だ。だが、その情報が確かなら土御門が学校に来てない理由は二つ。

 

一つは妹の護衛をする為。二つ目は...最悪の状況である『死』。

 

どちらの状況であるにしろ、土御門がマトモな『日常生活』を送れなくなっているという事に違いはない。

 

俺は『木原』の権威を過信しすぎたのか....?

学園都市の闇に生きる者々にとって『木原』の存在は最も恐れ注意するべき存在の一つだ。しかし、俺はその『木原』と共に『最後通知(トランスファー)』の製造・研究をしていた施設を破壊した。計画(プラン)を実行している者達に圧力をかける為に。

 

その情報は既に暗部全域に知れ渡っている筈だ。それなのに『最後通知(トランスファー)』は俺に指示を伝える為にはるばるイギリスまで飛んできた。

 

『木原』に攻撃をされた事実を知って尚外国まで送り出せる程の数の製造。そして『最後通知(トランスファー)』の発言から予想できるのは.......。

 

 

「統括理事長本人直々に『最後通知(トランスファー)』計画を後押ししますーってか.....?!巫山戯ンなァ!!」

 

 

悪態を吐きながら尚走り続ける。

 

 

 

─────が

 

 

 

「間宮さん、止まって下さい」

 

 

唐突に自分の身体が急停止する感覚。そして疑問を持つよりも早く全身────特に首辺りを襲う強烈な衝撃。

 

服の襟をぐいと引っ張られ、五和に無理矢理引き戻される。

 

 

「痛っつ......おい五和!手前ェ何しやがる!」

 

 

無理矢理引き戻されて地面に盛大にダイブした俺とは違い、随分と落ち着き払った様子で着地した五和にそう文句を言うと、本当に申し訳なさそうに謝ってくる五和。

 

 

「すいません、下から殺気を感じたものですから....」

 

「あ....?殺気....?」

 

「それに、少しですが血の匂いが漂っています」

 

「......あ....あぁ.....」

 

 

.....言われて気付いた。

 

結構深い所に来たからか、明らかに友好的ではない視線が全身に突き刺さっている。

 

明らかに俺のミス....焦り過ぎたか?いや、焦らなければ...だが、悠長に過ごす時間なんて....でも...。いや、関係ない。

 

 

「関係無ェ!!殺すだけだ!邪魔なんだ!俺は急いでる!!全員殺してお終いだァァァァアアア!!!!」

 

 

五和の制止を振り切ってビルから飛び降りる。

 

瞬間、それまで遠くから聞こえていた車の走る音や生活の音が掻き消え、その代わりに、ここが日本である事を疑う程の銃声が一斉に鳴り響く。それを全て『一方通行』で反射する。どうやら銃の種類は少し多いでは済まないらしい。

 

一斉に放たれた弾丸は、俺の身体に触れた瞬間に進路を反転し、自分を放った持ち主の所へ帰って行き、その行く先々で爆発を起こす。

 

しかし、爆発を起こしたのは単発式の銃が殆どらしく、バラバラと耳障りな銃声は鳴り止まない。

 

 

「銃じゃあ俺は殺せねェよ!!まあ?!素手なら更に殺せねェがなァァアア!!!」

 

 

地面に着地し、そこら中に待機していた奴らをズタズタに斬り裂いて行く。『一方通行』の使用と銃弾の多さに比例して重くなって行く演算が引き起こす頭痛を無視して滅茶苦茶に殺し回る。

 

剣で、刀で、ナイフで、鎌で、斧で、槍で、鋸で、鉈で、あらゆる刃物で斬り裂き、殺す。

 

 

「ぎゃキャハッ!!キャひゃヒ!あ"ァァハハハハハァ!!弱ェなァグズ共がァ!」

 

 

恐怖に敗けて逃げ出そうとする哀れなスキルアウトらしき男の背中を日本刀で貫き、その勢いのまま本部らしきビルに突撃する。当然それまでとは比べ物にならない密度の弾幕が展開されるが、団員の死体を盾に無理矢理突貫する。そしてある程度進んだところで刀ごと死体を放り捨て、今度は二本の斧を装備しその場にいる全員を叩き斬る。

 

仲間の血を浴び発狂した男の脇下辺りから斜め上に斧を振り抜き離反させ、血糊に足を取られ立てなくなった哀れな子羊の首を刈り取り、勇敢に立ち向かってくる馬鹿を脳天から真っ二つにする。

 

 

「ぎひ....これでェ!終わりじゃないでしょ?そうだよな!あれだけ居たんだよ?...あー!そっかァ!隣のビルなんでしょうねェ!」

 

 

血と肉と鉄の残骸だけを残してビルを移動する。

 

 

──────が

 

 

 

「....あーれ、誰も居ない...?」

 

 

移動した先のビルにあったのは死体とかそんなモンだけで、既に誰もおらずもぬけの殻だった。

 

 

「けどまあ?こういう死体は部屋を移動しようとした途端に動き出すのがテンプレだもんねぇ〜....」

 

 

鉄臭い空間でただ独り喋りながら物言わぬ屍を一つ一つ蹴り飛ばして行く。すると、蹴る感触の違うのが一つ....。気になってその死体らしき物を踏みつけてみると、気色の悪い呻き声を上げて反応した。

 

 

「ほら!!やっぱり居たんだぁ!!」

 

 

やはりゲームというのは役に立つ、というその事実に歓喜していると、既に死にかけの男が今にも消えそうな声で何かを呟く。

 

 

「あー?なんだって?!悪ィな全然聞こえねェよ!」

 

「ぃゃ....だ....」

 

 

わざとらしく耳に手を当てながら言うと、男はそう言った。続けて『死にたくない』と。

 

 

「あ、そう」

 

 

その言葉に短く返して頭を潰す。やはりこういう職業の人間は、平気で人を殺す割に今みたいな命乞いをする。まあそう言う自分も、いつかは醜く傷付き血塗れになって、死にたくないと思うのだろうが...。

 

 

「うわッ!!」

 

 

男の頭の残骸から足を退けずに考え事をしていると、すぐ後ろの支柱の裏から、男の情けない悲鳴が聞こえた。と同時にべちゃり、という水分を多く含んだ物の上に倒れる音。

 

素早く音のした場所に向かう。

 

そこで見つけたのはスキルアウト崩れらしき金髪の青年と..........。

 

 

「!!間宮識城.....!」

 

「おうおう?随分と懐かしい上に憎たらしい顔に出会うじゃないか。これも運命ってやつ?嬉しいねェ」

 

 

『あの時』いつの間にか居なくなっていたピンクのジャージの女。名前は確か、滝壺理后とか言ったか。そういえば、こいつも『最後通知(トランスファー)』計画に協力してたんだっけか?

 

 

「ま、折角会えたんだから!殺さないといけないよ....ねぇ!」

 

 

新しく『引き寄せた』剣を女に向けて振り下ろす。しかし、その隣にいる金髪の男が女を抱き締めてゴロゴロと転がり、それを躱す。

 

 

「おーおーお熱いこって。そーいうのいいから早く殺されてくんね?」

 

「クソ!こんなとこで死んでらんねえんだよ!俺達は!!」

 

 

金髪の男が立ち上がり、殴りかかってくる。

目の前で人がぐしゃぐしゃにされても発狂しない度胸と、ぐしゃぐしゃにした張本人に殴りかかる勇気は称賛してやりたいが、土御門の為にも、俺の復讐を完了させる為にも、滝壺理后は殺さなければならない。

 

 

「こっちも、こんなとこで生き延びられる訳には行かね────え?」

 

 

突進してくる金髪男を迎え撃つべく、地面を踏んだ瞬間、ずるり、と足が滑る。靴の裏にべっとりと着いた地肉が原因だろう。いや、今はそんな事考えてる暇は────。

 

 

「うおおおおおおおおおお!!」

 

「?!ッが....ァ....!!」

 

 

体制を立て直す間も無く、大振りの正拳をこめかみに喰らい、その勢いで地面に叩き付けられる。

 

血の海に倒れた事で服が血を吸い、体が重くなる。

 

 

「ハァ....ハァ....や、やったのか?」

 

 

信じられない、という顔をする金髪男。

まあ、自分の仲間を虫ケラみたいに殺して回った奴を、一発で倒れさせたんだからその表情も頷ける。気に入らなくて仕方がない。

 

だが、そんな事を考えている暇は無いようだ。

 

 

「っ.....!!!?ァ....ァァ...が....?!ァァァアア───────!??!!!?!!」

 

「!?な、何だ?!」

 

 

頭痛だ。そう言えば、能力カットするの忘れてたっけ?ああ、クソ、本当に馬鹿だな俺は。またこんなミスを犯すなんて。クソ、結構先に言うと思ってたのになぁ...。

 

 

「ぐ....ぁ...ま、まだだ!まだ死ぬ訳にゃいかね....っがァ!!」

 

 

畜生、頭が割れそうだ。

しかもかっこ悪い。

さっき頭を潰したクソ野郎と同じことを言うのは気に食わねえ、だがそれ以上に、今ここでこんな事を言う自分が気持ち悪い。

 

というか、なんでこの金髪男は棒立ちのままなんだ。もっとこう、トドメを刺そうとか考えないものか.....。

 

 

「どうした.....!殺らね....のか...?!」

 

「っ.....!」

 

「もし、かして.....戸惑ってんの、かぁ?俺を殺るのを...」

 

「そ、そんな....」

 

 

そんな事はない、と言うが、明らかに戸惑っている。痛みにのたうちまわる俺をアイツ(上条)に似た目で見ていやがる。本当に、腹が立つ。

 

どうせ上条みてえに後々厄介になるパターンだ、ここでなんとしてでも殺さねえと...。

 

 

「お前みたい...な、偽善野郎は、今ここで───?!」

 

 

『今ここで殺してやる』、そう言おうとした時だった。突然現れた五和が、俺を抱えて走り出したのだ。

 

 

「五、和....!離せ...っ俺は....!!」

 

「.....少し、頭を冷やしてください」

 

 

五和がそう言ったところで、俺の意識は途絶えた。

 

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

目が覚めると、最初に映ったのは真白な天井だった。

 

 

「気が付きました?」

 

 

椅子に座っていた五和がこっちを見る。

 

 

「...ここ...どこ?」

 

「あの後見つけたホテルです。人払いを使って入りました」

 

「.....そうか...」

 

「間宮さん」

 

「...なに?」

 

「間宮さんは、必死になりすぎです。その調子だと、本当に死んでしまいますよ?」

 

「......ごめん...」

 

「分かってくれたらいいんです。とにかく、これからは私を置いて突っ走ったりしないで下さいね?間宮さんだけが、私の心の全てなんですから」

 

「大丈夫、もう落ち着いた。じゃあ今日は、ここで一泊してくか!」

 

「はい!」

 

 

 

 

 

「ところで間宮さん」

 

「なんだ?」

 

「これってなんですか?」

 

「.......五和」

 

「はい?」

 

「ここが何のホテルか知ってて入った?」

 

「??いえ...特には...」

 

「.....はぁ......」

 

 

 




最後の所はほぼ体力切れかけでした。今後加筆修正して行きます...。
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