とある魔術の原点越え R   作:会話5

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皆さんこんにちは。筋肉痛が筋肉痛とは思えない苦しみを与えてくる作者です。しょーもないギャグは加速する!!


日常と再会

 

 

「......」

 

 

「........」

 

 

「...」

 

 

何とも言えない沈黙に耐え切れず、遂に識城が口を開く

 

 

「...お前らは、一体何をしているんだ?」

 

 

先日学園都市の科学の力の片鱗に叩きのめされた筈の必要悪の教会(ネサリウス)の最大戦力の一角である二人は今、識城の真ん前に座り、ずっと彼の目を見つめていた。

 

 

因みに、二人とも無傷である。

 

 

何故か?答えは『冥土帰し』。あのカエル顔の医者の治療技術は、側から見れば『新しい部位を作っている』とか『物理法則を無視している』としか思えない。

 

『少し』大袈裟に言うと『時間を巻き戻している』。

 

 

昔、識城も冥土返しに命を救われたのだが、完璧に『直った』自分の体を見て真っ先に出た言葉が『イカれてる』だった。

 

それほどに、彼の治療技術はとんでもないのだ。

 

 

「...なんだ?俺が天草式を抜けて科学の街に戻ったのが、そんなに気に食わなかったのかよ」

 

 

「僕は別にどうも思わなかったんだがね。まあ、気になるのは理由だね。君が重度のシスコン野郎なのは前から知ってるけど...何か事件でもあったのかい?」

 

 

「......」

 

 

「教えてください、識城。貴方の姉....沙良識さんに、何かあったのですか?」

 

 

そうだ。そう言えば、神裂と姉は一応知り合いだったな。

 

 

「......」

 

 

「...識城...!」

 

 

「......死んだよ」

 

 

二人の間に戦慄が走る

 

 

「──ッ?!」

 

「なんだと!?」

 

 

「死んだんだよ、姉さんは。この街の能力者に殺された」

 

 

「そ、そんな馬鹿な....!!」

 

 

「....俺が天草式を抜けてココ(学園都市)に戻って来たのは本当に偶然だった。いや、正確にはまだ抜けてなかったな....まァ、ただの休暇みたいなモンだ。適当になんか買って帰ろうとか思いながらデパートの近くを歩いてた。そこで姉さんが倒れてた、血まみれでな」

 

 

識城の表情は変わっていない。が、その手はとても強く握られていた

 

 

「.....」

 

「く....!」

 

 

しまった。やってしまった。と二人は己の発言を恨んだ。俯いているため、その長い髪が影を作り、顔はよく見えないが、きっと彼は酷い顔をしているだろう。

 

 

「すみません。軽率でした」

 

「....悪かった。君の傷を抉るような真似をしてしまった」

 

すらりと頭を下げ、土下座の様な姿勢をとる神裂とステイル。識城はそれを無表情で見ていたが、突然二人の頭を掴み、前を向かせる

 

 

「....謝るな、こっちが虚しくなって来る」

 

 

それだけ言って、識城は部屋を出て行く

 

部屋は、なんとも言えない静寂に包まれた

 

 

 

────────

 

 

「....なんか、申し訳ないってヤツだ」

 

彼は歩道を歩きながら、そんな事をつぶやいていた

 

 

────────とあるスーパー

 

 

「いらっしゃいませである」

 

男性店員の愛想の良さそうな声を無視しながら、識城は買い物カゴを持って缶コーヒーが置いてあるコーナーへ向かう。周りの人間に注目されているが、もうそれは慣れた。

 

ただ

 

「ねえ、キミ可愛いね。どう?俺たちと遊ばない?」

 

こういうのは困る

 

自分はソッチ系の人間じゃあない

 

 

───が

 

 

「Unfortunately,No I'm not the only speak English even know Japanese. 《生憎、私は日本語は分かっても英語しか喋れないの》」

 

「??」

 

「え?」

 

 

───からかってみると面白いものだ

 

 

「I'm sorry.」

 

声帯模写で、姉と同じ声を出して喋る。

相手は初対面。下手な事をしなければバレることはない

 

「え?あ、っと...オーケー?」

 

「???」

 

Thank you. (ありがとう)In addition this time(ではまた)

 

 

それだけ言ってその場を立ち去る。だが、知っている人は知っている。彼が男だということ。そして、普通に日本語を喋れること。

 

 

「....行くか」

 

「お、おう」

 

 

だが、誰もそれを言わない

 

理由は『なんとなく気分がいいから』である

 

 

「.....ふ」

 

 

少しだけ気分が良くなったところで、缶コーヒーがぎっしりと入った買い物カゴをレジに置く

 

 

「いらっしゃいませである。...缶コーヒーが....123456.....」

 

 

後ろには誰も並んでいない。良かった、もし誰か並んでいたら確実に怒られる。怖くはないが面倒なのは嫌だ。

 

 

「全部で12,960円のお買い上げである」

 

 

「.....」

 

 

金を払いながら識城は考える。

 

この店員、何処かで見た気がする。

 

この妙な喋り方といい、体格といい、全身から溢れるオーラのようなものといい。見覚えがある気がする。

 

 

「ありがとうなのである。次のお客様、4番レジが空いたのである」

 

 

「あーらウィリアムちゃん、今日も男前ねぇ~」

 

 

「ぐふっ」

 

 

あのおばさん、今なんてった?

ウィリアム?ウィリアムって言ったのか?!

間違いねえ、絶対アイツ『神の右席』の後方のアックアだ。

 

 

「ありがとうなのである。孝子殿も相変わらず美人なのである」

 

「あーらお上手!でも嬉しいわぁ~!」

 

 

「....」

 

一応、土御門に報告をしておこう....おや?

 

 

「おやおや?.....あれは....!」

 

 

識城の視線の先には、一人の少年が立っていた。先程の彼と同じく、カゴにガシャガシャと缶コーヒーを放り込んでいる。

 

識城はその少年の肩にポンと手を置く。

 

少年は振り返り、そして驚嘆する。

 

 

「オマエ....!!」

 

 

「久しぶりだね、あっくん」

 

 

──────地下街

 

 

「まさか、オマエが生きてるとは思わなかったぜ。今まで何処に行ってたンだァ?」

 

「色んなとこに行ったよ。ローマの教会で護衛やったり、九州の教会でドンパチやったり....」

 

「へェ、オマエも苦労してンのなァ」

 

「そういうあっくんはどうなんだい?」

 

「まァ、そこまで変わらねェなァ...あァ、この前研究所蒸発させた」

 

「....物理的に?」

 

「あァ、プラズマでなァ...クカカッ!」

 

「はっはっは!相変わらずやる事の規模が別次元だなァあっくんは!」

 

 

二人は心底愉快といった風に笑う。

その異様な雰囲気に通行人の川が割れているのだが、彼らは全く気にしない。むしろ歩き易くて好都合だ。

 

 

「お、あそこのひよこ饅頭美味しそう」

 

 

「相変わらず甘いモンが好きだなァオマエは...」

 

 

「コーヒーは苦い方が好きだけどね。あ、はい。ここで食べます。あと二箱お土産用に...ありがとうございます」

 

 

「カカ、よく分かってンじゃねェか」

 

 

「さァ、食べよう。あそこの席が空いてる」

 

「おォ」

 

 

────────

 

「チチチチチチ」

 

「...で、オマエは何やってンだァ?」

 

「チチチチ、ふふふ....噛み付かないとはいい子だな」

 

「....」

 

「オレ、ヒヨコノピースケ」

 

ひよこ饅頭を動かしながら、器用にひよこの鳴き真似をする識城

 

屋台のおじさんが暖かそうな顔をして微笑んでいる

 

「......」

 

「オレサマ、オマエ、マルカジリ」

 

「なァ、そのピースケ食っていいかァ?」

 

「キャー、タベラレルー」

 

ひよこ饅頭で寸劇を繰り広げる識城と、それを完全に無視してもさもさと饅頭を頬張る一方通行

 

「...ヌフン」

 

先程からこちらを見ていたおじさんは笑いを堪えきれず、顔面が崩壊している

 

「.........」

 

平日の地下街はとても平和だった

 

 

 




しょーもないギャグは多分ここまでです。
次回、色々大変なことになります。
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