ネギまとかちょっと真面目に妄想してみた   作:おーり

50 / 100
ちょっと難産


『ドロップコンプレクス』

 

 

「しかし似合わんな、お前」

 

「俺はまだマシなほうだと思うんだけどなー……」

 

 

 思った通り、映画村へと行くかと尋ねてみれば二つ返事で了承むしろ連れてけ、と誘われ返されてコスプレしている俺がいますよ。っと。

 意外に舞妓の格好が似合っているエヴァ姉と浪人風茶々丸はともかく、因幡は新撰組で飛鳥は忍び装束。男子の異様率が天元突破。なんだこの集団。

 そして俺は坂本竜馬のコスプレである。ドレッドヘアは出来ないのでテンガロンハットに丸メガネ風サングラス。モデルガンを懐へ。え? 何か違う?

 

 

「それを坂本竜馬だと言うのもおかしな話だが、そもそも京都でそのコスプレを選択するお前の神経が一番おかしい」

 

「そうかなぁ」

 

 

 ちなみに。ネギ君らとか3-Aとは一緒に行動しているわけではない。

 誘われたわけじゃないし。待ち合わせるつもりも無い。

 あっちもあっちで色物集団だろうけど、そんな大人数でぞろぞろ動くのも。ねえ?

 

 ……嘘です。見栄張りました。

 せっちゃんと顔合わせ辛いだけっす……。

 

 いや、だって一応は初キッスだったし。事故とはいえ、その次の日にそういう相手と平然と付き合えるほど面の皮は厚くないつもりだし……。

 朝の会話? あれだって結構無理してたよ!

 

 

「に~ぃ、ちゃんっ!」

「おお?」

 

 

 そんなことを考えていたら、突然。背中にぽよんと圧し掛かる感触。

 女の子の声がしたと思ったらこう来るということは、間違いなく背中に当たっている柔こいものの正体は『男の夢』であろうと推測される。

 ……でも、この持ち主は誰よ? と振り返る。

 

 

「……え、ほんとに誰」

 

 

 背中に張り付いているのは同年齢くらいの女子。若干ボーイッシュというか、服装がガクランの何者か。格好は男子のものであるのに、背中で圧迫されているふくらみは矢鱈と自己主張している。それが感触でよくわかったりして。

 

 

「なんや、きとったんなら連絡くらい入れてくれてもえーやんか

 せっかくやし、一緒に歩かんっ?」

 

 

 妙に気安いし、話し方も何処か明け透けというか、少年口調というか。

 見た覚えがあるようなないような……?

 

 

「そら……、その女は誰だ……?」

 

 

 いやぁあああ! エヴァ姉の表情が無くなってるぅううう!

 女の子に思考を割いている間にこれである。

 嫉妬なのは見てわかりやすいくらいに間違いなかろうが、その割には昨日とか、あーたもノリノリで王様ゲームに参加してたよね?

 この姉の思考回路がわからないわ。

 

 

「おーい、いきなり走り出してどうしたんだよ……?」

 

 

 怒れる金髪幼女にうろたえてると、恐らくは女の子の保護者らしきおっさんの声がしてそちらを振り向く。

 って、笹浦さん……?

 

 

「おー、おっちゃん!

 すまんわ、にいちゃんが居るからつい!」

 

「あ? 知り合いか?

 ……って、すげえ格好だな……。お前の兄ちゃんって何もんだよ、小太郎」

 

 

 ――小太郎?

 

 

「え、小太郎?」

 

「おう?

 なんやにいちゃん、わからんかったんか?」

 

 

 ………………いやいやいやいや。俺の知る小太郎は、ネギ君とどっこいな身長の小学生くらいのはずだし。この女の子はどう見ても俺と同年代くらいの中学生にしか見えないし。

 この間京都に来てからまだ半月も経ってないのに、こんな風に成長しているとか普通考えられないから。

 成長著しいにもほどがあるだろ。胸とか、尻とか。3-Aの平均切っちゃってんじゃねえか。

 何がどうしてこうなったんだよ。

 

 

「……ちょっとその辺教えてもらえませんかね、笹浦さん」

 

「は? え、いや、お前俺の知ってる奴なの?」

 

 

 ああ、メガネしているからわからないか。

 見えるように、サングラスを外しておっさんのほうを見る。

 

 

「\(^0^)/」

 

 

 おいおい、絶望するにはまだ早えぞ?

 

 

   × × × × ×

 

 

「……つまり、例の『飴玉』を食べたら成長した、と」

 

「ああ、そうだ。

 でもこいつが目を離した隙に勝手に食ったんだ! だから俺は悪くねえ! 俺は悪くねえ!」

 

「黙れ」

 

 

 魔法関連の事情なので因幡と飛鳥には聞かせられない。が、あの二人は意外とそういう『聞いてほしく無い部分』にまで踏み込んでくるほど野暮な性格ではない。

 こういうときに、いい友人を持ったものだ。と嬉しく思う。

 

 が、それはそれ、これはこれ。

 今は笹浦のおっさんの尋問が大事なので、二人にはちょっと別行動をしてもらっている。具体的には映画村を一周してきてもらい、何かしらのイベントが行われていないかを確認してきてもらっている。

 一応、笹浦さんは呪術協会側の人間だし。天ヶ崎千草とかが見つかれば儲けモノかも知れんし。

 

 それはそれとして可及的速やかに尋問したのは小太郎の現状。

 どうやら、笹浦のおっさんが以前に俺の魔力弾で生成したスタンドの賜物を食ったらこうなったらしい。取り込んで平気な代物なのかよ。

 

 

「どう? エヴァ姉?」

 

「幻術じゃないな……

 普段の成長との比較が出来ないから詳しくはわからんが、身体に無理な部分はあまり見られん

 ……実際に成長してこうなっていたかどうかは知らんがな」

 

 

 何処か憎々し気に小太郎の胸を睨み付けるエヴァ姉。

 はっきりと形のある立派な双丘のふくらみが矢鱈と自己主張している。大事なことなのでもう一度言った。

 そんなに睨んでも防御力は下がらんぞ。多分。

 

 

「んー、俺と同年齢くらいだとしても部分部分の成長が著しすぎるよな

 身長の無いアキラたんみたいな」

 

「的確かも知れんがその表現はヤメロ」

 

 

 思わず目が行くのは仕方ないと思うのですけど。

 

 

「そんなに変わったかなぁ?」

 

「変わったっつうか、立派になったというか」

 

「そうかー……ふへへ」

 

 

 嬉しそうに顔を綻ばせる小太郎。

 褒められたことが嬉しいのだろうか。

 

 

「そっかぁ、兄ちゃんもやっぱおっきいほうがいいんやなぁ」

 

 

 おい待て。誰がそこまで言ったか。

 いや、否定できないのも事実ですけど。そこまではっきりと言うつもりはないっすよ。

 だから視線だけで殺せそうなその目つきをやめてください、お姉さま。

 

 

「そ、それはそうと

 笹浦さんらはなんでここに居るんだ?」

 

 

 話を逸らすわけじゃないよ!

 情報を拾うのも今後的に大事な戦略なんだよ!

 

 

「ん。あー、まぁ、言っちゃってもいいか。別に隠すことでも無いし」

 

 

 ん?

 あれ、隠密行動とかじゃないのか?

 

 

「ちょっとお嬢様に用件があってな

 俺が、というよりは俺の今の仕事仲間? 上司? みたいな奴がな。天ヶ崎千草っつうんだが」

 

 

 やっぱりか。

 というか、小太郎絡みでその名を聞くのは二度目だ。余計な入れ知恵したこと、忘れてねえぞー。

 

 というか、やっぱり暗躍してるんじゃねえのか?

 と、内心で首を傾げていると、

 

 

「リョウメンスクナって、知ってるか?」

 

 

 割と想定内だが、あまり詳しく聞きたくない単語が飛び出した。

 

 

   × × × × ×

 

 

「今日和ぁ、お嬢様

 ちょっとお時間よろしいですか?」

 

 

 せっちゃんと待ち合わせの約束をして、自分もなんか可愛い格好とかできへんかなーと思ってたら、なんか知らないお姉さんに声をかけられてもーた。

 ちょっと色っぽいというか、肩と胸元をがっつり開いた着物、って、なんや何処かのお店の店員さんなんやろうか? 中学生は絶対入っちゃいけない系の。

 

 

「ええけど、お姉さんは何処のお人なん?」

 

「おおきに。自分は関西呪術協会に所属しとります、天ヶ崎千草といいます。

 今日はお嬢様に、折り入ってお頼みしたいことがあってやってまいりましたえ」

 

 

 違った。お父様の部下の人(?)やった。

 そーいえば、この間帰ったときとか巫女さんとかやたら増えとったなぁ。この格好もお父様の趣味とかが反映されとったりするんやろーか?

 

 

「頼み?

 ……申し訳ないけど、魔法関連は何もできへんよ? そこを頼んでおるんやったら他を当たってくれへんかなぁ」

 

「いえいえ、これはお嬢様にしかお頼みできないことなんですわ」

 

 

 申し訳ない気持ちでお断りを入れるのやけど、千草さんは微笑ってそう言った。

 ほんまに役に立てへんよ? 魔法初心者どころか、私はお父様とお爺ちゃんが魔法使いなだけの一般人やしなぁ。

 そんなことを思いながらも、聞いて欲しそうなのでお姉さんに続きを促す。

 

 

「このかお嬢様は『近衛』の血筋で居りますからなぁ、実は素質的にも魔法や呪術への適正は高いのですわ。それはご存知でした?」

 

「そーなん?」

 

「ええそれはもう。

 特に内蔵魔力量ならトップクラス。そこらの凡夫とは比べ物になりませんからなぁ、それだけでも適正が高いのですわ」

 

 

 それは知らんかったなぁ。そらくんにもそんな話聞いたことも無いし。

 今度、相談に乗ってもらおうかなぁ?

 

 それで、お姉さんは何が言いたいんやろ?

 

 

「今回お頼みしたいのは、その魔力を使用させてほしいというお願いです

 お願いできます?」

 

 

 ………………。えーと、

 

 

「その、たくさんある、っていう魔力? を使って、お姉さんは何がしたいん?」

 

 

 なんか、犯罪とかやないよね?

 そんな不安が沸いてしまったので聞いてみると、お姉さんは佇まいを治し、真っ直ぐに私の目を見て言った。

 

 

「関西呪術協会の手によって封印されとります飛騨の鬼神、リョウメンスクナノカミを解き放ちたいのですわ」

 

 

 ……それって、危ないことやないよね……?

 

 

 




~タイトル
 笹浦さんのスタンドの名称。のつもり。
 名前出すつもりでいたのに出ないままにずるずる。今後ともスタンドを出すときに叫ぶこともなさそうで、どうしたらいいものかと。
 あ、能力は『掴んだ気や魔法を飴玉に変える』です。

~坂本竜馬
 ぴーすめいかーに、なるぜよ!
 りょーまのおっちゃん・・・(泣

~おや? こたろう の ようすが・・・
 おめでとう! こたろう は ろりきょぬー に しんかした!
 ネギまでは有りそうでなかったヒロインジャンルに挑戦してみた。ちなみに身長はのどかくらいになってるイメージ。


顔文字難しいな・・・
なんと五十話目。皆さんの感想が執筆のための活力。いつもお世話になってます

この調子なら百話もすぐにいけそうな気もするけど、多分評価平均の星が黄色から下回ったら書く気なくすキガス。今は橙なんで、そんな懸念がずっと低いのがありがたいですけど
いや、言われずともクオリティ保ちたい若しくは高めたいのは当然ですけどね

多分ここからシリアス
シリア・・・ん? なんか違う・・・?
次回とか説明回になりそうな予感。もっと易々と笑いを提供できるような脳みそが欲しいなぁ
また見てギ●ス!
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