運命とは皮肉で恐ろしいものだと感じさせられた。運命というよりは、むしろ神の悪戯だとは思ったが。
神なんて、嫌いだ。
下忍になったはいいが、当分は固定のスリーマンセルを組んで行動させられるという。まあ当然の話だ。実戦経験のないガキを送り出したところで返り討ちに遭うのが関の山だ。それはたとえうちはサスケでも同じなはずだろう。
個人的には友達とやはり組みたかった。切っても切れぬ縁になる班分けだ。それだけで人生がかなり左右されると言っても過言ではないだろう。出来るだけ気楽に任務などをこなしたかった。
しかし、どうも世界は俺に対して意地悪だ。何もした覚えはないのに。
「――第九班。博麗霊夢、霧雨魔理沙、そして月夜ヒカル!」
――嘘だろと思わざるを得なかった。冗談はやめてくれと言いたかった。
どんな風の吹き回しだ、どこをどうしたらそんな班構成になる。意味が分からない。ふと彼女――博麗霊夢の方へ目を向けると、どうも親友らしい霧雨魔理沙と一緒になれたことでほっとしている様子だっだが、こちらとしてはそんな余裕は一切ない。全く、どうなっているというのだ。
偶然なのか必然なのか、ついこの間彼女と博麗神社にて初めて対面することになったわけだが、それで終わりだと思っていた。それなのにどうもその時の何らかの縁をこの時まで引きずっているらしい。この縁を喜ぶべきなのか、悲しむべきなのか――。
いや、少なくとも嬉しくは思えない。真の一位となっても肩身が狭いだけだ。友とワイワイやった方が100倍は楽しくやれるだろう。ついでに女に負ける男とは、とても情けない。どうしようもないほどの差があり諦めざるを得ないのだが、しかし何か悲しいものがある。
彼女の性格もあまり掴み切れていない。ただ、興味の有無が激しい人間だとは感じた。興味のある者はとことん追求し、ないものに対してはとことん無関心。自分がその興味の中に入るか?いや、天地がひっくり返ってもないだろう。同じ班になるとはいえど、彼女は興味の対象になるとも思えない。
はっきり言って、今回の班分けでの自分の境遇はかなり悪いと言えるだろう。唯でさえ親を亡くし神を恨んだのに、更にこの仕打ちだ。神は自分に何か嫌いなところでもあるのか。
霊夢に対して好意を持っている人間にとってはこの上ない幸せなのかもしれないが、自分とってはとんだ大迷惑だ、是非そんな頭の中が楽園な方々に代わっていただきたい。
しかし、なぜだろう。彼女と一緒の班になったことに対し悲観しきることができない。なぜ?
――つまり、「そういうこと」なのだろう。どこか、期待している自分がいる。
一体どこに期待できる要素があるのか、自分でも皆目見当がつかないのに。霧雨魔理沙も見ている限り気が強い、男勝りな少女だ。彼女にすら自分は勝てるか怪しい。明らかにその班にいるだけで男としての面子が丸潰れだ。いいことなんて一つもないのに。
――ああ、そうか。そう言えば、自分は気になっていたんだ、あの時の表情の訳を。そんなもの詮索するなと言われそうだが、どうにも気になってしまう。未だにその気持ちは消えていなかったようだ。
とはいえども、まだ自分は狂わされているというのか、あの巫女に。あの掴み所のない少女に。
なぜ、ここまで自分は彼女の表情に疑問を抱いている?なぜ自分は未だに狂わされ続けている?そんな疑問、スパッと捨ててしまえばよかったのではないか?分からない。
狂いは、まだ治りそうにない。
◇
班発表の後は一時解散となり、昼食後再度集合し担当上忍の到着を待てという指示が出された。アカデミーから出歩いても構わないと言うことだったが特に行く宛てもなく、適当に教室で持参して弁当を食べることとした。
食べた後はひたすら待機。なかなかに手持無沙汰であり、雑談のネタもいい加減底が尽きてきたところだ。そしてそこに春の麗らかな陽気が絡んでくる。眠たくなってしまうのも必然的というものだ。
まわりがある程度担当の上忍に呼ばれ減っていき、睡魔に襲われ意識も虚ろ虚ろしてきていよいよ危ないと思っい始めた頃についにお呼びがかかった。
「九班、集まれー」
何とも腑抜けたやる気のない声である。声のした方を振り向くと、そこにいたのは薄く水色に染まった、白い髪が特徴的な20代後半くらいの男性の姿だった。顔は割と美形な方と言え、中忍以上の忍が着用するらしい忍具を入れる緑のジャケットを羽織っている。霊夢自身はそんなジャケット着けて重くて動きにくくないのかと疑問に思うが、それはどうでもいいことだろう。
そうして前に集まった三人は、そのまま担当の上忍に連れられて屋外まで連れて行かれることとなった。
そして4人で歩いていく間、霊夢は一緒になったメンバー、月夜ヒカルのことを自然に振る舞いながらも少し観察していた。顔は少なくとも悪くはないだろう、比較的恵まれているなと思った。目が惹かれるのは漆黒の髪と黒い着物。何とも暗い外見で、雰囲気としても少し落ち着いた感じだ。しかし今は魔理沙と自分を除いてお互い初対面、そう振る舞っているだけなのかもしれない。
しかし、霊夢には何かその姿に既視感を覚えていた。同じクラスのメンバーだからではない、もっと他の別の所で会ったような気がする。しかしどうでもいいことはすぐに忘れてしまうような性格が故に思い出せない。というかただの思い込みの可能性も高かった。人間の脳というものは記憶を捏造してしまうときもある。多分それなのだろうと思いつつ、歩みを進めていた。しかし、引っかかりは駆除できず心の中で何か違和感として残留していた。何か気持ち悪い。
連れられてやって来た場所はとある普通の演習場だった。この時点で大方何をやるつもりかは予想がつく。どうせ何か戦わされたりするのだろう。いくらなんでも下忍に上忍相手に戦うだなんて無茶がありすぎるのではないかと疑問に思ったが、口に出すようなことでもないと思い特に何も言いだすことはなかった。
さて、演習場の中の開けた広場のようなところまで連れて来られた霊夢たちは、その場でとりあえず自己紹介を行うこととなった。
「ま、とりあえず自己紹介から始めようかね。一応書類である程度は見たんだが、所詮その程度だからな。実際どのような奴かまでは分からないし」
もっとも遠眼鏡の術である程度は見させてもらっていたんだがな、と心の中で彼は呟いた。特にこの一番右で座っている特徴的な巫女装束を着た少女、博麗霊夢は裏の一番の注目株だ。もっとも今のこの様子を見ただけではそのように感じられないが。
「……そういうのは普通見本も兼ねて自分からやるもんじゃないのかしら?」
相変わらず興味のないことを明らかにアピールするような目を向けながら言う霊夢。彼女としてはこの上忍のことを信用できていないからという側面もあった。
「っとそうだな、じゃあ俺からやるか。えー、俺の名は『
「いや私らに聞くなよ」
唐突にポケを挟んできたカクルに対し即座に魔理沙が反応する。そんな彼を見る彼女の目は明らかなジト目。
「まあいいじゃないか、とりあえず――そこのお前から」
そう言い右腕で指差された先に居たのは霊夢だった。カクル自身なんだかんだで霊夢については気になる部分が多い。こんな自己紹介で分かるようなものではないのは分かっているが、それでも早く聞きたいと逸る気持ちがあった。
唐突な指名に少し困惑する霊夢だったが、すぐ落ち着きを取り戻すとしばらく間をおいてから自身について語り始めた。
「えーっと……私の名は『博麗霊夢』。博麗神社で巫女をやってるわ。好きなことは……まあそうね、あんたと同じで平穏なのかも。少しくらい刺激が欲しいと思うことは多々あるけど。嫌いなこと、というか苦手なものは忍術よね。未だにどうやって発動させるのかよく分からないし、必要ないし。趣味という趣味はないわね、巫女の仕事があるし」
「巫女の仕事、ねえ……」
「口縫い合わせるわよ、魔理沙」
魔理沙の小声の呟きに対しキッと睨み付けて威圧する。彼女としては霊夢が巫女としての仕事を果たしているか甚だ疑問だったが、これ以上追及すると返ってくるのは陰陽玉か夢想封印だと思いそれ以上はやめておいた。
「……あと将来、だっけ?まあこれといった展望もないけど――」
そう言い霊夢は一呼吸置いた後、目を瞑り、先ほどとは違い少し力を入れその言葉を捻り出す。
それは、霊夢にとっての非常に重要な「決意」であり、「信念」。マイペースであり、人の意見などに左右されぬ彼女が唯一持つ、絶対に譲れぬ物。
あまりこういうことは明言しない方がいいのかもしれないが、暫くは否が応でも付き合うことになる3人だ。少しくらい腹を割って話すべきだろう。
閉じていた瞳をゆっくりと開き、そして言い放つ。
「――死んだ師と、そして母にせめてもの顔向けができるように、私は生きる」
はっとさせられた。心に直接殴られたような計り知れない衝撃を受けた。
担当上忍――霧乃カクルというらしい――に連れられ霊夢と魔理沙とともに演習場まで連れて来られた後、自己紹介をするとなった。そしてカクルの自己紹介が終えた後にあった霊夢の自己紹介を少し注目して聞いていたわけだが、最後の一言で何か物凄くショックを感じた。
「ついこの間死んだ師と、そして母にせめてもの顔向けができるように……私は生きる」
自分は特別だと思っていた。父と母がこの歳で共に死に、たった一人となった自分が。まわりは皆、親しい存在が、自分を愛してくれる存在がいる中自分は独り。そんな自分は特別な境遇にいて、他とは違う。それが気付けば甘えになっていたのかもしれない。無意識にその悲痛な境遇を自分の前に盾のように置くことで逃げようとしていたのだと思う。だからこそ、一瞬茫然自失となったのだ。
しかし、この少女はどうだ?
彼女も同じ境遇にいる。親も師も、愛してくれる親しい存在が――当たり理前だと思っていた存在が、消えたのだ。その時の気持ちは痛いほどわかる。言葉にできないような苦しみ、悲しみ、無力感に襲われ何もできなくなってしまう。
しかし、彼女は違った。その境遇に甘え、屈することなく立ち上がり、次の段階を見据えて行動している。その意志を絶対に途絶えさせまいと確固たる意志を持ち、引き継ぎ、立派に両足を踏みしめて――。
まさに自分とは真逆。とてもこの歳の女性とは思えない屈強な心を持っている。
眩しく見えた。その言葉を放った時の彼女の表情が、その誇らしく軽く口角を上げたその不敵な笑みが、物凄く輝いていて。とても同じ年齢の少女だなんて微塵にも思えなくて。
心の底で、そこに辿り着きたいと思っていたことには気付かなかった。
霊夢の次は魔理沙の番になった。わざわざ起立して少し息を整えてから喋り始める。
「私の名前は『霧雨魔理沙』、家で道具店をやってる。好きなことは色々あるけど、主に戦うのが好きだ。特に強い人とやれるってのはわくわくして楽しいな。嫌いなものは……そうだなあ、頭脳戦?」
「それ自分からバカって言ってるようなものよ?」
「うるさいぜ霊夢、大切なのはパワーなんだよ」
彼女の戦いの信条は「忍術はパワー」だった。小賢しいことなど考えず、困ったときは火力で解決。原作の魔理沙と同じ考え方がこの世界の魔理沙にも伝わっていた。
ここに人形遣いの魔法使い、アリスでもいたらブレインだのパワーだのなんだので盛り上がっていたのだろうなと思うが、残念ながらこの世界にアリスまではいない。
「話の腰が折られたけど……趣味は忍術に関する本でも読み漁ることかな?将来はとりあえず強い忍になりたい。こんなもんでいいだろ?」
それだけ言うと魔理沙はそのままぽすんと勢いよく地べたに座り込んだ。
そして、その紹介を聞いたカクルは少し感心していた。今年の卒業生――というかこの年代の女子というのは基本的に恋愛に走って他が疎かになっている者が非常に多い。そんな女子を見る度になぜ忍を目指したのか問い詰めたくなるものなのだが、自分が担当する二人は少なくともそのようなことはない。
この時点で決定的な差が他のくの一と出来ているのだ。これは大きなアドバンテージと成り得る。我ながら面白い生徒を引き受けられたものだと嬉しく思えた。これからが既に非常に楽しみだ。
「じゃあ次ー」
そして、最後に回ってきたのはヒカルだった。指名されると少し息を吐いた後、軽く間をおいてから話し始めた。
自分の見知らぬ人間ということで、霊夢と魔理沙もその紹介に注目する。2つの視線を浴び少し緊張するが、何とか平常心を保って流暢に。
「俺の名は月夜ヒカル。好きなものは月。特に煌々と光る満月が好きだ。趣味――といったらおかしいかもしれないけど、刀術は常日頃から鍛錬してるから少しは自信があるかな。将来はまだ決まっていないけど……目標はある」
拳に力が入る。確かに無理なことではあるのかもしれないけれど、しかし。そうでも言わないと気が済まない。出来るかは別にして、成し遂げたいということはある。親を自分から会陰に手が届かぬ所へ離しただけに留まらず、こんな班に蹴落としたことに。
そしてその境遇に、屈しないために。少女が屈さずにいる隣で、情けなく倒れている場合ではない。
「――親を死なせ、そして俺をこんな生き地獄に蹴り落としやがった、こんなクソみたいな運命を……この手でぶっ飛ばすことだ」
そう、高らかに宣言した。雲一つない蒼き晴天に向かい、堂々と。
思い出した。この引っかかりの正体が何であるかを。
その表情を見て思い出した。悔しさで顔を少し歪めながらも堂々と宣言するその姿に。そうだ、会ったことがあった。
師が亡くなった直後でどうしても気分が沈んでいたとき。境内で桜舞い散る中掃除していたときに。あの時の少年が彼だったと、今気付いた。そうか――この引っかかりはそういうことか。
いくら師に希望を託されたとはいえどうしても落ち込んでいたあの時に、ふと迷い込むようにして現れた一人の黒髪の、同い年くらいの少年。慌てて営業用の笑顔に切り替えて接客し、彼もある程度気さくに応じてくれたのだが、どうもその笑みがあまりに無理やりの物に見えて仕方なかった。まさに自分と同じように。
しかし、あの時はその程度だった。その後適当に話した後は賽銭を入れて帰って行った。会話の内容なんて覚えていない。そういう内容なのだろう、どうでもいいことだ。
別に、とはいえその表情の理由を知るような間柄でもなんでもない。ただの参拝客と巫女の関係、それ以上でも、それ以下でもないはずだった。だったのだ。
けれども今、自分は彼とこうして再会を果たした。同じ班のメンバーとして。そして、そんな彼、ヒカルは自己紹介でこう言い放った。
「親を死なせ、そして俺をこんな班に入れやがった……こんなクソみたいな運命を、この手でぶっ飛ばすことだ」
同じだった。共に大切な人を失くし、悲しみ、絶望し、世界を恨み、認めないと叫び。しかし、現実は儚くて、残酷で、無常で、あっという間に消えてしまって、戻ってこなくて――。
その底を知らぬとめどない悲しみを、彼は知っている。その辛さを、絶望を、彼は知っている。
全く同じだと思った。親近感を覚えた。分かり合えると、直感した。共に立ち上がるのを助け合えるかもしれないなんて、そんなことさえ思いもした。知らない人間だったはずなのに。
いや、助け合うために、神はこう仕向けたのかもしれない。必然的に手を取り合う「運命」だったのかもしれない。そう思わざるを得ない。
魔理沙にも完全には理解しえないであろうその悲しみを共有できる仲間がいてくれる。なんと心強いことだろうか。
今回の班割りは、余裕をはるかに上回る結果となったらしい。心中で少し笑みを浮かべた。
カクルもカクルで、内心ニヤつきが収まらなかった。
3人とも、面白い。それぞれがそれぞれ強い、確固たる意志を持っている。その意志こそが力を高め、力を強くしていく。その志が如何に彼女、彼らを強くしていくか、とても期待できた。本当に、既に面白い成長を見せている。
「よーし。じゃ、明日から任務やるぞー」
「えらく早いな、何やるんだよ」
そのカクルの言葉に真っ先に疑問を呈したのは魔理沙だった。それに対して彼はそう焦るなと彼女を諌める。
「いやー、あんまりアイツのパクりというのは気に食わないんだけど、実際すごくよく考えられてるからねえ……」
そう独り言のように呟くカクルだったが、それに対し3人は全く付いていけていない。何が何やらさっぱりと困惑した様子だ。しかしその様子を気にかける素振りも見せず、彼は続ける。
「サバイバル演習を明日やる」
「サバイバル演習……?実戦演習ならもう腐るほどやったわよ」
殺されかけもした、と心の中で付け足し苦笑した。今となっては笑えてしまえるような事案である。
しかし、その霊夢の言葉を彼は簡単に切り捨てた。
「いーや、違う。これは本当の『サバイバル』だよ――忍になれるか、という意味でな」
「……ほう。まだ俺達は下忍もどきでしかないと言うことか」
「察しがいいね、そういうこと。これが本当の下忍選抜試験。卒業者30名中10名のみ合格の、合格率1/3の難関試験って奴。ちなみに不合格者はアカデミーでもう一年と」
その言葉を聞き3人の表情が強張る。忍になれるのは1/3のみ――その言葉が彼らの心に重くのしかかる。
しかし、霊夢だけはその言葉に違和感を感じていた。
「アカデミーでもう一年」
その言葉に引っかかっていた。理由は単純、最終学年になっても留年生なんて一人も存在しなかったのだ。それは明らかな「矛盾」だった。
「合格率1/3」というのは自分たちの班だけでなく今回の卒業生全体についてのことだ。ということは、他の班でも同様の事が行われていることが推測される。となると、これは今年だけでなく毎年行われているはずだ。今年だけ特別だとは考えにくい。しかし、少なくとも去年留年は一人もいない。
そもそもおかしいのだ。折角班の実力を均等するために考えられてスリーマンセルを組ませたのに、早速2/3を落として班を再構成するなど、非効率にもほどがある。とても本当の事だとは思えなかった。
ここから来る結論はただ一つ。
この試験には何らかの裏が既にあり、その罠に自分たちを嵌めようとしている。
既に、この「選抜試験」という名の何かは始まっているのだ。その意図までは分かり得ないが、少なくともこの試験は矛盾だらけだ。明らかにおかしい。
「ま、とりあえず明日10時に再度ここに集合ってことで。明日に備えて今日は休めよ」
しかし、彼はそれ以上のことは何も言わなかった。最後連絡だけ告げると、三人を放置して逃げるようにして彼は一人瞬身の術で忽然と消えてしまった。勝手にどんどんと進む展開に少し呆然とする彼女たちだったが、霊夢がそんな中で口を切った。
「ねえ、気付いてる?この試験の矛盾」
「矛盾、だと?」
「どういうことだよ、霊夢」
その霊夢の不可解な言葉に2人は首を捻った。全くそれについては気付いていないらしい。まあこの歳だから至らないのは仕方ないかと思いつつ、彼女は話を進める。
「考えてもみなさい、簡単な話よ。うちのクラスに留年なんていた?」
その一言が全ての真理を突いていた。その言葉を聞き残りの2人ははっとなった。
「……と、いうことは……」
「何か裏がある、ということよ。多分合格率1/3っていうのは真っ赤な嘘よ。流石にそんな嘘を憑く理由が何かは分からないけど」
その言葉を聞き改めて2人に軽い衝撃が走る。よくよく考えれば不自然なところだらけだった。特に班を再構成するなど、無駄にもほどがあった。それに気付かなかったことを少し情けなくも思う。
「とりあえず、明日は何が起こるか分からない。けど多分戦うことにはなると思うから……気を引き締めて行くわよ」
「了解」
「おう!」
この時点で既に霊夢主導のもとチームとしての班が成り立ちつつあった。
そんな霊夢の言葉で気合を入れ直し、新生第九班の3人はそれぞれの帰路につくのだった。
やっぱこういう文章慣れないなあ
NARUTOの二次創作だったはずなのになんかどんどんNARUTO成分抜けてってる気がするんだよなあ()
次回は戦闘――なのかな