ネギまとかちょっと真面目に妄想してみた   作:おーり

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『さよちゃんをオーバーソウル!in俺の背中ぁ!』

 

 あの後。

 教室へ戻れば再びちうたんに詰め寄られて詰問を受けた。曰く、どこでその呼び名を知ったのかという、ちょっとよくわからないですね、と答えるくらいしかできない質問。

 逆説的に問うてみれば『ちう』発言が問題だったご様子。はぐらかす。はぐらかす。はぐらかすったらはぐらかす。

 

 最終的に、「いいな! 絶対にネットとかで検索にかけるなよ!? 絶対だぞ!?」と言われて放課後。ダチョウ倶○部理論ですね、わかります。

 

 

   × × × × ×

 

 

 それはともかくとして、いつも通りにエヴァ姉の城である。

 今日も修行を重ねるだけの、簡単でないお仕事がはじまりますよ~。

 

 

「なんだ、またきたのか悪霊」

 

「悪霊じゃないですよぉ……」

 

 

 仲悪いなぁ。

 エヴァ姉のつっけんどんな物言いに弱弱しく返すさよちゃん、in俺の背中。むしろライドオンしているけれどね。顔を埋めてぐりぐりとね。

 

 

「なんだ? 何かあったのか?」

 

「なんかみんなに認識してもらえなかったことが心をダイレクトアタックしたみたいで」

 

「なにを今更」

 

 

 そうは言っても、俺という希望が現れた状態でそれを覆されたら泣きたくなるのも仕方ないかと。さよちゃんの泣き顔ktkr。

 

 

「というかみんなに見えなくて俺にだけ見えている理由がよくわからない

 エヴァ姉、なんか心当たりとかない?」

 

「なんかといわれてもなぁ……、あ」

 

 

 あるの?

 

 

「アレじゃないか? 学園結界。

 認識阻害の結界は生徒を危険から遠ざける方向へと導くものなんだが、魔法関連の事情に気づかせないという働きもあるし

 ソイツのその状態が麻帆良結界には魔法関連だと判別されたのかも知れんな」

 

「ってことは麻帆良にいる限りさよちゃんは気づかれないということか」

 

 

 ひでぇハナシだなぁ。

 

 

「なんですかそれぇ!?」

 

「出てけばいいじゃないか

 もう戻ってくるなよ」

 

 

 エヴァ姉も出てくことを前提に話を進めないの。地縛霊っぽいから無理じゃねぇの?

 

 

   × × × × ×

 

 

 泣き喚くさよちゃんを思わず微笑ましく眺めつつ、俺は俺で修行を開始。といっても毎度のことながら反復練習をしている程度なんだけれど。

 

 俺のスタンドは単体じゃ攻撃力のない特殊型で、残念ながらオラオララッシュとかやっても俺の精密性じゃそのすべての攻撃が『攻撃』となって返ってくるという鬼畜仕様である。一撃毎に文字を入力≪インストール≫すればそれがすべて有効打に変わるのだろうけれどね、無理なものは無理である。

 それよりもせっかくのスピードと精密性なのだから自身かそれに殉ずる形で活用すべき。残念ながら自分には掛けられないのだけどな。

 

 要するに、俺の修行は身体能力を伸ばす筋トレに使う文字を選別するための辞書読解、さらには障壁からの魔力転用を効率よく行うための精神統一、と地味な代物ばかり。

 いや、修行なんて地味なのが本来ですけれどね。原作でネギ君がエヴァ姉とやっていた実戦形式とかは、なったらなったで逃げたくなるのだし別にかまわないけれどね。

 

 だからこそその地味な光景を、さよちゃんに眺められてもどうすることもできないなぁとしか、

 

 

「つーか、楽しい?」

 

「……あんまり」

 

 

 ですよねー。

 

 

「帰れよ」

 

「……前から思っていたんですけど、なんでエヴァンジェリンさんはそんなにわたしに辛らつなのでしょうか……」

 

 

 なんでだろうね。

 長年縛られ続けていた似たもの同士の二人なんだから、もっと仲良くできるかと思っていたのだけれど。

 

 

「つーか、さよちゃんってなんで死んだの?」

 

「なんでなのでしょうか……?」

 

 

 原作でも思ったことだけどさぁ。

 死んで未練があるから幽霊がこの世に残り続けているというのが通例であるから、その未練すら思いつかないこの娘が麻帆良に居続けている理由が本当にわからないのだけれど。

 なんでこの娘は幽霊をやれ続けているの? ここまで歪んで残っているといっそ妖怪に転化するのが通例じゃないのかね?

 

 

「地縛霊ってことは、実は死体が校舎の壁の中に埋め込まれているとか?」

 

「なんでそんな恐ろしい発想になるんですか」

 

 

 かべのなかにいる。

 放課後の魔術師に目をつけられそうな会話だ。

 じっちゃんの名にかけて!

 でもこの場合犯人は学園長かもしれないから、犯人もじっちゃんである。どういうことなの。

 

 しかし話が弾まないなぁ。

 いっそちうたんを『こっち』に引き入れるべきだったかねぇ。

 そういやあその昔ちうたんを魔改造した二次が流行っていたな。

 ネギ君の妹に弟子入りしたり。

 負完全筆頭に憧れたり。

 魔法少女になったり。

 サイボーグ? になったり。

 仮面使いにもなったり。

 今じゃすっかり下火になっているけど。

 やり尽くされた感が結構あるよね。今更ちうたんを仲魔にするのは気が引けるよ。

 

 

「あ、俺この後は普通に寮に戻るんだけど

 さよちゃんはどうする?」

 

「寮、ですか?

 ……お付き合いしてもいいですか?」

 

 

 男子寮なんだけどな。

 わが部屋に女子の訪問。何気に初訪問である。

 wktk。

 

 

『くっそう、いちゃいちゃしやがって……』

 

 

 なんかエヴァ姉っぽい呟きがどっかから聞こえた。

 

 

   × × × × ×

 

 

「お

 おっかえりぃ、ごはんにする? おふろにする? それともぉ、あ・た・し?」

 

「飯も風呂も済ませてきたから寝る」

 

「どこの女とよぉ!?」

 

 

 エヴァ姉の別荘でのハナシですよ。

 つーか裏声出すな。キモイ。

 

 

「なんですか、あのひと……」

 

 

 ほらぁ、さよちゃんも気持ち悪がってるじゃん。

 寮に入るなり気づいた元クラスメイトのムードメーカーっぽい奴が話しかけてきたのだが、華麗にスルーしつつ部屋へと向かう。

 悪い奴じゃないんだ。キモイけど。

 

 

「つーか、烏丸って今どこのガッコに通ってるの?

 いきなり転校とか、ねえだろ」

 

「三学期の間だけだよ

 学園長に直々に頼まれたことだから、単位には影響しないはずー」

 

「ふぅん

 それで未だにこっから通えるわけね」

 

 

 ソイツ、神宮寺久貴は舐めていた飴を振り回し、質問しつつついてくる。帰れ。

 

 

「ついてくんなよ」

 

「えー

 もうちょっとおはなししようZE☆」

 

「帰れ

 むしろ土へ帰れ」

 

「ひっでー」

 

 

 けらけら笑い飴を振り回す。

 俺としてはそれよりも、その飴に目線を釣られているさよちんがちょっと心配である。猫かキミは。

 

 

「そーだ、級長から伝言あったー」

 

「あーそー」

 

 

 聞かずに扉を閉めた。

 

 

「って、よかったんですか?」

 

「いーのいーの、割と無駄な会話をする奴だから

 九割方聞き流すのが正解な対処なんだよ」

 

 

 答えておいてなんだが、そういえば自室のルームメイトはいないのだろうか。

 見渡しても人影はない。

 これで堂々とさよちゃんといちゃつけるぜ!

 

 

「はー、これが男子寮ですかー」

 

「女子寮となんか違いでもあった?」

 

「いえー、わたし女子寮で生活したことがないのでなんともー」

 

 

 連れ込み甲斐のない相手である。

 

 

「で、なにしよっか?」

 

 

 何もなければそれでも良し。

 俺は寝るだけである。

 明日も早いし、えっちなことをしている余裕なんてないのだよ。

 いや、あんまりする気もないけど。さよちゃんだしなぁ。

 

 

「え、う~ん……

 あ、とらんぷしましょう!」

 

「ほぉ、この俺にトランプとは片腹痛い

 いいだろう

 廃棄虚言≪ディスカード≫で勝負だ!」

 

「それどんなゲームですか!?」

 

 

 その昔二次創作で読んだんだよ。

 確かダウトの変形版だった気がする。あれ、二人でやるにはちょい無理があるか。

 

 

『おーい、烏丸ー、いるんだよなー』

 

 

 と、聞こえてきたのは元級長の声。

 ちっ、久貴が告げ口したらしい。

 舌打ちしつつ扉を開く。

 

 

「何かようかー」

 

「おお

 敷浪の奴が学校に来ねぇんだよ、様子見頼む」

 

「えー、なにやってんのあいつ」

 

 

 残念ながら廃棄虚言はオアズケである。

 さよちゃんに目で合図を送り、渋々部屋を出る。

 さよなら、女子とのいちゃいちゃタイム……。

 

 

「あーすかー、あーすーかーちゃーん

 でてこいやぁ」

 

 

 ノックしつつ扉を開けて部屋へと入る。

 

――ダンッ!と、入った瞬間、顔の横に東京タワーの文鎮が突き刺さった。

 

 

「ちゃん付けは止めろや」

 

「言われたくなかったら授業ぐらい出ろバカ」

 

 

 俺より頭ひとつ分でかい+ガタイのいい金髪ヤンキーがそこにいた。

 ちなみに級長こと織村一夏は、扉に突き刺さった文鎮に怯えて部屋に入れずにいた。

 

 このヤンキーは名を敷浪飛鳥という。劇場版にもなった赤い少女と同じ読み名なのだが、似ているのは名前だけ。見た目も性別も性格も完全なる別物で、正直ファンが聞いたらぶち殺されそうな出オチキャラだ。実際いろいろな奴にからかわれたりしたこともある。

 そのいろいろなやつらは悉く痛い目に遭っているらしいのだが、飛鳥の鋭いナイフみたいな心を逆撫でたのだからある意味自業自得である。というか、このガタイ相手に喧嘩売るとかバカでしか思いつかないだろ。JK。

 

 ちなみに、俺とは中一のころのルームメイト。

 そのためか、未だにコイツ関連だとよく仲介として充てられる。不本意。

 

 

「どうせジオラマ作っていたとかそんな理由だろ

 そのガタイでちまちま作業するのが好きとか、ヤンキーなら町に出てカツアゲでもしてろよ

 そんで高畑さんとかにぶち殺されろ」

 

「好きでわりぃか、つーかヤンキーじゃねぇし

 いちいちおめぇには関係ねえだろうが、口を挟むんじゃねぇよ

 おめぇは俺の母親か」

 

「口を挟ませるようなことやってんじゃねぇよ

 お前が出てこないから俺に話が回ってくるんだろうが、バカ」

 

「バカって言ったほうがバカなんだよ」

 

「じゃあお前もバカだよな、万倍バカ」

 

 

 メンチを切り合いつつ互いに罵り合う。

 

 そして一呼吸おいて、一拍。

 頭の中でゴングが鳴る。

 

 

『やるかーーー!!?』

 

 

 殴り合いの開始である。

 男の友情なんてのはこんなものだ。

 

 




~ダチョウ倶○部理論
 押すなよ! 絶対押すなよ!

~じっちゃんの名にかけて!
 元祖歩く死亡フラグ製造者。彼より先に真相に気づくと悉く命を狙われる。

~ちうたん魔改造
 その昔、ぬこさんとかメルさんとかまるさんさんとか、そんなユーザーがいたのだけどな……

~仲魔
 誤字ではない。

~廃棄虚言≪ディスカード≫
 ルールも忘れてしまったし、今後出ることはなさそうである。元ネタは『禊ちゃんが吉井明久にry』。ちなみに作者の方が今なにをしているのかはまったくもって不明。暗にこの場に出てくることをちょっと期待。

~神宮寺久貴
 CV三木眞一郎

~織村一夏
 ISは関係していない。

~敷浪飛鳥≪シキナミ・アスカ≫
 某赤い少女と同じ読み名。完全な出オチキャラ。件の少女は名前が変わった理由は知らないが、作者はアニメ版の後のハナシだとかいう設定なの?と問うたことくらいしかない程度のファン。期待度によっては再登場も考慮。

~そらのルームメイト
 ルームメイトがるー無名徒となるくらいに設定ができていない少年。とりあえず苗字は大柴。今考えた。隠れオタらしいくらいしか情報がない。とりあえず『二人は百合キュア!』は毎週見ているとか。

~東京タワーの文鎮
 時期的には間違っていないがそもそもこの世界、本来の流れと比べると十年くらい文化が先行している箇所が所々あるご様子。
 ひょっとしたら古い一品なのやも知れない。
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