IS 傷つきし少女と幻想に住まう者達 「凍結」 作:この先釘抜き注意
前後編で分ける事が多くなるかもしれません。
それではどうぞ!
StoryⅠ 前
幼き頃の戦士の記憶「前」
これは、一人の戦士、如月千尋の、幼き日の記憶である。
―――十年前―――
千尋side
僕は病院に居た。
居たと言っても、診察に来ている訳ではない。
病室のベッドの上で、僕は本を読んでいた。
外は、夕日が輝いていた。
前よりは騒がしくなかった。
前は、嫌なほど、救急車の音が聞こえた。
僕が本を読んでいると、ドアをノックする音が聞こえた。
僕は本を置き、声を掛けた。
「どうぞ。」
そう言うと、一人の男性が入ってきた。
僕は彼の事を知っていた。
「・・・現役総理大臣、山田一誠さんが、こんな子供に何の用で?」
僕は、少し皮肉を入れ、そう言った。
「まさか、君のような子供にまで知られているなんてね。」
「ええ、知っていますよ。IS否定派で有名ですからね。」
そう話した。
この人はIS否定派で有名な山田一誠総理大臣。
年齢も、まだ四十代になったばかりだ。
「君に会いにきたのは、あの事件についてだ。」
「・・・。」
「あの事件は悲惨な物だったよ。
IS、あれの技術は素晴らしいと思う。
しかし、あれは一瞬にして兵器になりうるものだ。」
「ええ。見て、感じて、見せらされて分かりましたよ。
あれは、何時争いの種火になってもおかしくない事は。」
「そうか・・・。君は大人の様だな。
それは良いとして、君には辛い思いをさせてしまった。
しかし、今回の事は、無かったことになってしまう。」
「どういう事ですか?」
「世界はISを求めすぎてしまったのだ。
世界をひっくり返す可能性のある、危険な力を。」
「そうですよね。」
「それで、君にこれを渡そう。」
そう言われて、アタッシュケースを出され、そこには、見た事ないほどの大量の札束が有った。
「これは?」
「君の家族はもう戻ってこない。
せめてもの償いだ。」
俺はその言葉を聞き、何かが弾けた。
「それで・・・。金で、父さんや母さん、真由が戻ってくるのかよ!」
そう言うと、
「私だってわかっている!
でも、こうするしかないんだ・・・。」
そう涙を流されながら言われた。
俺も、ゆっくりと泣いていた。
それから十分後、僕らは涙を吹き、総理は立った。
「すまないね。こんな事しかできなくて。」
「良いですよ。総理は悪くないんですから。」
そう言っていると、一人の少女が入ってきた。
「お父さん。時間が無いよ~。」
「すまない麻耶。それじゃあね。」
「ええ、それでは総理。」
俺はそう言って別れた。
「僕はこれから、どうすればいいんだろうか・・・。」
そう考えつつ、外を見ていた。
この先に何が起こるかもわからず。
どうでしたか?
次回は後編!
幻想郷に!そしてダンガリーとの出会いを書いていきます!
それではまた会いましょう!