ネギまとかちょっと真面目に妄想してみた   作:おーり

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『乙女はオオカミなのーよー【破】』

「相談があるのですが……」

「なんぞ?」

 

 

 大体皆が寝静まったと思われる時刻。ネギ君が神妙な面持ちでそんなことをのたまってくれた。

 俺はというと、別の部屋で行われていた徹夜ドンジ●ラ大会を途中で抜けて自部屋へと戻っての彼のこの発言である。ほら、子供が一緒の部屋じゃいつまでも起きているっていうのはダメでしょー?

 そんな気遣いを無にするように、ネギ君はこうやって俺を自部屋へと呼び戻してくれたわけである。これで下らん用事ならブットバスゾ☆

 

 

「えっと、実は僕、今回の旅行中に関西呪術協会に親書を届けるようにって特使の役割を学園長に請け負っていたんですけれど」

 

「あ、やっぱそうなのか」

 

 

 道理で、来るとき新幹線内で笹浦のおっさんに変な質問されたはずだよ。

 

 

「……知ってたんですか?」

 

「来る途中でそんなハナシを、関西の知ってる人と偶然会ってね」

 

 

 おっさんには、関東からの親書は俺が持ってゆくのか?という質問をされて、知識としては知っていたが魔法関係者にそのハナシをされたことはなかったので、親書ってなんぞ?としか返せなかった。

 この分だと特使関連の情報は、割とどちらの協会でも広がっているようだわな。

 

 

「えっと、それで、これが件の親書なんです」

 

 

 そう言うとそれを寄越す葱坊主。

 えっ。

 

 

「……何? 読んでいいの?」

 

「………………」

 

 

 沈黙怖ぇ。

 促されるままに広げて、読み進めて、ふーん、この間の停電のときの侵入者は皆関東で捕虜扱いか。で、それを引き渡すための条件とか書いてあるし。あー、これ親書っていう名目だけど中身違くね?

 で、最後に学園長の追伸。ちょっとイラッとくるイラストと共に、詠春さんを諌めるようなことが書いてあった。ぷんすか、とか書き込んであるのも癇に障りそう。

 

 

「部下をしっかり従えんかい婿殿、だってよ

 ハハハ、学園長ってば言いたいこといってるなぁ」

 

「ですよねー、ハハハ」

 

 

 互いに笑いあって、しばらくすると、はぁ……、とネギ君が沈痛な面持ちでため息を吐いた。その気持ち、わかるわ。

 

 

「……コレ、文章に残していたら後々どでかい遺恨の種になりますよね……?」

 

 

 色々勉強しているようだ。

 で、そんなものを持たされた特使なんてやってられるかー、っていうのがネギ君の意見でFA?

 

 

「どーしたらいいのでしょうねー……」

 

「好きにやればいいんじゃね?

 そもそも子供にそういう役割を推すのがまず間違ってるんだし」

 

 

 責任は取る(キリッ)、とか言うんじゃないかな。学園長が。

 そんな益体も無い話をしているとケータイの充電が終わったらしい。

 充電といえば、今朝エヴァ姉の部屋に行ったときは茶々丸がしていたような気がする。おそらくは旅館の電気メーターの回転数も高速でマッハ。ちょ●ッツかよ。あいつゼンマイ式だと思ったのだけど。

 

 

「じゃあ、俺はそろそろ

 代行で打ってもらってるからいい加減に戻らんと」

 

「女子部の担当とはいえ先生なんですから、僕の前でそういうこと堂々と言わないでくださいよー」

 

「安心しろ、ヒゲグラ先生も打ってる」

 

「何処に安心する要素を見出せと……」

 

 

 あの人、見た目は豪運なイメージだけど実際はかなり配牌悪いんだよな。それなのに麻雀を打つのがやめられないし、そもそもグラサンに己の手が映ってこっちに筒抜けなんだけど、それを指摘する男子は一人もいない。いいカモがいる内に戻って勝ち数上げておきたいわ。

 

 

『ネギセンセイヲ……ヘヤカラダサナイ……』

 

「ん? なんか言った?」

 

「え? いえ何も……?」

 

 

 みょんな声が聞こえた気がし、振り返って聞いてみればネギ君には聞こえていない様子。

 気のせい? と聞こえた内容を反芻しようかと思いきや、ネギ君がある一点を凝視しているのが目に入る。

 

 

「……ネギ君?」

 

「――――っ」

 

 

 その視線の先を追ってみれば、

 

……バナナの皮?

 

 何故か、いつの間にか、部屋の入り口のあたりにそれが落ちていたのを発見した。

 

 

「なんだあれ、いつのまに……

 ネギ君?」

 

「――何故か、何故だろう、あれを、

 アレを、踏まなくてはならない、――そんな気がする」

 

「どうしたネギ君、口調が変だぞ」

 

 

 そう声をかけた。

 直後! 彼は猛スピードで走り出した!

 

 

「う――うおおおおおおおッ!!!」

 

 

――バナナに向かって、一直線に!

 

 

「にょわーーーーーーーー!!!」

 

 

 そして踏みつけ! 勢い良く滑る!

 謎の奇声を上げながら、少年は宛ら新喜劇のように、勢いよくすっころぶのだった!

 

 ……それを俺は呆然と見るしか出来なかった。

 

 

「――なんだこれ」

 

 

   × × × × ×

 

 

『改めてっ! 参加選手のご紹介です!

 

 一時期ロリコンでは?との噂も立った烏丸君、この二人が同時に飛び掛かれば太刀打ちできないのでは!? と放送席では推測中! その小さな体躯を生かしての小回りを利かせた動きを有効活用できるのか!? 1班より、鳴滝姉妹ペアー! 姉の風香が参加を決意! 狙いは烏丸君だと同班のチア娘らより吉報が届いております!

 

 ガチで武闘派! 麻帆良四天王の一角、そしてバカレンジャーの脳筋担当が手を組んだ! 狙いは烏丸君へのリベンジとの噂! 2班からは古&長瀬ペアー! 忍べていない忍者がどう動くのか! 実に見ものです!

 

 不動の眼鏡がついに動いた! いいんちょに引っ張られての参加かと思いきや、この人も烏丸くん狙いだと!? 物理的かっこ意味深かっことじな深慮遠謀の眼鏡が動く! 3班から、ちうたんアーンドいいんちょペア! メガネの奥のイーグルアイが狙い打つぜ!

 

 試合開始前にごたごたがあったとか!? どういうことだ烏丸人気!? 不参加を決め込んでいたはずの褐色巫女が参戦だ! 4班は、まさかまさかの龍宮&佐々木ペア! 出ようとしていたという噂があった運動部他三名は何があった!?

 

 そしてぇ! お待たせしましたついにこの人! このクラスの面子になってからずぅぅっと交流をしようとしなかったサイドポニーがやってきた! 心を動かしたのはやはり烏丸か!? 男か! そんなに男がええのんか!? 5班から、桜咲アーンド綾瀬ペア! これで役満! 武道四天王の揃い踏みだぁ!

 

 ただの枕投げのはずが、開示してみれば見事なフォーカード! 勝つのは誰か! それともこの場で真の麻帆良チャンピオンが決まってしまうのか!? ラブラブキッス大作戦! スタートですっ!!!』

 

 

「……私はそんな風に思われていたんですか……」

 

「まあ仕方ないかと思いますよ?」

 

 

 orzと落ち込んでいる刹那さんですが、交流がろくになかった状態でこんな参加の仕方を見せればそんなことを言われるのは仕方ないと思うのです。

 このかさんの護衛のために距離を取っていたという話ですが、そのハナシも何処か可笑しいと、このかさん側の友人の意見としてですが言いたいこともあります。

 

 

「そもそも、せつなさんはこのかさんの護衛なんですよね? なんで距離を取っていたのですか? 魔法のことを知らせるわけにいかなかったとしても、友人関係を疎遠にする必要性がどうしても思いつかないのですが」

 

「そ、それは……、えーと……」

 

 

 言いづらそうにしているということは本気で理由が無いか、もっと言えない事情があるということでしょうが、

 

 

「一言では言い出せない事情があるのかもしれないとも思えないこともありませんが、このかさんの友人としての意見を言わせてもらうと『そんなの知ったこっちゃねえ』なのですよ

 巻き込めないとか曖昧な理由だったとしてもです。そんなことで距離を取ろうという人ではないことぐらい、幼なじみだという貴女ならば見てわかることでしょうが

 貴女はこのかさんを、自分の幼なじみをそこまで狭量な人間だとでも評価しているのですか?」

 

「………………返す言葉もございません……」

 

 

 すっかり縮こまってしまい、廊下に正座して私の話に圧し潰されている刹那さんなのでした。

 さて、バカホワイトを苛めるのはこの辺にしておきますかね。

 

 

「ではそろそろ動きますよ。いつまでも遊んでいる場合ではないのです」

 

「ソウデスネ……」

 

 

 しっかりしなさいホワイト。

 このバカ騒ぎを収められなくては、烏丸さんにどんなことを言われるかわかったものではないのですから。

 

 監視カメラの死角に入り込み、懐から二枚の紙を取り出します。

 一枚は転移符。以前エロオコジョが購入したものを、こんなこともあろうかと一枚だけ抜き取っていたのです。残念ながら一人用ですが。

 そしてもう一枚は、

 

 

「では、囮役よろしくですよ?」

「了解したのです」

 

 

 ぬらぁ、と立体化する私の似姿。

 パルに作らせた簡易ゴーレムを私の姿にしたものです。

 本来しゃべらないはずなのですが、パルが言うにはレベルが上がったとか。解せぬ、なのです。

 

 それはそうと。

 

 

「返事はどうしましたか、バカホワイト?」

 

「ハイ……、ショウチシマシタ……」

 

 

 まーだ落ち込んでますね。

 二人揃って囮なのですから、しっかりしてください。

 

 

「さて、ネギ先生が部屋にいるといいのですが……

 ――転移!」

 

 

 作戦開始、なのです。

 

 

 




~ちょ●ッツ
 電気メーターの回転数が~っていうのはアニメで見た記憶を手繰り寄せたら出てきた。
 原作でもその描写はあったのだろうかー?

~『ヤッテヤルデス』みたいな
 所有者不明のスタンド。のつもり。
 @;アンジェロさんより以前応募いただいたオリジナルスタンドを参考とさせていただきました。
 多分細部の設定が変わるかと思いますけど、これで許して☆

~にょわー
 某たくあんさんの有名な掛け声。参照はとあるSS。
 あーあ! ここが動物の森なら完全犯罪だったのになー!

~朝倉の紹介で力尽きた
 褐色巫女は佐々木の完全な補助。彼女自身は表立つつもりは無いご様子です。
 運動部三人? じゃんけんで負けた。

~転移符
 ゆえきちの裏技。
 既に仮契約しているので、原作を忠実に再現しなくてもいいかな、と考えていたらこれを思い出した。
 パルのゴーレムは会話は出来ないけど、決められた数通りの台詞を答えられる仕様。

~せっちゃん苛めのバトンがゆえきちにw
 事情をこの時点で耳にすればコレくらいのことを言いそうだと思うんだよね。綾瀬は。ソースは学園祭での小太郎相手のあれ。
 もうやめて! せっちゃんのライフはとっくにゼロよ!


キリがいいのでこの辺で
綾瀬がネギを注目しているのは一応は教師だからです。名目上景品扱いの彼を確保しなくては、このバカ騒ぎは収められませんw
つーても狙いの大半が烏丸になったのは何故なのかw
アエエ? どーしてこーなったしw
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