ネギまとかちょっと真面目に妄想してみた   作:おーり

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烏丸そらは転生者であるっ!!


『物語的に言うならプロローグってやつです』

 

 俺が『烏丸そら』となるちょっと前の話。

 俺は神様って言う奴の前にむき出しのままで突き出されていた。

 

 

「やあやあ少年、スモークチーズは食べるかい?」

 

「いや、いらねっす……つーかここどこ、俺どうなってんの? 素っ裸なんですけど」

 

「気にする必要はないよぉ、所詮下位領域の人間程度の裸なんてものにこちとら何の感慨も湧かないからね。少年だってリアルな漫画で女の子の裸見たって興奮しないだろう?」

 

「するものにはするけど……、じゃなくて、説明してよ」

 

「えー、テンプレな導入は苦手なんだけどにゃー。

 えーとね、私が神だー、お前にはわれわれの暇つぶしのために漫画の世界へ転生してもらうー、俺は寛大だからちーと能力を特典としてくれてやるのだー。

 おっけい?」

 

 

 ……おっけい、わかった。このひとあらゆるものを小馬鹿にしてんだな。

 

 

「あ、しんじてないなー。まあ能力っていうか特典はこっちで決めるねー」

 

「そこに俺の意思は介入できるのか……?」

 

「無理無理、少年の逝き先は勝手に決まっているし、能力も決めた、ちーとと呼べる程度の祝福もくれてやろう。あ、でもやりたいことをすればいいよ、その先は少年次第だってことだね」

 

「ちゃんと説明してくれよ……」

 

「壱から拾まで全部説明してもらえる社会があると思うなよー。ついでだからそこがどういう世界なのか、少年の原作知識を一回封印してやるぜー。中学生になったら解除してやるけどなー。

 死んだ人間をどうこうできるのは神の特権ってやつさー、マジやめらんねーなーフヒヒ」

 

 

 棒読みで誰かの心の声を代弁している。そんな気がした。

 

 

   × × × × ×

 

 

 で、もらった能力とやらはどうも『スタンド』らしいのだが、一見して見たことのない外観。オリジナルスタンド? ぼくのかんがえたかっこいいのうりょく、とかってタグについちゃうの?

 まあスタンドって要するに『もう一人の自分』だから、漫画と同じスタンドをもらっても使いこなせない可能性のほうが高いけどさ。

 

 あとすげぇ呪的障壁とか呼ばれるバリアーがオートでついてる。攻撃魔法はまず効かないけど、それより防御力高いのは精神系に関してだ。認識阻害の結界を完全に遮断してやがる。強度は多分ATフィールド並みだと思う。

 お陰で常識的な考え方を失うことには至らなくってマジでそれは感謝。魔法使いはその辺よく考慮したほうがいいと思うんだけどなー。魔法使いの町とか日本のど真ん中に作らないでさ、一般人にかかわらせたくなけりゃ魔法世界に引っ込んでろよ。認識阻害に頼るんじゃなくってさ。意識を逸らすって普通に犯罪に直結できるって自覚してんの?

 

 あー、ぐだぐだ愚痴が出る。

 やだやだ魔法使いは、一般人舐めきってるよね。

 

 

「もういいか? 休憩は終わりだ」

 

「………………エヴァ姉、一般人にこの修行はちょいきついっす」

 

「ど阿呆、お前の何処が一般人だ。一般人はそんな馬鹿みたいな障壁なんぞ常時張ってられんし、そもそも幼いころからとはいえ易々と魔法を習得なんぞできんわ。おまけに妙な能力までついてるし、その能力も効果範囲もリーチも誰にも知覚できないステルス性。

 ……ここまで戦闘に特化しているのに魔法使いとつるまない奴も珍しいがな」

 

 

 説明乙。

 

 

「……ふざけてるのなら修行量を倍にするぞ」

 

「やめて! 俺のライフはもう一桁よ!」

 

「一桁あれば充分だ、ゼロになるまでのたうち回れ」

 

 

 いやあああああ! 吸血鬼が極大魔法で襲ってくるうううう!

 






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