結論から言うと俺は最初から優勝する気はなかった。取り敢えず二回戦を突破してからリタイヤする気でいた。しかし、うちの妹の鬼畜シャングリラを放置してしまうと、間違いなくこいつが優勝しそうだったのでそれだけは阻止しようと思っていたわけだ。
そして追先ほどその目的も果たせ妹を容赦のないワンキルで沈めてリタイヤしたわけだ。
『さぁ大会もついに三位決定戦と決勝戦を残すのみとなりました!!!ここまで勝ち残った4名のデュエリストに盛大な拍手を!!』
――――ワァアアアアアア!!!!!!!
『この最終戦二試合には解説として二名の参加者に実況席に入ってもらいます!!!まぁ決まってますけどね。今大会最も暴れまわった挙句二人共事実上のリタイヤをした浅原兄妹にお願いしております!!!』
「ううううううううう・・・・・ウチが優勝する予定だったのに・・・兄ちゃんのバァカ!!」
「そう言うならいい加減離れろし。くっつかれすぎて暑い」
「ふーん・・・・・うちを怒らせて泣かせて滅茶苦茶にしたバツだもん!!このまま『シスコン』て呼ばれて社会的に地に落ちてしまえバカァア!!!」
「そうなるともう会えなくなるけどいいの?」
「・・・・・・・ヤダ」
『なにこの兄妹仲良すぎでしょ!!?しかもシスコンっていうよりはブラコンでしょこれ!!?』
「あー・・・実況さんこいつ無視して進めてください」
勝手に元気になってるだろうし。こういう場合、しばらく暑いけどそのまま放って置いたらいつの間にか元気になってるし。
『なんというかここまで仲の良い兄妹を見ていると和みます。ならば失った熱さはデュエルで満たしましょう!!!』
―――ワァアアアアア!!!!!!
『では!!三位決定戦!!最近プロ入りの話も出てきている天才デュエリスト!!赤馬零児君!!!使用デッキは悪魔デッキ!!しかもつい最近投入されたエクシーズを巧みに操りベスト4まで残る好成績!!しかし残念ながら先ほどの勝鬨カヤさんとの試合で後攻ワンキルを見事に喰らい惜しくも決勝には進めませんでした!!しかし彼なら今後もっと強いデュエリストになってくれるでしょう!!!』
「きっと将来は会長とかCEOとかを足蹴に使っている素晴らしいデュエリストに成長してくれるはずです」
『言ってる意味がよくわかりません』
「翻訳『きっと自分の会社の社長になって将来のデュエリスト達のお手本になってる』でしょ?兄ちゃん」
『いつも何か復活した妹さんの翻訳に感謝しましょう!!ってかまどろっこしいから最初からそう言ってください!!!!』
えー・・・・やだ。間違ったことは言ってないもんねー。けど望佳よ。いつの間に翻訳なんて技能を身につけたのだ?
『対するは!!!ガイウスの効果を巧みに操り相手のエースモンスターを次々と突破していった静かな熱血漢!!鯔倉シン!!!使用デッキは帝というアドバンス召喚主体のデッキ!!準決勝では藤原雪乃さんのエース『デスフェニックス』を唯一突破した彼ですが、その後の攻撃が間に合わず残念ながらベスト4という結果です。さて、お兄さんである智樹さんの教え子ということですが望佳さんは彼をどう評価していますか?』
「うーん。良くも悪くもアドバンス召喚に頼ってるね。デッキの構築は全然大丈夫だけど『虚無空間』を貼られちゃうと何もない状態からのアドバンス召喚ができないから。けどそれがない場合だったらほぼ毎ターンアドバンス召喚に成功してるからいいと思うよ?」
予想以上に的確な解説にお兄ちゃんびっくりだよ。お前のことだから変にいじり倒して愉しむと思ってたのに。
「まぁ個人的ながっかりポイントとして『機械天使』の進化体が入ってないところかな?あのデッキなら『守護聖天フォルス・リュード』とか入れるとすごく強いと思うよ」
「まぁた珍しいカードだなおい」
『因みにその効果を教えていただけますか?』
「確か進化モンスターの攻守2300でレベル4だ。進化元には『機械天使』を使うんだ。効果は」
「そこからはウチが言うの!!召喚成功時に相手は種族を一つ宣言するの。そうしたらフォルスがいる限り宣言されたモンスター以外と戦闘を行う場合自分のモンスターの攻撃力は全部2000アップするの。要は相手が2種族以上のモンスターをデッキに入れてたら片方は狙い撃ちにされるから下手に召喚・特殊召喚できなくなるの。つまり事実上のロックが完成するの」
『なるほど。逆に相手が1種族しかデッキにいない場合は何も効果を持たないということですね』
「そ。そのときは何かのコストにしちゃってもいいし取り敢えず出しちゃってレベル4だからエクシーズを使う人にはおすすめかも。進化体は下に一枚持った状態でエクシーズできるからレベル4モンスター2体のエクシーズなら素材を三つ持った状態で出てこられるの」
「他にも色々使い方はある。進化体はそのルール上アドバンス召喚と同じ扱いだからシンの場合は最上級帝のリリース要因としても使えるんだ」
『なるほど・・・正直お二人共訳のわからない実況ばかりするんだろうなぁ思っていましたが普通に知識もあるんですね』
「「ほう?その宣戦布告買おう。『ヘヴデスメタル(シャングリラ様)』で迎え撃とう」」
『はい!!という話は終えまして両者の準備が整ったようです!!では初めて行きましょう!!!』
逃げやがった。ちらっと望佳を見るとこちらを見て頷く。どうやら後で公開処刑をするから手伝えとのこと。仕方ない。手伝おう。もうひとつの素晴らしいデッキをお見せしよう。
「「デュエル!!」」
シン 4000
レイジ 4000
「俺の先行だ・・・・・そう言えば初めてか」
「どうかしたのですか?」
「いや、そう言えばこの大会中に一回もドローしなかったカードを引いたからな。手札からフィールド魔法『母なる紋章』を発動する」
母なる紋章
フィールド魔法
このカードが発動したとき、デッキから『進化モンスター』を任意の枚数除外し『進化モンスター』以外のモンスター1体を除外する。母なる紋章の①②の効果は各ターン一度しか発動できない。
① 自分フィールドに存在しているモンスター1体を除外する。その後除外されているモンスターの数×レベル・ランクを持つモンスター1体を除外されている中から特殊召喚する。この時、特殊召喚したモンスターは『召喚』したものとして扱うこともできる。
② 相手のモンスター1体を選択して発動する。選択したモンスターを除外してその後、相手の除外されている数×レベル・ランクを持つモンスターを1体を除外されている中から特殊召喚する。
③ ①②の効果に対して相手はカード効果を発動できない。
④ ①②の効果はエンドフェイズでも発動できる。
⑤ このカードは各ターンに一度、カード効果ではフィールドを離れない。
んげ!!?母なる系統の魔法カードだとっ!!?シンのやつなんていうカードを見つけやがった!!?しかも効果めちゃめちゃいいじゃねぇか!!?
『えー見たことのない珍しいカードが発動しました。望佳さんあのカードはご存知ですか?』
「モチのロン!『母なる聖域』の完全上位交換だからね。効果は見てたらわかるよ」
「俺はデッキから『FA・火ノ鳥カゲキリ』2体『FA・火之鳥ピルドル』『FA・火之鳥ガルダン』の4体の進化モンスターと『異次元の偵察機』を除外。『エマージェンシー・タイフーン』を発動。2枚ドローして一枚を墓地へ『レベルスティーラー』を墓地に。『怨邪帝ガイウス』をコストに『トレードイン』。二枚ドロー・・・・『FA・翔天幻獣レイブン』召喚。一枚ふせる。エンドフェイズに入る。『異次元の偵察機』が自身効果で特殊召喚。さらにこの瞬間に『母なる紋章』の効果発動。『異次元の偵察機』を除外してレイブンを素材に進化。『FA・火之鳥ピルドル』これでターンエンド」
シン 4000
場 火之鳥ピルドル
フィールド 母なる紋章
伏せ 1枚
墓地 スティーラー
除外 偵察機
手札 2枚
『さすがはここまで残っているデュエリスト。一ターン目に攻撃力3000のモンスターを特殊召喚しましたね』
「そうだな。しかも棒立ちという訳じゃなくて一枚伏せカードがある。さらに言うとフィールド魔法の『母なる紋章』はフリーチェーンな上に各ターンに一度フィールドを離れない効果だ。相手の牽制には十分だろう」
しかし・・・よく見つけたな母なる系統の呪文。俺が持ってるのは聖域と獰猛なる大地、それから父なる大地だけなのに。いや、多分探せば全部出てくるだろうけどさ。
「私のターンドロー。私は手札の『デーモンの将星』を捨てることで手札の『ダークグレファー』を特殊召喚する。『ダークグレファー』の効果発動。手札の『トリックデーモン』を墓地に送り『暗黒魔族ギルファーデーモン』を墓地へ。墓地に送られた『トリックデーモン』『暗黒魔族ギルファーデーモン』の効果発動。ギルファーデーモンを『FA・火之鳥ピルドル』に装備。さらに『トリックデーモン』の効果で二体目の『デーモンの将星』を手札に加える。装備された『ギルファーデーモン』の効果でピルドルの攻撃力は500ポイントダウンする」
『さすが天才と呼ばれるデュエリスト!!攻撃力3000のモンスターを一気に2500までダウンさせたァ!!!』
「うんうん。流石にこれくらいは動けるよね。しかもまだ召喚権は残してるからアドバンス召喚もできるし二体目のレベル4を出してエクシーズにもつなげられる」
「この瞬間『母なる紋章』の効果発動だ。『ダークグレファー』を除外する。その後除外されている数×レベルを持つモンスターを特殊召喚する効果があるが・・・そちらの除外されているカードは一枚。よってモンスターは出ない」
「流石に強い。『闇の誘惑』を発動。2枚ドローする。その後一枚を除外する。『DDクロウ』を除外する。『召喚僧サモンプリースト』を召喚する。効果でサモンプリーストは守備表示に。さらに効果発動だ。手札の『手札抹殺』を墓地に送りデッキから『終末の騎士』を特殊召喚する」
「これは完全にミスだな。手札のデーモンの将星に気を取られすぎてそれ以外に目を向けてなかったみたいだ」
「くっ・・・・」
「終末の騎士の効果だ。デッキから『戦慄の凶星-ジェネシスデーモン』を墓地へ。そして私はレベル4の『召喚僧サモンプリースト』『週末の騎士』でオーバーレイ!!2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築。エクシーズ召喚!!ランク4。暗黒の炎より生まれし結晶の戦士。『SC・永遠のジャックバルディ』!!」
SC・永遠のジャックヴァルディ
ランク4/岩石族/闇・火属性/ATK2500/DEF2000/エクシーズ
効果
レベル4闇属性モンスターもしくは火属性モンスター×2体
① このモンスターのX召喚に成功したとき、相手のランク・レベル4以下のモンスター1体を選び破壊する。
② このモンスターの素材を一つ取り除き発動する。このターン、このモンスターの攻撃力を7000にする。ただしこのターン。このターン自分は相手にダメージを与えることができない。この効果は相手のターンでも発動できる。
おぉ!!?初めて見たぞ!!?DM生まれのエクシーズ!しかもシャックバルディか!!召喚条件結構緩いししかも効果が強力だ。ダメージは与えられなくても効果を使えば突破できないモンスターはほとんどいない!場を返すにはちょうどいいモンスターだな。
「『SC・永遠のジャックヴァルディ』の召喚時効果発揮!レベル4以下のモンスターを破壊する!」
「ちっ!!『母なる聖域』の効果発動!『FA・火之鳥ピルドル』を除外する!この時下のモンスターも一緒に除外だ。さらに除外されている『異次元の偵察機』を守備表示で特殊召喚する!」
「だがジャックバルディの効果は対象を取らない。よって今特殊召喚した『異次元の偵察機』を破壊する!そのままバトルだ!ジャックヴァルディで直接攻撃!!」
シン 4000-2200=1800
『すごいぞ!!!エクシーズモンスターで場をあけて2200の大ダメージを与えたァ!!』
「ワクワクを思い出すんだ(キモイルカァ)」
「やっぱりお前はそう言うと思った」
「(`・ω・´)ドヤァ」
一体どうやって顔文字で会話できるんだろう?こいつすごいと思う。
「カードを一枚伏せてターンエンドだ」
レイジ 4000
場 ジャックバルディ
伏せ 1枚
手札 1枚
「俺のターン。ドロー。『死者蘇生』を発動する。甦れ『異次元の偵察機』さらに『母なる紋章』の効果で『異次元の偵察機』を除外して『FA・翔天幻獣レイブン』を特殊召喚する。レイブンをリリースして『邪帝ガイウス』を召喚。効果発動だ」
「伏せカード『デモンズチェーン』をガイウスに発動する。ガイウスの効果を無効にし攻撃宣言ができない」
「・・・・・・だと思ったよ。スティーラーの効果発動。ガイウスのレベルを5に下げて守備表示で特殊召喚。『母なる聖域』の効果発動。ジャックバルディを除外。この場合素材は墓地に送られる。その後特殊召喚できるが・・・レベル2以下のモンスターはいない。エンドフェイズ。偵察機を守備表示で特殊召喚。これでターンエンド」
シン 1800
場 ガイウス(デモチェ) スティーラー 偵察機
フィールド 母なる聖域
伏せ 1枚
手札 1枚
「私のターン。ドロー・・・・私の墓地には『戦慄の凶星-ジェネシスデーモン』『デーモンの将星』『ギルファーデーモン』『トリックデーモン』『終末の騎士』『召喚僧サモンプリースト』の六体がいる。墓地の闇属性モンスターが5体以上。手札から『ダーク・クリエイター』を特殊召喚する」
『おぉ!!最初のターンでの動きがここに来て功をなしたぞ!!』
「予想はしてたけど本当に出てるくとは思わなかったよ。けどこの場面でこのモンスターは強いよ。普通ならね」
そう。”普通”なら・・・・
「させるか。『母なる聖域』の効果発動だ」
そう。シンの場には母なる聖域がある。早い段階の今あらば母なる聖域は大きな抑制力になる。がしかし。既に除外されているのは3体。次に除外すると今除外されている『ダークグレファー』か『ジャックバルディ』が出てくることになる。
「・・・・私はこのままターン終了だ」
レイジ 4000
魔法 デモチェ
伏せ 0枚
手札 0枚
「俺のターンドロー・・・・スティーラーと偵察機をリリースして『烈風帝ライザー』をアドバンス召喚する!そして効果発動だ。お前のデモチェと俺の墓地の死者蘇生をデッキトップに戻す」
「くっ」
「デモチェが消えたことでガイウスの拘束が消えた。いいデュエルだった。バトルフェイズ!!二体で直接攻撃!!」
レイジ 0
『決まった!!勝者は鯔倉シン!!!解説のお二人!!勝因はなんだと思いますか!!』
「「母なる紋章一択」」
『というわけでした!ここぞというデュエルで素晴らしいカードを引いたシンさんが勝利したいいデュエルでした!!!』
まぁ一枚しか入れてないみたいだしそんなもんだろう。しっかし暴れまくったな。母なる紋章。今度使ってみるか・・・・確かカバンの中にストレージ入れてるし・・・・・お?一枚出てきた。
『では!!これより決勝戦!!!今大会最強を決める最後のデュエルを開始します!!!』
会場は再び熱気を上げて盛り上がった。まぁ今のデュエルはどちらかというと静かなデュエルだったから観客も息を殺しながら見てたし、けど次のデュエルは間違いなく声を上げて盛り上がるだろう。なんてったって今大会最大攻撃力を誇るふたりのデュエルなのだから。
「司会さん。それなんだけどちょっと待ってくれる?」
『はい?どうなされました?』
「ちょっと借りるわよ?」
『えぇ・・・・あっちょっと?』
ふたりが今まさに始まろうとするデュエルをせずに隣で実況する司会からマイクを取り上げたカヤ。マイクはそのまま藤原雪乃へと渡された。何する気なんだろう?
『さっき司会さんは”今大会最強を決める”って言ったわね?』
「ええまぁ。決勝ですし」
『確かにこれは決勝戦。最強を決める1戦よ・・・・けどね?』
「私たち二人はこれで勝っても負けても納得いかないの」
―――ガヤガヤ
―――なんでだ?
―――優勝賞品のシンクロモンスター強いのに?
―――しかもデュエリストなら勝って不満なんてあるのか?
―――雪乃様ふつくしい・・・・・
―――カヤ様勇ましい・・・・・・
うーんなんだろう?なんかものすごく嫌な予感。望佳を見ると目をキラキラさせてこのあと言われるであろう言葉を待っている。うん。こいつがこういう時の目は間違いなく俺にとってはいい事じゃない。
『私たち二人はこの決勝を放棄するわ。そしてある二人にタッグフォースルールでデュエルを申し込むわ』
―――ガヤガヤ
―――ナ・・・ナンダッテー!!
―――アイエェ!!?放棄!!?ナンデ!!?
―――なら優勝商品はどうなるんだ!!?
―――おい!!?もしかしてもしかするんじゃないか!!?
「勿論。受けてくれるわよね?先生?望佳さん?」
―――ウォオオオオオオオ!!!!!キタァアアアア!!!!!!!!
―――最強タッグ対最凶タッグのデュエルだとぉおおお!!!?!?!
―――見るしかないじゃない!!!あなたも!!!私も!!!!
―――これは世紀の1戦ジャマイカ!!?
「ウヒャァアア!!!(*´∀`*)キタコレ!!!兄ちゃんとのタッグ!!!やるやる!!!兄ちゃんに拒否させない!!!絶対にやる!!!!(`・ω・´)」
『うふふ。そう言ってもらえると嬉しいわ。ただ少しお互いに調整の時間を儲けたいのだけど・・・・運営さんよろしいかしら?はい。マイクは返すわ』
『どうも・・・・・そんなの決まってるじゃないですか!!!』
―――ゴクリっ
『この今の盛り上がりを見て!!ダメなんて入れる人間はいません!!!特別に許可します!!!この決勝戦!!最凶に挑む最強の1戦スペシャルタッグフォース戦として始めたいと思います!!!!!』
―――ワァアアアア!!!!
―――運営さん素敵っ!!
―――結婚してぇ!!!!
―――運営さーん!!愛してまーーす!!!!
『四名はそれぞれデッキの調整をお願いします!また『セブンスタワー』の使用は二人で二枚までとします!!それ以外は浅原兄妹に伝えましたレギュレーションを適用します!!』
なんか俺の意見なんて最初から言わせてもらえなかった。んでもっていきなりタッグフォースで戦うことになった。うちの妹は隣でウキュウキュテンション高くなってるし、対戦相手の二人は闘志を燃やしてこっちを見てるし、会場はもうその気マンマンだし・・・逃げ場無いじゃん。
「兄ちゃん兄ちゃん!!”あのデッキ”あるでしょ!!?兄ちゃんの最強デッキ!!それ使ってよ!!うち完全にサポートに回るから!!」
「「「「「っ!?!?!??!?!?!?!?!?!」」」」」
『ななななんとぉおおおおお!?!!??!?!浅原智樹選手今回大会で使用していない最強のデッキがあるのかぁ!!?!?』
いや・・・別に最強って訳じゃ・・・・・
「最強だよ!!ウチのシャングリラ様が真正面から粉砕されたんだもん!!」
『「「「「「なんだってーーーー!?!?!??!?!?!?!?!?!?!?!?!??!」」」」』
ヤメテー!!!!変に盛り上げないでェー!!!!!!あの時はたまたまなんだから!!!止めてまじで!!!
『これはもうある意味期待してしまいます!!そのモンスターを是非とも拝みたい!!もうここまでやってきたならそのモンスターを見てみたい!!!否!!ぜひ見せてくれ!!!そして私たちに新たな可能性を見せてくれ!!!!』
いやいや・・・・ペンデュラム出たわけじゃないんだからそういうのやめて?マジで。
「先生の本気・・・・!!!」
「いいわ。それくらいの壁を突破できないと今後ついていけないわ!!」
二人もそんな眼差しを俺に向けないで!!お願い!!やめてー!!!
・・・・・それに・・・そのデッキのエース2体ともまだ名前しか書いてないんだよ・・・
「大丈夫!!」
望佳?
「兄ちゃんはいっつもすごいことしてたんだもん!!今日も奇跡くらいはよユーで起こして貰わんと困るおwww」
・・・・ばーか。そう言われるとやるしかないじゃねーか。
「いいだろう!!てめぇら全員昇天するくらいに驚かせてやろうじゃねーかっ!!!」
――――ウォオオオオオ!!!
――――トモキサンカッコイイ!!!
――――抱いてぇ!!!!
――――ヤ・ラ・ナ・イ・カ・?
――――えい!!くらえそこにあった長い竹刀!!
――――アァーッ!!
――――兄ちゃんの貞操は吾輩のものなのじゃwww!!!
――――ノゾカさん!!お兄さんを僕にください!!
――――抜けがけは許さん!!
――――私も参戦よ!!
「おいこら望佳!!?適当なこというんじゃねー!!そして会場ノリ良すぎだろ!!?」
「・・・・・カオスだわ」
レイン恵はそういった。
さぁて、デッキの調整やろー。
おまけ ちょっこりいる人
ト「・・・・いきなりだけどなんでひょこっと隣に立ってるの?」
レ「・・・・・特に理由はない」
ト「ふーん」
レ「・・・・強いて言うならばあなたからは学べることが多くありそう」
ト「あ、それはどうも」
レ「・・・・因みに私は今フリーのデュエリスト。塾には通っていない」
ト「あ、うん」
レ「・・・・通っていない。強くなるために貴方のいる塾に通いたい」
ト「あ、いいんじゃない?あっちの方に塾長いたはずだからあとで言えばいいと思う」
レ「・・・・わかった」
ト「所でデッキ弄ってもいい?次の試合のために」
レ「・・・・聞く必要はない。あなたの邪魔はしない」
ト「了解」
レ「・・・・」
ト「・・・・」
レ「・・・・」
ト「・・・・」
ト「(スッゲー見られてるし・・・・)」
レ「(見たことのないカードが多い。勉強になる)」
レイン恵はクーデレだと思うのっ!!