とある魔術の原点越え R   作:会話5

8 / 37
皆さんこんにちは。GTA5風のローリングが出来るようになった作者です。今回、上条さんの扱いが酷いです。


最強と無敵

 

 

 

 

──────帰路

 

 

「そういえばさ」

 

「ン?」

 

「俺はあっくんのことあっくんって呼んでるけど、あっくんはもう俺のことシキって呼んでくれないのかい?」

 

「...ンァ?」

 

 

惚けた声を出す一方通行。

正に予想外、といった顔をしている。

 

 

「昔はそう呼んでくれたじゃないか」

 

「ェ、あァ....呼ンで欲しいのか?」

 

「うん」

 

 

「....シキ」

 

「あァ!」

 

 

玩具を貰った子供の様に、本当に嬉しそうに笑う識城。その笑顔に一方通行は戸惑う。

 

《自分という闇が、コイツの隣に居てもいいのか》と、そう思ったのだ。

 

 

「.....」

 

「いいに決まってるじゃん」

 

「は?!なンで俺が考えてることが...!!」

 

「顔に出てた。分かり易すぎだぜ」

 

「....嘘だろォ?」

 

「本当だよ」

 

「......」

 

「...あっくん」

 

「なンだ」

 

「俺は、あっくんが何をしても、世界を敵に回しても、誰になんと言われても、あっくんの親友だよ」

 

「...本当かァ?」

 

「本当さ!」

 

 

どんと自分の胸を叩いて返事をする識城。

 

 

「...やっぱり、オマエは変わり者だなァ、シキ」

 

「そんなもんさ」

 

「そォかよ...おっと」

 

「着いちゃったか」

 

「あァ.......あァ?」

 

「....」

 

 

彼らに目の前には、屋根が吹き飛んだ学生寮があった

 

 

「.......」

 

 

「........」

 

 

 

「...ァ...あァんの....クソ野郎ォ共がァァアアア!!!」

 

 

 

そう叫びながら走っていく識城を追いつつ、一方通行は思った。

 

 

『どこの誰かは知らないが、可哀想な奴らだ』

 

 

───と

 

 

 

────────識城の自室

 

 

「!! 識城!!!」

 

「ああクッソボケ共が!!やっぱりテメェらか!!順番に並べェ!ぶちのめして...やる...ァ?」

 

 

ほんの3秒前までは、上条達を殴る事が一番だと思っていた識城だったが、部屋の奥にいる『とんでもない濃度の魔力を体に纏っているインデックス』を見ると3秒後には、この目の前の怪物を倒す事が一番になっていた。

 

 

「なんだこれ...おィ、神裂!オマエら何した?!」

 

 

「イ、インデックスには首輪が付けられていたのです!!」

 

「....シキ」

 

「残念、そこのセンターマンは変態じゃなくて痴女だ!」

 

 

識城の手には、いつの間にか小銃が握られていた。

 

『アイテム』の幹部から奪った『アポート』の能力である。

 

瞬間、狭い部屋に乾いた音が反響する。

識城がインデックスに向けて小銃を撃ったのだ。

 

威力は控え目ながらも、直撃すれば重症、脳天なら即死。それを戸惑い無く撃つあたり、インデックスの身の心配をする気は無いようだ。

 

 

少女の身にはオーバーなダメージを与えるはずの銃弾は、しかし、インデックスの前に現れた障壁に阻まれた。

 

 

「随分と嫌なことを思い出させてくれる...」

 

 

「──侵入者個人に対して最も効果的な魔術術式の組み込みに成功──これより『聖ジョージの聖域』を発動し────新たな侵入者を発見。計算──計算──計算──...優先順に変更は無し───上条当麻の撃破を最優先します」

 

 

「うわ、俺上条よりザコいって思われた」

 

 

 

不快感を覚える識城を他所に、インデックスの前に血の様に赤い魔法陣が現れる

 

 

「な...あの子に魔力は無い筈....!!」

 

「それも嘘だったってことさ...!」

 

 

「何言ってンだァ?こいつら」

 

 

「あー...後で説明するよ」

 

 

「インデックス...!」

 

 

インデックスの前の空間が裂け、その亀裂から光の柱が発射される

 

 

「まさか?!竜の吐息(ドラゴンブレス)?!いけません上条当麻!それは───」

 

 

『幻想殺し』でも打ち消せない

 

 

そう神裂が言いかけた瞬間、彼女の横を、何か四角い物体が通り過ぎた。

 

放たれた光の柱は、その四角い物体に直撃し────

 

 

 

────その軌道を大きく変えた───

 

 

 

「!?」

 

 

「なんだと?!」

 

 

それは鏡だった。全身を写すための鏡。強化された鏡は、必殺の一撃を『反射』したのだ。

 

 

 

────が

 

 

 

「....光の粒子に魔術的な...いや、光そのもののエネルギー....あ、やっべ」

 

 

 

識城がぶつぶつと何かを呟いている間に鏡が消滅してしまった。この部屋にもう鏡は無い。あとは上条の右手のみ────

 

 

上条が前に出ようとしたその時───

 

 

 

「ッ!!何を?!」

 

 

 

光の柱の前に躍り出る人影───

 

 

 

「舐めンな、三下」

 

 

────一方通行だ───

 

 

「それは10万3000冊の原典を組み合わせた必殺の一撃!止められるものでは───」

 

 

「だから...舐めンなっつってンだろォが!!」

 

 

一方通行の手が光の柱に触れた瞬間、その必殺の一撃は呆気なく霧散した。

 

 

「この街、学園都市で魔術の知識があるのはシキだけじゃねェンだよ...Do you understand?(理解したか?)

 

 

部屋にいる全員がその顔を驚愕の色に染める中、一方通行が指を鳴らした。

一体どんな操作を行ったというのか、インデックスが組み上げていた術式は一瞬で消失した。

 

 

 

 

「術式の消失を確認。新たな術式を───」

 

 

インデックスがまた新たな術式を構成しようとした瞬間────

 

 

「ウォォオオオアアアアア!!!」

 

 

突然、上条当麻が雄叫びを上げながらインデックスに突撃して行った。

 

 

「....は?」

 

「なンだアイツ」

 

 

呆れたような、または馬鹿にするような声が上がる中、上条当麻は直進し、インデックスの額に触れた。

 

 

ガラスの砕けるような音と共に、インデックスの目に映っていた魔方陣が消え失せた。

 

 

これでおしまい───

 

 

そんな空気が部屋を包み込もうとした時だった。

 

 

 

ヒラリ、と羽が舞い降りた。

 

 

一枚───二枚───三枚───

 

ヒラヒラ、ヒラヒラと舞い降りる七枚の光の羽。

 

 

 

────上条当麻は、インデックスの小さな体を抱き締めたまま、最期まで動く事は無かった─────

 

 

 

 




オーマイガッ上条さんが死んじまったぜ(棒)。というわけで、上条さんは記憶喪失です。

次回、主人公のちょっとした過去が明らかに。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。