Fate/staynight――BloodyDragon   作:Saika

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なるべく更新がはやめるように頑張ります!


プロローグ:マスター達は…

――極寒のロシア・アインツベルン館

 

「何?冬木に聖杯が降りただと?」

歳を老いた老人――ユーブスタクハイト・フォン・アインツベルンは魔術協会から告げられた聖杯の降臨

に問い返した。

「そちらの見方では此度は10年掛かると言う話ではなかったか?」

老人の声はいつになく不機嫌な声音を生み出している。

『10年は目測だ。今回は6年で聖杯が降りただけの話、アインツベルンであるあなたは準備をと連絡したのだ』

電話に答える声は抑揚がなく無機質だ。老人の気分がますます不機嫌に傾く。

「…それで聖杯戦争はいつから開始するのだ?」

『こちらでは約三ヶ月後に冬木で開始されるよていだ』

「何故、三ヶ月なのだ?今すぐにでも始めればよかろう?」

嫌味たらしく老人は語りかける。

『現在、令呪が発現しているマスターは一人しか確認されていない。故に三ヶ月の期間を儲ける』

『その一人とは誰だ?」

電話口からは無機質な声で――

『答える義務はない』と冷たい声が帰ってきてすぐに電話はあちらから切られた。

苛立ちを胸に抱えながらアハト翁は思案する。

何故、こんなにも早く聖杯が降りた?

今回の聖杯の出現は極めてイレギュラーだ。誰も、魔術協会さえも予測できない出現だった。

本来それは誰かに(スティグマ)聖痕が出現するはずなのだ。しかし今回は誰にも発現していないし発現したという話も聞いていない。

アハト翁は苛立ちを押し込め推測に能を回す。

この変化の原因は主に三つ考えられる。

 

1つ――第四、第五聖杯戦争による聖杯の意図的破壊。

 

2つ――未使用の魔力貯蓄による早期の発現。

 

3つ――これは聞き耳ず手だが聖杯に何らかの意識が混在している可能性。

 

4つ目を上げるならば、本来ありえないが大聖杯に何か異常が有る可能性も有る。

 

「…これは完成を急がねばならぬか…」

聖杯戦争は後手に回れば回るほど不利なのである。

先に令呪を宿したものが触媒さえあれば好きなクラスを召喚できるのだから。それに対マスターなどをサーヴァントとの連携もます。

アハト翁は地下の研究室へと足を向ける。本来次の聖杯戦争ように制作しているホルムンクルスの完成を急がねばならない。

しかし、幸いなのはこちらはすでに触媒を所持しているしホルムンクルスなら完成してからすぐにでも召喚が可能である。

「…此度の聖杯戦争負けるわけには行かぬ…」

老人は極寒の吹雪が屋敷のそとで吹き荒れる中、執念の炎を瞳に宿して地下へと歩いて行った。

 

★☆★☆

そこは惨状だった。外は砂嵐が吹き荒れ、無限に続いていそうな砂漠には眼を凝らせば倒れている人の姿がいくつか見受けられる。

飛び交う銃声、叫び上がる悲鳴――その中を少年は走り抜ける。

少年は振り返る――そこには赤子を胸にだき走る女性とそれを追いかける三人の兵隊。

「くっ間に合え!」

少年――衛宮士郎はそこを目指し疾走する。

「ひっ!」

女性が体を丸めて子を守るようにした、その背に無慈悲に振り落とされる銃剣――

ギィン!

士郎は女性の背と銃剣の間に自らの剣――夫婦剣『干将・莫耶』を挟み込む。

「な!?」

突然の邪魔者の乱入に体をのけぞらせる男、士郎はがら空きな男の即答部に干将の剣腹を叩き込んで無力化し残りの二人も混乱

冷めやらぬ内に同様に双剣の剣腹で沈黙させる。そして女性に声をかけた。

「大丈夫ですか!?」

「ははい!大丈夫です、助けていただいて――」

しかし士郎はされを遮って、『早く逃げてくださいと』促した。

女性はもう一度『ありがとう』と言って走り去っていた。

「…なんとか救えた」

一人の人間を救った。しかし、衛宮士郎の顔色は冴えない。

ここ――中東の国との国境線に位置する砂漠には救われた命より奪われた命の方が圧倒的に多い、ここは死が溢れている。

砂嵐はそんな四郎の内心を反映してか次第に激しくなっていく。

『…郎、士郎!』

凛とした女の声が四郎の頭の中に響く。念話だ。その声の主は士郎の相棒――遠坂凛の声だ。

「何だ遠坂?なにか変化が!?」

『この砂嵐のおかげで政府側は追跡を諦めたみたいだわ!軍が皆撤退し始めてる!』

士郎たちは現在、中東の国で起きている革命運動のせいで国を追われて亡命をする者たちを政府の追撃から援護している。

 

「だからあんたも早く合流地点まで戻って来なさい!これ以上砂嵐が酷くなるとあんたももどれなくなるわよ!』

政府の追撃が砂嵐で止んだのは僥倖だった。もう殆どの亡命者は国境を越えるだろう。そうすればいくらなんでも追撃はできないはずだ。

「分かった!合流地点に戻るからレイラインで位置を把握できるようにしといてくれ!この砂嵐で視界が悪い!」

『わかったわ!早く戻って来なさい』

そして念話が切れ、自分と遠坂を繋ぐラインを介してその位置を把握する。

「…急ぐか」

士郎は砂嵐の中をまた疾走する――

 




中途ハンパに終わってすいません二部構成で行きます。
次回「エピローグ2:マスター達は後編」
頑張ります!
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