DMPの遊戯王アークファイブ生活   作:月光皇帝

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連日投稿 明日はわからん


第36話 絶望の果て

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・え・・・・・?」

 

「デュエル辞めたら少なくとも直接は関わらなくなるから気は紛れるだろ」

 

 

先生の言葉が信じられなかった。否、信じたくなかった。今までの全てを捨てろ。先生はそう言い切ったの。

 

『一回負けたくらいで落ち込むな。次勝てばいい』

 

毎日そう言い続けているあの先生が、私の考えと同じことを私に投げかけたことを。

 

 

「・・・・・・・・」

 

 

わかってる。今私の中に溢れ出ている感情をぶつけるのは理不尽なことだって。私だって同じことを考えたんだからそれを否定する権利なんて私にはない。けど・・・

 

 

 

 

 

 

 

だからこそ先生にはそう言って欲しくなかった。

 

 

 

 

 

 

 

「まぁビンタの一発は覚悟してるからするならしていいぞ」

 

 

やめて、そんなこと言わないで。今の言葉は嘘だって、お願いだからそう言って。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どれだけ待ったかわからない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まだ一分も経っていないかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

けど・・・・・私の望んだ言葉は帰ってこなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

沈黙、そのうち溢れ出るように何かが私から溢れ出てしまう。

 

 

「ふざけないで!!辞めろですって!!冗談じゃない!!!先生でも許さない!!」

 

 

 

 

やめて、違う。そんなこと言いたいんじゃない。けど止められない。

 

 

 

 

「今までの私の全てを先生は私に捨てろと言うの!!!いい加減にしなさいよ!!!そんな簡単に出来るわけないでしょ!!?」

 

「だよなぁ、けどそれが一番手っ取り早くて確実だろ」

 

 

 

 

 

気が付けば私は先生を殴っていた。ビンタじゃない。グーで頬を殴りつけていた。

 

 

 

 

 

「謝れ!!今すぐ謝れ!!!!」

 

「いっつつ・・・・グーで殴ること無いだろうに・・・・いやまぁ一発覚悟してると言ったから何とも言えないけどよ」

 

 

胸ぐらを掴み上げる。違う。やめて。違う。こんなことをしたいんじゃないの。

 

 

 

 

 

お願い落ち着いて。お願い・・・・・やめて・・・・・・

 

 

 

 

「謝れよ!!早く謝れよ!!!そんな簡単に全てを捨てろって言ったことを謝れよ!!!」

 

「・・・・・お前、気づいてる?」

 

「なによ!!」

 

「『簡単に出来るわけないでしょ』って事は、出来ない事じゃないってことだろ?」

 

「っ!」

 

「つまりあれだ。お前も同じことをk「黙れぇぇえええ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やめて。お願い落ち着いて。こんなの私じゃない。嫌だ。先生見ないで。こんな汚い私を見ないで。

 

 

 

「黙れ黙れ黙れ!!!次にその口を開いてみろ!!顔が歪むまで殴ってやる!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お願い違うの。こんなの・・・こんなの私じゃない。違う。やめて。

先生お願い・・・・・何も言わず部屋に戻って。じゃなきゃ私・・・・ダメ、こわい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やってみろよ。お前に殴られたくらいじゃ歪まないから」

 

「うがぁぁああああ!?!?!?!?!?!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

体重が乗った私の拳、先生の顔に伸びていく。止められない。

 

 

先生が拳を受け止めた。けど私はすぐにもう片方の拳を飛ばした。

 

 

でも届かない。止められた。でもまだ。

 

 

先生が私を押し倒した。これじゃ足は使えない。

 

 

きっと普段なら嬉しくて顔を真っ赤にしていると思う。

 

 

けど今は悔しくて顔を赤くしていると思う。でも嬉しかった。これ以上先生を傷つけなくて済む。

 

 

 

 

 

 

でも・・・・現実は・・・・残酷。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お前もしかして俺が優しく慰めるとか期待してた?アホか。」

 

 

 

 

 

 

「っ・・・・!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「じゃぁ仮に俺がお前の敵を取ったとしよう。はいこれでハッピーエンド。雪乃は救われました。それこそアホくさい」

 

「・・・・・フー・・・フー・・!!!!!」

 

「お前は単純に逃げてるだけなんだよ。自分じゃ勝てないから強い奴を求めてる。そいつに勝って貰って自分が勝った気になる」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の言葉が・・・私の興奮を一瞬で凍結させた。

 

 

 

 

 

 

「お前それって、最低だよ。俺からしたら」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

目の前が・・・・真っ暗になった。

 

 

 

 

 

否定して欲しかった。デュエルを捨てることを。敵を討って欲しかった。

 

 

 

 

助けて欲しかった。謝りたかった。顔を殴ったことを。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ひていしないでほしかった・・・・いまの・・・・わたしのことを・・・・・

 

あふれてくるのはぜつぼう?

 

わからない。このかんじょうがわからない。わからないのに・・・なみだがあふれてくる。

 

もう・・・せんせいのかおをみられない。

 

わたしは・・・・ここにいられない?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

気が付けば暗い場所に居た。

ここはどこだろ?わたしはいつ先生の家から出たのだろう。それすらわからない。

 

 

ただ覚えているのは・・・先生が私を嫌いになったこと。

 

 

夢だと思いたい。あれはいつもの悪夢だと、幻聴だと信じたい。

けどあれは現実。あの日私が負けた日と同じ姿。裸足で歩いてきたからか、足の裏が切れていた。

 

 

痛い。切り傷以上に心が痛い。

 

 

 

 

嫌われた。

 

 

その現実が今になって私の自己責任だと、自業自得だと認識し始める。

私、こんなにもめんどくさい女だったの?

 

 

思い返せば先生との日々で楽しいと感じていたのは私だけだったかもしれない。

だって・・・いつも先生の顔は苦笑いばかりだったじゃない。恵や望佳と一緒にいた時の顔の方が先生の顔は生き生きしていた。

 

 

それが嫌で、それを認めたくなくて、私は先生の気を引こうと躍起になっていた。

 

けど、そういう積み重ねが今の状態を作り出してしまったのかもしれない。

望佳みたいに元気で明るければ、先生も一緒になって笑顔でいてくれたのかな?

恵のように素直になれば、先生と心の底から話せたのかな?

 

 

わからない。けど確かなことは一つ。もうあの場所にはいられない。

戻ればきっと望佳と恵、先生だってきっと受け入れてくれる。でも耐えられない。もう

 

 

私の恋は・・・・終わってしまった。私の・・・デュエルモンスターズと共に。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「およ?僕の好みの感情のオーラを感じてきてみれば・・・キャハ!ビューティフル!!最っ高に美しい感情だよ!!」

 

 

 

 

 

 

 

声の主は気が付くと私の前にいた。

小さい子供でフードを被っている。けどその声は子供とは思えないほど恐ろしかった。

 

 

 

「ねぇねぇお姉ちゃん?僕の主になってよ?オネエチャンなら間違いなく僕を使えるよ。そうすればオネエチャンの願いもきっと叶うよ?」

 

願いが・・・・叶う?

 

そういう子供はとても嬉しそうな声で語り始める。

 

 

「そうそう!僕が想像するにお姉ちゃんは失恋したんでしょ?でも大丈夫!!僕がその悲しみを消してあげる!!恐怖も絶望も全部!!そしてオネエチャンは手に入れるんだよ?欲しい物全部。そう全部さ!!」

 

「欲しい物・・・・全部・・?」

 

「恋も!勝利も!富も!名声も!!全部手に入れるんだ!!どう?僕の主になってくれるなら全部手に入るよ?まぁ僕の主になったら少し忙しくなるかもだけどね?その分オネエチャンは幸せになれるんだ!」

 

「・・・・ほんとう・・・?」

 

「本当だよ!!さぁオネエチャンの願いのために!!僕の手を握ってよ!!」

 

 

 

差し出される小さい手。

握れば全てを手に入れられる。迷うわけがない。

全部手に入るなら例え悪魔だろうと従えてみせる。

今私の中にある全ての絶望を希望に変えられるならなんだってする!!!!

 

 

 

 

 

そして私は子供の手を・・・・取った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・はずだった。

 

気が付けばその子供は遥か後方に吹き飛んでいた。

 

「え?」

 

「ちっ!誰だ!!もう少しだったのに!!」

 

 

フードが取れ月明かりに照らされた子供の顔は怒りに染まり、あたりを見ていた。

あちこちを見回し、やがて私の真後ろにその視線を向けた。

 

「なっ!?煉獄の盟主だとっ!?それにキサマらはっ!?」

 

振り返ればそこには驚くべき光景があった。

 

 

龍の骸、紅蓮のマント、剣であり、銃でもある青く妖美に輝く武装を持つ人外

 

 

青く輝く神秘的な姿。見るものを釘付けにする美しい龍。

 

 

赤く光る煉獄の闇の翼を羽ばたき見るもの全てを飲み込む暗黒の不死鳥。

 

 

『貴様のような者が我が主を唆すなど笑止千万。万死に値する。が、今は気分が良い。今すぐ立ち去れ。愚者よ』

『キュルァアアアアア!!!』

『ゴァアアア!!!』

 

 

 

 

 

この三体を私は知っている。けどどうして?なんでいるの?

今私はデッキを持っていない。デュエルをしているわけじゃない。けど・・そこには確かに存在していた。私のエース達。

 

 

 

邪眼皇ロマノフⅠ世

超神龍バタル・ネプタラス

暗黒王デス・フェニックス

 

 

 

いるはずのない。見えるはずのない彼らの姿がそこにはあった。

 

 

「くっ!まさかクリーチャーに選ばれた者だったなんて・・・!!!」

 

 

『聞こえなかったか?それとも煉獄の闇を見るのが望みか?ならば喜べ。我も、そしてこのモノたちも皆真の絶望と闇を知っている。貴様が望む闇を見せられるぞ?』

 

「ちっ!!分が悪い!!」

 

 

そう言って子供は闇の中に消えていった。

 

 

『フム、所詮一人では何も出来ぬ小童よ。主は無事だな』

『キュルァ』

『よせ、どうせ見えん。愛も変わらず貴様は主にすがりつく』

『グォオオオ』

『みよ、バタルの姿を。主を守るだけで安心してまた寝ている。お前もそのようにできんのか?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

すー・・・・・はー・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

うん。少し落ち着いた。

きっと泣きつかれたから等々幻覚まで見始めたのかしら?

目をこすりもう一度みる。

 

 

『キュァラ?』

 

「ひっ?!」

 

『やめい。主が驚いて・・・・なに?』

『ゴォオオオオオ・・・ンゴ?』

 

 

 

ゆ・・・・夢じゃ・・・ないの?

 

 

「ふ・・・・ふぇええええええ!?!??!?!!?!??!?!?!?!」

『キュルァアアア!!!!!』

『えぇい!!主も貴様もうるさい!!近所迷惑を考えぬか!!』

 

 

拝啓・・・この声が届く人へ。

どうやら私は今とんでもない出来事に巻き込まれているようです。

 




ロマノフデスフェニバタル 実体化するの巻
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