いろいろツッコミどころがありますが
暖かい目で見てください。
暗い闇の中
それはとても虚しくて
それはとても悲しくて
望みもなく
助けもなく
抗うこともせず
泣くこともせず
ただそこで生き
ただそこで死ぬ
人として当たり前の生き方であり
人として間違いではないと信じる
そうやってみんな生きているから
そうやってみんな死んでいるから
なぜ疑う
なぜ迷う
それが人だというのに
人は光を求め
その光に身を焦がす
そう、人は知らない
自分が何者なのか
暗い闇の中
全く何も見えない。
頭の上で何かが聞こえる。
とてもうるさい。
あぁ、目覚まし時計だ。一人暮らしをするとき寝坊しないように大音量のものを買ったのだ。
必死に手を伸ばし目覚まし時計を切る。このまま眠っていたいがそれはまずい。
体をなんとか起こしてカーテンを開ける。暗い部屋に明かりが入ってくる。
また一日が始まるのだ。
今自分は実家を出て、都会の会社に勤めている。社会人一年生だ。今まで大学も実家から通っていたので始めての一人暮らしをしている。
親の拘束から逃れられるのはいいが全て自分でしなくてはならない。しかも仕事で帰りが遅いので何もできない。毎日が大変である。そのせいでまだ入社して三ヶ月も経っていないのに気が滅入っているのである。
そんな自分の楽しみといえばニコ○コ動画の観賞ぐらいである。
特に「東方Project」という作品がお気に入りである。原作は同人シューティングゲームなのだが多数の二次創作の作品がある。妖怪が存在し、様々なキャラが楽しく暮らしている。そして、その日本の自然豊かな世界背景に自分は憧れていたのだ。
しかし、現実は満員電車に乗って会社に出勤するという面白みも何もないものである。
時間は経って午後11時。
ようやく退社している。
これでも早い方である。自分は今システムエンジニアをしている。一日パソコンの前に座りながら、上司や先輩からの圧力、迫る納期と戦っている。正直言ってやりがいは感じていない。
それもそうである。何せ自分の意思ではなく周りとなんとなく過ごし中で、仕事をしなくてはならないと思いながら現在に至るのだから。そこに夢など無く、ただそこにいただけなのだ。
その結果、何故今自分がここにいるのかわからなくなっているのである。
そんなことを考えても今いるこの世界を変えることはできない。アニメやゲームではないのだから。
いろいろな事を思っても結局自分は何もできないのである。
今いるこの世界を救うことも。
壊すことも。
重い足取りで自分のアパートへ帰る。
帰ったところで基本食べて寝るだけ。そしてまた明日が来る。こんなことばかり考えているのだ。死のうと考えることもある。しかし死ぬのにも勇気と行動力がいる。そんなものを持っていたらとっくに仕事をやめて自分のやりたいことを探している。それが出来ないから自分はここにいる。
いつものように暗い気持ちで帰る。
今の家に帰る為にただ歩く。
また明日同じ場所を歩くとしても。
ふと意識が自分の思考から現実に帰る。目の前に車がいる。自分は歩道にいる。不思議に思いながら周りを見渡す。人が車がすべてがゆっくり動いていた。そして目の前の車が自分に近づいているとわかった。
そしてその瞬間、目の前が真っ暗になる。
何も見えない。
只々黒。
まるで自分の身体が浮かんでいるかのように感じる。
ふと考える。
死んだのだと。
まるで眠っていたかのように意識が戻る。瞼は閉じているが背中に感じる地面の感触と、微かな光を感じる。
自分はそっと目を開ける。沢山の星が視界に入った。自分の状況がわからない。身体の痛みはない。ゆっくり上体を起こす。視界に入って来たのは、
辺り一面に広がる沢山の彼岸花だった。